講談社/文芸マンガの感想・レビュー15件適当に人生を決めて歩んでも、いいことは必ずある!!県立!! 兎山女子高校 鈴木幸名無し女子高に赴任してきた、無精髭の髪の毛ボサボサの先生が主人公。 憧れる設定です。 お約束通り、生徒は先生に恋をしています。でも教師と生徒の禁断の愛作品ではなく、ギャグ漫画です。 自分が学生時代にやった事が忠実に描かれています。(「ね」が口癖の先生が「ね」を言った回数を調べて、分析してみたり) 最後はほんのり暖かくなるので読むべしです。 適当に人生を決めて歩んでも、いいことは必ずある!!勝海舟を描くかわぐちかいじ先生の新作読切!剣と六分儀 かわぐちかいじたか今朝コミックDAYS開いてモーニングの表紙を見て一気に目が覚めました(完全に個人的な話しなんですけど、私がかわぐち先生のファンになってから初めての新作読切なのでめちゃくちゃテンション上がりました)。 https://morning.kodansha.co.jp/content/images/_magazine/morning/2022/mo_2022_50.jpg テーマが勝海舟という良く知られた人物だからか、物語についての説明が最低限でちょっと物足りないように感じていたのですが(長編シリーズの1話を読んでるような感覚)、クライマックスで『剣と六分儀』というタイトル回収が“劇そのもの”で行われたのがメチャクチャかっこよかったです。 最近はクライマックスで極太ゴシック体で背景にドーンとタイトルバックが出てくるの流行りでよく見るので、こういうやり方もあるんだ…!と痺れました。 実は『兵馬の旗』未読なので読みたくなりました。読まねば…!理佐っち先生、はしょりすぎ!笑女のはしょり道 伊藤理佐starstarstarstarstarかしこ美容雑誌VOCEで長期連載されている人気エッセイ漫画なのですが、なにがすごいって美容雑誌での連載なのに回を重ねていくごとに伊藤理佐先生がお化粧をどんどんやめていくんですよ…!確かにタイトルが「はしょり道」なので間違ってないんですが、引いてるVOCE読者がいるんじゃないかと心配になるレベルではしょっていくのですごいです。でもご本人のシンプルが一番美しいのではないかという考え方によるものなので、私のように面白いと感じる人が多いから10年以上も連載が続いているのかな?そう考えると美容道も奥深いですね。理佐っち先生は今も攻め攻めな姿勢で漫画を描いてるなと本当に尊敬します。待望の新作読切!グランダッド・グランドータ ショウ名無し「フィーンド」「父娘の島」のショウさんの新作。めちゃめちゃ嬉しい。good!アフタヌーンで読んだけど、ウェブでの公開はまだしてないのかな?沢山の人に読まれて連載化して欲しい。 素敵に無敵に超ヤル気!!天衣無縫の武者奥義!!SD頑駄無 武者○伝 一式まさとサミアド現代日本に向かった闇軍団を追う正義の武者軍団! しかしワープ装置の故障で敵より半年も早く到着してしまう・・・ 人気シリーズ 武者○伝の第1作です。 絵は発展途上ですがキャラはシリーズで1番好きです。 前作「ムシャジェネレーション」が武者頑駄無(ガンダム )を魂の無いロボ扱いしてファン離れが加速。 俺達の武者は終わっちまったんだ・・・誰もが諦めかけた時、新主人公(単行本表紙)が発表されました! え…何コレ? 口あるし…… 丸いし… こんなの武者じゃない………(困惑) でも、意外と漫画が面白い。 新規ファン獲得のため物語はコミカルで解りやすく、キャラも可愛くなっています。舞台は日本で人間のパートナーも設定。過去作とは全然違います。 しかし既存のキャラを大量出演させて従来のファンにも配慮。あわよくば新規ファンを過去作に誘導する2段構えの戦略でした。 ギャグも面白いですが感動エピソードや必殺技の見開きも出来が良いです。何より武者に魂がある!(最重要) 滅びかけた武者ブランド中興の祖と言えるでしょう!!(個人の感想です) 半年で平和ボケした主人公「武者丸」は常在戦陣の猛者からタコ焼き大好き「武ちゃ丸」に弱体化。 他の英雄達もカステラ販売したり 伊万里焼職人になったり キムチ製造会社で働いたりと日本に順応。 それでも 日本とお世話になった人達を守るため、遅れてやって来た闇軍団と戦います。 47都道府県のご当地武者を調べるのも楽しいです。 (新装版だとオマケページが無いのでネットで調べる事になります) 日産公認でゴーン社長が出て「GTR最高!」