雪月花の舞い人 単行本版
【単行本限定!書き下ろしカラーイラスト付き】美しき略奪者が狙うのは、秀吉が愛した三つの小面――。羽山香の元に、幼い頃生き別れた兄・勇から送られてきたのは、羽山家が代々守ってきた、古い能面を保管する金庫の鍵。勇の友人・桂は、勇が失踪したこと、そして鍵を狙う人物が現われるだろうことを香に告げる。その人物・阿久津忍は、香の暮らす女子寮や学校などを徐々に侵食し、柔和な教師のふりをしながら、影では残忍に香を追いつめていく。伝説に魅入られ、欲望のまま暴走する美しき男の狂気を描いたピカレスクミステリー。
遺品整理人~故人と遺族のココロをつなぎます~
遺品からあふれる故人の思いを伝えたい――!! 裕福な家で何不自由なく暮らしていたが、突然の交通事故で両親を亡くした穂波。ショックのあまり先のことも考えられずにいたところを偶然出会った遺品整理会社ハトリの社長・栄子にスカウトされ、未経験で働くことに。初めての現場作業中に、故人の知り合いだという男が現われて部屋にあったものを持ち去ろうとするが…? さまざまな遺品整理の現場で新人・穂波が故人の思いに寄り添い、遺された物に秘められた言葉を届ける涙と感動のヒューマンドラマ!!
唐南賀彩生ロマンティック・ファンタジー
俺も兄のようなヒーローになれるのか――。子供を助けた代わりに命を落とした兄を持つ真希央。常に優秀だった兄と比べられ、劣等感に苛まれながら無気力な人生を送る真希央の前に、ある日、女性の幽霊・千晴が現われる。真希央は千晴とともに困っている誰かを助けることによって兄へのコンプレックスを払拭していくが、千晴が真希央の元へやってきた本当の理由を知ることになり…!? 表題作『やがて星に届く日』ほか、富をもたらす子狐さまを強欲な人間から助け出し、最終的に愛を得る『花きつね妖談』、結婚に迷う女性が未来が見えるバスに乗り、本当に大切なものに気づく『星夜特急便』など、唐南賀彩生が描くロマンティック・ファンタジー第1弾。
櫂 広海 愛憎ホラー傑作選
愛に飢えたあの人がじっと私を見ているーー。転勤する兄の邸宅の留守番を任せられた若夫婦。妻は誰もいないはずの壁側から不気味な視線を感じる。その場所には、以前この家に住んでいた美しい社長夫人の肖像画が飾られていて…。愛と裏切りが二重三重に絡み合う表題作『あの人が見ている』ほか、親友の夫を手に入れるため罠をかける女(『甘い罠』)、近所に住む可憐なシングルマザーに恋した男(『双眼鏡の中の小鳥』)など。愛や欲望のためなら手を血で染めることもいとわない男女が繰り広げる、恐ろしい愛憎劇を描いたホラー傑作選。
春日かおるロマンスミステリー
物に宿る記憶から、心の奥に眠る思いを解放いたしますーー。手にした物に刻まれた記憶を読みとることのできる特殊能力を持った青年・結城瀬名と、友人の九堂悠里。彼らが働くオークションハウスに、幼い頃、誘拐事件に巻き込まれた若宮梓が入社してきた。梓は瀬名が事件解決に導いた恩人だと気づき近づこうとするが、悠里にことごとく邪魔をされ…!? 表題作『思い出オークションハウス』ほか、夫の帰りを幽霊となっても待ち続ける女性(「幽霊屋敷のご主人」)や、憧れの男性への想いを笛の音にのせたいと願う女性(「桜花の誓い」)など、一途な女性の恋心が思わぬ事件を生みだすロマンスミステリー傑作選。
眠れぬ夜の怪奇譚~桟敷美和作品集~
闇を抱えながら生きる人間と、この世ならざるものが交錯する、不思議な世界への招待状――。傷心のほうかは、山奥の一軒家で暮らす不思議な老人と若い男に出会う。誰も住んでいないはずの家で、外界との接触を避けるように密かに生活する奇妙なふたりに惹かれていくほうかだが、しだいに不可解な現象に巻きこまれていき…!? 巻頭作品「眠りの家」他、読み切り全5作品収録。人気シリーズ「音無荘奇譚」の作者が贈る、美しくも恐ろしい傑作ホラー作品集!!
ワタナベチヒロ本格ホラー傑作選
ナイフで刺された男の幽霊が、怖い顔で私を見ている…!? 生来の勘のよさが原因で離婚したシングルマザーの奈津美。勘を活かして占いの仕事をはじめるが、なぜか男の幽霊に脅されて、彼を殺した犯人探しを手伝わされることに…? ひとり娘を連れた母親が幽霊の復讐を手伝う表題作『霊感占い』をはじめ、怖さとかわいさのバランスが絶妙なホラー読み切り7作品を収録したワタナベチヒロのホラー&ミステリー傑作選第1弾!!
大政喜美子ミステリー傑作選
非力な子どもを殺した犯人は誰だーー!?地方へ移住してカフェを営む夫婦が「連続殺人の犯人」だと無責任な噂を立てられて、周囲の暴走する集団心理に追い詰められていく『森の声』三部作、大事なものと引き換えに悪魔との契約を交わした女、危険な魅力を持つ女に溺れる男…など、『コンシェルジュ江口鉄平の事件簿』の大政喜美子が描く泥沼サスペンス3作品を収録した、ミステリー傑作選第1弾。(『森の声』は『女たちの事件簿』Vol.17に収録された同タイトルと同内容になります)
母が亡くなった際に、遺品整理を経験しているので感情移入しすぎて 涙が止まらなくなりました。 「遺された物に秘められた言葉」一見ごみに見えるものでも、亡くなった人にとっては大切な品だったりする。亡くなった人と残された人をつなぐ架け橋になってくれる遺品整理人に感動しっぱなしでした。 穂波と省吾の今後もきになるので、読み続けたいです。