エッセイマンガの感想・レビュー1010件<<1314151617>>意外と共感できてしまう鬱ごはん 施川ユウキ野愛まずいものばっかり食べてるわけじゃないのに何ひとつ美味しくなさそう。 飯は美味しく楽しく食べたい人間が読んでも意外と共感できるから面白い。 居酒屋で注文まかされるのも、ドーナツ屋の後ろからの圧力も、コンビニのイートインで先客いるのも全部避けたい。そしてこういう場面は飯の味なんかしない。意外とわかる。 鬱野に共感できるのに美味しいもの幸せなものに固執するのは現実を見ないようにしてるだけなのかも……とすら思えてくる。鬱野のほうがありのままに飯食ってるのかもな。男の自分が読んでみたら畏怖の気持ちを抱いた38歳バツイチ独身女がマッチングアプリをやってみた 松本千秋名無しマンバのクチコミを読んで気になってたので読んでみた作品。マッチングアプリとか、美男美女の恋愛模様とか、自分の人生では1ミリも縁のない世界だったのでおっかなびっくりしながら読みました。 想像もつかない世界だったんだけど、出てくるひとたちの「ナマ感」はすごくて、本当にこういう人間が俺と同じ世界に生きているのか…と結果として半ば畏怖に近い気持ちを抱いてしまった。 実は同性の方が女性よりも「若いイケメン」に対する解像度が低いというか、より縁遠い存在なのかもと思ったり…。人間関係の考え方とか死生観とか、本当、色々圧倒されちゃった。 完結編が出てるみたいなのでそっちも読んでみようと思う。私的2021年ベストの職業エッセイ漫画最期の火を灯す者 火葬場で働く僕の日常 蓮古田二郎 下駄華緒名無しボタン一つで全自動処理してる仕事だろう程度の先入観だったので衝撃を受ける内容でした。 なかなかこういう形でしか知り得ない舞台裏を真剣に伝えていますが(誰でも行き着く終着点を改めて考えさせれます)、絵や作風には柔和さもあってイメージしやすく読みやすいのが助かりましたし、このジャンルに必要なところだと思います。 倉科遼という人物を虜にした永井荷風という文豪の物語荷風になりたい~不良老人指南~ 倉科遼 ケン月影さいろく本作は一本の連続物語ではなく、これを読んでもわかるのは永井荷風の事ではなくそれに憧れたある漫画原作者の一途な想いである。 「女帝」を始めとした夜のマンガの原作では帝王と言っても過言ではない、倉科遼が、自身の思い出や体験、思い返す瞬間などから自身が憧れ、成りたいと思っていた文豪・永井荷風に重ねて想いを寄せるというどこか走馬灯のような作品。 時代も大きく影響しているし、銀座のクラブ通いも大人過ぎてわからない、という色んな意味で別世界すぎる話なのだが、人間が憧れの人間に陶酔し、自身を重ね、弱さや脆さ、かっこ悪いところも含めて深く掘りながら夢中になっている様はとてもおもしろい。 ましてやそれが倉科遼という夜の帝王(ちょっと語弊があるけど)なので興味深いもので、実際倉科先生という人物も読者から見たら憧れられてもおかしくない存在だな、と本作を読めば更に印象づくのではないかと思います。 とてつもない人間讃歌38歳バツイチ独身女がマッチングアプリをやってみた 松本千秋野愛手当たり次第に若い男の子たちと遊んで、楽しかったり虚しかったり。 大事にされたい割り切れない気持ちも勿論あるし、寂しさを埋めたいだけのときもある。 マッチングアプリで無双する38歳バツイチ美女って浮世離れした存在かと思ってたけど、ちゃんと人間味があって面白い。 って感じでライトに楽しみながら読んでいたのに、突然現実に打ちのめされた。 同時に、彼女がこの作品を描きたかった理由がわかった気がした。 38歳バツイチ独身。自立していて美しくて、酸いも甘いも知り尽くした大人の女性。 だからと言って、強いわけじゃない。傷つきながらなんとか踏みとどまって今日を生きているのだ。 生きるってしんどい。でも死なないなら生きるしかない。 ポップなタイトルに油断して読んだけど、蓋を開けてみたら壮大な人間讃歌でした。読んでよかった。Twitterでよく見る日本贔屓の金髪碧眼ラトビア人アルトゥル君アルトゥルと行く!不思議の国・ジャパン アルトゥル ぺぷりさいろく昔からTwitterでフォローして見ていた自分としては感慨深い。 