しんでれらたちのあくむ
あらすじ
市村歩夢はミステリー小説研究会、シンデレラ倶楽部に所属しています。そんな歩夢は階段を上がると恐怖感がこみ上げてくるというのです…。5年前、階段の13段目で彼女が見たものは一体……!?
にんぎょうし
あらすじ
双子の姉妹、ちぎりとせあらは人形師の娘。“天才人形師”と騒がれているちぎりの代役として演劇部の公演に参加したせあらなのだが、それが二人の運命を変えた忌まわしい過去を呼び覚ますことになり…!?
しゃぼんだまきえた
あらすじ
高校生の人形師・せあらは人形を動かす力を持っている。しかし、ある日せあらの人形がひとりでに動き出した。その人形の影には行方不明になった幼女の姿が…。“人形”に呼ばれたせあらは恐ろしい秘密を知ることに…!?
ようきひ
あらすじ
甘いマスクとルックスでTVのコメンテイターや妖怪評論で名を馳せている小説家・仙波順。ある日の番組収録後、彼の前に昔付き合っていた女性と瓜二つの女性が現れるのだが…!? 表題作ほか二篇の短編を収録。モダンチックホラー傑作選!!
らすとねゔぁーすりーぷす
あらすじ
高校時代の写真部のクサレ縁3人組の健二・あつみ・弘。同窓会で12年ぶりに 再会した3人だが、外国人連続殺人事件に巻き込まれることとなる。それぞれの過去と現在を絡めつつ、物語は予想外の展開に! 衝撃のクライム・サスペンス 「Rust Never Sleeps」をはじめ「カンフー・シスター」「花まつり」の異色作3本に、イラストエッセイ2編を収録。
よろこびのひび
あらすじ
カメラマンの氷室耕太郎は自分の写真集の授賞式に出席するため、アフリカから日本へ一時帰国する。授賞式の席上、元妻の恵利子と再会した耕太郎は娘のあやを一度アフリカに連れていきたい、と彼女に伝えるが恵利子は取り合わなかった。数日後、耕太郎は恵利子にあやからと思われる数枚の写真とあやは今、行方不明だと告げられる…。
べすとふれんど
あらすじ
毎月1、2度、抄子の部屋には抄子の親友だと名乗る女が訪ねて来る。百合は小学生の頃からの腐れ縁で、いつもクラスの人気者だった。抄子も当時は百合と友達なのが自慢だったが、出会う男を百合に横取りされて、抄子は百合を避けるようになった。そんな彼女を見透かしてか、百合は抄子の行く先々についてくるのだ。だから抄子は百合に復讐するため、一度は奪われた恋人で今は百合の夫である雄一郎を、百合から奪い返してやろうとするのだが…?
えくすたしーりっぷす
あらすじ
大手ファッションメーカーのニューブランドモデルに大抜擢された姫莉子。プロジェクトが進む中、姫莉子のまわりに次々と、不穏な事件が起こって…!?表題作ほか、3編を同時収録。
こーるなんばーえっくす
あらすじ
最後の独身旅行のはずだった香港…。運命のいたずらは、沙夜子を一夜にして高級娼婦へと変身させてしまう。“宿命の女”の妖艶な魅力が漂うサヨコ・シリーズ2編を含む全4編収録。
ねむれるまじょこーるなんばーえっくすつー
あらすじ
“東洋の真珠”と呼ばれ、まばゆいばかりに美しい高級娼婦・沙夜子。スペイン・ニューヨーク・香港を舞台に妖艶にくり広げるラブ・ミステリー。サヨコ・シリーズ、待望の第2弾登場!!
てんにょでんせつ
あらすじ
キリシタン弾圧から逃れた信徒たちの聖域“長崎”。妖しい異国情緒を漂わせたこの街で、男は探し求めていた運命の女・真理乃に出逢った…。異色ミステリーの表題作ほか、2編収録。
やみにきえたこもりうた
あらすじ
ねんねんころり、おころりよ…悲しみと恨みの子守唄が聞こえる。雪深い寒村に訪れた妖子を待っていたものは、村人の沈黙と頭の中に聞こえる「声」だった…。表題作ほか、3編を収録!
しんぴーひょろいっか
あらすじ
ぴーひょろ一家の続編!きばっ太、Q太が「大霊界」へ行ってしまってから、強太は引越し屋稼業で暮らしていた・・。「現世守護神」として再び活躍する篠原兄弟の新シリーズが登場!
だーくばたふらい
あらすじ
江神蝶子には“仲間”がいる。普通の人には見ることができない“仲間”だ。彼女は妖魔に愛される少女。ただそこにいるだけで辺りの魔を増幅させ、時にやっかいな妖魔をも呼び込んでしまう。しかし、三度目の転校先で出会った担任の飯塚には、不思議と妖魔たちをも和ませてしまう力があった。だが飯塚は、何やら異質な妖魔に取り憑かれてもいた。蝶子は相棒の妖魔ウィッチ・バンドと共に、妖魔の正体を探るが…!? 夜こそが活動の真骨頂! 漆黒の妖怪ファンタジー!!
