Web版「GINZA」の2023年漫画コンテンツ・年間PV数1位を獲得。読むと心が奮い立つ話題作!誰かに決められた〈幸せ〉は、いらない。結婚と、離婚。人生の岐路に立たされた二人を描いた南Q太最新作。【この物語は…】冷え切った夫婦関係に悩む〈あや〉。性自認に揺らぐ中、結婚を控える〈けいと〉。まったく接点のなかった二人の人生が交差するとき…「女」だとか「妻」だとか。「普通」だとか「常識」だとか。自分を縛るものと闘い続ける「私たち」の物語。行き詰まりを感じる日々。自分の本心に向き合ったとき、人生が動き出す。
ヨーロッパを代表する漫画家マヌエレ・フィオールの恋愛漫画ついに初邦訳イタリアの肌を刺すような日差しの中二人の少年と一人の少女が恋に落ちるイタリア、ノルウェー、エジプトと場所を変えながら三者三様の人生が淡く交わる20年を描く恋愛漫画この傑作グラフィック・ノヴェルを美麗なフルカラー印刷でお楽しみください巻末には訳者である栗原俊秀の詳細な解説付き栗原俊秀「フィオールに魅せられて―文学、美術、建築が綾なす漫画の世界―」<推薦のことば>フィオールさんの作品が翻訳されて、日本で読めるようになったのは本当に嬉しい!作品の中にゆったりと流れる時間と、美しい色彩には映画とも小説とも漫画ともつかない、独特の気持ち良さがあって眺めているだけで幸福感を覚えます。―――伊坂幸太郎(小説家『重力ピエロ』『クリスマスを探偵と』)<担当編集者より>『秒速5000km』にはナレーションがありません。登場人物のセリフだけで構成されています。フィオールは「あれから10年…」といった野暮な文章は入れずに、ルチアとピエロの人生の6つの場面を断片的に見せることで、わずか140ページで20年の月日を描き切ります。その6つの場面は、イタリア、ノルウェー、エジプトと地理的なヴァラエティに富んでおり、1つの章に1つの舞台だけが描かれるという制約が課せられています。そのため離れ離れの2人をつなぐ、電話や手紙といったコミュニケーション手段が印象的なガジェットとして描かれます。書名の『秒速5000km』は、オスロ(ノルウェーの首都)とエジプトの発掘現場の物理的な距離=5000kmと、国際電話のタイムラグ=1秒に由来しています。またこの地理的な国際性から、イタリア語、ノルウェー語、フランス語、英語、エジプト語の5つの言語の使用する規格外の試みが導かれます。ヨーロッパでは、EUによる「移動の自由化」(ノルウェーはEU非加盟国)や移民の増加などで他国籍、他言語の人と共生するのが日常になり、自らが他国で労働/生活することもありふれた人生の選択になっています。このような現実の反映が『秒速5000km』の国際性につながっているのでしょう。日本でも外国人労働者の数は、本書が出版された2010年から増え続けており、今後、国力の低下により国外で働く日本人の数も増え続けるでしょう。
主役は猫の家政婦「猫村ねこ」。昔かわいがってくれた坊ちゃんを探すべく、犬神家に奉公することになるが・・。家庭崩壊しつつある一家を猫村さんが救う!えんぴつの線画がほのぼのとした味わいをかもし出す。
マガジンハウスのWebマンガサイト「SHURO」 で連載するや否や話題と共感を呼び、2023年の年間PV数1位を獲得。やるせない日常と片想いの心情を圧倒的解像度で描く、漫画家・世良田波波の初連載作品!切なさに、愚かさに、必死さに、痛いほど心が震える。夢みて上京して10年、さえない毎日をおくるカイちゃん。憧れだった東京が、今は苦しい。そんな彼女が見つけた光。ーー29歳フリーター、人生を変える恋におちた。平常心じゃいられない片想いの「ぜんぶ」が詰まった、初期衝動全開の話題作!!〈この物語は…〉悩まない人生も、痛くない恋も、この世にひとつもない。圧倒的等身大で描かれる、大人になりきれない「私たち」の物語。夢みて上京して10年。29歳フリーターのカイちゃん。生活に追われ、ただ時間だけが過ぎていく。大好きだった絵を描くことも、SNSにUPしたって誰からも「いいね」がもらえないつらさでやめてしまった。そんな中、人生を変える恋におちたカイちゃんは、東京から大阪へ!生まれてはじめての片想いに暴走が止まらないカイちゃんの、転がり続ける恋とか夢の物語。
