北九州・小倉を舞台に、父から復讐を託された少年・芭蕉林太郎(ばしょう・りんたろう)の男気あふれる生き様を描いたバイオレンス・ロマン。高校で図書館司書の女性を抱き、情婦を寝取ったと因縁をつける漁師には自分の指を切り落としてまで撃退する、そんな独自の男道を突き進む高校生・芭蕉林太郎は、宿敵・南部京兵(なんぶ・きょうへい)への復讐に命を燃やし、33年間を生きた父・政之助(せいのすけ)を哀しく思うのだが……!?
パイパニア戦争の脱走兵天下太平は、人工受精の実験材料にされてしまった。ところが、彼の精子により生まれた子どもは、第三の性を持つミュータントだった!!新人類の誕生をめぐり壮大に展開する人間喜劇、第1弾!!
30年前、大熊を追っていたマタギが食材確保のため、滝の上流に岩魚を放流したと言う。その移し岩魚は現在…。『移し岩魚』/釣り歴50年以上という72歳の源さんが、数年前から腕と技と頭脳のすべてを懸け、三尺近くある巨大な岩魚を釣り上げようとするが…。『源さんの谷間』/会社の慰安旅行には必ず釣り道具を持っていくサラリーマンは、早起きして朝釣りへと向かい…。『毛バリの元祖』/など、「山女魚」や「岩魚」に魅せられた釣りバカたちの物語・全十二編を収録した第一巻!
江戸の遊郭・吉原の大門前にあるおもちゃ屋は、店番の男「とんぼ」が削る竹とんぼで子供達から大人気。しかしこの店の本業は、吉原での借金を取り立てる「始末屋」だった……!図体がでかくて頼りなげなとんぼが、色事がらみ、金がらみ、親子の情愛がらみなど、吉原の様々な厄介事を、“粋”に巧みに解決する!情緒あふれる庶民の生活を活写し、1975年の「ビッグコミック」連載開始から好評を博した、人情時代劇の傑作!
警察署の中の秘密分署である82分署、ここは法が適用されず、巨悪と対決できる仕組みになっていた。ワニのように食いついたら離れないと恐れられている、通称「ワニ分署」に所属する絶世の美女・火野三夏と怪力自慢・加倉リンはあらゆる権力にも牙をむき、危険過ぎる任務を遂行するのだった…。
銀行員として働く結城美知夫には、裏の顔があった。飽くことなく罪を重ね続け、複雑な関係にある、賀来神父のもとへ懺悔にゆく別の姿が!秘密毒ガス兵器“MW”を軸に、現代の科学万能主義にメスを入れる問題作。
82分署と書いてワニ分署の火野三夏とリンのコンビが巨悪に立ち向かう、篠原とおる原作のアクション・バイオレンス漫画に位置付けられる作品です。映画化もされましたが、そちらは興行成績優先のお色気先行が目立ち面白さに欠けました。漫画の方は、もちろん色気も無くてはならない要素ですけど、ストーリーがそこそこしっかりしていて読める漫画です。余談ですが、歌手「日野美歌」の唄がヒットした際に、この漫画の主人公「火野三夏」を連想したのは私だけではなかった筈です。