太田出版マンガの感想・レビュー169件サブカル?アングラ?ダウナー?カルト?高速回線は光うさぎの夢を見るか 華倫変starstarstarstarstar_borderカイ個性が強すぎてなんとも表現し出来ない漫画。 人にはオススメしづらいけど、めちゃくちゃオススメしたい一冊。 主張、信念、主義、信条、心理、信仰、魂。 どれが適当なのか、そもそもどれも適切じゃ無いのか。華倫変じゃないからわからないけど、心を鷲掴みにえぐられる。 気がついたら私はとっくに作者の年齢を追い越して社会を乗り繋いでるんだなサブカル系漫画の名作ライチ☆光クラブ 古屋兎丸starstarstarstarstar_border宮っしぃ普段サブカル系の漫画って読まないんですが、これは何故か惹かれる物があって読んでみました 工場が立ち並ぶ街で男子中学生たちは秘密基地で特別な機械を作っている 美しい少女を攫ったり、罰として腹を裂いたりなどなど、エロとグロの中でもしっかりと狂気が描かれているのがかなり心に刺さる漫画 少年から成長していく葛藤や、性の見方、狂気と猟奇的な要素など、独特な雰囲気と描かれ方をしていて、読んでいて引き込まれます サブカル系って手が出しにくいなって思ってましたが、これは最後までのめり込んで楽しめる名作でした たしかにこれは原作の舞台も見てみたいですねモーツァルトは女性だった…!マドモアゼル・モーツァルト 福山庸治starstarstarstarstarかしこ第1話を読み始めてすぐにこれは傑作だ!!と分かりました。少女エリーザの天才的な音楽の才能に打ち抜かれた父親が無理やり息子として育てることを決めてしまうのですが、まるでモーツァルトの曲そのもののように目まぐるしく展開するのです。女は作曲家になれないとされた時代の苦肉の策でしたが、モーツァルト本人は音楽に熱中できるので自分の奇妙な境遇にも全く悲観していません。しかし彼の非凡な才能は周りの人間を狂わせていきます。女だと知らないまま結婚してしまったコンスタンツェや、モーツァルトの才能を誰よりも理解しながら嫉妬心を燃やしている宮廷作曲家のサリエリがそうです。特にサリエリは映画「アマデウス」でもかわいそうな役どころでしたが、「マドモアゼル・モーツァルト」ではモーツァルトに恋愛感情まで抱いてしまいます…!男は自分より才能のある女を愛することができるのか?そして女だったモーツァルトの最後とは?ぜひ読んでみて下さい。新装版が今年発売されたので紙派の人も手に入りやすい今がチャンスですよ!歌劇学校に通う少女たちの青春群像劇淡島百景 志村貴子リョーコ淡島歌劇学校合宿所、通称寄宿舎で生活する少女たち+αの青春群像劇 メインは少女たちなんだけど、歌劇学校で今は教鞭をとっている先生の若い頃の話とか、昔やめてしまった人の話とかもある。 レッスンの話そんなにない。どちらかというと熾烈なトップ争いのある歌劇学校で屈折してしまった姿とかそれでも真っ直ぐ生きようとしている生き様的なところがメイン。これからはレッスンの話も増えるかもしれないけど。 今のところ1巻が出ていて、この夏に2巻がでる予定らしい 試し読みは1話だけできる模様! http://webcomic.ohtabooks.com/awazima/ 徐々にじんわりくる。でんぐばんぐ ニコ・ニコルソンstarstarstarstarstarPom 私は、この漫画とても好きです。 夢を追いかけても、現実は厳しいものだと、思わされる、楽しく面白く読めるけど現実感たっぷりの漫画だと思いました。 自分はもう学生時代はとうに終わったけれど、二子みたいに、憧れだけでは上手く行かない壁にぶち当たる時期ってあったなぁ〜 まじまじと現実を突きつけられる二子だけど、お母さん初め、おばあちゃんが出てくるシーンは特に印象に残っていてホッコリしました。癒された。。 全体を通して、心温まるお話でした。2001年刊の新装版との【違い】について愛蔵版 国民クイズ 加藤伸吉 杉元伶一名無し内容についてはもういろんな人が評しているのでここでは純粋な【書誌】的な部分について書いていきたい。 良い点としては、加藤伸吉のド迫力の絵を鑑賞するにはもってこいの【B5版サイズ】での復刊でモーニング連載時の【カラーページ】もそのまま再現されている。一コマ一コマ、この凄まじい描き込みぶりを見ているだけでも目が楽しい。 