白泉社マンガの感想・レビュー756件<<910111213>>貴族令嬢に転生した少女は農業を志す #1巻応援土かぶりのエレナ姫 晴海ひつじsogor25この作品の主人公はある時前世の記憶を思い出したエレナ・カウロフという女性。 前世では農業に魅力を感じながらも幼くして亡くなってしまい、その記憶を思い出してから彼女は農業に従事したいという思いを抱き始めたのですが、彼女は隣国の名門貴族の第四夫人になることが決まっており、「貴族は畑仕事をしてはいけない」と束縛を受けることになってしまいます。 そんな彼女が屋敷の外で迷子になってしまったときに出会ったのが、ルイスという男性。 同じ貴族でありながら自ら積極的に農業に携わろうとする彼と出会ったことで、エレナは農業への思いをより強くしていきます。 そこからエレナは前世で勉強していた知識を糧に農業に携わるようになり、やがてエレナの行動が彼女自身の結婚や隣国との関係、そして国全体の産業としての農業にも影響を与えてゆく、異世界転生と農業、そしてラブロマンスが上手く融合した作品です。 1巻まで読了陰キャとギャルが漫画でつながるエロキュンラブコメフィクションなんかじゃ描けない 高畑弓 蒲夕二名無し「人類を滅亡させてはいけません」からの振り幅がすごい。漫画家を志すも編集にボロクソ言われて自信をなくした陰キャ男子が、ひょんなことからクラスのギャルに原稿を読まれてしまうも、まさかのギャルのほうも漫画家志望で編集にボロクソ言われたばかり。お互いに「恋愛描写がリアルじゃない」という指摘を受けたため、擬似的に恋人同士になって恋愛とはなにかを勉強しようというギャルの提案に陰キャが振り回れる!!というはなし。そんなエロありキュンありの展開の中で、お互いにお互いの漫画を褒め合うところがとても尊かったです。世界中の誰もが望まなかった展開ベルセルク 三浦建太郎starstarstarstarstarさいろく三浦先生… https://twitter.com/Hakusensha/status/1395213401639460867 https://twitter.com/YoungAnimalHaku/status/1395213014182162436 冗談まじりに「完結しない」とはよく言われてたけど、こんな事になってしまうなんて。 昨日もTumblrで海外のファンが好きなシーンをまとめた投稿してるのを見て、日本が誇るこの素晴らしい漫画家は世界中から愛されていると再認識したばかりでした。 御冥福をお祈りします。本当に悲しい。これからの上達に期待☆デジタル原始人☆川原泉 川原泉 福田素子かしこデジタル作画に挑戦することになった川原泉先生のエッセイ本。私自身も「CLIP STUDIOのことクリスタって言うんだ!へぇ〜!」レベルのアナログ人間なので、意味を理解しないまま読んでるところも正直あるのですが、川原先生は私より意味を分かってないまま描いてると思う。まさに「デジタル原始人」のタイトルに偽りなしです!!福田素子先生のお力添えがなかったらこの一冊は完成しなかっただろうな…。結局のところ何も上達しないまま完結している気がしますが、アナログ作画に必要なスクリーントーンは他の漫画家さんにあげちゃったらしいし、とにかく完全移行して新作を描こうと思われているようです。ちょいちょい挟まってくる川原先生の変人エピソードも面白かった。 娘が書いた自伝と父親が書いた自伝の差はあんまりなさのうど根性ガエルの娘 大月悠祐子マンガトリツカレ男娘が書いた自伝と父親が書いた自伝の差はあんまりなさのう 父親が自伝を書いたときは、ど根性ガエルを連載中 娘が書いたシーン少女漫画は距離感が命婚約者は溺愛のふり 仲野えみこまるまる友人が面白いと言っていたので読んでみたらとても良かった漫画です。 最近の少女漫画はなかなかハマれるものが少ないので遠ざかっていたのですがこれは2巻以降も引き続き読みたいです。 設定や内容の面白さというより、ふたりの距離感が素晴らしいと思いました。一方は財政が逼迫している家の娘。