マンガ化されたことはバンザイなのだが、Twitterで感じる彼のツイートの深さはまた別のベクトルで素晴らしいので最初にそっちをバーっと見てあげてほしい。 マジでかわいいので。 タイトルの通り、外国人からすると不思議な日本の習慣が紹介されている微笑ましいエピソードばっかり。 つけ麺のスープをかけちゃうのとか想像すると思わずニッコリしちゃうような話がいっぱいあるのだが、やっぱりTwitterで本人の顔を見ておくと想像できてとてもよい。 https://twitter.com/ArturGalata/status/1464874419248111620 推しのツイッタラーである。日本にとって並行世界みたいな国へぇー!韓国ではそうなんですか? かおり ゆかりhysysk電車内でも携帯で話す、お茶碗を持つのは無作法、結婚式のご祝儀は直接口座に振り込む…などなど、見た目や文化は日本と似ているけど、正反対なところもあり、SFの並行世界みたいな感覚になる。厳しいと言われる大学受験の仕組みも載っていて面白かった。高校1年から夜10時まで学校で勉強、その後塾とか大変過ぎる。 個人的には韓国の合理的な考え方は自分に合ってると思うし、何かを成し遂げる際に徹底的に努力する姿勢は見習いたい。 清野とおるのファンなら読め全っっっっっ然知らない街を歩いてみたものの 清野とおる名無しもはや赤羽ですらない清野とおるの面白さの真価が問われている気がする一冊! 赤羽、love&peace、怪奇酒、おこだわり等々だいたい読んだのですがやはり清野とおる自身が変わり者(いい意味で)で面白いということがこの漫画からわかります。 赤羽抜きにしても面白いし観察眼があるしちょっとおかしい!(いい意味で)筋子は仕込むけど油と粉で酒飲む人間らしさレトルト以上・ごちそう未満! スキマ飯 谷口菜津子野愛グルメエッセイ漫画が狂おしいほど好き。 お洒落さや健康志向は控えめだとうれしい。拘りと雑さがいい感じに同居してるとなおさらうれしい。 さよなら、レバ刺し~禁止までの438日間の作者さんなので、食への偏愛っぷりが素晴らしい。 筋子が好きすぎてお取り寄せしたり自分で仕込んだりする拘りっぷり、かと思えば油や粉末スープ舐めて酒飲む怠惰な一面もあり。 酒と食を楽しむための努力は惜しまないけど、「丁寧な暮らし」みたいなものとは程遠い感じがとても好き。めちゃくちゃ好感が持てる! 人に言うの恥ずかしいけど美味しいご飯ってあるよね!を肯定してくれる漫画でした。 日本でもうわの空したいな〜ベルリンうわの空 香山哲starstarstarstarstarかしこ都心の大きい本屋に行ったら新刊3巻がすごく売れてるようにお見かけしました。これはこのマンガがすごい!効果なのか、それとも香山さんの考え方に賛同する人が多いということなのか(後者だといいな)…。 これって実はドイツ暮らしを紹介してくれる漫画じゃなくて、生きていく上で感じる息苦しさをどうすれば少しでも気楽に出来るかの考え方をシェアしてくれる漫画ですよね。私は日本でしか暮らしたことがないけど、息苦しさは国や時代が違えど同じように感じてしまうものなんだと思います。 しかし特に私の身近では最近「いいことをしなければならない」という空気をすごく感じてしんどかったので、香山さんの「今日は気分がいいし、財布に余裕があるから募金をしようかな」のラフさが新しくて、自分の生活にも取り入れたくなったのです。 ちなみに私は2巻が好きです。色んな人が洗濯とシャワーを無料で出来るスペースを友人達と運営する話で、ちょっと1巻とも3巻とも違うストーリーで独特なんですよね。 くりた陸先生の闘病記乳がんに襲われ余命宣告を受けた少女漫画家の家族への手記 陽だまりの家 くりた陸名無し闘病記であり遺作でもあります。がん発覚から溶解まで、そして再発を描いた2作品が収録されています。おそらく雑誌掲載後、単行本発売前に亡くなられたのだと思いますが、作品の完成度には全く体調不良を感じません。しかし単行本の帯には左目の視力を失いながらも描き上げたとの記載がありました。最近では一般の方も闘病記を漫画にしてネットで公開されていますが、やはりプロは違うと感じる読み応えでした。薬の副作用で髪の毛が抜け始めたくりた陸先生が自分の漫画にも同じ境遇のシーンを描いたことがあったけど何にも気持ちを分かってなかったんだ…と語られていたのが切なかったです。