古い作品ですが登山の厳しさ難しさは今も昔も変わらないですね。山ごとに登場人物が違うオムニバスになっているのでそれぞれの人間ドラマも見どころです。後半の作品になるとクライマックスシーンにかっこいいモノローグが入ってくるので「おぉ…!!」となります。私が一番好きなのは最後に収録されてる「K2」です。このラストシーンはまた読みたくなる格別のかっこよさでした。
「パパと生きる」を読んだのでこちらも読んでみようと思いました。小学館漫画賞を受賞された作品だそうです。毎話何かしらの問題を抱えた家族が登場するオムニバス漫画になります。1巻の前半は8Pくらいの短編が多くて物足りなく思っていたのですが、後半から面白くなってきました(ちなみに一番好きなのは2巻かなぁ…)。どうやら足かけ9年連載されていたそうで、最終3巻の後書きには「娘が高校1年生になりました」とあり、まさに子育てをしながら描いたからこその実感がある作品になっていました。
殺し屋の太郎はロボットのように無感情で人を殺すので、育ての親であるボスからは仕事が完璧だと信頼されています。そんなある日ふとしたきっかけで本当の家族の記憶がよみがえってきました。彼の父親は発明家でしたが最高傑作のロボット「タロウ」のことしか頭になく、母親も完璧じゃない息子「太郎」のことを嫌っていました。こうした歪んだ環境の中で「このロボットさえいなければ…」という考えが浮かんだ太郎はタロウを粉々にしてしまいます。それを父親が目撃して…というところまでが前編です。 雑誌に掲載された神羊弱虫さんの作品は今のところ全部読んでると思いますが、より絵が洗練されてきて引き込まれるコマが増えたように感じます。最後の父親の真っ黒な目にゾッとしました…。これは後編でどうなるのか。太郎に人間らしい感情が戻ることはあるのか。気になるところです。
48歳の男が14歳になったからこそ味わう若いってことの素晴らしさとか両親の心情だとかが丁寧に表現されてた。 映画になったとは知っていたけど、フランスの映画になっていたとは思わなかった。
読む前から分かってたけど下ネタがすごい(笑)!魔法少女のマホちゃんが初めて人前で魔法を使うので照れながら一生懸命がんばってくれるのですが、魔法のステッキがどことなく卑猥な形をしていたり、魔法そのものが液体だったり…思ってた以上の下ネタだったなぁ〜。でも、くだらねー!と思いつつガッツリ楽しんじゃってる自分がいるね。やっぱり原氏の漫画は面白いなー!!
タイトルの「冬の動物園」から冬の時期に読むのにぴったりな短編集をイメージしていたところ、まさかの漫画家マンガでした。しかも谷口ジロー先生ご自身の自伝風というそれはそれですごく興味がそそられる内容でとても面白かったです。 主人公は高校を卒業してから京都にある小さな織物問屋に就職しますが、着物の図案がやりたかったのに希望の仕事が出来ないこともあり、友人の紹介で上京し漫画家のアシスタントを始めます。冬の動物園が出てくるのが1話目の京都時代だけなので、もしかしたら最初は読切のつもりだったのかもしれません。2話目から漫画家マンガになっていきますが、大人しい性格の主人公なのでまんが道のような若き漫画家青年の苦悩というより、その時代の空気感が描かれているといった方がいいかもしれません。 しかし病気の少女と出会って彼女の為にデビュー作を描き上げようとするところから熱い展開になっていきます。普通ならベタすぎるシュチュエーションですが谷口ジロー先生の作品には誠実さがあるので感動せずにはいられません。
小学生の頃実家にあったのでもう30年くらい繰り返し読んでいると思う。大体一話完結でシンプルな話、シンプルな絵でまったく飽きずに読めるしいい話もあり気分転換に読むのもいいし寝る前に読むのもいい。ごく稀にこのマンガを読んでいる人と話になるが「いいよね」という感想が出てこないのと、「これ実話なの?」という話になる。実話っぽく思えるが全話フィクションだそうです。 ちなみに俺は特に好きな話は全く誰も共感されないけど「開化の改作」三遊亭金朝の回。落語が古臭いということで人気が無くなって人気を戻すためにいろいろ噺を作っていく。当時は面白かったかもしれないが現代では何が面白いかわからないのような噺ばかりだがこの事がなかったら落語が存在するかわからないという流れになるが何回読んでも感動する これを楽しめるのは昭和の感性かなと思ったりすることもあるがまあとりあえず40年後ぐらいにも手軽に読める世の中であってほしいね
本作は一本の連続物語ではなく、これを読んでもわかるのは永井荷風の事ではなくそれに憧れたある漫画原作者の一途な想いである。 「女帝」を始めとした夜のマンガの原作では帝王と言っても過言ではない、倉科遼が、自身の思い出や体験、思い返す瞬間などから自身が憧れ、成りたいと思っていた文豪・永井荷風に重ねて想いを寄せるというどこか走馬灯のような作品。 時代も大きく影響しているし、銀座のクラブ通いも大人過ぎてわからない、という色んな意味で別世界すぎる話なのだが、人間が憧れの人間に陶酔し、自身を重ね、弱さや脆さ、かっこ悪いところも含めて深く掘りながら夢中になっている様はとてもおもしろい。 ましてやそれが倉科遼という夜の帝王(ちょっと語弊があるけど)なので興味深いもので、実際倉科先生という人物も読者から見たら憧れられてもおかしくない存在だな、と本作を読めば更に印象づくのではないかと思います。
※ネタバレを含むクチコミです。
古い作品ですが登山の厳しさ難しさは今も昔も変わらないですね。山ごとに登場人物が違うオムニバスになっているのでそれぞれの人間ドラマも見どころです。後半の作品になるとクライマックスシーンにかっこいいモノローグが入ってくるので「おぉ…!!」となります。私が一番好きなのは最後に収録されてる「K2」です。このラストシーンはまた読みたくなる格別のかっこよさでした。