SF・ファンタジーマンガの感想・レビュー6030件<<5758596061>>美しき魔物の王を"解雇"したい女性の異世界ファンタジー #1巻応援薬の魔物の解雇理由@COMIC 真丸イノ 桜瀬彩香sogor25突然異世界に転生し、気付いたら不思議な森の中にいたネアという女性は、とある国の領主に保護され、息つく間もなく自身が**“歌乞い”**という役職の適正があると聞かされます。 “歌乞い”とは、魔物と契約を結び、その魔物が持つ魔術の叡智を得るという役職。 しかし、その恩恵の“対価”として**“歌乞い”自身の命が削られていく**という事実を知ったネアは、“対価”を少しでも小さくするために、正式な儀式の前に低級な魔物を召喚しこっそり契約しようとした結果、あろうことか**魔物の王であるディノ**を召喚してしまいます。 この作品はネアに異様な懐き方をしている上になぜか“対価”を取ろうとしないディノと、そんな彼のことを当たり障りのない「薬を司る魔物」と領主に偽ることで厄介事を避けつつなんとかディノを“解雇”し別の魔物と契約することで安寧を得ようとするネアを中心に、美しくも儚い雰囲気を纏いながら密度の濃い物語が紡がれていく異世界ファンタジーです! 1巻まで読了作画はいいんだけどね...異世界ナンパ~無職ひきこもりのオレがスキルを駆使して猫人間や深宇宙ドラゴンに声をかけてみました~ 滝本竜彦 みやけりく 久水あるたstarstarstarstar_borderstar_border宮っしぃ久水あるた先生は18禁の漫画や同人誌で好きだったので読んでみた なんというか、すごく普通... 異世界転移してナンパに関するスキルをゲットしたってのは、ちょっと新しかったけど、展開がなんとも... ナンパのスキルというか、コミュ症のマイナスがやっとプラマイ0になったというだけで、これからスキルを磨いてナンパできる様になる〜ってのが話しの本筋 この時点で全然広がらなそうな... 闇の勢力が〜など、他の要素もあるが、ここは有りがちな内容なので特にこれといった感想もなく あと3巻以降ぐらいから画力安定しなくなってきたのが、個人的にはツライ... エロで人気ある人なんだから、エロ要素入れた作品描いた方が絶対いいでしょ...近未来ルサンチマン 花沢健吾名無し現実世界では、どうしようもない中年が仮想世界にハマっていく話。 恐らく10年後の中年童貞はこの漫画と同じような事になります。 すごく引き込まれるし、内容も面白い、細かいプログラマーの描写とかも好きなんだけど、なんか怖い。 そうです。 この漫画のような世界が実際に迫ってきているから。。。。 記憶と生と死が紡ぐ幻想譚 #1巻応援ララのうた 河野スイ兎来栄寿手触りが良いファンタジーだなぁ、と一読して感じました。絵柄的には綺麗で今感もあるのですが、その一方で作品全体がまとう雰囲気はどこかノスタルジックなものも漂います。 顕著なのは、1ページ目。 ″だが塵に帰す子らよ―― かぐわしい花々 ビロードのような大地は かの木陰へと導くための 見知らぬ先導だったのだ″ というナレーションと象徴的な一枚絵から始まるこの物語が始まっていくところは、古き良きファンタジー少女マンガの香を感じます。「ビロードのよう」という比喩表現が個人的には何とも落ち着きます。 作品の設定については、敢えてここでは説明しません。とりあえず1話の試し読みを読んでいただければと思います。詳しくは語りませんが、設定の妙は本作の美点です。 また、キャラクターはもちろんですが背景や小物が密に描き込まれているところも大きな長所として挙げられます。微細に彩られた世界は目で見ているだけでも楽しめますし、読んでいるひととき違う場所へ誘われる感覚に気持ち良く酔い痴れることができます。こういった、描き込みが細やかなファンタジーが私は大好物です。 現実とは違う理が流れる世界が提示され、想像力が刺激される。