MONSTERの甘い牙
大企業の社長秘書として働く桐谷望愛(のあ)。穏やかで優しい社長のもとで充実した日々を送っていたが、ある日社長が軽度の脳梗塞で倒れ、会長の座に就くことに。代わりに社長となったのは、その息子・渉(わたる)。しかし渉は父親と真逆の、とんでもなく冷徹で俺様なモンスターだった…。そして、社長交代にともない会長秘書となるはずだった望愛に、渉は無理難題をふっかけてきて――…!?
運命の回転ドア (単話)
マーティーンは見ず知らずの男と回転ドアに閉じ込められていた。勢いよく同時に入ってしまったふたりは、小さなしきりのなかで密着して一歩も動けない。密着する体、回らないドア。「君が一歩下がればよかったんだ!」「あなたがあとから駆け込んだんじゃない!」なんて傲慢な男性なの! やっと抜け出して上司のもとへ向かうと、思いがけないひと言が彼女を待っていた。「彼が僕の後継者だ。会社をひき継いでもらう」さっきの彼が私の上司になるなんて!?
やさしい魔法 (単話)
検事キャロラインは順調にキャリアを重ね、毎日に満足していた。ある日、裁判所で彼女は思いがけない人物と再会した。ニック――出会って3週間で結婚し4日後に離婚した元夫。3年の時を経ていっそう魅力を増した彼は、弁護士として活躍していた。恋の喜びと愛の悲しみに激しく揺れた日々がよみがえり、彼女はまだニックを愛している自分に気づかされる。でも私はもう無邪気に恋をしていられた子供ではない。解決しなければならない大きな問題を抱えているのだから。
あの日の恋をもう一度 (単話)
祖父の死後、メイは途方に暮れていた。間近に迫る30歳の誕生日までに結婚しないと屋敷の相続権を失うなんて…。一方、アダムは妹が置き去りにした赤ん坊を前に困り果てていた。手紙にはメイを頼ってとあるが…。身分違いの初恋である深窓の令嬢メイに手ひどく捨てられたあと、アダムは実業家として成功。13年ぶりに再会したふたりはお互いの利害のため、偽装結婚することに。しかし、彼女が告げた別れの真意を知らないアダムは、その裏に屈辱の報復を企んでいた!
悲しみの先に (単話)
「ときどきめずらしいものを食べてみたくなる」―――ギリシアの大富豪クリストスは、女神のように美しい女運転手ベッツィに興味を抱いた。自信家のクリストスが車中でベッツィに誘いをかけていると、突然、暴漢たちが現れ、ふたりは無人島に監禁されてしまう。恋愛に免疫のないベッツィは、セクシーで魅力的な男とふたりきりになって動揺していた。彼とは身分違い、好きになってはだめ! けれどエスカレートする彼からの甘すぎる誘惑に、ベッツィは抗えず…!?
背徳の烙印 (単話)
姉のキーラが事故で重体、夫のアンジェロは即死。ロンドンで働くシャノンのもとに衝撃の知らせをもたらしたのは、アンジェロの兄で、別れた恋人のルカだった。「君ひとりか?」ルカは勝手に家に上がりこみ、部屋のドアを次々と開けながら聞いた。男が隠れていないか探しているのね――怒りに身が震える。2年前ふたりは愛しあっていたが、ルカは出張中にシャノンが浮気したと思いこみ、弁解も聞かずに一方的に別れを告げたのだ。その彼とこんなふうに再会するなんて…。
許されない結婚 (単話)
ジョージーは姉の結婚式で中東の王国ザラクを訪れた。そこで目をみはるほどゴージャスな男性イブライムと出会う。彼はザラクの王子だった。ひと目で彼に惹かれたジョージーだが、どうしても一線を越えられなかった。彼女は人に言えない大きな秘密を抱えていたのだ。その数か月後、再びザラクを訪れることになり、イブライムと再会したジョージー。彼に惹かれる自分を抑えられず、すべてを捧げようと決意した。それが、ある悲劇の始まりになるとは思いもせずに…。
仮面のささやき (単話)
男性を近寄らせないクールな弁護士ジェンナ。事務所のパーティーを抜けだし、マグノリアの香り漂う庭で休んでいると、物陰から誰かに甘く囁く男性の声がかすかに聞こえてきた。「君は何が欲しい?」のぞきみたいなことをしてはいけない。でも彼らが去ったあともその声は彼女の身体を支配し、身動きひとつできなく…。官能が忘れられず、頭に声が棲みついて離れないある日、仮面舞踏会でジェンナは囁き声の主と出逢う。正体も知らぬまま夢のような一夜をともにして…!?
カリブの海に抱かれて (単話)
ここに君の味方は誰もいない。守ってやれるのは僕だけなんだ――両親の死後、悲しむクレオの前に突然、本当の親族だというスペインの大富豪が現れた。彼の名はドミニク・モントヤ。生まれついての支配者のように美しく尊大な彼は、『主人を誘惑したふしだらな使用人の娘』であるクレオを一族に迎え入れる気になったのだと言う。戸惑いの声を押さえつけられ強引にカリブの邸宅に連れ去られたクレオ。そこで彼女を待っていたのは名家に秘められた残酷な愛の物語だった!
雨のち曇りときどき虹 (単話)
初めて出会ったその瞬間から、彼女だけが僕の太陽なんだ――親友リッチの婚約者としてジェーンを紹介されたフォトジャーナリストのトリスタン。美しい彼女にひと目で惹かれたが、彼女は親友のフィアンセ、この気持ちを知られるわけにはいかない…。想いを抑えるためわざと冷たく振る舞うトリスタンだったが、リッチの浮気を知り、ふたりを破局に導いてしまう。それが彼の謀略とも知らないジェーンは、やさしく慰めてくれるトリスタンにいつしか心惹かれていくが…!?