少し昔の佐賀が舞台のボーイ・ミーツ・ガール。つい忘れてしまうけれども、見るものすべてが輝いていたあの頃──小学生の南里ソテツは、同じクラスの鍋島かりんに出会い、自分たちを取り巻く世界の様々なことを知っていく。自分の名前の由来である植物のこと。モールス信号で言葉を使わず気持ちを伝えることができること。すごいとか嬉しいとか気まずいと切ないとか、些細な感情を自分以外の誰かと共有すること。季節が移り変わる佐賀の風景の中で描かれていく2人の日々のエピソードは、なんでもない日常のように見えるが、それはとても特別でかけがえのない時間だった──
芸術家でも誰でも、事務作業を疎かにしては何も成し遂げられない。夢を現実にするたった一つの技術、それが《事務》です。この作品は作家、建築家、画家、音楽家、「いのっちの電話」相談員として活動する坂口恭平が若い頃に出会った優秀な事務員・ジムとの対話で学び、人生で実践した方法を記したテキストを原作にコミカライズして、《事務》ってめちゃくちゃ大事!ってことが漫画でわかる本です。「自分に自信がない」「ハードルを高く設定しがち」「悩んで行動に移せない」足らないことは《事務》でした。【目次】はじめに ジムとの出会い第1講 事務は『量』を整える第2講 現実をノートに描く第3講 未来の現実をノートに描く第4講 事務の世界には失敗がありません第5講 毎日楽しく続けられる事務的『やり方』を見つける第6講 事務は『やり方』を考えて実践するためにある第7講 事務とは好きとは何か?を考える装置でもある第8講 事務を継続するための技術第9講 事務とは自分の行動を言葉や数字に置き換えること第10講 やりたいことを即決で実行するために事務がある第11講 どうせ最後は上手くいくあとがき
1980年代サイコ・ホラーの傑作!伊藤潤二先生推薦!都市生活に疲れたサラリーマンが、心療内科で少年時代を思い出す「フランケンシュタインの怪物」にご執心のお嬢さんと、禁じられた遊びに興じて…フランケン!フランケン!の怒号とともになだれ込むクライマックスは必見!!恐怖、熱狂、郷愁、お嬢さん、劣等感…全部揃ってます!しかし著者が消息不明!ひばり書房というホラー・マンガ出版の老舗に彗星のように現れて消えた川島のりかず。21世紀に入ってから再評価され古本の価格が急騰。中でも絶筆『中学生殺人事件』は過去に33万円で取引されたこともあります。ながらく復刊が望まれてきましたが著者は消息不明。その生死もわかりませんでした。この度、ご親族の方とコンタクトが取れついに復刻されます!著者略歴や解説などの文章記事も20ページと充実!・編集後記(出版経緯)・川島のりかず略年譜・ホラー・マンガ・コレクター緑の五寸釘氏による、川島のりかず推薦図書・川勝徳重による解説文※電子版は記事に掲載された図版や写真がカラーになります。<伊藤潤二先生の推薦文>主人公の身の回りに姿を現す血みどろの少女…「ひばりコミックス怪談シリーズ」ならではの怪奇な導入がそそられます。そして物語はさらに深いテーマへ。望まれない人間が、本来の自分を求めてさまよう物語。それが「フランケンシュタイン」の怪物に重ね合わされ、破滅へ突き進む…恐ろしくも悲しい物語です。(本作は1986年にひばり書房から出版された同名のコミックスの復刻本です。オリジナルは新書判ですが、A5判にサイズを大きくしております。オリジナルをスキャンして復刻しているため、見づらい点もございます。ご了承ください。)
