六文銭
六文銭
1年以上前
センセーショナルなタイトルなもんで、夫の立場としてつい読んでしまった。 読んでいて、まぁ、この夫にも難ありだなと思う箇所が多々ある 例えば、 ・決めた約束を守らない ・保育園とか結婚式の準備とか丸投げしておいて後で文句を言う ・奥さんの状況を軽くみている などなど。 ただ、こう字面に出すと 「なんてひどい奴だ!」 と思う男性陣も多いと思うのだが、難しいのは、 本当に自分はこれをしないと言い切れるのか?ということ。 無意識に、特に悪気もなくやってしまったり、言ってしまったりすることってあると思うんですよね。(だから、よりタチが悪いんですが…。) 自分に余裕がなかったりすると特に起きがちで、そしてやった本人は忘れがちという罠。 著者の奥さんも最後にそれに気づくのですが、そういう不満を溜め込んで何も言わない、我慢するという状況が一番良くないんでしょうね。 どうしても夫婦という他人以上の関係になると 「言わなくてもわかってほしい」と思ってしまいがちですが、 やっぱりどこまでいっても他人には変わりないので、言葉にしないと伝わらないものが多いと思うんです。 特に、関係が始まったばかりの新婚とかは。 最後は、奥さんもきちんと旦那さんに伝えることで、旦那さんも徐々に変わっていきハッピーエンドなので、良かったです。 人間が変わることができるのは、 ・環境を変える ・付き合う人間を変える ・使う時間の優先順位を変える と良く言われますが、夫婦関係は、上記3つ全て当てはまると思うので、絶対お互いに変わることができるから、諦めず双方の歩み寄りが大事なのだと痛感しました。
sogor25
sogor25
1年以上前
売れないバンドマンの日辻(ひつじ)は自身の現状と27歳という年齢に諦めにも近い焦燥感を抱き始めていました。 そんな彼は画家としても活動をしていたのですが、実はその絵は自身ではなく幼馴染の夜木が描いているもので、引きこもりで家から出られない夜木の代わりに日辻の名前を使って発表をしていたのでした。 そんなある日、日辻がTwitterに投稿した夜木の絵が世間の注目を浴びたことで、物語が大きく動き始めます。 自身の才能のなさに薄々気づきながらももがき続けている日辻と、自身の絵についても独特な考えを持っていてだからこそ日辻を信頼し全てを任せている夜木。 そんな2人の不思議で特別な結びつきと、夜木の“才能”が世間に見つかったことで変わっていく2人の運命を、温かみを持ちつつも読者を惹き付ける力のある、そんな絵で描き出している作品です。 ちなみに、タイトルにある「カペラ」とはぎょしゃ座のアルファ星、つまり最も明るい星でではあるのですが、地球からは1つの星に見えるだけで実は複数の星からなる"連星"と呼ばれるものであることが知られています。 そんなカペラの眩光とはどういう意味なのか、それを想像しながら読むと作品の味わいも深まるかもしれません。 1巻まで読了