ユーモア・ギャグマンガの感想・レビュー6117件<<218219220221222>>短編集を描いてるマンガ家という設定本秀康名作劇場 本秀康hysyskビートルズの「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」に想を得て、各作品は主人公によって描かれた短編集という設定になっている。「ワイルドマウンテン」の元になったような話もあって、あの作品もこういう風に細かい話を繋ぎ合わせて作っていたのかも知れないと思った。ラーメン屋の行列に並んでる兄弟と、その母親と再婚を前提に付き合ってるらしきオッさんが気を遣ってる様子を観察する「若葉のころ」が好き。 新作もビートルズの「ホワイト・アルバム」に影響を受けてインドで構想を練ったらしい。 http://www.akishobo.com/akichi/moto/v1何度も読み返したい。スポーツに関わる人には読んでもらいたい。ダウト 立澤克美 桑田真澄名無し※ネタバレを含むクチコミです。すずさん、道さん長い道 こうの史代影絵が趣味映画化大ヒットの『この世界の片隅に』や『夕凪の街・桜の国』などの広島を舞台にした連作で名高いこうの史代ですが、今回紹介するのはそんな彼女の初期の作品である『長い道』です。 舞台は戦時でも広島でもなく、業田良家の『自虐の詩』にも似たちょっとダメな感じの新婚夫婦を短編連作形式で描いているのですが、至る所に後の広島連作に通ずるモチーフやエッセンスが出てくる出てくる。『長い道』はこうの史代の原石の宝庫と言っても過言ではないかもしれません。 スターシステムを採用しているので『この世界の片隅に』のすずさんと、『長い道』の道さんは同じ顔なのですが、二人の共通点は顔だけでなく、それぞれの世界の捉え方、ここにもひとつあると思います。すずさんや道さんの目からはいったいどのように"この世界"がみえているのでしょうか。 なぜ、こうの史代がすずさんや道さんのような人物を主人公に選ぶのか、そこには彼女が座右の銘にしているというアンドレ・ジッドの言葉「私はいつも真の名誉を隠し持つ人間を書きたいと思っている」に深い関係がありそうです。こうの史代の世界にやられてしまった人はジッドの代表作のひとつ『田園交響楽』もおすすめです。そ、そっちのことかーこちらから入れましょうか?…アレを 松田環名無しセックスレスにもいろいろあって、この作品で扱うセックスレスは男性側の問題。 しかも本当はしたいけど、いろいろあって精神的に勃たないという状況。 ゆえに、セックス自体には肯定的という部分がみそで、申し訳なさもあってか嫁からの一足飛びの提案を許容してしまうという部分が面白い。 全然、ほんと全く拒否らない。少し引きながらも、わりとすんなり受け入れる。 そして嫁のアグレッシブさ。 正直、興味津々な内容だ。 そっちで出来てしまったからこそ、本来の形ではこれからどうなってしまうのか。 コミカルに描いてはいるが、あくまでこの形は本来の形でできない状況での代替品でしかなく、呼び水にするためのものとして始まっている。 しかし、世の中には様々な性的嗜好は溢れかえっているので、むしろこれこそが最高で元には戻れない人もいるだろう。 男性側がそこに情けなさを感じてしまい、より不能なドツボに嵌ってしまうこともあるかもしれない。 どう転んでいくのか、今後の展開が楽しみだ。 シチハは犠牲になったのだ。古くから続く因縁…その犠牲になシチハゴジュウロク 笹古みとも 工藤哲孝mampuku 学園サスペンス兼ラブコメ。一族の呪われた力を受け継ぐヒロイン"しちは"と出会い、そこから凄惨な事件へと巻き込まれていくこととなる少年ゴローが主人公は、協力して「身代わりの呪い」を乗り越えていくことになる。 以下が大まかな流れ 1 主人公ゴロー何者かに殺される→ 2 ヒロインしちは身代わりになって死ぬ→ 3 ゴロー犯人を暴く→ 4 しちはが生き返って代わりに犯人が死ぬ 5 1~4を7回繰り返す システム的に無駄が多いなぁという印象と、よくできてるなぁと感心するのとが同居しているのが正直な感想。 殺されたゴローの身代わりになるために常時つきまとい、必然、凶行も目撃しているわけだから2~3のプロセスは遠回りでしかなく、ルール上仕方がないとは言えヒロインが無駄死にしている感がゼロとは言えない。 