pink
岡崎京子のあの名作が、電子版となって登場!2ヶ月連続(7月末、8月末)リリース。89年初版の発売と同時に岡崎京子の名を文学界にまで知らしめた、傑作中の傑作を新装版で出版。評論家たちから「マンガは文学になった」と言われ、その完成度の高さが彼女のマンガ界での地位を確立したといっても過言ではない。ふだんはフツーのOLユミちゃんが、密かに自宅でワニを飼い、エサ代のため、自分の好きなものを我慢しないためにホテトル(!)嬢をしている。そこに作家を志しながら義母の愛人をしているハルヲ、義理の妹ケイコ、決して相容れない義母がからむ。リアルなセックス描写を交えながら、お金とは、本当の愛とはを描いた作品。彼女が敬愛するジャン・リュック・ゴダールを思わせるコマ割、真実をつく乾いたセリフと人物描写や時代性が、岡崎京子ならでは。
若草同盟
.『恋のツキ』『あそびあい』作者、最新作!付き合って5年。きみと出会って、手に入れた最強の幸せ。でも、人生は、そんなに簡単にうまくいくわけなかった。スーパーの店員・冴木(さえき)カイロと、会社員・羊野(ようの)アユム。学生時代、友達がおらず一人ぼっちだったふたりは、東京で出会い恋に落ち、同棲を始めた。愛する人とこのまま平穏な暮らしが続くと思っていたが……。寄り添うことの難しさと、共に生きることの喜び。山あり谷ありふたり暮らし。《担当編集者のおすすめポイント》 『あそびあい』『恋のツキ』と、新作を出すたび話題の漫画家・新田章。最新作は、東京で同棲するカップルの物語。思いもよらないことで傷つけてしまったり、ふと出た一言に救われたり。愛する人と共に暮らす日々のかけがえのなさ、そして、一筋縄ではいかない人生の難しさ。世の中にはいろんな人たちがいて、いろんな恋の形がある。何歳になっても、誰もが自分の初めての人生を、失敗しながら、もがきながら、生きている。『あそびあい』『恋のツキ』に続き、今作でも世界の「普通」からはみ出した人たちを、愛ある眼差しで描きます。1巻の終わりで描かれる意外な展開が、2巻では、どう二人の関係に変化をもたらすのか、担当の私も続きが気になって仕方ないです!
ミウラさんの友達
大切な関係だって 小さなヒビから パリンと割れてしまう 友達って むずかしい 漫画デビュー20周年記念作品 渾身の描き下ろし漫画 「思ってもなかったな? あたしがさ? ルームシェアするなんて」 話すのは5つの言葉だけ。 不思議な「トモダチ」とのふたり暮らしが始まった ‥‥‥‥ 「この本に出会えてよかったです!!」「ウルウルジワジワ……心がふるえました」 「疎遠になった友達のことを思い出していました」など、 続々、熱い感想が届いています。
主婦のあやさんは「平凡な女と結婚して人生がつまらない」と愚痴る夫との離婚を考えています。会社員のけいとさんは「君を愛してる」「君は僕の妻だから」と無自覚に束縛しようとする婚約者との結婚に悩んでいます。2人は近所に住んでいますが面識はありません。しかしどちらも何者でもなかった自分を取り戻そうと奮闘します。 分類すればシスターフッドの物語になるかもしれないけど、共闘するんじゃなくてそれぞれがそれぞれに戦っているところがいい。戦うのはあなた自身だけど味方はいるよって南Q太先生の作品らしいなと思う。ジェンダーとかハラスメントの問題もストーリーに含まれているけど、それだけで語るのが物足りなくなるくらいのパンチ力がある。こんなに自分を奮い立たせてくれる作品は今のところ他にない。