視覚的にも物語的にもファンタジーの愉しみに溢れた作品です。 1巻最後のような強い引きもあって、続きもどうなっていくのか気になります。 水無月先生初期作品私の救世主さま 水無月すうstarstarstarstarstar宮っしぃ初期作品なので、そらおととかを読んだ後だと絵の上手さ等に違和感感じるかもしれない。 まあ初期の初期だからしょうがないんだけど... 完全にファンタジー作品で、救世主となった主人公が異世界で世界を救う事になり、仲間たちと旅をしたり敵と戦ったりとシンプルなファンタジー作品だが、敵のボスが親友だったり、その仲間と仲良くなって葛藤したりと、重めな内容も含まれている 人の生き死にが当たり前にある世界と現代の安全な日本とのギャップに葛藤する主人公の心情や、仲間たちとの恋愛模様などなど、ファンタジーの中にしっかり水無月先生らしさが入っていて楽しめる 水無月先生ファンなら必読作品の1つ大正時代の日本にたった1人やってきた小さな魔女の物語 #1巻応援大正忌憚魔女 うさみみきsogor25主人公の少女・世迷(よまい)は大正時代に西洋から日本にやってきた初めての魔女でした。 彼女の目的は異なる土地の材料でも魔術が再現できるか研究すること。 しかし、日本人には魔女という存在に対する馴染みがなく、不思議な魔術を操る世迷は偏見の目に晒されることとなってしまいます。 そんな彼女が出会ったのが、魔術に興味があるという女学生・雅鳳鱗(がほう りん)でした。 ずっと白い目で見られ続けていた世迷を初めて受け入れてくれた鱗。 彼女との出会いで勇気づけられた世迷は、日本人の魔術に対する誤解を解き、人々の役に立つ魔女になると決心します。 この作品は、無知ゆえに生まれた魔女への偏見を変えるために立ち向かう、そんな世迷の姿が心を揺さぶる大正浪漫ファンタジーです! 1巻まで読了とにかく読んでみるべしコレットは死ぬことにした 幸村アルトstarstarstarstarstarこめつぶ衝撃的なタイトルで重い内容かと思いきやとっても素敵なお話 努力することは無駄じゃないんだなと思える作品。支えてくれる人や努力する人の存在をみて自分も頑張ろうと思える。 コレットが明るく前向きで面白いだけでなく、人として大事な事を改めて教えてもらった。 ハデス様の優しさにはキュンキュンです!!!! 何回も読み返してます。 異世界ファンタジー転生したらスライムだった件 伏瀬 川上泰樹 みっつばーstarstarstarstarstarこめつぶアニメにどハマりして漫画を読み始めました!アニメの後でも充分楽しめます。スラスラとテンポよく進み、読みやすい、面白かった。 転生モノでもひと味違う面白さがあります リムルとかいうチートの主人公と仲間の物語で仲間を大切にする気持ちがとてもかっこいい。 戦闘シーンも迫力があってとても良かったです。 【感想板】月光条例は藤田和日郎の漫画家魂が見える月光条例 藤田和日郎らららばい※ネタバレを含むクチコミです。宇宙が舞台のサスペンス兼ミステリー兼SFリバイアサン 黒井白ユーカリ独特の絵柄が何とも言えない不穏な雰囲気。 書き込みによる黒々とした絵柄は好みが別れそう。絵が上手いことに間違いはないんだけど、苦手な人は読めないかも。ストーリーとしては、バトルロワイアル系が好きならオススメできます。 時系列が変わりながら進んで行くので飽きずに読める。サスペンスとミステリーとSF…いろんな要素が詰まってます。たぶん小説でもいけると思う! ただの入れ替えじゃ終わらないふつつかな悪女ではございますが ~雛宮蝶鼠とりかえ伝~ 中村颯希 尾羊英starstarstarstarstarこめつぶ入れ替わりものは好きなのですが、こんな面白い展開になるとは想像もしていませんでした。 どんな事態が起きてもポジティブに受け入れて前に突き進んでいく主人公の姿が、読んでいてとても気持ちよく、ぐんぐん話に惹き込まれていきます。 とっても面白かったです!