宜保愛子の学校のこわい話

宜保愛子の自伝的マンガ

宜保愛子の学校のこわい話 東堂洸子 宜保愛子
ひさぴよ
ひさぴよ

> 「みなさんこんにちは。私の名前はぎぼあいこ。小学五年生。」 このあらすじを見た瞬間、ゾッと寒気がしました。 霊感ではありません。 実に興味深い漫画だ…という第六感を感じたのです。   宜保愛子(1932 - 2003)さん、ご存じの方も多いと思いますが、かつて一世を風靡した心霊番組に出演していた霊能力者です。 その人生は波瀾万丈なもので、幼少期の事故によって左目をほぼ失明してしまい、それがきっかけで霊能力に目覚め、人には見えない霊や魂が見えるようになるという漫画の主人公みたいな人物です。そんな宜保さんを主人公にして学校の心霊現象を解決するストーリーだなんて、絶対面白そうだと思いませんか…。 ひとまず読んでみての感想ですが、いずれも1話完結型なので読みやすいです。主に学校で怪現象が次々と発生し、それを宜保さんが霊を説得するなどして解決します。 かなり怖い話もあり、ちょっとハートフルな話もあり、心霊学園漫画としてなかなかの面白さです。中には「これはさすがに漫画向けのエピソードだろうな〜」と思ってしまう部分があるのは否めません。宜保さんが美少女すぎるし、時代背景も明らかにおかしいです。 宜保さんは1932年生まれですから、当時の学校生活はバリバリの軍国教育の時代だったはずです。なのに学校は昭和の雰囲気で、水洗トイレが登場したり、服装や設備が現代的すぎます。演出として仕方ないとはいえ、さすがにストーリーとの違和感はありました。 ところが3巻の3話目「鉄矢ちゃんの悲しみ」の回以降で、この漫画はまるっきり別の漫画へと変わります。 > 「ここからのお話は私が生きてきた戦争の時代のお話をしたいと思います」 というモノローグが突如現れ 「えっ・・? じゃあ今までの話はなんだったんだ・・・」 という気持ちは置き去りに、物語は戦時中の体験を描いたエピソードへ変わっていきます。 服装もモンペ服に変わり、厳しい軍国教育と食糧不足に悩まされる日々。最大の理解者だった兄を戦争で亡くし、弟も交通事故で亡くしているんですよね…宜保さん。 そして、空襲で地獄のような体験をします。生きてる人と、霊の区別がつかなくなるほど悲惨な状況に、宜保さんは遭遇してしまうのです。 後半はとても重い話が続きますが、それだけ宜保さんにとって戦争のことは忘れずにはいられない記憶として残っているという事が伝わる内容でした。 ===補足=== 他にも宜保愛子さんの過去が語られている漫画として、『MMRマガジンミステリー調査班』があります。 第2巻のノストラダムス大予言1999「人類は滅亡する!?(前編)」に宜保さんがゲストとして登場。キバヤシ達に、霊界の話や自身の幼少期の体験を語っています。興味があれば併せて読むと良いでしょう。

さよなら、ハイスクール

さよならだけが人生だ

さよなら、ハイスクール 森もり子
野愛
野愛

陰キャも陽キャも漏れなくうわああああってなるポイントがある作品なのでは…?と思うのはわたしが陰キャだからなのでしょうか。陽キャの気持ちはわからないので。 と思ってしまうあたりスクールカーストの呪いから抜け出せてないですね。学生じゃなくなって10年以上経つというのに。 この作品の主人公は陰キャ男子・朝倉。いじめられているわけではないけれど、さりげなくでもあきらかに虐げられています。 そんな陰キャ男子・朝倉がスクールカースト上位の伊藤マユミと付き合うところからストーリーはどんどん展開していきます。 この伊藤マユミがなかなかのサイコパスで破壊衝動マシマシの強キャラでして、わたしはめちゃめちゃ好きなのです。 惡の華の佐和とかオナニーマスター黒沢の北原を明るくしてポップにして罪の意識丸ごと抜いて社会性プラスしたみたいな感じです。余計にヤバいやつです。 童貞を振りかざすな理論はまじで痺れた。 陰キャに寄り添うでもなく、陽キャを突き放すでもなく、それぞれの善悪や葛藤や苦悩を描いているので幅広く刺さる作品なのではないかと思います。 学校のクラスってほんとちっぽけな世界で、でもあの空間で起きることって人生に大きく影響するんですよね。とは言え、痛みも苦みも含めて青春だったなと過去にできると思うので。 今を生きましょうね。

なでしこドレミソラ

音楽表現と和楽器JKのブレイクスルー!

