耽美主義の作家、美倉洋介の家にころがりこんだフーテン娘、ばるぼら。その正体は悪魔か、ミューズか、あるいは美倉のつくりだした幻影なのか?ばるぼらにみちびかれるように、美倉洋介のトリップがはじまる!
学園紛争のさなか、人生に失望していた一ノ関教授は悪魔・メフィストと取引きをし、魂と引き換えに新しい人生を手に入れた。過去の記憶を失くし、青年として生まれ変わった一ノ関教授は、資産家・坂根第造に拾われるが…。
ある平凡な夫婦の生活に起こった、ほんの小さな“変化”が、街中を恐怖の底にたたきこむ事件の前兆だったとは……。『時計仕掛けのりんご』他、読者をミステリーの世界へいざなう傑作短編8点を集めた珠玉の作品集!
男は妻を亡きものにすべく、家庭用の調理ロボットに、つぎの料理の材料として妻のデータをインプットしはじめた……。表題作“サスピション”をはじめ、深く病んだ現代文明の病巣に、鋭く切りこむ傑作短編集!
中国の権力者・江青の甥の珍鬼は、予知夢により遺跡からバラバラになっている燈台鬼を発見した。燈台鬼についていた甲骨文により、それはイン時代の巨大ロボットと判明した。珍鬼は燈台鬼を利用し、世界制服を企むが…。
手塚治虫が描く巨大ロボアクション!
ククリット王国とグロマン王国は和平のため、お互いの生まれてまもない王子と王女とを交換した。グロマン王国の王女、プライム・ローズは、エミヤという名前になり、ククリット人の家庭で大切に育てられていたが……!?
TV局に住みついた妖怪・ブッキラと女優のトロ子は恋人同士!!三流誌のライター・ロックは、ドジでノロマなトロ子を、なぜTV局が使うのか探ろうとする。かわいい妖怪・ブッキラが大活躍するSF作品・第一弾!
理学士の邪我汰良介が何者かに殺された!!銃声を聞き、かけつけた私立探偵のヒゲオヤヂは、事件の謎を解くため、うさぎのミイチャンと共に邪我汰博士の友人の敷島博士を訪ねる。手塚治虫デビュー前の、幻の作品第一弾!!
宇宙人の手によって、「鉄腕アトム」とおなじ七つの力をもつ雄ネコが誕生した。弱虫の飼い主つぎ夫くんを助けながら、アトムキャットが縦横無尽の大活躍!手塚治虫があえてリメークに挑戦した、夢あふれる意欲力作。
地球へやってきたイナゴ型宇宙人のロケットが墜落!その大爆発にまきこまれたアトムは、ショックのため1900年代の世界へタイムスリップしてしまった!過去の世界でアトムと宇宙人をまちうけるものは……!?
女優、デザイナー、そして芥川賞作家と、まるで昆虫が脱皮をくりかえすように次々と華麗な変身を続ける女、十村十枝子。はたして彼女は神が作りあげた天才なのか、それとも!?ヘビのように貪欲な女の執念を描く野心作!
やり手のディレクター、門前市郎がスカウトした新人歌手、小百合チエには門前自身も驚くような“秘密”があった。彼はこの秘密を利用して芸能界に君臨すべく策謀をめぐらせるのだが…。異色のSFドラマ、ここに登場!
空とぶ木馬にまたがって、女怪盗、黒ねこミミが大あばれ!あらゆるのぞみをかなえるという、秘宝「虹のとりで」をめぐり、大冒険が花ひらく!手塚版アラビアンナイト「虹のとりで」。他に「野ばらの精」を収録。
ふえすぎた人間は、海に住むべきだ!実験のため、おとうさんに水中人間第一号に改造されたピピちゃん!カメのおかあさんに助けられ、兄きのガボさんといっしょに大冒険の旅に出る!傑作SFファンタジー!
絶滅したはずの原生人類の謎をたずねて、秘境、ジャワの奥地へわけ入った探検隊が見たものは……。少年の日に胸おどらせて読んだ“探検物語”の世界が今、よみがえる!!名作『流星型事件』を併録した必見の一冊!
レオが叫ぶ、ライヤが走る!!トミーやココや黒ひょうトットなど、おなじみのジャングるの仲間たちがくりひろげる夢と冒険のドラマ!あの名作“ジャングル大帝”の世界を、再びかきおろしたコミック・ジュブナイル!
犬や猫をひろってきては、いつもお母さんにしかられているS男。ある日S男は頭につのをもつふしぎな動物“ユニコ”をたすけた。ユニコは魔法のつので、ファンタジックな世界へS男をさそう……。夢あふれる珠玉編。
ホテルのメイド、シンデレラが、ひょんなことから魔法のランプを手に入れた!?ランプの精にみちびかれ、アラビアンナイトの世界を旅する傑作ファンタジー!他に初期SF作品の中から「一千年后の世界」を収録する。
メキシコで崖から転落した日系二世のタブロは、テレパシーで話せるサボテンの、ノーチェスに励まされ、一命をとりとめる。やがてタブロは、憧れの故国・日本へと帰るが、編入した学校での生活は、暗く憂鬱なものだった!!
ある日、少年のもとに訪れた不思議な老人は、一匹の奇妙な動物を彼のもとに託していった。悪魔がこの世に作りあげた最後の怪物“ブルンガ”が、人間界に災厄をもたらすべく暴れまわる!!SFドラマの名作、ここに登場!
ある日突然、サラリーマン氏の鼻にスッポンが食いつき、はなれなくなってしまった!女房は怒るし、部長はワメく、頼みのカミナリ鳴ってはくれぬ……。軽妙な語り口に、鋭い風刺をこめておくる、ナンセンス短編集!
作家・美倉が、酒に溺れた浮浪者・ばるぼらを道端で拾うところから物語が始まり、同時に美倉の人生が破滅へ向かうスタートが切られます。売れっ子小説家であるがゆえに様々なしがらみに囚われた生活を送っている美倉に対しばるぼらは、人の金を使って酒をあおり、機嫌を損ねれば別の男のところへ去り、行くところがなくなればふらっと美倉の元へ戻る、の繰り返しという気まぐれな生き方。 そんな傍若無人なばるぼらに振り回されて少しずつ人生の歯車が狂っていくのに、ばるぼらがそばにいないと何もできなくなる美倉。これは恋なのか、愛なのか、すべては毒に冒されて見たただの幻なのか…? ばるぼらの正体が魔女だと美倉が言い張るエピソードもあり、魔法は使えないけど、魔力はあるんじゃないかと思わせる意味では本当に魔女なのかもしれません。 ばるぼらに謎の魅力があるのも事実ですが、美倉が底抜けのお人好しなんだろうというのも読んでいて常に思うところでした。出会ってはいけないふたりだったんだと思います。 映画は特に見るつもりはなかったけど、読んでみると、これが実写映像化されるということに非常に興味深くなりました。