何回読んでもワクワクします!主人公のタフさに元気をもらいました! 美人で賢く才能豊かでもやっぱり体が資本ですね。丈夫に生んでくれた親に感謝。いい作品!!異世界のんびり農家 エンターブレイン 剣康之 内藤騎之介 やすもstarstarstar_borderstar_borderstar_borderこめつぶ転生ものはなかなかいい作品に出会うことが少ないですが、私の中ではヒットです。 万能農具を使ってる時は誰も勝てないくらい最強ですが、基本的には戦ったりなんだりしないのでチートさは薄いです。集まった村人達がそれぞれの役割を果たしていて優秀なので、なるべくしてなった成長の村という感じ。農業をして暮らしたいという最初の望みからブレることなく6巻まできているので安心して読めます。 文字が多いので、小説など読むのが苦手ならお試しを読んでから雰囲気を確認してからの購入を勧めます!!完結!もっともっと読んでいたかった亜人ちゃんは語りたい ペトスさいろく亜人ちゃん完結かーーーー ってなった。 ちなみに「オカルトちゃんは語れない」の方も完結。 最終巻も同日発売。 そして、オカルトちゃんを後から読まないとわからないけどめっちゃリンクさせてきていて、亜人ちゃん本編→オカルトちゃんという順で最終巻を読むことをオススメします。 本作はデミヒューマンJK、亜人ちゃん達の高校生活が主題。 主人公は高橋先生なのかな、多分。 非常に優しく、亜人の問題や悩みを解決させたい!という気持ちでいっぱいの伝承大好き先生。 様々な亜人が出てくるけど、どれも温厚というか普通にニンゲンの両親から生まれているケースが多く、最初はニンゲンだったけど途中で発覚する事も多い。 現代社会らしい複雑な問題も起きるし、人ん家に乗り込んで文句を言いまくり責め立てるだけのモンクレもやっぱりいる。 彼女たちが幸せに過ごせるように、と穏やかな気持ちで読めるマンガです。 画像はスカッとした印象に残る名シーン。 これまでのジャンプ像とはかけ離れたマンガチェンソーマン 藤本タツキユーカリけっこう汚い表現も多いし、グロい描写も多い。人間としての生活環境が最低レベルの主人公。 上手く言えないけど、勢いがあって痛快な作風がすき。個人的に小難しい話がひとつのコマに書き込まれているようなマンガって何がどうなっているのか理解できなくて、途中断念してしまうことが多いけど、このチェンソーマンはサクサク読めて内容も理解できた。といっても単調で単純な物語と言ってるわけではないです。所々伏線が張り巡らされているので忘れた頃にちょうどよく伏線回収してくれて、わお!すご!ってなります。毒贄ってタイトルからして斬新...!毒贄クッキング 水無月すうstarstarstarstarstar_border宮っしぃ生贄グルメファンタジーというか、生贄にすらできないというか... 表紙のエルフ→進んで食べられにいく、でも凄く臭い 表紙の魔物→臭すぎて食べられない...てか村に帰れ みたいな流れが繰り広げられていき、エルフも自分が食べられようとする為に色々なレシピで料理(自分を)のはマジで斬新だった... タイトルの通り、生贄というより毒って本当にピッタリ 相変わらず合間に真面目っぽい話しが入るのは心が追いつかないのはいつも通りで、このドタバタコメディは先生の作風に合ってて楽しい この作品も水無月先生ファン必見の1つ良い水無月先生節JUDAS 水無月すうstarstarstarstarstar宮っしぃ私の救世主様から始まり、この辺りから水無月先生の良い味が出てきてる エロと可愛いとアホとおっさんの絶妙なマッチはやっぱり水無月先生らしくて好き キリストのユダを題材にした物語で、現代に終末をもたらそうとする敵と戦って行くのだが、実は遥か昔のキリストの弟子たちが... と5巻と短いながらも壮大な物語が描かれていて、まだこの辺りは真面目→アホの振り幅は少なめ それでも水無月先生らしさがあって、かっこいいカワイイは健在 少し古い作品だが、先生のファンなら読んでおいた方が良い作品の1つ ただのハーレム物とは違う異世界迷宮でハーレムを 氷樹一世 蘇我捨恥 四季童子starstarstarstarstar_border宮っしぃちゃんと設定もしっかりしてるし、男キャラが可愛い子いっぱいとイチャつく、もしくはエロイ事するだけとは違う 奴隷設定ではあるが、女の子を尊重しつつも順当に仲が良くなっていき、相思相愛の過程があってハーレムになっていくので、読んでいても不快感は無い エロ要素は高いが、それもゲームの様な設定(主人公のスキル)の合間にある好意を確かめる行いの1つになってるのは、良くあるハーレム物とは異なる点 でも女の子は可愛いし、エロ要素も画力も相まってエロイんですけどね... 冒険する過程や設定もしっかりと説明や演出もあるので、読んでいて飽きないのも良い所 他の異世界物とは一線を画す作品の1つだと思う最後の人間がAIと共に視る世界 #1巻応援メールブルーの旅人 こだまり兎来栄寿2022年に始まったきらら系作品の新連載の中でも、個人的に特に大好きな一作がこちらの『メールブルーの旅人』です。 遠い未来の世界、滅びた人類の中で唯一生き残ったハカセが「せっかく生き残ったなら最後にやっておきたい」と、AI搭載人型探査機クマノミを作り「情報の海(メールブルー)」に眠る祖父の残した宝を探し求めてさまざまな「情報世界(チャンネル)」へと向かわせるSFストーリー4コマ。 01 隔離の世界 02 保存の世界 03 本の世界 04 画一性の世界 05 階段の世界 06 ゲームの世界 07 情報の海の世界 08 部隊の世界 09 外の世界 10 レストランの世界 11 学校の世界 という目次を見ても解る通り、「情報世界」は非常に多種多様で1話1話異なる読み味を提供してくれます。感覚としては、『キノの旅』でさまざまな理の世界を旅してさまざまなものに出会い続けるのに似ています。 その中でも、私はエピソード3の「本の世界」がとても好きです。 「本って誰かが綴ってきたものでしょう? これって世界の誰かをひとりぼっちにしないためにあるんじゃないかしら! だから私は一人じゃないの! むしろ恋人がいっぱいって感じかしら!」 「たしかに研究は引き継がれたけど 過程にたくさんの思いがあるのよ でも研究には関係ないから省かれた でも省かれた思いは本(ここ)にしか無いから残したいの」 といったセリフは、本を愛する人にとっては非常に響くものではないでしょうか。 また、エピソード4の「画一性の世界」における特徴的なヴィジュアルや哲学性、そしてホラー感も良いです。 怖さを感じさせる世界もあれば、和むような世界もあり。AIのクマノミが、さまざまな世界や情報に触れることによって変わり育っていく様、また人間である博士がいつかくるクマノミとの別れを予感する様も合わさってエモーショナルです。 唯一である現実世界の人間は滅びてしまっているという根幹の設定が、何とも言えない切なさを帯びさせています。SFとしての味が確かに存在していて、ひとつひとつの言葉やシチュエーションに意味が付与されており、切り取ってそこだけ見れば何気なく見えるシーンでも深い意味を賞翫できるように作られています。 1冊を読み通した後に、冒頭で描かれる各情報世界のカラーページを読み返すと何とも言えない良さがじんわりとこみ上げてきます。 画力や演出力、構成力的にそうとは思えないレベルですが、作者のこだまりさんは初連載・初単行本ということで今後も応援していきたいです。4コマという制約の中ですら画面を上手く使った演出の上手さを感じさせてくれるので、4コマ以外の作品も見てみたいです。