ただ、なにぶんデカいので紙媒体での読みやすさは新装版(2001)に軍配がくだるだろうか❓ 豪華版は紙のみならず、今回やや安価なkindle版も出ているので、そちらで堪能するのもアリかなと。 残念だった点としては2001年に復刊した際の作画の加藤伸吉の巻末オマケ漫画は今回【未収録】だという事。 豪華版とあって【新規描きおろし】等もちょっと期待していたところだがそれもない。かなり昔の作品で、近年の加藤先生の絵柄とは浮いてしまう面も生じるだろうし、これは致し方ないかもしれない。 良い点2としては、原作者の杉元伶一の【新規あとがき】だろうか。 本編で没になったCM案など、当時の裏話を色々と書いていて結構面白い。 小説化する構想もあったのは今回初めて知ったーー加藤先生の絵が強烈すぎて文章にしても微妙かな?との判断らしい。そこは挿絵付きでやってほしかった! 今回の復刊を奇縁に、また何か二人で新作を描いたりせえへんかな・・とちょっと期待しています.....👍映画みたい・・・。虹ヶ原ホログラフ 浅野いにお干し芋漫画が映像として動き出す感じ。 カメラ目線で捉えられているコマ割り、空間、タイミングと文字の羅列の切り取り方が素晴らしい!! 一回読んだだけで全て把握できない奥深さが浅野いにおの世界観だと思う。 最後にグッときます。志乃ちゃんは自分の名前が言えない 押見修造干し芋押見先生のご自分の体験から発想されたこの作品。 喋りたいのに、喋れない、頭では、考えているのに表現できない、もどかしさ。 人生において、日々の大変さ、辛さ、苦しさ、情けなさ、自己嫌悪、もっともっと言葉にできないヒリヒリした感じが、伝わってきます。 志乃ちゃんは、一生懸命生きているからこそ、傷つき、どこにもぶつけられないからこそ、引きこもり、・・・。 でも、かよという友人ができた。 彼女のお陰で、志乃に変化が・・・。 志乃を支えるご家族も大変だっただろうなぁ。本が好き子さんが好きになる本が好き子さん なるあすくstarstarstarstarstar野愛本が好きで晴れの日も雨の日もプールでも山でも本を読んでいる本が好き子さん。 セリフもほとんどなく好き子さんが本を読んでいるのが8割なのですが、可愛いし癒されるし心あたたまるから不思議です。 雨粒をよけたり竜巻を起こして空を飛んだり壁を走ったりめちゃくちゃハイスペックな好き子さんですが、本が好きで引っ込み思案なだけなんです。 読み進めていくと好き子さんの人間味がどんどん見えてきて、家族愛にほっこりしたり友達できるかドキドキしたり……いつのまにか本関係なく好き子さんを好きになっていることに気づかされます。 コミカルだけどほのぼのしていてあったかいなるあすく先生らしい作品です。癒されたい方にオススメ8月のソーダ水 コマツシンヤstarstarstarstar_borderstar_borderママ子とにかく爽やかで清々しい描写に一目で気に入ってしまいました。ギリシャのサントリーニ島のような町や美しい海の景色が本当に素敵。そして海岸で拾ったガラスのバイオリンを弾くリサちゃんが可愛くて、ほっこりしました。優しい気持ちになれる一冊です。癒されたい方にオススメです。 「世代を越えて引き継がれてしまう負の連鎖」を描いた機能不全家族漫画誰も懲りない 中村珍名無し「家族」によって押し込まれ、ねじ込まれ、見放され、将来の蓋を閉められたある女の物語。 「ギリギリの正気と生命を保っているだけでも心の底から凄い」と思ってしまう程の極限とも言える理不尽な精神・身体への暴言・暴力(精神的虐待・身体的虐待・性的虐待)を「家族(および近親者だった人)」から受けている女性の主人公が、親族同様に自分勝手に生きようとせず、理性・常識性をギリギリに保ちつつも狂いきってしまわないどころか、そこかしこに自分を責めてしまうほど脆い心を持つ上、家族がクズになり下がるほど歪んでいようとも、家族との縁を切りきっていないところは読んでいて苦しかったです。 主人公が抱える怒りは、途中までは各々が努力して上手く機能していた家族が有る出来事を発端に崩壊した事に依るものです。 主人公が抱える「家庭崩壊のトラウマ」や「信じて居た者からの裏切りと置き去り」によって湧いた怒りは、幼少時~少女時代に家族から与えられていた「一家の誇り」と「幸福」の記憶が残っているだけに性質が悪く、その感情がコントロール出来なくなった時に、主人公自身もまた暴言・暴力を弱き立場になった者へと振るう…あれほど忌み嫌っていたにも関わらず。 