逆に少年漫画の面白さをよく引き出しているなという意味でよくできていると感心した。身代わりで死んだしちはを見捨てれば、その後何度も殺される恐怖から逃れられる。しかし主人公は「女の子を助けたい」と自らを奮い立たせ、死の恐怖に立ち向かう選択をする。そして彼は彼女を助けるために謎解きに奔走する。 元はといえばゴローは完全に巻き込まれた側なので、命を賭してまでしちはを救う義理はないのだが、「スケベ心」というよりは「女の子と仲良くなりたい」という自信の信念そのものに殉じている節がある。その点「彼女、お借りします」の主人公よりは見ていて気持ちのいい奴ではある。 もうひとつこの作品の重要な魅力の一つとして、絵の魅力度の高さ、ヒロインの可愛さを挙げておきたい。マガジンで始まっては消えていくサスペンス系作品には無かった武器だが、仮に人気振るわず打ち切られてしまったとしても、画力を活かした次回作、次々回作でヒットを生み出す可能性を強く感じる(「煉獄のカルマ」を打ち切られた数年後「五等分の花嫁」で大ヒットした春場ねぎ先生のように)。赤羽の2大スター豪華共演ウヒョッ!東京都北区赤羽 清野とおるstarstarstarstarstar_borderかしこエレカシと清野とおるが聖地赤羽でコラボしてるの鬼アツい。お習字ではない「書道」の世界とめはねっ! 鈴里高校書道部 河合克敏たか主人公の設定が、「ガチャピンみたいな顔した大人しいカナダ育ちの帰国子女」ってそれだけでもう面白い。絵に描いたような文系少年と、柔道全国レベルの体育会系少女が出会う王道のボーイ・ミーツ・ガールが、書道というテーマがあることでいっそう面白みが増している。舞台が鎌倉なのも洒落てる。 「書道って読めないし、昔の詩を書いてるし難しそう…」と尻込みしてしまうが、海外育ちで全く書道の知識がない縁(ゆかり)が主人公のおかげで、初歩からすんなりと楽しみながら学ぶことができるのがいい! お習字の先にある書道という世界を垣間見たいなら読むべし! 寡黙で粋な奥さん粋奥 日本橋ヨヲコ 木内亨starstarstarstarstarひさぴよ『G戦場ヘヴンズドア』連載終了後に月刊IKKIにて掲載された短編で、スーパーヒーローのような奥さんが活躍する話。 寡黙に淡々と家事・掃除をこなし、日常で巻き起こるトラブルを颯爽と片付けていく様にシビれます。作中ではほとんど何も語らない奥さんですが、その行動やしぐさだけで、夫や周囲の人への深い愛情がとてもよく伝わり、G戦場や少女ファイトのような力強いメッセージとはまた別のやさしさに満ちた作品になっています。後半には「日本橋メソッド」なる創作過程を丁寧に解説したコーナーが載っていて、漫画志望者にとって参考になると同時に、日本橋ヨヲコ先生の創作技法を知りたい方も必見の内容です。物語の自由自在さ!!!!!書道教室 筒井秀行かしこまるでアニメーションのようにスイスイと物事が展開する! キャラクター達のユニークさとネタの引き出しの多さ! スナック感覚で読めるのに何これ食べたことない! やめられない!とまらない! つい!!!!!が多くなる!作者の姉フェチ×掃除汚物は消毒です 田口ケンジ名無し作者の姉へのこだわりを感じる作品。掃除の技術をわかりやすく説明すると同時に魅力的な姉も描いているのがすごい あらすじのせいで損している気がする京都札の辻下宿 どおくまんプロ どおくまんstarstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男あらすじはいかにも「どおくまん」っぽい表現になっているがこれは第一話のあらすじで2話以降は下宿の人間模様や辻本と鈴木の友情などいい話がばかりだった。 最初の方は辻本が主役で後半は鈴木の漫画を書くことメインになっていく。 インタビューとかを読んでから読むとちょっと自伝っぽい やっぱり良かったメタモルフォーゼの縁側 鶴谷香央理櫻子前々から気になっていたものですが、このマンガがすごい2019オンナ編1位に選ばれ、面白さが保証されたので読みました() 想像してた通りの優しい話です。細い線で優しく描かれたマンガ。BLと言ってもどぎついヤツをぶっこんでくるわけじゃなかったので、どなたでも楽しむことができます。「おばあちゃん」ってなんでこんなに好印象なんでしょうね。シブいオジサマ好きも必見!