とてつもない人間讃歌
手当たり次第に若い男の子たちと遊んで、楽しかったり虚しかったり。 大事にされたい割り切れない気持ちも勿論あるし、寂しさを埋めたいだけのときもある。 マッチングアプリで無双する38歳バツイチ美女って浮世離れした存在かと思ってたけど、ちゃんと人間味があって面白い。 って感じでライトに楽しみながら読んでいたのに、突然現実に打ちのめされた。 同時に、彼女がこの作品を描きたかった理由がわかった気がした。 38歳バツイチ独身。自立していて美しくて、酸いも甘いも知り尽くした大人の女性。 だからと言って、強いわけじゃない。傷つきながらなんとか踏みとどまって今日を生きているのだ。 生きるってしんどい。でも死なないなら生きるしかない。 ポップなタイトルに油断して読んだけど、蓋を開けてみたら壮大な人間讃歌でした。読んでよかった。