一方はすべてがパーフェクトだけど親子関係が悪く用意された婚約者から逃げ独立しようとしている王子。お互いの目的のために政略結婚(まだ婚約中)するため、周囲にそれがばれないようにラブラブなふりをするんですけど、無理矢理感がないというか、ちゃんと自分たちのために頭を使って行動しているところが良いんです。 今はまだふたりのあいだに愛はないけれど嫌いあってもいないので、ギスギスしたり無駄にすれ違ったりも少ない。でも距離感が絶妙だからちゃんとドキドキもする。たぶんゆくゆくは本物の夫婦になっていくんでしょうけどその過程もしっかりじっくり描いてくれそうです。早く続きが読みたい…!大島弓子の描く"少女のメンタル"バナナブレッドのプディング 大島弓子名無し『きょうはあしたの前日だから、だからこわくてしかたないー。』 粗筋に書いてあるこの一文がとても好きです 本作は『綿の国星』の作者大島弓子の初期短編集 主人公の三浦衣良は"ちょっと変わった"高校生 彼女の大切にしているものは周りから特殊に映り、その繊細さが両親を不安にさせます そんな彼女を"大人"の道に乗せる為に 衣良の幼なじみさえ子(眼鏡女子)がある『すごい策』を提案します …それがもう更に色々ぐっちゃぐちゃ!!!になります 衣良の大切にしているものは 私には凄く尊いような純粋なような感じがありました むしろこんな心のまま大人になるって素敵なんじゃと思ってしまう そんな魅力的な主人公 お話はとても淡々として居て とんでもない展開も恐ろしい愛憎劇もどこか詩的に感じるのは 大島弓子ワールドの成せる技ですね 日常生活で 『ちょっと疲れたなぁ…この先どうなるんだろう…』 という日は必ずこの本を読み返します そんな気分の方がいらっしゃったら、 是非この本を読んでみてほしいです パパになって地球を救え!! #完結応援人類を滅亡させてはいけません 高畑弓 蒲夕二サミアド地球侵略に来た宇宙人の姫を優しい子に育てて地球を護ろう!という漫画…でした。最初は。目的は割とすぐ達成されたような…。 3巻で終わりそうでしたが新キャラの妹が投入されて続行 ! ひと安心 !! 4巻打ち切り !!! …『ペーパーブレイバー』と同じパターンやん。 打ち切りの影響で侵略要素は大削減!! 宇宙人設定要らなかったんじゃ?レベル。 代わりに父娘の成長と絆を丁寧に描いています。 主人公の実家に泊まる回や姫が友達と仲直りする回(×2回)は特に好きです。 最強幼女育成・擬似家族という事で『最強少女さゆり』と似ていますが、実際読むと『よつばと』『リューシカ・リューシカ』に近いです。それらを日常コメディ減、ギャグ・ドラマ増にした印象。後半になるほど宇宙感が薄れ、面白さが安定していきます。 打ち切りで伏線や再登場して欲しいキャラが放置されたのが残念です。本来の形で読みたかった… とはいえ画力は高いし、姫のクルクル変わる表情は可愛いし、顔芸は面白いし、ストーリーも1年間の物語として綺麗にまとまっています。 同じ原作&作画コンビで次も執筆なさるそうで、今から楽しみです。 4巻だけ紙無し電子のみ…白泉社さん?いざ行かん、節約宇宙の旅(全裸で) #1巻応援モモ艦長の秘密基地 鶴田謙二名無し宇宙貨物船の乗組員、モモ艦長は気になる本や鉄道模型をスーパー電子レンジで出力して船内で好き勝手過ごすのが至上命題。電子レンジを動かすには宇宙船の航行に必要な電力を余分に使うことになるので、目的地にギリギリ到着できるだけの「残電高」を残すための節電テクニックが必要になる。 照明を落としたり自動ドアの電源を切ったりといったハイテク宇宙船にしては笑ってしまうようなせせこましい努力と、ともあれやっぱり宇宙空間なので少しの油断が命の危険につながる緊張感とのギャップが面白い。宇宙での節約は命がけなのだ。 ビビったのはモモ艦長が最初から最後までマジでずっっっと裸だということ。衣服の洗濯に電力を使うのがもったいないとかそういう理屈なのかもしれんが、恐れ入った…。ハニー・アンデッドの感想 連載求ム!!!