【新装版】今どきの若いモンは 吉谷光平mampukuこれめっちゃ心に沁みるやつ!! 真っ直ぐだが道に迷い壁にぶつかりがちな新人・麦田は、顔は怖いが面倒見のいい上司こと石沢課長から時に助言を、時に助け舟をもらいながら成長し、絆と信頼を深めていく、そんなお仕事マンガ。 https://twitter.com/kakikurage/status/940853580893966338 ↑すべてはここから始まりました。というか今や11万RT・25万Fav……!! 「今どきの若いモンは……」のお決まりのフレーズから始まるありがたすぎる金言の数々。石沢課長についていきたい…! 力技の強い何でもアリなラブコメフラレガール 堤翔sogor25※ネタバレを含むクチコミです。絵が良いのでその時点で勝っているスライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました シバユウスケ 森田季節 紅緒mampuku似たような作品で溢れた昨今においてはなんの捻りもなく没個性な作品ではありますが、表紙のイラストと右下に小さく印字された名前を見ると勝利が約束されていることがわかります。絵師ガチャの勝ち組です。「紅緒」さん、今かなり注目度の高い若手のイラストレーターさんで、'10年代後半を体現したような柔らかい曲線美と透明感のある繊細な色使いが印象的です。コミカライズ版のシバ先生の絵も原作の雰囲気にかなり近いです。これは売れないほうが不思議なくらいだと思いますw 一応ストーリーにも触れておくと、50連勤で過労死したOLが異世界に転生してスローライフを送る話です。50連勤というと自営業の感覚ではありがちな感じがしますが、勤め人としての50連勤はいろいろストレスがやばそうで絶対に経験したくないですね…… 前世の記憶を持ちながらいきなり17歳の少女として転生しますが、17歳以前の彼女が存在したのかどうか気になります(「仮」の意識が使い捨てられ、転生者の容れ物として……って感じのホラーありそうw) 先ほど「没個性」という言葉を使いましたが、これほど絵がよくて見せ方がよくてキャラクターがよければストーリーの個性なんてべつに要らないな、と本作品を楽しく読みながら思いました「設定の勝利」以上の魅力ありヘテロゲニア リンギスティコ ~異種族言語学入門~ 瀬野反人sogor25モンスターの設定や異種間交流の様子が突飛さとリアリティの絶妙な隙間を縫っており、まさに作中の言葉をなぞるなら「解釈するには及ぶけど理解は難しい」という印象を受ける。 瀬野反人先生はシュール系のコメディを得意とされてる印象があったが、その作風にこれだけ練られた設定を掛け合わさって、両方の持ち味がより活きる作品に仕上がってる。 他作品と比較するようで忍びないが、個人的には、内容に「設定の勝利」感があり、且つそれに留まらない作品の醸し出す雰囲気の魅力がある辺り、『ダンジョン飯』の再来になるポテンシャルを秘めてる作品だと思ってる。 1巻読了。 読み終わるとプレイボーイになるマンガプレイボーイ侍 原克玄たかマンバの新刊で見つけてジャケ買いしたけど最高だったww 1巻読んだだけでかなり侍・天谷の思考に近づく…!! 小向がモテ本にオトされたように、自分もまた「プレイボーイ侍」というマンガにオトされちまった...! 言語学者の手記風! ワクワク異文化コミュニケーションヘテロゲニア リンギスティコ ~異種族言語学入門~ 瀬野反人たかヒトにはない、獣人たちの「発声・文字以外の方法で意思疎通を図る」習慣が興味深い! そんな異文化圏に飛び込んで、知識だけでなく身体を駆使して奮闘する主人公にはとても好感を覚える。 設定が細かくててリアリティを感じられるところはダンジョン飯に、異文化に入って暮らすよそ者という点では乙嫁語りのスミスさんに通ずるところがある。「世界ふしぎ発見」的な異文化を学ぶ楽しさや、芸人が海外で四苦八苦する姿を見て楽しむバラエティ的面白さがある。 主人公のレポート用の手記がナレーションの役割を果たしていて、全体にアカデミックな雰囲気を出している。他人の日記を読んでる感も楽しい! 教授の著書や授業で習った知識を頼りに、その場その場で仮説を立て試行錯誤する主人公をずっと見ているので、読み終わったあとは「自分もだいぶ《大きいあご》の言葉に慣れてきたな〜!」