マンガで読む,巨匠で読む「源氏物語」 紫式部が『源氏物語』を書いた平安時代中期、ヨーロッパはまだ、一部の歴史家に「暗黒時代(ダークエイジ)」と呼ばれるような時代でした。文章だって幼稚なものしか書けなかった。そんな時代に、日本人の女性がこれだけ完成度の高い長編物語を書いたということは、日本人が誇りにしていいことだと思うんです。事実、1999年に、イギリスのオックスフォードやケンブリッジの歴史学者が「この千年間で偉大な業績を残した歴史上の30人」というのを選んだときに、日本人ではただひとり紫式部が選ばれました。日本文学の最高傑作『源氏物語』は日本文学の最高傑作というより、世界規模の文化遺産なんですね。みなさんも花村先生のマンガで『源氏物語』を楽しまれたあとは、ぜひ原文に挑戦してみてください。今すぐでなくてもかまいません。年配の方は今すぐでも差支えありませんが、若い方たちは、お年を召してからの方がいいと思います。『源氏物語』は大人のための世間話ですから。(望月光氏の作品解説より抜粋) 上巻では「桐壺」「帚木」「空蝉」「夕顔」「若紫」「末摘花」「紅葉賀」「花宴」「葵」「賢木」「花散里」「須磨 其の一」を収録。
SF短編、全作品収録の決定版が登場! 2023年、TVドラマ化を機に、藤子・F・不二雄のSF短編シリーズ全110作品+αを単行本全10巻に再編集し、装いも新たに刊行! 「異色SF」シリーズ6冊(第1~6巻)と「少年SF」シリーズ4冊(第7~10巻)に分け、それぞれ概ね発表順に収録します。第1巻の収録作品は以下の通りです。<第1巻収録作品(異色SF短編)> ・「ミノタウロスの皿」 ・「カイケツ小池さん」 ・「ドジ田ドジ郎の幸運」 ・「ボノム=底ぬけさん=」 ・「じじぬき」 ・「ヒョンヒョロ」 ・「自分会議」 ・「わが子・スーパーマン」 ・「気楽に殺ろうよ」 ・「換身」 ・「アチタが見える」 ・藤子・F・不二雄「あとがきにかえて」 *過去に刊行された、既存の『藤子・F・不二雄 SF短編PERFECT版』全8巻とは作品の収録順と巻立てが異なります。
スポ根度ゼロ? 相撲コメディの決定版! 汗なし根性なしロマンスあり? 等身大の力士たちが土俵の外で切磋琢磨したり青春を謳歌する、画期的な相撲コメディが豪華決定版で復刻! 四半世紀以上前に描かれたとは思えない出色の相撲漫画。往年の大相撲ファンならニヤリと笑うディテールが随所に散りばめられ、相撲に興味をもっている方なら力士たちに驚き、笑い、身近になって、もっと相撲が好きになります。本作は岡野玲子が「プチフラワー」で『ファンシィダンス』を大ヒットさせた後に「ビッグコミックスピリッツ」に移り発表した作品で、綿密な取材のもとに描かれました。若貴ブームより前に「相撲女子」の視点でも描かれた唯一無二の相撲漫画で、繊細な描線から想像できない大胆な発想で描かれています。角界好きの漫画家・文化人からのコメントも多数寄せられ、本書では岡野によるカバー描き下ろしのほか、貴重な取材写真を収録したインタビューを予定しています。また本書のための特別寄稿や名画をモチーフにしたカラー等も収録予定。数々の名作を世に送り出した岡野玲子の画業に相応しい、必携の永久愛蔵版です。
▼第1部▼第2部●登場人物/松造(力も才能もない農夫。妻を信平に殺され復讐心に燃える)。妙(松造の妻)。伊予守信平(横暴な領主。農民のことは人とも思っていない)。●あらすじ/永禄年間、領主の伊予守信平は横暴と搾取の限りをつくしていた。松造の身重の妻・妙は、「腹の中の赤子の様子を見てみたい」という理由で信平に殺される。追いつめられた農民たちが起こした一揆も悲惨な終末を遂げ、松造もけがを負い、倒れていたところを忍者に拾われる……(第1部)。▼信平の圧政は続いていた。食糧不足で騒動が起こることを見越した信平は、罪のない娘たちを虐殺して農民たちを怒らせ、農民たちが一揆の相談に集まったところを一網打尽にしてしまう。怒り嘆く農民たち。そこに、「この悲劇は、罪もない兎を殺した呪いだ」と説く僧が現れる(第2部)。
『いとしのムーコ』のみずしな孝之氏が描く、絵だけで見せるくまのおかしみと愛らしさ。くまの身体能力ゆえに、「そうなるか~」くまの甘い予測ゆえに、「そうなるか~」とにかくかわいいくまの、ほのぼのほっこりコメディ-。現代版「鳥獣戯画」 …をお楽しみください!