ハニー・アンデッド いでさやかもちコメディとホラーとラブのバランスがしっかり良くて、この短い読み切りの中でも愛着の持てるキャラクター。 バーシルの不死の呪いだけじゃなくてバーシルとローサお互いが心に鎖を持っていてそれが緩んでいく様子がとても良いです! 可哀想なバーシル、でも冷たくて感情が読めなくてふとしたところでそれが出る。ヒロイン、ローサはコメディ(ツッコミ)担当なので明るい感じだけど彼女もふとしたところで影が見える。バーシルの影をローサがローサの影をバーシルが照らしている。いつか2人の影がきれいに晴れるところを連載で見届けたいのです!! 最後のローサを守るバーシルが最高にかっっっこいいのですよ!!そのあとも!!!キャーッてなる!! いでさやか先生の作品他も全部面白いです! 野山かける作品集「中二Pは生かしたい」の感想 #推しを3行で推す野山かける作品集「中二Pは生かしたい」 野山かけるゆい父ちゃん中2病症候群の気持ちが凄く分かっている作品だと思います。 一気に引き込まれました。 野山かける先生は中2病ですか?(笑) それ程面白がったです。只もう少しエロな感じも欲しいと思いました。 正統派の中2病です。ロボ山さんはロボじゃないロボ山さん Go Fight! まつもと剛志サミアドまつもと剛志 先生のデビュー作を代表作『まじかるストロベリィ』の後に連載化した作品です。 超大富豪の父、マスクガールな長女、世界征服を企むヒロイン次女(6歳)、マッドサイエンティストな祖父。 そんなごく普通の家庭・梅小路家でたった1つ変わっていること。そう、お屋敷の執事は最強のサイボーグだったのです!!(ロボではなく) 有能執事ロボ山さんと仲良し家族の日常コメディ4コマです。可愛くて とぼけたネタが多く、ちょぴり感動エピソードもあり…いつも通りの作風なのでファンなら満足だと思います。※ただしラブコメ要素は薄めです。 最終話は怒涛の展開ですが打ち切り感は薄く綺麗に完結しています。単行本1冊のみですが、この作品にはベストな分量だったと思います。ぶっきらぼうな言動とは裏腹な優しさと諦めハニー・アンデッド いでさやかもち※ネタバレを含むクチコミです。 少女から大人への揺らぎ…主人公の青春が甘酸っぱいさようなら女達 大島弓子名無し儚く美しい世界を描き続ける大島弓子先生の比較的初期の作品です 主人公は漫画家を目指しながら生きる女の子 クラスの同級生達が恋・恋・恋に明け暮れる中で ちょっと周りとは温度感の違う性格や感覚がとてもキュートです 子供から大人になる間の揺らぎ 大人のすることが何故かとてつもなく汚らわしく感じるような 少女の揺らぎにかけがえのない煌めきを感じます 触れると無くなりそうな世界観を描く大島弓子先生の作品はどれも素晴らしいです殺人事件に残る「赤い縄の結晶」の正体は…!RED Es 藤井あだし野名無し※ネタバレを含むクチコミです。百合営業アイドルはつらいよこの百合はフィクションです むちゃハム名無し普段BLも読むので、表向きは仲良しアイドルしてても実は裏ではバッチバチで、でも結局意識するうちに本当にカップルに…なんて展開が多いなか、これも似たような感じだろうかと思って読み始めたんですけど少なくとも1話ではそんな雰囲気は微塵も感じない、シビアな世界がそこにはありました。アイドルとしての成功の裏には必ず練りに練られた戦略があるのは当然。でもめっちゃ笑えます。とくにアイドルオタクしてる人に読んでほしい。思い当たるフシが山ほどあるから。これは先が楽しみな新連載だ。 不朽の名作『塩の街』のコミカライズ作品 #1巻応援塩の街 ~自衛隊三部作シリーズ~ 弓きいろ 有川浩 有川ひろsogor25この作品は『図書館戦争』『阪急電車』『フリーター、家を買う。』などで知られる有川ひろさんのデビュー作である小説『塩の街』のコミカライズ作品です。 舞台は突如発生した「塩害」により関東の人口が3分の1にまでなってしまった日本。 一般的には塩害とは塩分の影響により農作物などに被害が生じることを言いますが、この作品における「塩害」はそれとは全く異なります。 