デビュー作の幕張から好きな作家。だが少年ジャンプという雑誌ではアンコントローラブルな存在になってしまったのが木多康昭という漫画家だった。だから今も活躍している講談社に移籍したときは結構嬉しかったのを覚えてる。 週刊少年マガジンでスタートした「泣くようぐいす」も幕張と同じく野球部を舞台とした設定だった。また同じようなノリでいくのか?と思いきや、何かが違う!下ネタとブラックジョーク中心だったのが、なんと次第に真剣に野球し始めるのである。かと思ったら麻雀勝負に移行し、いつものブラックなネタをおり混ぜてくる。その後は、またシリアスな野球活動に戻る。そしてラストはいつものちゃぶ台返し的なオチだ。この構成はのちに生まれる喧嘩商売に受け継がれている。もし最初から真面目な野球マンガとして描き続けてたらその後の作風はどうなってただろう。
10月16日(水)発売の「週刊少年マガジン」48号より、真島ヒロ3大作品『RAVE』『FAIRY TAIL』『EDENS ZERO』のキャラクターたちが、時空を越えて大集結‼ https://pocket.shonenmagazine.com/episode/10834108156698006351 【週刊少年マガジン公式サイト】 https://shonenmagazine.com/info/entry/20191016heros
筋肉に憧れます。20歳前後のころは、スタローンやレスラーの藤波、ケンシロウを夢みたものです。それで、じゃあいつ筋肉というものを意識したのかというと、この作品にたどり着くのですね。前作「巨人の星」は誰もが知っている名作中の名作。しかし残念ながらアニメで見た世代なもので、漫画で読んだのはこちらが先。読めば一目瞭然ですが、”新”の星飛雄馬は、小柄でともすればひ弱な感のあった前作から大きくイメチェンしています。盛り上がった腹筋と背筋、Tシャツ(このTシャツもサッカーのイタリア代表みたいなピチT)の袖からのぞく上腕二頭筋など、見事にビルドアップした身体を見せ付けてくれます。これだけでも「カッチョええ~」なんて思っていたわけなんですが、”ぐッ”と擬音の入るコマの力強いことといったらもう。今でこそ私はぶよぶよの体になってしまいましたが、美青年になった飛雄馬のしなやかで力強い肉体は永遠の憧れです。
賽の目っていうのは狙って出せるもんで、燕返しっていうのは麻雀打つ人はみんな出来るものだと思ってしまっていた。 麻雀マンガが少年誌で長期連載してたっていうのも少し時代を感じる。 「坊や哲」が主人公のこの作品、どこまで本当かわからないけど実話を元にした実在の人物、阿佐田哲也の麻雀記を描いたもの。 阿佐田哲也さんに関しては別途ググるとよろしいかと思います。 麻雀といえば桜井章一がすぐ名前が挙がるんですが、阿佐田哲也は小説家でもありギャンブラー。 そのギャンブラー小説家が麻雀で成り上がっていく間に出会う様々なライバルたちは本当にインパクトがあるぶっ飛んだ奴らばかりで、バッドラックとダンスっちまう感じの(連載時期もちょうどその頃)漫画史に名前が残るぐらい印象的なので全部読んでおくと良い。 ※画像はガン牌で読者のハートを鷲掴みにした印南(いんなみ)
Twitterバズり漫画のお手本みたいな漫画だと思いました。 ”僕たちの「ラブコメ教室」はまだ始まったばかりだ”という打ち切り漫画みたいな文言で締めくくられてましたが…続きがあるなら読みたいです。
