人類を滅亡させてはいけません

パパになって地球を救え!! #完結応援

人類を滅亡させてはいけません 高畑弓 蒲夕二
サミアド
サミアド

地球侵略に来た宇宙人の姫を優しい子に育てて地球を護ろう!という漫画…でした。最初は。目的は割とすぐ達成されたような…。 3巻で終わりそうでしたが新キャラの妹が投入されて続行 ! ひと安心 !! 4巻打ち切り !!! …『ペーパーブレイバー』と同じパターンやん。 打ち切りの影響で侵略要素は大削減!! 宇宙人設定要らなかったんじゃ?レベル。 代わりに父娘の成長と絆を丁寧に描いています。 主人公の実家に泊まる回や姫が友達と仲直りする回(×2回)は特に好きです。 最強幼女育成・擬似家族という事で『最強少女さゆり』と似ていますが、実際読むと『よつばと』『リューシカ・リューシカ』に近いです。それらを日常コメディ減、ギャグ・ドラマ増にした印象。後半になるほど宇宙感が薄れ、面白さが安定していきます。 打ち切りで伏線や再登場して欲しいキャラが放置されたのが残念です。本来の形で読みたかった… とはいえ画力は高いし、姫のクルクル変わる表情は可愛いし、顔芸は面白いし、ストーリーも1年間の物語として綺麗にまとまっています。 同じ原作&作画コンビで次も執筆なさるそうで、今から楽しみです。 4巻だけ紙無し電子のみ…白泉社さん?

塩の街 ~自衛隊三部作シリーズ~

不朽の名作『塩の街』のコミカライズ作品 #1巻応援

塩の街 ~自衛隊三部作シリーズ~ 弓きいろ 有川浩 有川ひろ
sogor25
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この作品は『図書館戦争』『阪急電車』『フリーター、家を買う。』などで知られる有川ひろさんのデビュー作である小説『塩の街』のコミカライズ作品です。 舞台は突如発生した「塩害」により関東の人口が3分の1にまでなってしまった日本。 一般的には塩害とは塩分の影響により農作物などに被害が生じることを言いますが、この作品における「塩害」はそれとは全く異なります。 それは、作中で描かれている街中にまるで雪のように塩が積もっていることからも分かると思います。 そんな「塩」に囲まれた東京で生きる女子高生の小笠原真奈と、彼女と共に暮らす秋庭高範の2人を描いていくのがこの作品です。 『自衛隊三部作』と呼ばれるシリーズの1作目に数えられるこの作品は、ミリタリー要素や「塩害」の正体にまつわるSF的な要素も織り交ぜつつ、真奈と秋庭の2人に訪れる数々の出会いと別れを通して変化する2人の関係性を描いていく、崩壊寸前の世界で育まれる純粋な愛の物語です。 原作を読んだことのない人はもちろんですが、"塩"の描写がビジュアライズされるだけで世界観の理解度がグッと高まるため、原作既読の人にもおススメしたい作品です! ※ ちなみにこの作品のWikipediaには「塩害」や物語全体のネタバレが書かれているので、作品を楽しみたい方はWikipediaを見る前に作品を読むようにしてください(笑) 1巻まで読了

娘じゃなくて私が好きなの!?

ママとの恋愛というか年上との純愛ラブコメ

娘じゃなくて私が好きなの!? 東鉄神 望公太 ぎうにう
六文銭
六文銭

タイトルどおりの出オチ感で読むのに一瞬躊躇したが予想以上に良い、いやむしろ好きな部類のラブコメでした。 ちなみにタイトルは 『娘じゃなくて 私(ママ) が好きなの!?』 私と書いてママと読むんです。・・・うん。 ただ、ママと言っても実際のママではないのでご安心ください。(当たり前だ) その内容なのですが、 事故で亡くなった姉夫婦。葬式場で、あとに残された娘をめぐって、親族が押し付けあっている様に我慢ならず引き取ることを決意した主人公・綾子。 当時20代。 それから10年。その時、引き取った娘も高校生に。 平穏に暮らしていくなかで、娘の幼なじみかつ家庭教師でもあった大学生の巧(たっくん)からプロポーズされてしまい・・・という流れ。 娘ではなく、私なの!という、見事タイトルの回収である。(ここまで1話) 好きな人には申し訳ないが、私は母性的な類のものがあまり好きではないんですよね。 つまり、バブみとかオギャる的なエッセンスはあまり共感できないんです。 タイトルからその手の話かと思っていたのですが、全く違くて、言ってしまえば年の差、年上女性との恋愛で、逆に自分が好きなジャンルでした。 たっくんは、葬式場での一幕をみていて、そこから好きになったという10年かけた超純愛。すごく真面目で適度に下心がある姿も好感もてます。 そんな彼に年上の綾子が翻弄され、天然的な抜け感も可愛くてグッドです。 年の差や常識・世間体から、最初は彼の気持ちを受け入れることに抵抗し拒絶しますが、少しづつ受けいれていって・・・というところまでが現状のところ。 二人の関係・・・きっと結ばれるのでしょうが、障壁どう乗り越えていくのか見届けていきたいです。