座敷童、河童、鬼……生活の中から人々の想像力が生み出した妖怪が、今動き始める。妖怪の原点である柳田國男氏の名著を水木しげる氏がコミック化。日本妖怪史上最強の黄金タッグが実現。妖怪の里遠野紀行も併録。
大手建設会社のサラリーマン・高橋は、社命により西南アジアの小国・タルキスタンに出張することになった。飛行機で約16時間かけて辿り着いた現地で彼を出迎えたのは、どこか怪しげな支店長の中井戸と、その運転手をしているセーナという現地の女性だった…。次第に現地での生活に慣れ、セーナに心惹かれてゆく高橋。やがてパスポートを紛失し、日本に帰れなくなってしまう。
東日本大震災復興支援チャリティーコミック!漫画家全員が無償で描きます。本気で読み応えのある読切を描き下ろします。漫画は漫画らしく、思いっきりやります。沢山の読者に届く面白い漫画本を作ります。あわてずじっくり取り組みます。※必要経費を除いた収益を、(株)小学館を通じて、東日本大震災復興のための義捐金として寄付いたします。※詳細はこちらをご覧ください→「僕らの漫画」公式HP(http://charicomi.blogspot.com/)『僕らの漫画』執筆作家/手原和憲、三宅乱丈、ねむようこ、ヤマシタトモコ、国樹由香、そらあすか、信濃川日出雄、とり・みき『僕らの漫画2』執筆作家/麻生みこと、和田フミエ、井荻寿一、磯谷友紀、belne、喜国雅彦、進藤ウニ、石田敦子、今井哲也、さそうあきら、えすとえむ、板倉梓、青木俊直、ルノアール兄弟、鈴木マサカズ、橋本省吾、ヤマザキマリ、小玉ユキ、村上たかし
スコシ・フシギな藤子まんがの醍醐味! これぞ、藤子まんがの真骨頂ともいうべき、スコシ・フシギでスゴ~ク・オモシロイ「少年SF」短編です。1975年から1979年に『週刊少年サンデー』『増刊少年サンデー』に不定期読み切りで掲載された9作品を収録。大人から子どもまで、あらゆる年代にまんがのおもしろさを改めて訴えかけるような傑作ぞろい!!! これまでのコミックスではモノクロになっていた掲載時のカラーページが、そのままカラーで収録されているところにも、ご注目ください。
憤ったり、すねたり、思索したり、孤独に沈む性悪な猫たちは、性悪女を自覚する彼女の分身。でも、託すべき想いと託される猫との間には距離があり、両者のモノローグが交響し、静謐な詩情の世界が現れる。『さくらに風』にはこんなセリフがある。「やさしい自分であろう、やさしさを失くすまい」;と貴方が思うとき、貴方は淋しいのだ。やさしく在ろうと努めたことが、誰の為になったろう……と思うとき、貴方は傷だらけだ」。自立した女性の繊細な感情を猫のしなやかな姿態に託した鋭利な感性と詩情の世界。急逝した著者の代表作がよみがえる。収録作「出口」「性悪猫」「長ぐつ はかない ねこ」「時間の兵隊」。単行本未収録作1編と新たに発見された貴重な猫イラストを初収録!
「歯」に癒しを求めて…。「人生つらいけどサンバだし、つらくなくてもサンバなのです。」ツィッターにほぼ毎日更新され多くの人を癒しているかわいい二本? 否、二人組の歯の日常を描いた『歯のマンガ』がついに書籍化! グッズにもなった「つらくてもサンバ」「おまえ~」はもちろん「吊るツラ」「あけみちゃん」「幻の家族」「タニマチさん」など人気の高いエピソードを厳選し収録。さらには、この本でしか読むことができない描き下ろしエピソード(3本合計40ページ超)を収録します。歯はどこから来てどこへ行くのか…。本書を読めば、「歯」の謎が解ける!?
原作・横山秀夫、作画・ながてゆか―― 文学界と漫画界の奇跡のタッグが生んだ伝説のクライマー漫画、ここに復刻!! 緻密な感情ドラマと圧倒的な画力が、キャラクターと共に登攀しているかのような臨場感を生む!!
学園のアイドル・如月ハニー。彼女の16歳の誕生日に父親が誘拐された。父が残したチョーカーと指輪で、ハニーは愛の戦士キューティーハニーに変身する!!
『岩泉舞作品集 MY LITTLE PLANET』で復活した“伝説”の漫画家、岩泉舞の初連載作品『ミレンさんの壺』を単行本化! 短編作品『ロボットを捨てに行く』の他、単行本限定のおまけ漫画も収録!!
日本でいちばん有名なイヌの物語。『東京トイボックス』シリーズ、『スティーブズ』の うめ(小沢高広、妹尾朝子)劇的新境地! 南極観測隊の史実に、驚きの「if」を取り入れた意欲作。超重厚ヒストリカルSF、開幕―― 戦後日本。軍の人体実験施設から逃走し、家族との再会を夢見る兄弟。ふたりの少年は苛烈な使命と対峙する! 人はなぜ敵を作るのか。人はなぜ人を殺めるのか――。いかなる境界線も存在しない 極限の地から、私たちに「今」を問う物語。**************** 日本初の女性南極観測越冬隊員 (日本極地研究振興会 理事) 坂野井和代氏、推薦! 日本の南極観測隊といえばイヌ。地球上で唯一国境が存在しない地・南極へ、この物語がどう進んでいくのか 続きがとても気になります。***************
若貴ブームより前に描かれたというんだから先見の明がすごいです。今だったらこういう描き方をしないだろうなぁってところもあるっちゃあるけど、相撲好き女子(スー女)的な目線をこの当時から持たれていたなんて逆に早過ぎるくらいです。収録されていた岡野玲子先生のインタビューでは「当時の青年漫画誌では半裸の女の子が酷い扱いを受ける漫画が多かったのでクロスカウンターとして男の裸=相撲を題材にしてみようと思った」とおっしゃられていました。ちなみに1巻には好角家として知られている能町みね子さんの寄稿もあり、大相撲のファンタジー性をよく表現している作品として『どす恋ジゴロ』と『両国花錦闘士』が双璧だとおっしゃられていました。インタビューと寄稿があることで漫画自体の面白みも増したような気がします。カラーイラストも収録されている豪華な新装版です。