昔、といっても1990年代あたりまでは、おいどんみたいな学生ってけっこういたものです。大学時代の私の周りにもそんな人たちが集まっていました。無芸大食人畜無害。キノコが生えそうな湿度の高い部屋に住んでいたり、人がよくてすぐだまされたり、曲がったことが嫌いで馬鹿を見たり…。まったく同じではないですが、みんなおいどんの一部をもっていたんですよ。だからかもしれません。大学生のとき、初めて最終巻まで読んだあとは喪失感でいっぱいになりました。おいどんのことをもう他人とは思えなくなっていたんですね。劇中の下宿館のバーサンみたいにしんみりしてしまいました。今ではあのラストについてはこう思っています。おいどんも私の友人たちのように、進むべき道をみつけたからあんな行動に出たのだ、と。きっとどこかであのサルマタの怪人は元気に暮らしているのでしょう。でもやっぱり、何度読んでも古い写真を見返しているようで、少し寂しくなるのは変わらないんですけどね。
最新話 よかったからさ 建てました
マガジンの新連載(現在2回目)。美人で年上の同居人うらやましすぎ問題。可愛い弟みたいなノリで普段弄ってくるんだけど一転攻勢のお姫様抱っこにドギマギしちゃう綺麗なお姉さんと同居したい。マコさんみたいに世話が焼ける系でもいいし知恩さんみたいにしっかり者でもいい。 https://manba.co.jp/topics/12918 この作者初めて読んだのが「異常者の愛」だったんでちょっと構えてしまったが普通にかわいいいちゃラブコメだった。
競馬が他のギャンブルと違うのは横の広がりと奥の深さがあるということ。競走馬が出走するまでには牧場があり育成場があり、厩舎、騎手、馬主と多くの人が関わる。そして、3頭の始祖からなる血統の歴史。この側面があるために、少年誌で漫画の題材となることが可能になるわけです。競馬を知らずともノンフィクション風の人間ドラマと捉えることができるわけですね。本作品は「風のシルフィード」の続編ですが、主役の位置づけが逆転していて、シルフィードの末裔は、主役・マルスのライバルに。シルフィードに乗っていた谷健はマルス陣営の調教師になっています。現実にありそう。卑劣な調教師や、ワケありの騎手、案外いるかも。双子の馬に、種牡馬入り後に復活、いやいやこれはない。などと知識が入るとぶつぶつ言ってしまいますが、こんなに様々な思惑が入り乱れるギャンブルもそうそうないでしょう。物言わぬ馬も意思があるかのように描かれて、感情移入もできる。現実にマルスがいたら単勝に突っ込みますよ…。
少々暑苦しいかもしれないですが、少年漫画はこれくらい熱がないといけません。応援が生きがいのフク。応援団長としての最後の夏を終え、夏期講習のために上京したものの、新宿になぜか居つくことになり、ホストやキャバ嬢に囲まれて…。って設定はまるでネオン街漫画見たいですけど、フクはまっすぐであか抜けない純情高校生でまさに少年漫画の王道主人公。夜の新宿という地方出身の高校生の身からしたらまるで異世界を舞台に、そこに集まるさまざまな人に騙され助けられ驚き感動しながらも応援する。わずかの期間にいろんな事件が起きて、それがぎゅっと詰まってる話はやっぱり少年漫画のほうがしっくりきますね。また、この作品にはアブナイ人や気持ち悪い男、イイ女に外国人といろんな人が出てきます。それがフクと交わるとなじんでしまって、クラブ活動の付きあいのような感じになる。大人になると冷めた部分も出てくるこういう関係を、少年の眼を通してストレートに熱く見せてくれるのが心地良いです。
デビュー作の幕張から好きな作家。だが少年ジャンプという雑誌ではアンコントローラブルな存在になってしまったのが木多康昭という漫画家だった。だから今も活躍している講談社に移籍したときは結構嬉しかったのを覚えてる。 週刊少年マガジンでスタートした「泣くようぐいす」も幕張と同じく野球部を舞台とした設定だった。また同じようなノリでいくのか?と思いきや、何かが違う!下ネタとブラックジョーク中心だったのが、なんと次第に真剣に野球し始めるのである。かと思ったら麻雀勝負に移行し、いつものブラックなネタをおり混ぜてくる。その後は、またシリアスな野球活動に戻る。そしてラストはいつものちゃぶ台返し的なオチだ。この構成はのちに生まれる喧嘩商売に受け継がれている。もし最初から真面目な野球マンガとして描き続けてたらその後の作風はどうなってただろう。