たそかれのゆめ
あらすじ
不幸は海へ流れ海からやってくる、その海は逃げられない悲しき運命、夕女と冬司との出会いを運んできた。深い憎悪と怨念、悲しみによって生み出された妖怪たちとの恐怖の世界が二人の本来の姿を映し出す!?
じゅうにやせんし
あらすじ
人の世にも異界の妖(あやかし)は棲んでいる。人間と妖、その住み分けのバランスが崩れて人界が乱れた時、「宝壁の衛士」たちは戦う宿命にある…。神や魔をも降臨させる膨大な「器」の巫女である織子は、復活した古文書の悪鬼、四視(よみ)によって体を乗っ取られてしまう。四視を倒す切り札の「宝壁」は、闇の国に堕とされてしまった。織子の兄・聖臣は四視を封じるため、やむを得ず織子の体から魂を抜いて自らの体に引き入れ、四視を織子の体に封印するが…!?
ないとじぇいどよるのひすいおふぃすまん
あらすじ
月光の下に林立するビル街で、血生臭い事件が起きていた。凄まじい怪力で手足を裂かれた死体は、何を意味しているのか?怯える住民をよそに、無表情にライブハウスに立つ男がいた。長く伸ばした銀髪と少女のような整った顔立ちは、ひと目見れば決して忘れられない。了というその人物は、カリスマ性を買われてバンドにスカウトされた。しかし、猟奇的な事件は拡大し街を覆いつくす。ある夜、ついにバンドの関係者までもが鮮血に染まった!了の翡翠色の瞳が輝き、犯人と対決のときを迎えるが……。眠らない摩天楼に、美しき獣の叫びがこだまする!
てんしのくらいゔおふぃすまん
あらすじ
僕の父はアル中だった。酒を飲んでは僕と母を殴って暴れた。酔いが醒めると父は「すまない」と言って泣いた。いつもいつもその繰り返し。なぜ僕たちを殴るのだろう…。そして僕は父を殺し……警察官になった。警察学校時代の友人をタレコミ屋と麻薬から救うため、その妹とともに身元を引き受けたクライヴ。自己の欲望を押し殺して生き続けるクライヴの前に、衝撃の事実が突きつけられる…。極上のサスペンス&ミステリーを収録した短編集。
てんしのかげえんじぇるずしぇいどおふぃすまん
あらすじ
突然の交通事故によって、いままさに生死の淵をさ迷っている少女・遥。泣き崩れる友人の肩に手をおこうとした瞬間、自分が既に肉体を離れていることに気づいた。あの世への旅を始めてしまった遥は、暗黒に満ちた「常闇の世界」で少年と出会う。緑の眼を持つ彼は「タカ」と名乗り、死のさだめを振り切って現世に戻る方法を教え、道案内をかって出てくれた。荒涼としたこの別世界から、2人は脱出することができるのか?冒頭に収録されている「9つの猫の魂」は、彼岸と此岸のはざまを映す幽玄なファンタジー。《その他に収録されている短編》ミュージシャン崩れの男が、ある日沼のほとりで謎めいた子どもと遭遇した。その子と肌を合わせるだけで、異様なほど甘美な恍惚感が全身をつらぬく。髪の色から「グリン」と名づけられた小さな居候と、男は穏やかな生活をはじめるが、やがて……(「緑の巻毛」)。学校に伝わる話では、夕暮れどきに黒づくめの怪人が少女をさらってゆく。孤独な少女の背後に近づくものは……(「影」)。
タイプの違う短編が3つ収録されています。 単行本のタイトルにもなっている「Rust Never Sleeps」は、高校時代に仲が良かった男女3人が30歳になって再会するけど、そのうちの1人は海外で殺しを仕事にするようになっていて、他の2人も殺人事件に巻き込まれてしまう話です。あらすじでもサスペンスとして紹介されていますが、読後感としてはヒューマンドラマの方が強いかも。青春の終わりと旅立ちの話という気がしました。 「カンフー・シスター」はコメディですね。父親にカンフーを教え込まれて人殺しも可能な腕前になってしまった女の子が、抑止力として修道院に入れられてシスターになるも、ひょんなことから権力を悪用する邪悪な美少女と戦う話です。 一番好きだったのは最後の「花まつり」。ダントツで面白かった!明治初期ぐらいが舞台で、語り部は根無草みたいな生き方をしている物書きの青年なんですが、主人公は前世の記憶を持った不思議な少女なんです。記憶を元に前世の家族を探し当てますが、そこで自分の息子に殺されていた事実を知ることになります。少女が青年と一緒に自分の死体を探しに行くシーンもすごく良かったんですが、ラストでの2人の掛け合いがとても良かった。 作者が各作品にページ1枚ずつ後書きを描いてるのも楽しく読みました。