サミアド
サミアド
1年以上前
地球侵略に来た宇宙人の姫を優しい子に育てて地球を護ろう!という漫画…でした。最初は。目的は割とすぐ達成されたような…。 3巻で終わりそうでしたが新キャラの妹が投入されて続行 ! ひと安心 !! 4巻打ち切り !!! …『ペーパーブレイバー』と同じパターンやん。 打ち切りの影響で侵略要素は大削減!! 宇宙人設定要らなかったんじゃ?レベル。 代わりに父娘の成長と絆を丁寧に描いています。 主人公の実家に泊まる回や姫が友達と仲直りする回(×2回)は特に好きです。 最強幼女育成・擬似家族という事で『最強少女さゆり』と似ていますが、実際読むと『よつばと』『リューシカ・リューシカ』に近いです。それらを日常コメディ減、ギャグ・ドラマ増にした印象。後半になるほど宇宙感が薄れ、面白さが安定していきます。 打ち切りで伏線や再登場して欲しいキャラが放置されたのが残念です。本来の形で読みたかった… とはいえ画力は高いし、姫のクルクル変わる表情は可愛いし、顔芸は面白いし、ストーリーも1年間の物語として綺麗にまとまっています。 同じ原作&作画コンビで次も執筆なさるそうで、今から楽しみです。 4巻だけ紙無し電子のみ…白泉社さん?
地球侵略に来た宇宙人の姫を優しい子に育てて地球を護ろう!という漫画…でした。最初は。目的は割と...
六文銭
六文銭
1年以上前
SNSなんて匿名でやることに意味があると思っている古臭い人間だから、最近の若者がネットとリアルで否が応でもつながって、息苦しくなっている感じはよくわかる。 結果として鍵垢をつくって、そこで心情を吐露したくなるという気持ちも本当によくわかる。 主人公もそんな感じ。 ネット上のプロフィールから、女性というだけでうざ絡みをされたり、匿名にしても知人から謎のマウントや本名バラされたり、気苦労が絶えなくて、自分自身は経験がないのだけどSNSで炎上している芸能人を遠目でみている自分としては共感しかない。 言葉センスも巧みで、顔良し、実家が金持ち、コミュ力高いキレイなクズ男を「星屑」とか表現したり、 面倒な駆け引きも、心をざわつかせることもなく、自分がありのままでいられる恋愛をさして「無痛恋愛」など、言葉からイメージがスッと出てくる感じがうまいなぁと思う。 全体的に、女性が感じる生きにくさを鋭く言語化してくれるので、その観点でも面白いです。 自分、おっさんなんですけど、興味深かったです。 ネット、何と闘っているかわかんない人ってたまにいますけど、あーいう感じです。
かしこ
かしこ
1年以上前
マニア向けっぽい雰囲気ですが、巻末の作家と編集者の座談会インタビューを読むと「山松ゆうきちを味わったことない読者に届けたい」とあったので安心しました。「インドへ馬鹿がやって来た」を読んだ時も独特なバイタリティを持った人だな〜と思いましたが、初期作品はもっとダイレクトに作家の思考が反映されていますね。基本的に強い者が勝ち、弱い者が負け、貧乏人が金持ちになることは決してない…こういった現実は甘くないという容赦なさを痛快に描いているのが魅力です。ハッピーエンドになることはないけど読んでて悲しい気持ちにはなりません。特に「くそばばの詩シリーズ」がめちゃくちゃ面白くて、ばばあの健気さとたくましさに感動します。打ち手のばばあと釘師のじじいのプライドをかけたパチンコ対決は見ものです。YouTubeに上がってた昔のテレビ番組で岡崎京子が好きな漫画家は誰?と聞かれて「山松ゆうきち」と答えていて、本気なのかネタなのか観た当時は分からなかったけど、これを読むと現実のシビアさの捉え方とかそれにユーモアを混ぜるタッチとかがちょっと似てるかもなって思いました。