サーティーガール

インスパイアー ザ ネクスト 日立グループの提供でお送りしました

サーティーガール 岩崎つばさ カワイシンゴ
サミアド
サミアド

湯神リリコ 30歳。 日立グループの宣伝キャラです。 湯沸かし機のパンフレットなどにイラストが掲載され「オイダキコム」「サーティーガールコム」などのサイトで漫画・壁紙などが公開されました。 ※現在は契約終了。サイト閉鎖。 完全な宣伝漫画もありますが ほとんどは日立無関係の『ホームバイオレンスコメディ(2巻オビ)』 旦那が南極に出張中の嫁さん・リリコと相棒の喋る猫ジョーズ、義母・義姉妹を中心にドタバタ劇が繰り広げられます。単行本は2種類。 双葉社はサイズが大きくイラストも収録。1巻打ち切り。 白泉社は漫画中心。3巻打ち切り。 単行本 未収録の漫画&イラストは作者さんが同人誌で発行しました。 リリコは義理と人情のオトコマエ美女。 ドロボーを返り討ちしたり 暴れ乳牛を捕まえたり 教頭にタンカ切って教師をクビになったりします。子供っぽく単純ですが料理は激ウマ。明るく物語を引っ張ります。 義母は町内の平和を守る自治会のラスボス(善)。 義姉は仕事と容姿は完璧なポンコツ&マシンガン。 義妹は完全記憶能力を持つ腹ペコ美女。 血のつながりはありませんが 義家族とリリコは本当の家族になっています。 教師時代の生徒や町内の仲間も良キャラぞろい。 イラストは可愛いし登場人物に愛着を持てば漫画も楽しく読めます。 作画の岩崎つばさ先生は他にも漫画を描いてらっしゃいますが個人的には30ガールが1番好きです! 脚本のカワイシンゴ先生との相性かな…? 少し横長のワイド4コマ系なので1P4コマ…だから収録話数が少なくて残念です。仕方ないですけどね。 明るいコメディ4コマ好きの方にオススメの漫画です。

獣王星 完全版

全5巻の超傑作SF #マンバ読書会

獣王星 完全版 樹なつみ
兎来栄寿
兎来栄寿

「全5巻の名作」として思い浮かぶマンガの筆頭、少女マンガでは『獣王星』です(『ポーの一族』や『アンの世界地図』など無限にありますけれども)。『OZ』も後から出た版では全5巻であり、樹なつみさんの2つの名作SFは併せて想起されます。樹なつみさんは他にも『朱鷺色三角』や『ヴァムピール』なども全5巻ですね。 『OZ』も『獣王星』もハードなSFで、重厚な設定のの下に一度読み始めると続きが気になって仕方ないサスペンス性の高いドラマが繰り広げられます。それぞれ80年代後半、90年代前半から描かれた作品ですが、今読んでも十分面白いです。 『獣王星』は、地球から離れた星系とコロニーの中で繁栄する未来の人類を描いた物語です。なぜか極秘裏にされほとんどの人がその存在を知らない流刑星である「獣王星」。そこに主人公の少年が陰謀に巻き込まれて落とされるところから物語は始まります。 常に命の危険に身を晒され生き残ることすら過酷な環境で、未知の星の生態系やルールに抗いながらサバイバルしていく部分だけでもエンターテイメント性たっぷりです。謎が謎を呼ぶ展開で、怪しい人物が多過ぎて誰の言っていることが真実なのか、真意はどこにあるこか解らなくなります。SF的な設定を巧みに用いながら目まぐるしく状況が変わっていく中で、全5巻でテンポよく駆け抜けてしっかりまとめていく疾走感はたまりません。 現代の地球とは異なる様々な価値観の下で、懸命に生きる人々に触れられるところも良質なSFの良さが溢れています。 『獣王星』に限りませんが、樹なつみさんの絵はスタイリッシュで美しく、内容的に男性が読んでも楽しめるという点でお薦めしやすいです。 #5巻くらいのマンガ