ダイヤモンドの功罪

最新話で綾瀬川が覚醒したぞ!!

ダイヤモンドの功罪 平井大橋
かしこ
かしこ

最新話でついに!綾が覚醒をしましたね!エヴァで言うところの覚醒と同じ意味なので心配ではありますが、これから益々タイトル通りの「功罪」っぷりを発揮してくれることでしょう。 ということで単行本を読み返してみました。運動神経だけではなく、身体能力、そして頭脳と、スポーツをする為の全てに恵まれた小学5年生の綾瀬川。U12の日本代表でもエースに選ばれ、他の代表選手からも「俺の世代にはずっとコイツがいるんだ…」と恐れられる程の逸材っぷり。しかし綾瀬川の本心は只々みんなと楽しく野球がしたいだけ。そう、綾本人も自分の才能に傷ついているのです。でも誰もそれを知らない。いてもイガくらいかな? 私は野球に関して全くの無知なんですがそれでもハマるのは、これが「才能」の話だから。やはり圧倒的な才能は人を翻弄するんですよ!!恐ろしやです。 日本代表の並木監督があのまま綾の面倒を見てくれたらよかったけど、このまま足立フェニックスで限界まで投げ続けたらプロになる前に選手生命が絶たれそうで心配ですね。ストーリーの冒頭で何回か高校球児になった綾が出てくるけど「この試合で壊れてもいい…!」と言ってたのが気になる。それがどういう意味なのか。やけっぱちなんだろうか。今のところ理解者になりそうな人が大和しかいないけど、東京と大阪で距離もあるし、大和もプレイヤーになりたそうだし、どうなっちゃうんだろう…。 将来は大谷さんのようになってくれたらいいのにな〜と思うのも綾にとっては大きなお世話なんだよね。とにかくハッピーエンドであってくれ!!と願いながら読んでます。

アオバノバスケ

戦術とチームワークがテーマかな(4巻までの感想)

アオバノバスケ 学慶人
alank
alank

バスケはやる方はちょっとだけだっものの観るのは今でもずっと好きで、バスケマンガはスラムダンクが金字塔過ぎてそれ以外はしっかり読まずなんとなく避けてきました。黒子のバスケもあひるの空もチラ見だけでした。(deep3はしっかり読んだw) 本作も気が進まなかったものの、ふとしたきっかけで読み始めたら、とても面白い! まっすぐで才能豊かな主人公とか、チームの絆とかもテーマとして感じられますが、個人的には戦術面やプレー中の思考に関する描写が充実していてすごく良いです。 野球のようにワンプレーずつセットプレーが行われるスポーツにくらべて、バスケは流れの中で進みしかも攻守の交代が激しいため、素人目には技術あるプレーヤーが目立つスポーツで戦術や判断より力よりもその場の感覚がものを言う世界のように見えがち。が、実は采配や各シチュエーションでの判断が多くの情報の上になされていることがよく理解できて、スポーツとしバスケをより楽しめます。アオバノバスケを読んだ後に実際の試合観戦したら、今まで以上に楽しめるんじゃないかと思います。その辺はスラダンにはなかった要素かなと。 Aチーム昇格に向けたチームメイトとの熾烈なライバル競争のリアリティはわからないですが、八村塁が大学でぶつかった壁や、渡邊雄太がサンズで味わった緊張感と通ずるものがありそうです。 日本バスケ盛り上がってますし、元々のバスケ好きだけでなく、ちょっと興味あるなくらいの人も、これを読めばいっそうバスケを楽しめるようになると思います。 コミックDAYSからマガポケに移ったとのことで先行き気になりますが、長く続いて欲しいです。 おすすめです。ぜひ読んでみてください。