なぜ終わった・・・!SEVEN OCEAN 水無月すうstarstarstarstarstar宮っしぃこれ本当に面白かったんですよ 水無月先生が好きだったのもあるけど、そらのおとしものみたいに、コメディとSFのバランスがすごくて・・・ 海に未確認生物をハントしにいき、様々な道具を使って巨大生物との戦いや、特殊な生体電気を使った道具とか、かなりSF・ファンタジー色が高い物も出てくるし すごく好きな内容だったが、何故か1巻で終わってしまい、ものすごく悲しかったのは今でも覚えてる・・・ 物語の振り幅が広すぎる・・・それが良い・・・!そらのおとしもの 水無月すうstarstarstarstarstar宮っしぃ平和を望む主人公の前に、ふとした時に空から天使が降ってきて、周りの住民を巻き込んだドタバタコメディ、下ネタ多めだと思って読み始めたが、洋書に入る高画力→頭の悪い(いい意味で)内容、そこから更にSFチックなガチな設定→またアホな内容、と物語の振り幅がものすごい 水無月先生作品を通して読んでるのも、この振り幅にハマったのが原因・・・ 女の子は可愛いし、下ネタ多めなコメディ色が強い印象な作家さんだが、自分は唐突な真面目・SF的な内容が大好きで、急に高画力になったり、低画力になったりと、あっちいったりこっちいったりするのがもの凄く楽しめる そらのおとしものは、パンツが空飛んだり、乳のデカさを魚に見立てて釣りをしたりとはっちゃけてるが、そこからの唐突なガチストーリーはかなり楽しめますのんびり異世界ライフかと思いきや・・・老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます モトエ恵介 FUNA 東西starstarstarstarstar_border宮っしぃ結構ガチ目の領地経営とかの話で、ちょっとビックリ・・・! 異世界に転移する能力を得た主人公は、現代知識・物資を駆使して異世界で老後のための金貨を貯める!と決意したが、ドタバタに巻き込まれたり、案の定現代知識・道具を使って異世界で王様に気に入られたりと、結構有りがちな流れに タイトルの貯金設定は気づけば、うすーくなってきてるが、領地経営始めてからは、結構展開が面白く、ガチ目な内容なので楽しめる 異世界物にしては珍しく、最初よりも後半に行くに連れて面白くなるので、一気に読んでしまった魔太郎がくる!!でおなじみの切人が主人公のスピンオフです!切人がきた!! 藤子不二雄(A)starstarstarstar_borderstar_border酒チャビンですが少しデザインが異なってますね。耳がゾウっぽいやつになっています。 本作では、同居することとなったいとこ(母の甥)の甘井と仲良くなって、ドジな甘井を助けてくれます。ですので、多少おしおきにブラックはありますが、読んでるとほんわかヒューマンドラマのようにも思えてきます。 藤子A先生のブラックものはまじで恐ろしい時があるので、年少者がいるご家庭では本棚に置いておくことが難しいのですが、本作であればセーフだと思います(多少おふろシーンとかがありますが)。ブラックを知らないお子さんがブラックを知る登竜門の1冊目としていかがでしょうか? 戦火の下、命の真価に向き合う物語 #1巻応援エレナの炬火 小板玲音兎来栄寿″こんな深い暗闇のなかでなら、 こんなにも美しく 輝き燃える命が見えなくなるというのか。 消えることなく、人の生を照らす導きの光。 『青騎士』第8B号で『エレナの炬火』が連載を開始したときの扉絵のアオリ文です。雑誌掲載時しか読めないアオリ文ですが作品によっては非常に印象的で心に残り、単行本では見られないのが勿体ないとすら感じさせてくれるものもあります。この『エレナの炬火』のアオリ文、特に1話と4話のものは、絵・物語内容とあいまって強く心に響いて残るものでした。 かわいらしい表紙絵だけ見れば「ケモミミメイドの日常コメディかな?」とすら思ってしまうかもしれませんが、 ″慈しみを持って生きなさい。 祈りとともに歩みなさい。″ という帯コメントが示唆する通り内容は重厚で骨太です。