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ダンジョン飯
『ダンジョン飯』最終巻、丸ごと一冊哲学者だった
ダンジョン飯 九井諒子
mampuku
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自由にいきるとは何か 欲望とは何か 社会で暮らしていくとはどういうことか 善悪とは何か 食べるとはどういうことか 現実世界を遥かに凌ぐ多様な人種、生物種、民族、価値観が絡まり合いながら各々がそれぞれの“明日”と向き合っていく。 猫のように気ままに振る舞ってきた獣人のイヅツミはいざ自由な地上に放り出されたことで、本当の自由とは何かという問いに直面する。 そんな戸惑う彼女にマルシルは、嫌いな野菜も我慢して食べ、よく運動し、健康で長生きしてほしいと懇願する。すなわち、自由とは何かという深遠なる問いに対する一つの手がかりとして、「健康に生き続けること」こそが自由を叶える方法なのだと一つの“道”を提示したではなかろうか。 というか自由とか欲望とか語りだすと収集がつかなくなるので簡潔にまとめると、たとえファンタジー世界であろうと変な奴らばっかであろうと、飯を食うという普遍かつ不可避な事象の前ではその人なりの哲学や生き様が現れる。人は思考や欲求によって食事をし、食事によって作られた体、食事によって生きながらえた生がまた新たな思考や欲求を生むのだ。
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アタックシンドローム類
想いが濃すぎて原液どばどばなのに後味スッキリ
アタックシンドローム類 吉沢潤一
mampuku
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効果音などを作る「サウンドクリエイター」とアクション漫画としての「喧嘩」が予想外の化学反応を起こす、第一部ともいうべき前半部分。虚構と現実が入り混じりながら詩的にかつ美しく読者を幻惑する。 そして後半部分では、散りばめられた布石を余さず回収しながら、ただただ勧善懲悪でカタルシス満点のストーリーに熱狂させられる。 そしてラスト(エピローグ)で全体の真相が明らかにされる。一本の映画のような、丹念に編み込まれたストーリーだ。 悪を打ち倒しヒーロー気分に酔いしれる主人公にまんまと感情移入させられ、クライマックスを迎えるとそこにはまさかの裏切りが待っている、この読み口は朝井リョウの小説とよく似ている。節々でルサンチマンやシャーデンフロイデを刺激してくる描写が多いがこれもおそらく作者の罠に違いない。 この意地悪なラストへの感じ方は、受け取り手によって様々だろう。無敵の人や弱者の人たちが傾倒してしまいがちな安易で極端な思想や異世界モノのような居心地の良いコンテンツに対して皮肉でもあり、救いへの希望でもあるのだ。 ちなみに各話のサブタイトルには、色々な映画や音楽などの名前がそのままつけられている(『ネヴァーマインド』『タクシードライバー』など)。作中、私が気づいてない小ネタや引用がまだまだあるのかもしれない。いずれ読み返したときには今とは違う読み方ができるのではないかと楽しみだ。
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