いち
あらすじ
幕末最強、女座頭市(ざとういち)、推して参る!!女がいた。両の瞳は光を知らず、夢も希望も無用の身。あるのは唄と冷たい刃。時は幕末、世は動乱。生きるために唄い、生きるために斬る――。◎子母澤寛(しもざわかん)原作の『座頭市』を、女主人公として蘇らせた、綾瀬はるか主演の映画『ICHI』を漫画化!幕末に独り、強くしなやかに生きる瞽女(ごぜ)の旅と、若き志士たちの活躍を描いた時代劇アクション傑作!
やまぐちよりふさ
あらすじ
1867年、京都――幕末の雄・坂本龍馬は倒幕の密談中、凶刃に倒れた……はずだった!その実、裏にうごめく謎の集団の「秘力」によって龍馬は再生。その集団こそ、勝海舟の密命を受けた秘密機関「捜龍隊」だったのだ……。甦る龍馬が史実を変える、新解釈幕末冒険譚、第一巻!
てんがいのぶし
あらすじ
幕末動乱期の日本――開国したばかりのこの国でただ“日本”のためのみを想い、奔走するサムライの姿があった。大きな時代のうねりの中で、身分や立場を越え、私心なき幕臣として清廉なる信念を貫いた、小栗上野介忠順の物語!!
坂本竜馬、岩崎弥太郎ときたら、次は新撰組か勝海舟…なんてのは凡庸なので、変化球を投げてみました。この作品の主人公は、幕臣・小栗上野介。徳川幕府を中心とした共和国日本設立を唱えた人物です。私、前に史実は嘘だとか書きましたが、それは史実=事実ではないという意味。所詮、私たちの知っている幕末は所詮血沸き肉躍る英雄たちの伝説であり、側面からみると全く違う面が見えてくる。この作品はむしろこちらが正史でいいのでは、と思うくらい、歴史上埋もれてしまった重要な人物を鋭く描ききっていて、思わず唸ってしまいました。相当資料などを作者は集めたのでしょう。眉つば的なことはとりいれず、漫画的なハッタリは排除。架空の人物は狂言回し役の宮里という武士のみ。さらに、感心するのが人物の描きわけの見事さで、熱をこめながら静かに理念を説く小栗とひょうひょうと行動する勝との対立の構図などは、キャラが立っていてまったくもってわかりやすい。歴史上の偉人を脇役に配しながら、よくぞまとめあげたもの。歴史書を越えた、ぶっとい漫画作品です。