『ヒカルの碁』の序盤、空間に星を置き宇宙の創造に見立てて囲碁を表現したシーンにとても感銘を受けました。この『線は、僕を描く』の帯にある「それは、 “白”と“黒”で“宇宙”を描く芸術」というキャッチコピーはそれを想起させた、水墨画という物のイメージを大きく変える素敵なフレーズです。 メフィスト賞小説を原作とした本作は、水墨画をテーマに据えた上で一人の人間の悲しみの淵からの再生を描いていきます。恐らく水墨画に造詣が深いという読者もあまりいないでしょうから、面白い所を攻めたなと思います。 マンガとしては1話目を読んだ瞬間からとても惹かれました。まず、堀内厚徳さんの絵がスタイリッシュで素晴らしい。その上で、原作小説の面白さであるドラマも面白く、水墨画にまつわる知識も興味深く、総合してとても上質な読書体験を生み出してくれます。 メンターとなる湖山先生の言葉も深く沁みますし、着実に成長していく主人公の姿を心地良く見守ることができます。 実際に作中で描かれる水墨画を逐一ビジュアルで堪能できるのは、小説版にはないマンガ版の強みでしょう。姉弟子である千瑛には勿論一目惚れ。今後も推して行きます。
殺レ!!! 確か結構面白い漫画だった記憶があったので読み返しました! 中二病ってこの漫画が元では!??っていうくらいのアレですが、今でもちゃんと楽しめますので初めての方にもオススメしたいです。
なんだか読んでて惨めな気持ちになる。 相思相愛なのに付き合ってないけど一緒に暮らしてる2人。 大学生のマコさんと高2のリンくんの絶妙にホワイトな距離感に爆発しろと言わざるを得ない。
連載中以来に読んでみたけど、面白いとか面白くないとか言う話ではなく、「斉藤富士夫」のマンガのノリを楽しめるかどうかにかかってるマンガだ。 激烈バカと同様に同時期に連載していたマンガをパロディ化したキャラが出てきたけど、途中まで全く気づかなかった... 一家全員がワダベンのページは夢に出そうなくらい不気味だった
ネットニュースで「水墨画の漫画がマガジンで始まる」と知り、面白そうだと読んでみた作品。ゆったりとしたお話のテンポも、作画の美しさも期待以上でした! https://pocket.shonenmagazine.com/episode/10834108156662388948 前情報無しに読んだのですが、この漫画の原作は第59回メフィスト賞を受賞した「線は、僕を描く」。また著者の砥上裕將先生はプロの水墨画家であるとのこと。 http://kodansha-novels.jp/1906/togamihiromasa/ 読んでいて、作中の水墨画がまるで本物のようだと関心したのですが、**実際に砥上先生が1つ1つ描き下ろしているのだそう。** (↓マガポケベースで先生の水墨画が見れます!) http://kodansha-novels.jp/1906/togamihiromasa/ これから毎週漫画を読みながら水墨画を楽しむことができるなんてすごすぎる…!ネットで1話が読めるので、ぜひ多くの人に読んでもらいたいです!
アニメもかなりカッコいい感じでジャンプっぽさの感じられるノリなのにしっかりマガジン。 そんなエンエンノショウボウタイ、読み続けていくとキャラもそれぞれ立ってきた気がするし、ジャンプ好きなんだろうなーって感じで(褒めれてない気がするけど褒めたいんです。。。 でも最初から凄く強く感じてたのだけど、なんかテンポ?というか漫才で言う「間」のようなもの?が独特。 独特と言えばいいけど、変? うまく言えないや。でも面白いんだよーーー
絶望先生めっちゃ好きなんだよな~! 最近ちょっと読み返したんだが、めるちゃんがガラケーでメールしてんの時代を感じるww 一巻発売されたのもう10年以上前と知って衝撃でトピック立てたわ。
よく、犬に追いかけられます。犬は僕をみると何故か興奮し、どこまでも追いかけてくるのです(マルチーズに追われたこともある)。集団でいても僕を狙い撃ちするので、おそらく弱いものが直感的にわかるのでしょう。しかし、犬はどんな基準で僕を“弱い”と判断しているのでしょうか。たしかに一対一なら全く歯が立ちませんが、助けを呼んだり、道具をつかえば互角になれないこともない。要は創意工夫が大事なのです。 『ベイビーステップ』の主人公・丸尾栄一郎は、自分と相手の特性を把握し、着実な一歩を重ねることで勝つという、新しい形のヒーローです。 丸尾栄一郎は、小学校から成績はオールA。周囲の人間からはエーちゃんと呼ばれています。クソ真面目で完璧主義で学業優秀ですが、それは性分であって、まだ将来の目標を見つけられていませんでした。そんな、こなすだけの日々を変えたのがテニス(+ヒロイン・鷹崎ナツ。すげー可愛い)との出会い。テニスの面白さに夢中になった栄一郎は、数々のライバルを打ち破り、やがてプロの道を選ぼうと考えていきます……。スポーツ漫画の王道とも言える展開ですが、ほかのスポーツ漫画にはない特徴があります。 一つはとにかく理詰めで進められる漫画だということ。