それは、作中で描かれている街中にまるで雪のように塩が積もっていることからも分かると思います。 そんな「塩」に囲まれた東京で生きる女子高生の小笠原真奈と、彼女と共に暮らす秋庭高範の2人を描いていくのがこの作品です。 『自衛隊三部作』と呼ばれるシリーズの1作目に数えられるこの作品は、ミリタリー要素や「塩害」の正体にまつわるSF的な要素も織り交ぜつつ、真奈と秋庭の2人に訪れる数々の出会いと別れを通して変化する2人の関係性を描いていく、崩壊寸前の世界で育まれる純粋な愛の物語です。 原作を読んだことのない人はもちろんですが、"塩"の描写がビジュアライズされるだけで世界観の理解度がグッと高まるため、原作既読の人にもおススメしたい作品です! ※ ちなみにこの作品のWikipediaには「塩害」や物語全体のネタバレが書かれているので、作品を楽しみたい方はWikipediaを見る前に作品を読むようにしてください(笑) 1巻まで読了ママとの恋愛というか年上との純愛ラブコメ娘じゃなくて私が好きなの!? 東鉄神 望公太 ぎうにう六文銭タイトルどおりの出オチ感で読むのに一瞬躊躇したが予想以上に良い、いやむしろ好きな部類のラブコメでした。 ちなみにタイトルは 『娘じゃなくて 私(ママ) が好きなの!?』 私と書いてママと読むんです。・・・うん。 ただ、ママと言っても実際のママではないのでご安心ください。(当たり前だ) その内容なのですが、 事故で亡くなった姉夫婦。葬式場で、あとに残された娘をめぐって、親族が押し付けあっている様に我慢ならず引き取ることを決意した主人公・綾子。 当時20代。 それから10年。その時、引き取った娘も高校生に。 平穏に暮らしていくなかで、娘の幼なじみかつ家庭教師でもあった大学生の巧(たっくん)からプロポーズされてしまい・・・という流れ。 娘ではなく、私なの!という、見事タイトルの回収である。(ここまで1話) 好きな人には申し訳ないが、私は母性的な類のものがあまり好きではないんですよね。 つまり、バブみとかオギャる的なエッセンスはあまり共感できないんです。 タイトルからその手の話かと思っていたのですが、全く違くて、言ってしまえば年の差、年上女性との恋愛で、逆に自分が好きなジャンルでした。 たっくんは、葬式場での一幕をみていて、そこから好きになったという10年かけた超純愛。すごく真面目で適度に下心がある姿も好感もてます。 そんな彼に年上の綾子が翻弄され、天然的な抜け感も可愛くてグッドです。 年の差や常識・世間体から、最初は彼の気持ちを受け入れることに抵抗し拒絶しますが、少しづつ受けいれていって・・・というところまでが現状のところ。 二人の関係・・・きっと結ばれるのでしょうが、障壁どう乗り越えていくのか見届けていきたいです。インスパイアー ザ ネクスト 日立グループの提供でお送りしましたサーティーガール 岩崎つばさ カワイシンゴサミアド湯神リリコ 30歳。 日立グループの宣伝キャラです。 湯沸かし機のパンフレットなどにイラストが掲載され「オイダキコム」「サーティーガールコム」などのサイトで漫画・壁紙などが公開されました。 ※現在は契約終了。サイト閉鎖。 完全な宣伝漫画もありますが ほとんどは日立無関係の『ホームバイオレンスコメディ(2巻オビ)』 旦那が南極に出張中の嫁さん・リリコと相棒の喋る猫ジョーズ、義母・義姉妹を中心にドタバタ劇が繰り広げられます。単行本は2種類。 双葉社はサイズが大きくイラストも収録。1巻打ち切り。 白泉社は漫画中心。3巻打ち切り。 単行本 未収録の漫画&イラストは作者さんが同人誌で発行しました。 リリコは義理と人情のオトコマエ美女。 ドロボーを返り討ちしたり 暴れ乳牛を捕まえたり 教頭にタンカ切って教師をクビになったりします。子供っぽく単純ですが料理は激ウマ。明るく物語を引っ張ります。 義母は町内の平和を守る自治会のラスボス(善)。 義姉は仕事と容姿は完璧なポンコツ&マシンガン。 義妹は完全記憶能力を持つ腹ペコ美女。 血のつながりはありませんが 義家族とリリコは本当の家族になっています。 