したり、武者ザル大見参したり、女子中学生に告白して強敵を倒したりと名シーンが沢山あります。 画像は商売に成功して臆病になったシャチョー復活回です。表紙の絵は安っぽいがマンガでよめる! 十五少年漂流記 ジュール・ヴェルヌ 宇野比呂士名無し中の絵は上手く迫力があって、ダイジェストになり過ぎず盛り上げる場面はちゃんと盛り上げていて、後の世にも大きな影響を与えている無人島サバイバルの名作を一巻で見事にまとめていると思います。題名だけ知っている人が漫画で概要を掴む目的ならばうってつけの作品でしょう。 雑誌「VOCE」で連載されてた東村アキコの美容体験記即席ビジンのつくりかた 東村アキコ名無し子田中みな実くらい美容に対する意識が高い人が読んでいるのだろう雑誌「VOCE」。1週間の着まわしコーデ的な記事は一切なく、ただひたすら美容のことだけが載っている雑誌です。(男性が分かりやすいものに例えると何でしょう…鉄道好きにとっての時刻表みたいなもんじゃないでしょうか…分かりにくいですか…すみません…)そんなところで連載されていた東村アキコ先生によるリアルガチ!な美容体験レポ漫画です。 VOCE編集部がオススメする美容クリニック&サロンで施術を受けて、無理せずラクして美人になりた〜い!というのがテーマですが、東村先生がマジで綺麗になってます。まぁ…お高いんですけどね…!本当だったら他人に見られたくないようなBeforeの写真もバンバン公開されていて、もうすでに売れっ子なのに体張って連載を面白くしようとされている姿に感動しました。 #1巻応援 様々な人が集う本屋バーでのお話。西荻ヨンデノンデ 玉川重機Pom 西荻窪に佇む本屋バー”葉”が舞台。 “葉”と書いて、ページと読む。 短編になってるけど、一つ一つの物語が最後には繋がっていきます。 お客さんの人生に寄り添うバーで働く2人の人柄がとても良く、一冊の本の内容を交えて書かれてるのでその本にも興味が湧く。 柔らかい雰囲気の優しい気持ちになれる話、文字数が結構多いので、休日とかゆっくり読める日に読むのが良いのかも。あらゆる角度からミステリをネタにしたギャグ漫画メフィストの漫画 喜国雅彦 国樹由香名無し本格ミステリ好きの「漫画家夫婦」が自分達が ミステリを愛して尊重して一喜一憂した経験と知識を元に ミステリを分析したりパロディ化したり、 褒め称えたり、重箱のスミをつついたり、ディスったり。 そういった、あらゆる角度からミステリをネタにした漫画の選集。 実際の経験談をネタにしたのだろーなー、という話や、 ミステリ作家と交友があって仲がいいから描けるんだろーなー、 という話も多い。 こういうマニアックなネタをエセやニワカのファンが描いたら どこかしら嘘くさかったり嫌味っぽい感じが漂うもの。 だがこのコミックからは全くそういう香りがしない。 自分はけしてミステリに詳しくないのだけれども、 それでも、喜国先生がホントにミステリ好きで、 (古書マニアでもあられるようで) マニアならではの読書歴や知識がなければ産み出せなかった であろう各短編漫画だろうということは感じとれます。 付け焼刃のミステリ知識じゃあ絶対にこんなギャグやオチの 発想は出来ないよな、と感心します。 喜国先生がミステリのイチ読者として経験した衝撃とか、 ミステリ作家と漫画家という同じくともに作家として、 自分の作品のネタやアイディアがかぶったりとか 見透かされたり、ばらされたときの、作家としての苦悩とか、 そのへんをギャグにしている話とか 読者(第三者)という気楽な立場から読ませてもらうと 堪らなく面白い(笑)。 しかしまあ恐ろしく効率の悪い漫画とも言えるでしょうね。 ミステリ・パロディのギャグ漫画一作、 それを描くために肥やしとなった喜国先生の それまでの読書量はいかばかりだったか? 一つのネタ、一つのオチが、どれだけのマニアックな時間を 過ごしたことから産み出されたカケラなのか? もしもこういう漫画を描こう、だから今からミステリを読もう、 などと考えてそこから取り組んだら、 絶対に完成しない漫画ですね。 まさに超ミステリマニアが優秀な漫画家でもあったから出来た 奇跡のマニアック趣味コラボ漫画(笑)。 女傑(アマゾネス)編集長は理想の上司!ようこそ! アマゾネス☆ポケット編集部へ ジェントルメン中村名無し豪談社、アマゾネス☆ポケット編集部の新人白柳紀乃子は、一人前の編集者(ハンター)となるべく、女傑(アマゾネス)と呼ばれる編集長の元で四苦八苦の毎日。 