キン肉マン

キン肉マン初心者講座

キン肉マン ゆでたまご
toyoneko
toyoneko

キン肉マンの完璧超人始祖編アニメが始まりました 大変すばらしい出来なのですが、 キン肉マンって割とハードルが高いので、初心者講座と題して、少し解説します ★ かつて「キン肉マン」が大好きだったけど、新しく再開したこのシリーズは読んでないな…という方へ 読みましょう。というかアニメを見ましょう EDを見るだけでも、どれだけの超クオリティか分かりますので、まずはこちらをドウゾ https://youtu.be/u0dgneH1D_4?si=V5yVPSqqGm1xNiZh あと、昔のねとらぼの記事もよかったので、こちらもドウゾ https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1712/29/news003.html ★ 「キン肉マン」?昔の漫画でしょう。ちょっと気になるけど、よく分からないな…という方へ まずは基礎知識。「キン肉マン」は、黄金期の週刊少年ジャンプに連載された、ヒーローバトル漫画です 一時代を築いた超ヒット作品です。当時の男子小学生はみんな大好きだった(はず) 長期連載の末、大人気のままに完結。コミックは36巻までが発売されました その後、少し時間をあけてプレイボーイにて「キン肉マン二世」が連載されたあと(タイトルどおりの「二世」モノ)、短編集(37巻)が発売されたのち、何と旧シリーズの「キン肉マン」の「続き」がweb連載で始まりました これが「完璧超人始祖編」であり、コミックでいうと38巻~60巻がこれにあたります 「完璧超人始祖編」は、旧シリーズの「キン肉マン」の続きなので、旧シリーズを読んでおくと、とても楽しめます…が、正直言うと、今さら旧シリーズの「キン肉マン」を読むのは、あまりおすすめしません いや、読んでもいいのですが、旧シリーズの「キン肉マン」ってもともとわりと低年齢向けの作品でして、小学生が読む分には良いのですが、マンバ読者が今さら読んだときに面白いかというと、まぁ、たぶん面白くないです というか私も、子どもの頃にアニメを見ていた記憶はあるのですが、漫画は読んでなかったので、大学生の頃に漫画版のキン肉マンを読んだら、「なんかこれはちょっと違うな…」と思って、途中で読むのを辞めたことがあります(その後、相当後になってから再読) とはいえ、全然基礎知識が無い状態で完璧超人始祖編を読んだり、アニメを見るのは、ちょっと勿体ない その場合、とりあえず、完璧超人始祖編(アニメ)の第0話を視聴しておくのが良いかと思います 旧シリーズのストーリーが、比較的わかりやすくまとまっています ただ、少々端折りすぎていて、初めて見る人にはわかりにくいかも その場合、公式が配信している「3分でわかるキン肉マン」シリーズが、 短いながらもかなり詳しくまとまっていて、おすすめです(ただしまだ途中まで) https://youtu.be/-kTkQL7uHP4?si=dXqwHuNCzndwJ0yt 次に、「キン肉マン」の魅力について これはいろんな意見があるところだと思いますし、そもそも、旧シリーズと完璧超人始祖編は、正直言って別物なので、一概には言えないのですが、完璧超人始祖編に限って言うと、私は、扱われているテーマ/関係性そのものが大好きです ・ かつて夢見た理想と現実のギャップ ・ 袂を分かった友人たちとの関係性 ・ 道を違えた師弟の決着 などがテーマとしてガッチリ描かれていて、もうたまりません 「えっ…キン肉マンでこんなテーマを扱うの?」みたいな驚きもありましたし、その描かれ方も、スケール的には壮大でありながらも、登場人物の心の機微は繊細に描かれていて、泣けるんですよね。キン泣きです。凄いことですよコレは 先ほど書いたように、旧シリーズの「キン肉マン」は、低年齢向けです でも、完璧超人始祖編は、低年齢向けではありません いや、低年齢が読んでも面白いとは思うのですが、むしろ、現実を味わった大人が読んでこそ、非常に強く染みる作品なのです だから、「キン肉マンだから」という理由で読まず嫌いしている人にこそ、是非読んで欲しい(ただし前述のようにハードルは高い) あと、最後に注意点 キン肉マンは、「ドラゴンボール」とか「北斗の拳」と同じくジャンプ作品ですが、その大きな特徴として、「戦いは全部プロレス」というのがあります 「キン肉マン」ファンは、これはもう当然のことだと思ってるので、誰も教えてくれませんが、初めて読むとき、これは結構面食らうと思います。というか私は面食らいました。 悪魔とかが攻めてきてるのに、なんでプロレスやってるんだ?と 一応、作中でいろいろ設定はあるのですが、あまり気にしなくていいです そういうものだと思ってください。そういう作品なんです ですので、登場人物は、気功砲とか撃ちませんし、一撃で相手を殺したりもしません(一部例外はある) 基本的に、プロレス技で戦います(ただし人間には不可能な技の場合が多い) 戦いの舞台は全部、リング上です 後楽園とか、東京ドームとかで戦います。荒野で戦ったりもしません というか、荒野で戦う場合でも、荒野にリングが設置されて、そこで戦います 地下からリングがせり上がってきたりします 多対一の戦いとかもありません(タッグ戦はある) あと、観客と実況とレフェリーがいます。パイプ椅子とかあります 何なら煽りVTRとかもあります 決着は、カウントとか、場外とか、そういう感じで決まります。プロレスですからね 以上、キン肉マン初心者講座でした。気になった方は是非この機会に、キン肉マンの世界に触れてみてください あと、「完璧超人始祖編」を最後まで読んだら、「本田鹿の子の本棚」の、この作品も読んでおきましょう https://leedcafe.com/webcomic/%e6%9c%ac%e7%94%b0%e9%b9%bf%e3%81%ae%e5%ad%90%e3%81%ae%e6%9c%ac%e6%a3%9a%e3%80%80%e7%ac%ac46%e8%a9%b1/