教師時代の生徒や町内の仲間も良キャラぞろい。 イラストは可愛いし登場人物に愛着を持てば漫画も楽しく読めます。 作画の岩崎つばさ先生は他にも漫画を描いてらっしゃいますが個人的には30ガールが1番好きです! 脚本のカワイシンゴ先生との相性かな…? 少し横長のワイド4コマ系なので1P4コマ…だから収録話数が少なくて残念です。仕方ないですけどね。 明るいコメディ4コマ好きの方にオススメの漫画です。 ハライチ澤部原作の読切花太郎 稲葉そーへー 澤部佑名無し※ネタバレを含むクチコミです。魔法中年、くせになる魔法中年 灰刃ねむみ 魔木名無しTwitterでの連載は知らなかったんですけど、くせになる良さがありますね。なんで強いのか全然わかんなけどとにかく強い中年おじさん田中。アニメ化とグッズ化してほしい。ペリリュー外伝ペリリュー ─楽園のゲルニカ─ 武田一義 平塚柾緒(太平洋戦争研究会) 太平洋戦争研究会名無し※ネタバレを含むクチコミです。 サバイバル路線まっしぐら無法島 森恒二やむちゃ森恒二が好きなのでとりあえず読んだ。 …コミックスの帯には自殺島の前日譚となってるけど…どうなんだろう?よくわからないな。始まりからキャラクターまで、既視感ありすぎて今何を読んでるのかわからなくなってきた。特にこの主人公はいろんな漫画に登場してる気がしてるぞ…全5巻の超傑作SF #マンバ読書会獣王星 完全版 樹なつみ兎来栄寿「全5巻の名作」として思い浮かぶマンガの筆頭、少女マンガでは『獣王星』です(『ポーの一族』や『アンの世界地図』など無限にありますけれども)。『OZ』も後から出た版では全5巻であり、樹なつみさんの2つの名作SFは併せて想起されます。樹なつみさんは他にも『朱鷺色三角』や『ヴァムピール』なども全5巻ですね。 『OZ』も『獣王星』もハードなSFで、重厚な設定のの下に一度読み始めると続きが気になって仕方ないサスペンス性の高いドラマが繰り広げられます。それぞれ80年代後半、90年代前半から描かれた作品ですが、今読んでも十分面白いです。 『獣王星』は、地球から離れた星系とコロニーの中で繁栄する未来の人類を描いた物語です。なぜか極秘裏にされほとんどの人がその存在を知らない流刑星である「獣王星」。そこに主人公の少年が陰謀に巻き込まれて落とされるところから物語は始まります。 常に命の危険に身を晒され生き残ることすら過酷な環境で、未知の星の生態系やルールに抗いながらサバイバルしていく部分だけでもエンターテイメント性たっぷりです。謎が謎を呼ぶ展開で、怪しい人物が多過ぎて誰の言っていることが真実なのか、真意はどこにあるこか解らなくなります。SF的な設定を巧みに用いながら目まぐるしく状況が変わっていく中で、全5巻でテンポよく駆け抜けてしっかりまとめていく疾走感はたまりません。 現代の地球とは異なる様々な価値観の下で、懸命に生きる人々に触れられるところも良質なSFの良さが溢れています。 『獣王星』に限りませんが、樹なつみさんの絵はスタイリッシュで美しく、内容的に男性が読んでも楽しめるという点でお薦めしやすいです。 #5巻くらいのマンガ<<910111213>>
この作品の主人公はある時前世の記憶を思い出したエレナ・カウロフという女性。 前世では農業に魅力を感じながらも幼くして亡くなってしまい、その記憶を思い出してから彼女は農業に従事したいという思いを抱き始めたのですが、彼女は隣国の名門貴族の第四夫人になることが決まっており、「貴族は畑仕事をしてはいけない」と束縛を受けることになってしまいます。 そんな彼女が屋敷の外で迷子になってしまったときに出会ったのが、ルイスという男性。 同じ貴族でありながら自ら積極的に農業に携わろうとする彼と出会ったことで、エレナは農業への思いをより強くしていきます。 そこからエレナは前世で勉強していた知識を糧に農業に携わるようになり、やがてエレナの行動が彼女自身の結婚や隣国との関係、そして国全体の産業としての農業にも影響を与えてゆく、異世界転生と農業、そしてラブロマンスが上手く融合した作品です。 1巻まで読了