ベテラン作家への執筆オファー、新人賞の選考、トークイベント、校閲、取材の同行などなど、戸惑うことも多いけど、いつも編集長の機転の利いたフォローで日々成長です。 星野源の偽物のような歌手が出てきたり、ライバル誌とのバトルやラブロマンスまで…濃すぎて胸焼けがしそうだけど“プロ”の仕事ってこうでなくっちゃな。 ちづかと古地図と東京の今昔ちづかマップ 衿沢世衣子あうしぃ@カワイイマンガ東京を散歩する女子高生漫画『ちづかマップ』には版型の違う二つのバージョンがあります。こちらで紹介する、講談社の無印版が最初に描かれ、小学館から出た全三巻は、その続きです。 講談社版は連載当初『尋ネ人探偵』という題名だったそうで、全5話中3話は、探偵っぽく探し人・物をしています。 ちづかは大好きな古地図片手に、依頼者の微かな思い出から土地の来歴を紐解き、探し物に辿り着く……とカッコよく書く程、ちづかは積極的ではありません(1話以外は)。 ただ、ちづかは『面白がる』能力が高く、どんな所でも何かを発見し、夢中になります。 従姉妹の勉強熱心な小学生・りんちゃんと共に浅草の過去と未来を空想し、同級生の音塚君に誘われて新旧の「書体」に興奮し、連れて来られた京都で幼馴染みの三四郎と「御朱印」集めを競う……そんなちづかの柔軟な頭脳は、「道を見つけ、辿り着く」工夫の楽しさに満ちていて、ワクワクさせられます。 主体性に欠けるちづかが、古地図を起点に次第に面白い事を見つけ、積み上げていく道程の「始まり」が、この『講談社無印版』なのです。 三四郎、音塚君、りんちゃんは、引き続き小学館版にも登場します。小学館版はキャラの嗜好から行動目的が設定される事が多いので、彼らの背景を知る為に、講談社無印版を読んでおくと楽しめると思います(特にりんちゃん!)家事万能の年下イケメンは最高ですわたしのお嫁くん(読切) 柴なつみ名無し『てんちょう、ダメ、絶対』の柴なつみ先生が描くオフィスラブ短編。 イケオジ系硬派キャラのてんちょう君とは違い、正統派の美男美女という設定だったが、中身は安定のコミカル感。 しっかり者で家事をしてくれる『お嫁くん』は、現代のヒーロー像にぴったり。 後輩のイケメン君に汚部屋を見られるところからはじまり、片付けを手伝われて距離が縮まって、当て馬キャラが現れて……というストーリー展開は王道で、短編としての完成度も高い。 美人なのにどこか抜けているヒロインが、ふわっと合鍵を渡してしまうあたりもgood。 ※ただし性格の良すぎるイケメン君がてんちょう君に被って見える瞬間もあり。ハイテックCですべてが上手くいった人の話ハイテックCの話 佐藤明日香nyae唯一無二すぎて震える。 細密画といえばそうだけど、おびただしい数の顔が並ぶイラストには狂気を覚える。めちゃめちゃ褒めの意味で使うけど、狂ってます。 そして、作中でも触れているとおり、ハイテックCを扱う店と知ってるひとが減ってるのは本当にそうだと思う。やっぱりノック式が便利なのは事実だし。 ノック式にするように言われたバイト先が結果潰れてるのウケた。笑 そしてモーニングの次号予告(と言うか感想)!!この号は保存版ですよ。 すこし字が小さくて読むのが大変だったです。 チューリングの業績と人生が分かりやすくまとまっているマンガ エニグマに挑んだ天才数学者 チューリング フランチェスカ・リッチョーニ トゥオノ・ペッティナート 竹内薫名無しもちろん演出的な誇張もあるし、抽象的な話も出てくるので完全に理解はできないのだが、現在のコンピュータの元になる概念を作り上げた偉大な数学者の思考や興味の対象、彼が生きた時代背景を把握するのに良い。 絵も可愛くて、数学や科学的な思考が詩的に表現されているので、理系科目を見る目が変わると思う。通り道で再発見する面白さちづかマップ 衿沢世衣子名無しちょうど舞台になってる東京下町?らへんが通勤ルートで、うわーここってこんなのがあるんだーって発見があって面白い 巡ったお店とか最後に地図にして紹介してくれてるから今度行ってみたい 職場から近いのは笹巻けぬきすしとか近江屋洋菓子店かな
女子高に赴任してきた、無精髭の髪の毛ボサボサの先生が主人公。 憧れる設定です。 お約束通り、生徒は先生に恋をしています。でも教師と生徒の禁断の愛作品ではなく、ギャグ漫画です。 自分が学生時代にやった事が忠実に描かれています。(「ね」が口癖の先生が「ね」を言った回数を調べて、分析してみたり) 最後はほんのり暖かくなるので読むべしです。 適当に人生を決めて歩んでも、いいことは必ずある!!