ANAGUMA
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1年以上前
最後のおまけにもうひと作品だけ。 『HUNTER×HUNTER』のグリードアイランド編でTCG要素を組み合わせた今までにないゲームバトルを描いてくれた富樫先生。 その作品履歴の中には、知ってる人は知っている冨樫義博「幻のネーム作品」が存在します。 それが『悪天ウォーズ』です。 https://manba.co.jp/boards/81865 なんと内容は自分も未読です。 https://manba.co.jp/topics/16449 マンバのクチコミによると将棋をベースにしたボードゲーム?っぽい雰囲気のゲームみたい。 2017年のウルトラジャンププレミアム9月号・11月号に水野ハチ先生が作画担当として描き下ろしたものが載っているらしいのでそれが手に入ったら読めるのですが…。 ネームはいつ頃描かれたものなのかとか、なかなか読めないので読んだ人の感想を聞きたいと思ってるやつです。3選とか偉そうなことを言っておいてなんですが、どなたかゲームの詳細とかご存知だったら教えていただきたいです。 以上、カードゲームをテーマにした自分的にイチオシのマンガ3+1作品の紹介でございました。長文スミマセン。楽しくなってたくさん書いてしまいました。 他にも面白いのあるよ〜とか、大歓迎なので、なんでもコメントいただけると喜びます!それでは〜。
ANAGUMA
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1年以上前
3作品目はこれまでとは違い、実在するカードゲームに関わる作品ですが、その前に昨今のカードゲーム業界、販売や売上を巡って避けては通れない話題をひとつ。 残念ながらポジティブなトピックではありません。 そう、ポケモンカードの高額転売です。 2021年の今、ポケモンカードは投機商品ともみなされ、本来のプレイヤーが入手できない状況がまま起きているのは大変悲しいことです。 「欲しいのに売ってないから買えなくて遊べない」 かつてこのジレンマに対し、とある国産トレーディングカードゲームが驚くべき方法で対応したことをご存じの方はいるでしょうか。 それがタカラトミーが展開する『WIXOSS-ウィクロス-』シリーズです。 2014年、初動時点で版元の想像を超える反響を呼んだ「ウィクロス」は一瞬でおもちゃ売り場から消えました。(TVアニメの展開が邪悪すぎん…?と話題を呼んだためです。アニメも見てほしい) しかし商品はすぐには補充できない。そこでタカラトミーはひらめきました。 カードデータが入ったPDFを公式HPで配布したのです。 それって…自分でカード印刷して切り抜いて遊べってコト…!?(僕も刷って切って遊びました) 「ウィクロス」に何があったのか、そして「ウィクロス」とはそもそも何なのか、いよいよ気になってきましたよね? そんな破天荒でアットホームなエピソードが端から端まで充填されているのが『ウィクロスを創った漢たち』。 https://manba.co.jp/boards/102137 名物プロデューサーの山口Pがスク水好きの変態になっていたり、ド派手な脚色が効いているので業界やゲームについての難しい知識がなくても笑いながら読める一方で、その彼方に薄ら垣間見える「これ、ガチだよな…」というドスの効いた真実に思いを馳せることで適度に肝も冷えるという無二の読書体験が可能です。 値段はちょっと高めですが、カードゲームがどうやって作られるのか、巨大なメディアミックスがどのように動いていくのか、業界の「熱」を裏話を交えて味わえる貴重な資料であることは間違いありません。 また、これは「MTG」プレイヤー向けの情報ですが、プロプレイヤー「ヤソさん」こと八十岡翔太も重要人物として登場しているので、ヤソファンにとっても見逃せない一冊になっています。美少女だったんだねヤソさん…。 初手で在庫を切らしてPDFをプレイヤーに印刷させたあともTVアニメや劇場アニメ、もちろんカードゲームの展開も続いたウィクロス、2021年には第5シリーズ「WIXOSS DIVA(A)LIVE」が発表され、3年ぶりとなるTVアニメ放送も実現しました。 そんなタイミングで改めて『創った男たち』を読むと、国産カードゲームのタイトルを新規で立ち上げたこの熱意にほだされてしまいます。以降のシリーズも引き続き展開されることを、そして願わくばまた『創った漢たち』が描かれたりなんかして…そんなことを期待してやみません。
ANAGUMA
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1年以上前
さきほど『カードの王様』でカードゲームに恋愛が絡むのが斬新!と言ったばかりですがいきなりもう一作品、カードゲームに恋愛がガッツリ絡んでくる作品を紹介します。(『すべての人類を破壊する。それらは再生できない。』も面白いけど今回はそれじゃないよ) 『Wizard’s Soul』です。 https://manba.co.jp/boards/12901 「恋の聖戦(ジハード)」という物騒なサブタイトルからも分かるように本作のテーマは恋模様です。 カードゲーム「Wizard’s Soul」の腕前が社会的な地位を決める世界。主人公まなかは父親がレアカード詐欺に遭って抱えてしまった借金を返済するため、封印していたカードゲームの腕前を解放し、家族を救うことを決意しますが、そこには恋する相手瑛太との衝突が避けられず…と「カードゲームアニメによくあること」と「それに似つかわしくない重苦しい設定」と「少女マンガ的なラブストーリー」が超融合している作品です。 なかでもパーミッションデッキ(※相手の行動を打ち消したり妨害してコントロールすることが主眼のデッキ)を使うまなかのプレースタイルはおよそ主人公らしくないのが新鮮で、カードバトルものでは定番の「闇落ちしたキャラがカードゲームの楽しさに向き合うパート」もしっかり用意されてあり、読み応えは屈指と言えるでしょう。 『カードの王様』の立野先生は「バトル部分はファンタジーとして描いていた」と語る一方、本作の秋★枝先生はゴリゴリの「MTG」プレイヤー。カードゲームにのめり込んでいる人ほど実感や親しみが湧く展開が盛りだくさんだし、親しくない人は「こんな世界があるんだ!」という面白さが味わえるはず。 作者のTCGに対する造詣の深さゆえか、敢えて明確にゲームルールを設定し切らずとも「カードゲームっぽさとその界隈の雰囲気」を描くことに成功しているのがスゴいです。カードゲームもので尺を取られがちなゲーム描写を適切にコントロールしつつキャラクターの恋愛模様に注力するというアプローチ、ここも『カードの王様』と読み比べると興味深いかと。