有名店の知らなかった季節商品からワニの手までおとりよせっていいな。 藤沢カミヤhysyskお土産でも贈り物でも、有名店で何か買う時って、定番か既に食べたことがあるものに偏りがち。頻繁に通うこともないので、季節によって売られる商品が変わっていることすら知らなかった。配送料がかかることも、交通費に比べれば全然安いんだし、どんどん使っていきたい。お歳暮、クリスマス、新年、バレンタインデーなど、これからの季節に心強い味方。終わらない世界線で歯並びを整えるお話歯くん 小児歯科矯正物語 西島大介野愛世界は終わらないし、ぶっ壊して投げっぱなしにもならない。ただ西島先生のお子さんの歯並びが整えられていく世界線がある。 とても平和な小児期歯列矯正エッセイ漫画です。 子どものうちから歯列矯正させた方がいいよね、させてるとこの親御さんえらいわ〜お金もあるんやろな〜 的認識を改めました。 美醜にも健康にも関わることだからやった方がいいけど、お金以外にもいろいろ葛藤があるんだなあと。 歯が出てて舌たらずになっちゃってるのもかわいいじゃん!みたいな親バカ目線もあるのね。 全然違う話だけど、私は歯並び悪い人好きなのでわかる気がする。たしかにかわいい。 親でもないし歯列矯正したことない、ただ西島大介作品が好きなだけの私からすると、西島先生がちゃんとお父さんであることに感動を覚えました。この世界線はぶち壊しちゃだめなやつだ。 百合漫画家さんの、同棲エッセイ! #1巻応援今日もひとつ屋根の下 犬井あゆnyae普段から百合漫画を中心に描いてらっしゃる犬井あゆさんは、実生活でも"彼女"と同棲しているとのこと…!え、尊…!即買いして読みました。 これただのカップル同棲エッセイとして読むと完全に惚気マンガでしかないんですけど、このふたりは百合好き・アイドル好きな趣味が合うのに対して性格が正反対だったり、すごく絶妙なバランスで成り立ってるふたりだなと思うのと同時に、出会うべくして出会ったような気もして、あたたかい気持ちで読めました。エピソードのあいまに読者からの質問にふたりで答えるコーナーもあるので、同性パートナーとの今後に迷いや不安があったり、似たような境遇のひとにとってはとても参考になると思います。 ネガティブなことはほとんど描かれてないので、とにかく幸せがあふれたエッセイ漫画でした。コミュ障OLが助けた"ハツカネズミ"の恩返し #1巻応援根津さんの恩返し ハマサキsogor25この作品は人とうまく話すことができないと悩むのOL・小宮祥子が、ひょんなことから人の言葉を話すことができる"ハツカネズミ"の根津さんを助けたことで、根津さんからの恩返しとしてコミュ障を治す手助けをしてもらうようになるという物語です。 恩返しといっても、根津さんの手助けは人と話すときのちょっとしたアドバイスのような感じで、その内容もけっこう体当たり式だったりします。でもそんな中で祥子は少しづつコミュニケーションを頑張るようになり、次第に周囲の人々とも打ち解けていきます 祥子と根津さんのやり取りも楽しくて、気付いたらほっこりさせられている、そんな、ハートフルなコメディが展開されていく作品です。 1巻まで読了英文法マスター編、英会話スタート編が良かったマンガでおさらい中学英語 フクチマミ 高橋基治hysyskシリーズの1巻にあたる「だいじなとこだけ」に関しては本当に基礎で、自分にとってあまり新しい情報はなかったが、2巻にあたる「英文法マスター編」の不定詞の解説はあいまいな理解がすっきり整理できたし、3巻にあたる「英会話スタート編」の言い換えのコツやネットを活用したセルフチェックの方法はかなり勉強になった。 この本では「英語と日本語はそもそも考え方が違うので、英語をそのまま日本語に置き換えようとしてはいけない」ということを何度も言ってるのだが、本当にその通りだと思う。 これは別の本で読んだことだが、ネイティブスピーカーはある単語を覚える時にそれが数えられるか数えられないか、どんなシチュエーションで使うか、他にどんな単語と結びつきやすいかを経験から学んでいる。