なでしこドレミソラ みやびあきの
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ

音楽の表現に「擬音」を使わない事。これがこの作品の最大の特徴である。 擬音による音楽表現は、分かりやすい反面、表現できない事も多い。例えば音色は、伝えたい音を擬音で描いても(ポンとかガーッとか)結局は読者の脳内補完が頼り。正確な伝達とは言えない。また、合奏での、旋律やリズムが絡む感覚は表現しにくい。 『なでしこドレミソラ』では、流水紋で旋律の雰囲気、和柄で和楽器らしさを仄めかすのみ。絵で魅了したら、音は完全に読者の想像に委ねる、割り切りの良さ。しかし流水紋は音楽が流れる時間・空間感覚となり、それを重ねる事で各パートが混ざり合い、響き合う表現となっていて、今までに無い「穏やかな」ゾクゾク感がある。 かつて音楽漫画が発想しなかった「音楽表現」のブレイクスルーを、音楽漫画が好きな方には、ぜひ読んでいただきたい! ♫♫♫♫♫ 物語は、地味な自分を変えたい主人公・美弥を始め、和楽器同好会に集まったメンバー四人の、様々な「ブレイクスルー」の過程が描かれる。分かりやすい子から一見分かりにくい子まで、自分の拗らせを知り、悩み、殻を破って成長する物語は明るく、清々しい。 これは、四人が対等な関係で互いの音を聴き、自分の音を重ねる真の「合奏」を目指す物語。そしてそれは音楽を越えて人間関係でも、自分から動く事と、相手を見る事のどちらも大事だという「個性と調和」の物語になっていく。 少し拗らせていた女子高生達が、真に自立したメンバーの一員として舞台に立つ終幕は、とてつもない歓びに満ちている!

にこめっこ

こんなラブコメを待っていたのかもしれない

にこめっこ 赤堀君
吉川きっちょむ(芸人)
吉川きっちょむ(芸人)

笑うの我慢してる女の子はかわいいい!! 交通事故で瀕死のときに悪魔と契約した女の子が今後一生、笑ったら身の回りの人に不幸が訪れるという話。 笑ってはいけない状況こそおかしくなってくるのは年末にやってる「笑ってはいけない~~」でもご存知かと。 可愛い女の子が笑い堪えてて、笑うまいとツンとして、ときめいてニヤけちゃいそうになってラブコメしてるの最高にかわいい! https://comic-days.com/episode/10834108156697555194 作者の赤堀君先生は『ドーナツ父さん』『ぐりこカミングスーン』『ガカバッカ』と登場人物が少しずれててシュールめギャグテイストな設定で描かれてたことが多かったのですが、今作で「絶対に笑ってはいけない」という方向性がついたことで、笑いの伸びしろがグッと伸びたように感じた。なんでもありよりも制限がついたほうが面白いことがある。 笑ってしまったら父がハゲることから始まり、周囲の人物に様々な災いがふりかかっていた。 笑うことを避けるために逆説的に笑いを研究するというのも逆に笑いを呼び込んでる感もいいし、大きな目でツリ目がちにキリッとしてるのめちゃくちゃかわいい。 主人公がいる場所にはいつも悪魔がついてきてるのもかわいい。 災いの種類が地味に嫌でめちゃくちゃ大きな不幸ってほどじゃないのもかわいい。 ほんとに素晴らしくいやらしくなくかわいさに溢れている漫画だと思う。 名前も草原ニコって!草生えまくりじゃないですか!「w」いいなあ。 それにしても、笑っちゃいけないっていうのにこの子の笑顔を見たくなってしまう・・! 最近、漫画家さんが単行本発売時によくやるツイッターに1話目載せる手法やったらめちゃくちゃバズりそうな気がする! たくさんの人に読んでほしいなあ。