ナベテツ
ナベテツ
1年以上前
ジョニー・ライデンという名前を知ったのは、テレビのガンプラのCMでした。アニメには出ない、設定先行のキャラであり、知名度と実像が一致しない、謎めいた呪文のような存在でした。 ガンダムを下敷きにしたアンソロジーなどでその姿を描かれることがあり、短編は幾つか持っていますが、26巻ものサーガになるとは思ってもみませんでした(沖一さんの短編集が佳作であると思います)。 一年戦争の最中、エースパイロットを集めたジオンのキマイラ大隊。多くの謎を残したまま闇に消えた「幻獣」。エース達を率いたジョニーに関しても、様々な噂が錯綜しており、それが様々なジョニー像の由縁であると作中で語られます(この辺がアークさんの作劇の巧みなところだと思います)。 作中はZZから逆シャアの間の時期であり、他の 作品で語られて来なかった空白の時代でした。制約のある中、過去作の登場人物やMSを絡め、先行作品へのオマージュやアークさんの過去の作品との関連性もあり、宇宙世紀に描かれた新たな歴史の一篇として、この作品の完結を祝いたいと思います。宇宙世紀の物語を知らない人にはちと勧め辛い作品ではありますが、戦闘シーンの格好良さも含め、ガンダム好きに勧めたい名作です。
たか
たか
1年以上前
たぶんバナーで見て積読していた作品だったと思いますが、読んでみたら想像を遥かに超える面白さでした!! LaLa系のファンタジーや歴史物語少女マンガに見えますが作中に描かれる背景・服装・料理は中世のもので、ゴリゴリに史実に基づいて描かれていて読み応えが半端ない!そして絵が本当に美麗で素敵。 ヘブライ語やアラビア語が登場する少女マンガなんて初めて読みました。世界史大好きなのでワクワクが止まりません。 キリスト教という文化圏において肉体を切り刻むことがタブーであった時代に、後退してしまった医学を取り戻そうと奮闘する主人・ヨハンと、異邦人の見た目で周囲から疎まれているが、驚くほど礼儀作法や教養を備えている謎のメイド・ヴィオラことヘカテー。 ヘカテーの主人に対する振る舞いも、よくある「子供向けに読みやすくタメ口を混ぜた現代風でポップな言葉遣い」ではなく、キチンとした敬語なのが嬉しいですね。歴史モノならこうでなくっちゃ。 幕間には当時の暮らしぶりに関する解説がギッチリ字で書かれていて、そちらも非常にためになります。 その解説で気付いたのですが、本作は「なろう」原作作品でした。 『本好きの下剋上』といい、女性向けなろう作品はたまにこういうグッと来る作品があるからやめられませんね! よく「男性でも楽しめるマンガ」などというテーマで特集されることがありますが、これもまさにそれです。少女マンガという形式で描かれているだけでメインは医学サスペンスなので(1巻の時点では)、普段少女マンガ読まないからと敬遠せず、まずはぜひ手にとってほしいです。 絶対2024年絶対来てほしい!!!
たぶんバナーで見て積読していた作品だったと思いますが、読んでみたら想像を遥かに超える面白さでし...