死んでから本気出す

いじめられっ子が死んで幽霊になったら最強だった件 #1巻応援

死んでから本気出す 橋本くらら
sogor25
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学校でいじめに遭っていた15歳の高井瀬奈はある日、車道に飛び出したネコを助けようとしてトラックに轢かれてしまいます。 すると次の瞬間、目の前に"霊界の案内人"と名乗る少女・ファミリアが現れて、瀬奈が死んで幽霊になったのだと追われます。 ファミリア曰く、瀬奈には人間を驚かせる"幽霊の才能"があるらしく、そこで彼女は瀬奈にあるミッションを提案します。 それが「四十九日の間に100人の人間を驚かせることができれば異世界に転生させてもらえる」というもの。 そのミッションを聞いた瀬奈は、現世と決別し異世界への転生をするために人間たちを驚かせはじめる、という物語です。 自身がいじめられてきた経験が影響しているのか、驚かせる人間は"悪人"だけと決めて瀬名は行動を始めます。 そのため、序盤では勧善懲悪的な爽快さのある展開が繰り広げられます。 このまま"最凶の幽霊"として無双する瀬奈の様子が描かれるのかと思いきや、どうやらそういうわけではなさそうです。 そこには瀬奈をいじめていた同級生に対する瀬奈自身のトラウマや、現世に遺された母親の存在などがあり、さらに1巻の最後にはこれまでの物語からは想像できない思わぬ展開が加わることで、爽快感だけじゃないストーリーの魅力が生まれている作品です。 1巻まで読了

おとずれナース ~精神科訪問看護とこころの記録~

患者の"日常"に寄り添う「訪問看護」の物語 #1巻応援

おとずれナース ~精神科訪問看護とこころの記録~ のまり
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この作品の主人公は、病院内ではなく実際に患者さんの家を訪れて看護を行う "訪問看護師"として働いている小林さんという女性です。 元々は病院の精神科で働いていた小林さんですが、病院でのある経験を経て、「もっと患者さんに寄り添いたい」という思いから訪問看護師として働き始めました。 この作品はそんな小林さんが様々な患者さんやその家族と向き合っていく様子を描く作品です。 精神科が舞台ということで、作中には様々な疾患を抱える患者さんが登場します。 そして、患者さんの家を実際に訪問する"訪問看護"では、家族も含めた患者さんの"日常"に寄り添うことになります。 ただ仕事をこなすだけではなく、患者さんや家族の気持ちを想像し、その感情に向き合い続けていく、そんな小林さんの様子が描かれていきます。 精神科ということもあり辛い描写や内容も含まれていますが、絵のタッチが柔らかく作品全体に温かい雰囲気があり、だからこそ心に響く物語になっています。 単行本のナンバリングはされていませんが、連載誌のcomicタントではまだ連載が続いているようなので、引き続き応援していきたい作品です。

キョーダイシャッフル

これまでにない"入れ替わりラブコメ" #1巻応援

キョーダイシャッフル すのはら風香
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マンションの隣同士の部屋に住んでいる結崎家と石見家。 結崎家には兄の桐也と妹の梢、石見家には姉の真麻と弟の和馬という同い年の双子がいました。 ある日、桐也と真麻が一緒に帰っているときに真麻が「私 桐也が好き」と告白をしてきます。 しかし桐也は咄嗟にその告白を拒絶してしまいます。 なぜなら…「本当は真麻は桐也の実の妹」だったからです 実はもともとは"桐也と真麻" "梢と和馬"という組み合わせの双子だったのですが、8年前のある日を境に真麻と梢の立場がそっくりそのまま入れ替わってしまったのです。 しかもそのことに気付いているのはなぜか桐也と和馬だけ。 つまり真麻目線では"幼馴染の男の子"である桐也に告白したのですが、桐也目線では"実の妹"に告白されたという不思議なすれ違いが生まれてしまっていたのです。 桐也の中では真麻の存在は"妹"のままなのですが、入れ替わりから8年も経っており、"隣の家の子"として接している時間のほうが長くなってしまったために真麻の告白をどう受け止めればいいのか困惑してしまいます。 本来は兄であるはずの桐也に抱いた真麻の想いは本当に恋なのかどうか、 そもそも入れ替わりは桐也と和馬の妄想や思い違いではないのか、 もし入れ替わりが本当なら この入れ替わった状態がずっと続くのか。 普通の入れ替わりモノでは生まれない複雑な感情に桐也たちが悩まされる、これまでにない作品になっています。 1巻まで読了

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