優しい作品集🎵
大きい犬って、カバーを見たときに大きいなと思っていたが、ページをめくってみた時のインパクトが大きくて笑ってしまった。 すっぽり家と家の間に挟まれている。 本当に巨大な犬なのにずっとそこにいることで風景や目印になってしまっている。 そして、高田君と犬語で喋って意思の疎通ができる。 表情と佇まいと性格が可愛い。 気持ちがトロトロした。 全編、不思議な空間に連れて行ってもらえる素敵な作品の数々。 心が穏やかになる💓
犬好きの高田くんが、ひょんなことから出会ったとてつもなく大きい犬。その犬はずっと昔からそこにいて、飼い主がいなくて、名前もなくて、少し退屈そうだった…… 発表から3年以上経つ今も話題となり続けているデビュー作「大きい犬」を表題に、その後日譚となる描き下ろし「小さい犬」ほか7編を収録した作品集。実力派新人・スケラッコの楽しい線が紡ぐ、穏やかに不思議でやさしい世界。
どれも面白かった。個人的には普段は気に留めてない、あるいはふと疑問に思うけど深くは探らないシステムの裏側を想像させるような話が印象に残っている。
10年間クリスマスケーキを売り続ける人、学校給食に熱意を燃やす人、きっとこういう人達がいるんだろうな(いて欲しい)と思わせてくれて、読んだ後に少しだけ世界が違って見えてくる。
全編通して散りばめられた神話的な要素に、科学的な解釈とはまた違った物語世界の豊かさがある。