それを第二言語習得者が母語と突き合わせて一対一でパズルみたいに合わせようとすると、間違ってはいないけども意味が通じなかったり、シチュエーションにそぐわない奇怪な文章になってしまう。そして年を取って母語に慣れれば慣れるほど、難しい表現や最適化された考え方をするため、ますます別の言語に翻訳するのが難しくなる。 そういった意味でも中学英語に戻るのは最適だし、何より英語を話すことに対して背中を押してくれるエピソードが沢山載っているので、コンプレックスを抱えている人も気持ちが楽になるはず。 知らない世界を知る面白さ昆虫サマのおかげで食べてます ドラゴン先生~ビジネス編~ 岡村茂starstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男岡村茂の漫画は「BAD BOY MEMORY」を月刊少年ジャンプで読んでいたくらいで、一時パチンコ/パチスロ雑誌で描いていたのは知っていたが昆虫漫画も描いていることを今回知って読んでみた。タイトル通り昆虫ビジネスをやるにはどうやっていくか、カブトムシ/クワガタなどの育て方、業界の話、海外の昆虫採集レポートなどいろいろあって面白い。今回はビジネス編だが違うものがあればぜひ読んでみたい。あと定期的に写真で作者が登場するのだがいつも同じ顔なのがすごい気になった。 学べます。間取りはどれにする? 高尾じんぐPom 面白かったー! もう少し、読みたかったな。 建築、インテリア、趣味程度に好きな分野なので読んでてワクワクしました。 自分達で、こんな家住みたいなって考えながら間取り書いてしまう過程もとても楽しそう。 学んだことを活かせるって、とても素敵なことだな。 勉強になったし、2巻で完結が本当に勿体無いと思うくらい濃い内容の漫画でした。自分は大丈夫なんて思っちゃいけない人生が一度めちゃめちゃになったアルコール依存症OLの話 かどなしまる野愛恐ろしい。何が恐ろしいって、わからんでもないから恐ろしいんです。 お酒は好きだけど、仕事や用事の前に飲むことは絶対ないし、飲まないと不安で眠れないなんてこともないです。 でも気持ちはわからんでもないんですよね。 日々健康に過ごしている自分も、何かのきっかけでアルコール依存症になってしまうことはあるかもしれません。 作者のかどなしまるさんは、会社に行くのが嫌すぎて出勤前に飲酒したのをきっかけにアルコール依存が加速していきます。 双子の妹と同居することになり、寂しさが解消され改善されるかと思いましたが……お酒がきっかけで関係が拗れていきます。 自分自身と向き合って、いいところも悪いところも受け入れること。誰かに話を聞いてもらうこと。お酒以外の楽しみを見つけること。 改善方法は誰もが思いつくことだし、心身ともに健康であればそんなに難しいことではないと思います。 自己評価が下がりきっていて、不安で不安で仕方なくて、外に出るなんて持てない、そんなときに自分自身と向き合うなんて相当大変なはず。 お酒に逃げるのは簡単だけど、お酒から逃げるのは至難の技です。 自分はまだ大丈夫なんて絶対思っちゃいけないですね。 楽しいことと自分自身を見失わないように生きていたいものです。 韓国ひとり旅行の味方女ひとり たらふくソウル HALEhysysk『女ひとり 韓国ごはん旅』は食べる時に友人と一緒なことが多かったが、こちらは完全に1人。韓国でのひとりごはんのハードルが高いという悩みに応えたブロガーらしい切り口になっている。 6年前の作品なのでトレンドの違いはあるが、むしろここ数年でこういったものがどんどん日本に輸入されてきているなぁという印象を受ける。美味しい店の検索の仕方や防寒対策、バスの乗り方まで解説してくれるのはありがたい。23区で余すことなく銭湯巡り東京23区 女ひとり風呂 小沢カオルさいろく東京育ちの自分としては特に銭湯好きなわけじゃないけど馴染みや行ったことのある銭湯がいっぱいあるのを思い出しました。 そのうちの1件しか紹介はされていなかったけど、銭湯だけじゃなく周辺地区のレビューも兼ねているのがいいところ。 北区の銭湯では清野とおる先生が出てくるよ!漫画の神様のアシスタント記!!手塚治虫アシスタントの食卓 堀田あきお&かよnyaeタイトルからするに、アシスタントたちの食事情を記したグルメ漫画っぽい内容なのかと思いきや、手塚プロダクションで働く人々を(たぶん)リアルに書き記した読み応えのあるものでした。 