バウンスバック

今から追いつける「山あり谷あり」な女子ゴルフマンガ #まだ追いつけるマンガ

バウンスバック こしのりょう
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ

「バウンスバック(bounce back)」は「立ち直る」という意味で、ゴルフだと「ボギー以下のスコアの後にバーディ以上のスコアを出すこと」なのだそうです。 逆境から立ち直る、辛い境遇から復活する……ままならない人生のようなゴルフを活写する、それが本作『バウンスバック』。 主人公は出入りの激しいプレーをする、崖っぷちの女子プロ。勝ちにこだわらない姿勢で結果を残せなかった彼女は、共に歩んだキャディーの祖父の危機に直面します。 祖父の夢・全英へ……脅威の覚醒を遂げる主人公は、祖父の教え子の力を借りて僅かな可能性に賭けますが、しかしそう甘くはなく、常にギリギリの戦いを強いられる。繊細でハードなゴルフのリアリティにハラハラさせられます。 出入りの激しさは変わらず、しかし乗った時の爆発力で周囲に夢を見せる主人公。一方ライバルのトップ選手達は安定しているのに、様々な理由で崩れ、それでも己を保って戦い続ける。選手の能力的にはマンガ的な夢もありつつ、その背景や崩れ方、回復の仕方に心理的リアリティを持たせてドラマとして魅せる。 現在11巻(2024.7.26時点)。全英へのラストチャンスは最大のピンチ。「最強のレアキャラ」と土壇場での耐久勝負。手に汗握る結末は12巻に持ち越しか……? ゴルフマンガは『あした天気になあれ』『ライジングインパクト』以来の私ですがメチャクチャ熱くなっています。「ゴルフマンガはみんな長編で追いつけない……」とお嘆きのあなた、これなら今からでも追いつけます! (ハッシュタグ #まだ追いつけるマンガ は勝手に考えました。今からでも読んでほしい作品によければ使ってみてください)

君のためのカーテンコール

殻を破った先にある絆へ

君のためのカーテンコール 恵茂田喜々 さとうしほ
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ

内気で自己表現できない女子高生が、堂々とした転校生女子に引っ張られて演劇部を立ち上げる物語は、意外にも内気な主人公に脚本の才能がある一方で、転校生女子の方が焦っている様子が描かれる。読み始めの二人の印象は、少しずつ変わってゆく。 主人公も、そして転校生も、「本物」を得るために殻を破る必要に迫られる。次第に突きつけられる現実、問われる覚悟。その中で主人公は転校生の側にいるために、転校生は恐れている現実に抗うために、先へ進む。熱くて緊張感のある物語。 そこに高校生ながら劇団で活躍する「本物」の同級生、彼女らに当てられた新入生が加わり、学園祭のステージへ……この新入生の苦闘に引き摺り込まれる。 彼女はやりたいことがあるのに、その才能が決定的に欠ける人。その現実を突きつけられた彼女は、新たな道を模索するしかなかった。目指すものへの未練と、現実との葛藤……それでどこまでも若い時間を消費できると知っているので、彼女の先行きが俄然気になる。 高校演劇を描きながらプロの劇団と交流する点や、転校生と他の生徒との関係など「目指すものと現実の距離」「内部と外部」を意識的に描いて、冷静でシビアな視点がある物語。そんな中で主人公と転校生の関係は強固だが、互いに成長することでその絆がどのように変わってゆくのか、先が楽しみだ。