れおはりうさん改め小板玲音さんが新たに紡ぎ出す世界は、極めて難しいテーマへと挑んでいます。 まず、1話を読んでもらえればこの作品に宿る大いなる価値は十分に感じてもらえることでしょう。しかしながら、1冊を読み通すことで1話で感じたものに類するものだけに留まらない本作の多様な側面を堪能できるはずです。 戦争だけでもなく、平和だけでもなく。この1冊の中に宿る多様性は、ある種まさに現実世界に存在する多様性と相似しています。昨日と同じような今日が続いていく保証なんてどこにもなく、力学が傾くきっかけはどこにでも転がっている。今日もウクライナやその他紛争地域で命が潰えているその一方で、平和を謳歌し文化的な活動に勤しむ人や、無為な行為に溺れる人もいる。そんな世界の複雑さが立体化され、描かれていきます。 ときに優しく、ときに毅然と自らの使命に邁進するエレナの姿は、後々民衆を導く大きな炬火となっていくであろう気高さを感じさせます。高潔なる戦いの中で、彼女はどのような成長を見せてくれるのか。どのような選択を採っていくのか。そこにある「祈り」を強く感じ、心を揺さぶられながら目が離せません。 今年単行本が発売される作品の中でも個人的TOP10に入ってくるかもしれないくらい大好きな作品です。 最後に、4話の魂がこもった秀逸なアオリ文を引用して紹介を締めます。 ″家族や街を、身近なものを守るために、鉛の弾丸をこめる。 輝く勲章もなければ、武勲の栄光もなく、銃口を向ける。 故郷に残した生活と来るべき平和を想い、引き金をひく。 殺した敵兵と、その愛する人のために祈りをささげる。″転生モノをとことん下品にした感じ股間無双~嫌われ勇者は魔族に愛される~ ジブロー 脇道それる六文銭転生モノで無双するのはよくあるのですが、 股間で無双とな? とタイトルから下ネタであることはある程度予想していたのですが、その予想の何十倍もすごかったというのが率直な感想。 それが、天下の講談社の、しかもヤンマガでこれをやるのだから恐ろしい。 自慰行為をしすぎて死亡(バカ)した主人公は異世界に勇者として転生する。 転生前によく出てくるチュートリアル的な女神・オナ神に、主人公が転生前に童貞の平均オ○ニー回数で世界1位だった(バカ)ことで、射精特典(有り体に言うと治癒的な能力)を付与され、その効能が魔族にも人類にも影響与えるという設定。 特に、魔族には魔力を上げるようで、魔族(といってもきぐるみを来たような女性)に、色んな意味で好かれてしまう。 基本的には下ネタとギャグ中心で、謎の画力の高さとあわせて、グイグイ読ませてくれます。 ヤリマーン帝国首都テマーンとか、しょうもないところも個人的には好き。 時折、HUNTER×HUNTERの名シーンのパクリ、もといオマージュのようなものが出てくるのも一興です。 一般誌でよく出せたなってレベルな作品なので、それ系が苦手な人は避けたほうがいいかもです。<<5758596061>>
突然異世界に転生し、気付いたら不思議な森の中にいたネアという女性は、とある国の領主に保護され、息つく間もなく自身が**“歌乞い”**という役職の適正があると聞かされます。 “歌乞い”とは、魔物と契約を結び、その魔物が持つ魔術の叡智を得るという役職。 しかし、その恩恵の“対価”として**“歌乞い”自身の命が削られていく**という事実を知ったネアは、“対価”を少しでも小さくするために、正式な儀式の前に低級な魔物を召喚しこっそり契約しようとした結果、あろうことか**魔物の王であるディノ**を召喚してしまいます。 この作品はネアに異様な懐き方をしている上になぜか“対価”を取ろうとしないディノと、そんな彼のことを当たり障りのない「薬を司る魔物」と領主に偽ることで厄介事を避けつつなんとかディノを“解雇”し別の魔物と契約することで安寧を得ようとするネアを中心に、美しくも儚い雰囲気を纏いながら密度の濃い物語が紡がれていく異世界ファンタジーです! 1巻まで読了