モノクロ(ほとんど白い背景)で構成されたシンプルな作画である一方、チクチクする感覚と、ガンガンと殴られる感覚が半端ないです。 かきおろしパートでの主人公の言葉は何度読み返しても「経験した人にしか口に出来ない言葉なのだろう」「現代の悲惨な精神構造がここにある」と感じてしまいます。 ニーチェが指摘した「奇妙な自己虐待の本能」、あるいはフーコーが言った「生-権力による自己監視システム」の苦しみが、本作ではこれでもかとばかりに描かれている…そんな漫画作品です。 重すぎる上に辛すぎる機能不全家族漫画ですが、私は思うところがあってたまに読み返しています。初中村先生ウツボラ 中村明日美子starstarstarstarstar_border酒チャビン中村先生のご芳名は知っていたのですが、BLの先生だと思っていたので、なかなか手に取る機会がなく、今回が初となりました。 まず思ったのが、話の完成度が高いです。ちょっとミステリものの感じがする不思議体験記です。BLとかって大体上下巻か1巻だと思うのですが、そのせいでしょうか、この話の完成度は、ちゃんと書く前から全部の話がまとまって書いてる感じだと思います。話を書いてるってことですね。 連載ものだとどうしてもやりながらみたいなところもあるので、そこはしょうがないのですが、これは連載ではなかったんですかね?? 改めてやっぱりわたしは話が好きだということがわかったので、こういう連載っぽくない数巻完結ものを今後しばらくは攻めていこうと思いました。 中村先生、気づかせて下すってありがとうございました。 本作は、面白い話が好きな方におすすめです。思ってたよりミステリーーウツボラ 中村明日美子starstarstarstarstarこめつぶ表紙買い。絵から漂う色香がすごい。 一番最初のページから引き込まれる 謎の死を遂げた朱と入れ替わるように、朱の双子の妹と名乗る桜が、作家の前に現れるも、彼女の正体は一切不明という凄く面白い展開。 2巻という短い巻数の中で驚くくらい物語が進み、後半の展開には鳥肌がたちました(笑) グロいブラッドハーレーの馬車 沙村広明名無しウシジマ君と同じで、救いようのない物語です。 そしてとてもグロいです。 残酷で救いのない話の連続なので、読む側の心のコンディションが良くないと闇落ちしてしまいそうです。 僕は、コロナ自粛期間中に読む事になり、感染の恐怖と外に出れず気分が落ちていた状態で読んだので、大きなダメージを受けました。 いい感じのおじ様たちがいっぱいリストランテ・パラディーゾ オノ・ナツメstarstarstarstar_borderstar_borderママ子若い男性のメガネ男子がもてはやされたけど、きれいな40から50ぐらいかなの紳士的なおじさまの老眼鏡もまた味があって好きです。 流石オノさんな感じの多様な色っぽい男性、スタッフたちに、読んでるこちらもメロメロ。いろいろあるかもしれないけど、一緒に働けるニコレッタ羨ましい!! 女性に対して一線引いた感じで距離で接してくるあたり、人生の重みを感じますね。 おばさんはいつからあした死ぬには、 雁須磨子starstarstarstar_borderstar_borderママ子会社にいれば周囲の評価も変わってくる。 子供ができると周囲の呼び方がどんどん変わってくる。 ○○さんの奥さんや○○ちゃんのママ、そして「おばさん」と呼ばれる時が来る。 いつまでも若くいれるわけではないけど、どうにかして抗おうとする主人公。 見た目の変化 体調の変化 心の変化 変化を受け入れるのは、心身ともにつらいことが多いかもしれない。だけど時間は止まってくれない。 30過ぎの女性が直面する出来事が目白押しの作品です。 歳をとることはこわくないのかもあした死ぬには、 雁須磨子かしこ雁須磨子先生はその年齢にしか分からないリアリティーを描くのが上手い。『かよちゃんの荷物』は30歳についてだったけど、この『あした死ぬには、』には40歳のあるあるが詰まっているんだと思う。これは近い将来の私の話だと共感しながら読みました。主人公の多子(さわこ)さんが自分自身の急激なメンタルの変化を更年期だからと決めつけて終わるのではなく、今まで現れていなかった自分の本質の一部ではないかと捉えていたことが印象的でした。このシーンはとても重要だと思うのでぜひ読んで頂きたい。男性にもおすすめです。heaven or hell?ORderMeiDO オーダーメイド ancouナベテツ死後の世界というのは人類にとって永遠の謎であり、だからこそ様々なクリエイターが想像力を働かせ、個性が色濃く反映されるテーマだと思います。 