と達成感があった。 最後に言いたいのは、表紙のススキちゃんがめっっっちゃんこカワイイので読んでくれということです。 ススキちゃん元気だね♡ とても助かる〜〜〜ッッ!!絵にサバゲの楽しさが溢れかえってるサバゲっぱなし 坂崎ふれでぃ名無しスリルを求めてたハイテンションの女の子がサバゲ沼にドップリと漬かる話。オタク特有の仲間をどう自分たちの好きなものにハメるか、みたいな思考がちゃんと描かれていて、楽しい。さらにそういう目論見の斜め上に行くくらいドップリ主人公がハマっていくのが最高。サバゲの楽しさがブワーッと伝わってくる。 親バカ親父とファザコン娘のツンデレ物語(ただしデレは内面でのみ)井地さんちは素直になれない ぽんとごたんだ名無し※ネタバレを含むクチコミです。作者の行動力がすごい世界歩いてるとドープな人にカラまれる 五箇野人名無しの旅人「#世界#映え殺し#ツアーズ」の人の実録漫画。 https://gekkansunday.net/series/dope ちょっと引っかかったのは、「カラまれる」っていうタイトル。 (自分から目立ちたくて海外の日本料理屋の制服みたいな服着てるくせに...) 1話の「絵本で見た悪い鬼の酒盛り」、「世界のセレブが歩き方下手になる」という表現力には笑った。ぴくぴく仙太郎より好きだったきこちゃんすまいる 布浦翼かしこ当時アニメにもなってたから知ってる人も意外に多いはず。 美男美女のパパとママから産まれた目つきの悪い市松人形のようなきこちゃん(隔世遺伝です)は、こう見えてスーパー園児である。無口なので会話はすべてジェスチャー、六法全書を読んだりC言語を学んだり、兄弟が欲しいでしょ?と言う両親の夜の営みに態度で反抗したりする(無口だから)。しっかり者なのでツッコミ役が多いんだけど、たまにやるボケが大きいのがご愛嬌。散歩から帰って朝食を作り始めたけど自宅じゃなくて知らない人の家だった!とかね。周りの大人からは変わり者扱いされるけど、悪口は右から左に流すから心はいつでもステンレスのようにピッカピカ。きこちゃんのクールさと淡々としたコマ割りで魅せるギャグが今も変わらず好き。 このマンガがすごい!2019 オンナ編第8位マキとマミ~上司が衰退ジャンルのオタ仲間だった話~ 町田粥mampuku職場の上司と、世を忍びながらオタ活する話。隠れオタあるあるや古参オタの悲哀ネタが満載です。多くのオタ活漫画と違って生産ではなく消費活動のみにスポットが当てられていることと、イベント体験の描写などは極力省いてオタク同士のジャンル談義を中心に描いているところが独特です。 「ヒロイン」に対応する男性キャラの呼びかた談義の話もわかりみが深いです。「ヒーロー」ってなんか違いますよね。アメコミや特撮がまず浮かんでしまいます。 あと「オタしぐさ」これもわかりみが深いです。オタクって見た目よりも仕草でわかりますよね。 個人的には、隠れオタク女子の擬態スキルが興味深くなかなか面白かったですw 持論ですが、男オタクはもう少し擬態することを覚えてもいいのかなと思います。仕事柄、女の子のオタクが集まるイベントに度々行くのですが、程度の差はあれみんな小ぎれいで、まるでオシャレして推しに逢いに行くかのような気合を感じます(1巻でも少しそういうエピソードが)男オタは少し見習ったほうが良いです。深いうなずきしか生まれない、ぜひ男性にも読んでもらいたい一冊深夜のダメ恋図鑑 尾崎衣良ひろりんぬわりと女性の本音を描いている気がする。 家事とかなんもできない(というかする気がない)やつっているよな…<<218219220221222>>
ビートルズの「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」に想を得て、各作品は主人公によって描かれた短編集という設定になっている。「ワイルドマウンテン」の元になったような話もあって、あの作品もこういう風に細かい話を繋ぎ合わせて作っていたのかも知れないと思った。ラーメン屋の行列に並んでる兄弟と、その母親と再婚を前提に付き合ってるらしきオッさんが気を遣ってる様子を観察する「若葉のころ」が好き。 新作もビートルズの「ホワイト・アルバム」に影響を受けてインドで構想を練ったらしい。 http://www.akishobo.com/akichi/moto/v1