きょうかあやかしひちょうかんぜんばん
あらすじ
時は明治、世紀末。文豪・泉鏡花と雑誌「幻想倶楽部」編集者・香月真澄が帝都・東京で続発する怪奇な事件の謎に挑む。真澄は、鏡花の不思議な能力に驚嘆し、その人間性にも惹かれていく。既発表エピソード&口絵&描きおろしを収録した完全版の上巻。
内容はタイトルの通り、あやかしものです。
少し、一話完結もので、ボリュームがあります。
若い怪奇雑誌編集者である主人公の香月は、仕事柄か人柄か、何故か怪奇や怪異と呼ばれるものに巻き込まれやすいようです。
怪異がもつ、怪異のうらにある哀しみや思いが描かれており、あちらにはあちらの事情があるのねと思ってしまいます。
崇拝する先生・泉鏡花が関与することで、怪異は消えてなくなります。
耽美と怪奇と幻想と。
そのあたりの言葉で説明される作家・泉鏡花の作風を現したかのようなキャラクターになっています。
本作にあるように、もしかしたら視えていたのかもしれないですね。
そして時代も明治であれば、そういうものもいたのかもしれません。
作中で、キャラクターたちが耽美と退廃の違いを語っていたのは、おもしろいなと思いました。
めんげんそう
あらすじ
不断桜という願いの木に子宝を願った母から生まれた双子の兄妹、京介と千夜美。二人は子供の頃に奇妙な家の中で、逆さづりの女性から母だと名乗られるという不思議な夢を見た。高校生になったある夜、二人は、桜の木の下でかつて見た奇妙な家に誘われるが……
せいきまつろんどんみすてりーじけんぼはいとくのまなびや
あらすじ
19世紀末。父に英国留学へと放り出された山田一郎。下宿先はモートン伯爵家だが、一郎を迎えに来たのは美貌の青年アルバート・タートリー。そして連れていかれた先は……! ロンドンを舞台に描く、一郎とアルが巻き込まれるミステリアスな事件の数々!!
きょうかあやかしひちょうつき
あらすじ
時は明治。怪奇な事件が続発する東京を舞台に、文豪・泉鏡花と編集者・香月真澄が謎に挑む。「水底の視線」を収録するほか、橘みれい原案の「帝都の銀狼」を今市子による完全描きおろしでマンガ化。シリーズの魅力を凝縮した渾身のコミックスが登場。
きょうかあやかしひちょうはな
あらすじ
金魚供養に隠された兄弟の秘密「鳥は空に、魚と水に」。禁断の想いがひとを惑わす「乱れる花の吐息にも似て」。大人気シリーズの2編に加え、描きおろし新作コミック「震える家」を加えた明治東京怪異譚。新米編集者の香月が、泉鏡花とともに幻想の世界へご案内します。
きょうかあやかしひちょう
あらすじ
時は明治、世紀末。帝都・東京では怪奇な事件が続発していた。その謎に挑むのは、文豪・泉鏡花。人の欲が悲しみが、帝都を震撼させる! 雑誌「幻想倶楽部」の編集者・香月真澄は、鏡花の不思議な能力に驚嘆するとともに、人間性にも惹かれていくのだった…。