早番と遅番が分かれていたりと会社らしい仕組みがありながら、やはり何本も連載を抱える手塚先生ですので、昼も夜もないことはザラで、いつでも原稿待ちの担当編集者が待っている状態。みんな、つらいけど楽しい。ある意味部活動みたいな空気を感じてグッときます。そんななかでやはり誰もが楽しみにしているのが「食事」なわけです。とくに会社からお金が出る夜食など、栄養補助食品を片手に机に向かい続けるのではなく、みんなで一緒にお決まりのお店に食べに行く描写が楽しい。 なにより驚いたのが、この漫画の作者は漫画制作未経験にも関わらず手塚プロダクションに採用されています。採用基準としては「伸びしろがあること」というものがあるそうですが、そういう"未来の漫画家を育てよう"という会社の方針があるんですかね。実際に、漫画家として羽ばたいていったOBたちが手伝いに来てくれることがよくあるみたいです。 手塚先生がアニメーション制作も漫画と同時進行し始めたはなしは読めば読むほど強烈で、人間離れしてます。まさに神の所業。アシスタントたちは当時いろいろ思うところはあったと思いますが、そんな人のもとで働いていたという経験は何よりも代えがたいですよね。 これで完結してるかと思いきやまだ続きがあるそうで、はやく2巻も読みたいです(紙の単行本ではもう出ているっぽい)(余談ですけど絵柄が中川いさみっぽいですよね)。 먹으러 가고 싶어요!女ひとり 韓国ごはん旅 ヒラマツオ achahysysk初めて韓国に行ったのは2012年、それからほぼ毎年旅行していたのに、コロナのせいでこの2年は我慢を強いられてきた。ようやく一般人にも制限が解除されそうとの噂を耳にしたので、この漫画でモチベーションを高める。 原作者は韓国料理好きが高じて留学し、東京でお店を開いている。そのため紹介する料理は精進料理から定食、市場、スーパーでの買い出しまで幅が広く、レシピも載っている。特に市場での海鮮は未体験なので行ってみたくなった。 タイトルに「ひとり」とあるが実際は現地で友人たちと一緒に食べているので、1人で食べる際の参考にはならない。最近では韓国でもひとり飯(혼밥)が定着しつつあるみたいだけど、基本的には沢山の人と沢山の種類のおかずを食べるのを良しとする文化。よく食べてよく飲んでよく遊ぶけど次の日は朝からしっかり仕事する、あのエネルギーをチャージしに行きたい。 個人的にもったいない作家「ハナムラ」先生おとりよせミッドナイト ハナムラ六文銭小生、ハナムラ先生が好きなんですよ。 「ハナムラさんじゅっさい」でハマリ、 端的に言って好みの絵柄で、氏の描く女性キャラの可愛さにやられております。 だけど、あんまり売れている印象がなく、本当にもったいないと思います。本作もおそらく1巻で終わり…だと思います。 少しでも布教できるよう頑張りたい所存。 さて、本作の内容なのですが、 ここまで言っておいて大変恐縮ですが、本作は氏の魅力である、可愛い女の子は皆無です。 編集部のむさい(失礼)男たちと、夜な夜な取り寄せたご当地グルメなどを食べるという展開です。 相変わらずの画力の高さはいわずもがななので、ご飯の絵は上手で美味しそうです。 また、舌の肥えた編集者たちが色んな所から取り寄せた食材の数々は、一度試してみたい気になります。(結構、いい値段はしますが・・・) しかし、やはり、なぜこの題材なんだろうと思わずにはいられないです。 せめて形だけでもヒロインがいればなぁと、残念!もったいない!と思わずにはいられなかったです。 こういうところも不遇な感じが、よりファン熱を高めてくれるポイントですね。<<1314151617>>
まずいものばっかり食べてるわけじゃないのに何ひとつ美味しくなさそう。 飯は美味しく楽しく食べたい人間が読んでも意外と共感できるから面白い。 居酒屋で注文まかされるのも、ドーナツ屋の後ろからの圧力も、コンビニのイートインで先客いるのも全部避けたい。そしてこういう場面は飯の味なんかしない。意外とわかる。 鬱野に共感できるのに美味しいもの幸せなものに固執するのは現実を見ないようにしてるだけなのかも……とすら思えてくる。鬱野のほうがありのままに飯食ってるのかもな。