スポーツ漫画ですから、努力を重ねたりもしますが、その努力は常に理屈を必要とします。なんのためかもわからない、ムダな山ごもりはしません。 もう一つは、栄一郎の武器が、恵まれた身体でも特化した技術でもないことです。遅くにテニスを始めた栄一郎は、技術も体力もライバルたちに比べて劣っています。「派手な武器はひとつもないが 穴という穴もない」そんな特色のない地味な栄一郎と、華やかなライバルのギャップを埋めるのは、観察し、考え、挑戦する、という力です。 ゲームの結果を常にノートに書き込み、どのような流れになっているか、相手が好む傾向はなにかを確認します。そして、勝つために自分に足りないものは何か、それを覆すために挑戦すべきことは何かを考えるのです。今の段階で勝機が見つからないなら、状況を変えるための挑戦をする。的確な観察、考察、挑戦の繰り返しが、効率よくエーちゃんを成長させていくのです。 こんな地味にスゴイ主人公のエーちゃんと、スポーツ漫画の主人公タイプの井手義明との対決(15~16巻)は非常に盛り上がります。井手は、エーちゃんとの対戦に遅刻しますが、その理由も交通事故にあった少年を助けたものという。その少年と勝利の約束もしているという、スポーツ漫画の黄金パターンです。勢いのある井手に対して、自分のペースを守ろうとするエーちゃんですが、徐々に試合場全体が井手応援の空気になっていきます。そんな逆境のなか、エーちゃんは空気に呑まれないメンタルの作り方を考えはじめるのですが…。スポーツにおけるメンタルについての非常に重視しているのも、この漫画の特長だと思います。 自分の目標を見据え、自分と相手の能力を確かめ、今できる最善策を選び続ける――。大事なのは“意志”であるということが描かれる『ベイビーステップ』は、普段、何に悩んでいるかもわからないで鬱屈としている時に、きっと新しい道を指し示してくれるはずです。
※ネタバレを含むクチコミです。
大リーグボール養成ギブスやちゃぶ台返し、車を運転する小学生など、自分が生まれる随分前の作品だというのに『巨人の星』について知っている自分に驚きます。 昨年には野球からクリケットに換骨奪胎した『スーラジ ザ・ライジングスター』の放送がインドで開始され、『巨人の星』という作品の遺伝子は世界にも広がり続けています。この『巨人の星』ももちろん面白いのですが、それよりも私が好きなのは、星飛雄馬のその後を描いた『新巨人の星』です。 『巨人の星』で描かれていたのは、星一徹の執念によって生まれた星飛雄馬という野球マシーンの誕生と崩壊です。自分の果たせなかった夢を、息子・飛雄馬に叶えさせようとする一徹は、はっきり言って異常です。こどもらしい遊びもできず、ただ野球のために生きる飛雄馬のクライマックスが、父・一徹との対決です。そこで自分の野球人生を犠牲に、ようやく父と野球の呪縛から解き放たれ、関係者の前から姿を消す飛雄馬…というのが『巨人の星』のエピローグ。 星飛雄馬が消えた数年後から『新巨人の星』ははじまります。結論からいえば、飛雄馬は野球以外のものを見つけることができませんでした。盟友・伴宙太と花形満は、星飛雄馬のいなくなったプロ野球に興味を失い、それぞれ親の会社を継ぎ普通の生活に戻りました。あの星一徹でさえも、花形満と娘・明子の結婚を見守った後は、完全な隠居として野球からは離れています。しかし、左腕が破壊された飛雄馬だけが、まだ“巨人の星”になるという妄執から離れられずにいるのです。いまだ、燃える目の星飛雄馬を目撃した星一徹はひとりごちます。「時代は移り いや終わり わしは老い果てた… もはや戦ってやれんついていけぬ!な なぜやつは…!?」。造物主である一徹の手を離れ、暴走をはじめた飛雄馬の行動は、普通の生活に戻ったはずの伴宙太、花形満、そして星一徹の心にも火を付けてしまいます。 一度失ったはずの夢を追い始めた漢たちの、頼もしくもどこか物悲しい姿を是非読んで欲しいですね。
『ヒカルの碁』の序盤、空間に星を置き宇宙の創造に見立てて囲碁を表現したシーンにとても感銘を受けました。この『線は、僕を描く』の帯にある「それは、 “白”と“黒”で“宇宙”を描く芸術」というキャッチコピーはそれを想起させた、水墨画という物のイメージを大きく変える素敵なフレーズです。 メフィスト賞小説を原作とした本作は、水墨画をテーマに据えた上で一人の人間の悲しみの淵からの再生を描いていきます。恐らく水墨画に造詣が深いという読者もあまりいないでしょうから、面白い所を攻めたなと思います。 マンガとしては1話目を読んだ瞬間からとても惹かれました。まず、堀内厚徳さんの絵がスタイリッシュで素晴らしい。その上で、原作小説の面白さであるドラマも面白く、水墨画にまつわる知識も興味深く、総合してとても上質な読書体験を生み出してくれます。 メンターとなる湖山先生の言葉も深く沁みますし、着実に成長していく主人公の姿を心地良く見守ることができます。 実際に作中で描かれる水墨画を逐一ビジュアルで堪能できるのは、小説版にはないマンガ版の強みでしょう。姉弟子である千瑛には勿論一目惚れ。今後も推して行きます。