死後、「扉」を開ける前にその人の望む服を仕立てる仕立屋達。彼ら自身はなぜ自分達がその役目を負っているのか、分かりません。ただ、現世に別れを告げる手伝いをするために。 扉の先に何があるのか、それは誰にも分かりません。彼ら自身もまた、自分の着る服を着るその日まで。掲載がエロティクス·エフだったのですが、タナトスが色濃く描かれた作品でした。 #マンバ読書会複雑な世の中に疲れた時に読むこの一冊!聖マッスル ふくしま政美 宮崎惇ピサ朗※ネタバレを含むクチコミです。 モリタと彩ちゃんのそれから待て!モリタ 松本藍かしこ「生きろ!モリタ」の続編です。ドMとドSで相性ぴったり!相思相愛?の2人の間に立ちはだかるは新たな壁は彩ちゃんの厳格なおじいちゃん。前作よりもコメディが強めでマニアックなエロさは弱まってますが、2人の幸せな行く末を拝めたので満足です。天然ドS少女彩ちゃんが可愛い!生きろ!モリタ 松本藍かしこパートナー探しをしていたドMのモリタが出会ったのは16歳の彩ちゃん。でも彩ちゃんは生まれながらの天然ドSなので相性ピッタリ!というラブコメディーです。彩ちゃんがワクワクしながら楽しそうにモリタに痛いことして興奮している姿がとにかく可愛いです。彩ちゃんにフラれちゃう同級生の彼氏もいい奴だったのがよかった。嫌な気持ちに全くならないSM漫画でした!怪作、珍作、傑作揃いの作品集!!おばけのおやつ 押切蓮介名無しデビュー間もない頃の作品かな〜?と思うものや、描き下ろしも多くて、面白い作品集です。 特に最後に収録されてる「Beautiful」という描き下ろしの作品がめちゃめちゃよかったです!!富士山の麓の村に暴風大雨警報が発令されたが一匹の飼い犬が避難しそびれてしまう…。降り注ぐ火山弾と地獄の王ペサメノスの出現に犬は絶望するが、飼い主に会いたい一心で命懸けで立ち向かう!この犬の話を読む為にこの一冊があるかもしれないと思うくらい力作でした。 あと合コンから仲間外れにされた男2人が東京の心霊スポットを巡る「東京トワイライト」は、押切蓮介本人と友人の清野とおるの実話が元になってるんじゃないかな?と思いました。元祖「東京怪奇酒」かも?? お砂糖とスパイスとすてきな何もかも彼女のカーブ ウラモトユウコ野愛女の子たちがとにかく可愛い。コンプレックスがあったり身勝手だったり思い込みが激しかったり、ごく普通に生きてるだけでとっても可愛い。 ポップでさらっと読めるのに、ふいにドキッとさせられる。押し付けがましいエロではなく、女体を消費するエゴでもなく、彼女という個人が持つパーツへの敬愛が感じられる。 彼女が持つまつ毛、脚、かたち……なるほどこれがフェティッシュか。 幽霊の二の腕が好きです。 服も化粧も脱ぎ捨てた銭湯の中って、いちばん匿名性が高いかもしれない。確かにバッドエンドではないかもしれない心の問題 武富健治野愛刺激の強い道徳の教科書です。確かにバッドエンドではないのかもしれない。ハッピーエンドでもないし、紛うことなき真実だけが示されています。 ・心の問題 人気者の美少女沙羅に恋をした引っ込み思案の心。 時が経ち、高校で再会した沙羅は様々な問題を抱えていた。沙羅を救うべく奔走する心だったが……。 ・ごめんねロック 舞台は田舎の小学校。三学期の忙しい最中、4羽のチャボがやってきた。 元から飼っている黒い鶏・ロックと一緒に飼い始めることになったが、トラブルが生じる。 鶏たちをどうするか学級会議で出した結論に、先生は後悔することに……。 この2作を読んだだけでだいぶ心を抉られました。 問題が起こったら解決するもんだ、悪いことをしたら反省するもんだ、現実はそんな簡単なもんじゃない。 いつまでも問題の前で立ち止まってしまうし、悔い改めることができる人もいればそうじゃない人もいる。 道徳の授業のように話し合って考えたいまであるな……。 考えさせられたあとに待つのはゴリゴリのホラーです。もうずっとこわい。<<12345>>
個性が強すぎてなんとも表現し出来ない漫画。 人にはオススメしづらいけど、めちゃくちゃオススメしたい一冊。 主張、信念、主義、信条、心理、信仰、魂。 どれが適当なのか、そもそもどれも適切じゃ無いのか。華倫変じゃないからわからないけど、心を鷲掴みにえぐられる。 気がついたら私はとっくに作者の年齢を追い越して社会を乗り繋いでるんだな