36才のオタクが急にハマれなくなった話

36歳という年齢がまた

36才のオタクが急にハマれなくなった話 一秒
ゆゆゆ
ゆゆゆ

36歳独身子なし実家住み、オタクを糧に生きている企業からしたら美味しい逸材である、子どもおばさんなお姉ちゃん。 年齢を経るにつれて、ついにこれまで読んでいた10-20代向け作品に共感できなくなり、アタフタする。 おそらく幼い頃に「結婚して子供を産んで育てて」というルートを歩むものだと埋め込まれている、子どもおばさんなお姉ちゃん。 長年オタク趣味に生きて満足しつつも、ふと、歩むであろうと想像した未来を思い出し、現状を振り返って、思うことがあったようで。 一方、結婚して子育て中の妹は、家事に育児に追われ、昔のように趣味にハマる時間も感覚も持つことができない。 だからこそ、実家にパラサイトしている姉が、老いた親へ家事を頼りきっている状況に不満を抱いている。 ちなみに、添付画像のページから放たれる駄目姉のオーラは、この漫画を最後まで読むことを諦める人を呼びそうだなと思った。 タイトルがリアルエッセイ風なので、漫画の冒頭でフィクションだと書かれても忘れて、作者がそうなのかと思ってしまう。 作者さん、すごすぎて損をしている気がしてならない。 個人的な感想を述べると、キャラクターに共感できなくてハマれないのはつまらないけど、昔の漫画を読み直して、大人視点でも理解できるようになったのは、二度美味しい感じがして嬉しい。

アックス

「アックス」vol.154(2023)感想

アックス アックス編集部
名無し

アックスはたまに買っているのだが、ここであまり感想を見ないので ちょっとそれらしいのを書いてみようの巻。 2023年154号で表紙になっている森口裕二と逆柱いみりの往復書簡で、逆柱が「グローバルな活動」を視野に入れて性器の描写を修正している・・というのが面白かった。しかし海外で逆柱作品を読もう人がそんな点を気にするかはやや疑問だぜ。 前号に引き続き掲載の、ツージーQ「青いレインコート」後編は貧しい女性のきらきらしていない暮らしと心のひだを丁寧に描いていて、まさに王道のガロど真ん中を射抜いてくる。暗い話なのだが、どこか明るさがあってその形作る叙情にじーんとくる。めっちゃイイ。本作が、この号では一番良かった。どんな感じか気になる人もいると思うので47ページ(と46ページの一部)を引用する。 髙山和雅の「機械仕掛けのツァラトゥストラ」も後編。全裸のキャラがこれでもかと出てくる趣味全開な思弁・バイオレンスSFで、ややオープンエンドぽい終わり方も許せるぐらいの勢いを感じさせます。しかしこれ続くのかな? ほか、三本義治の哀愁に満ちたヤクザ介護漫画「ヤ・ク・ザ」堀道広のオムニバス「月刊どうすれば」9話、そして具伊井戸夫の「消えたウナギ」が印象に残った。 次号は駕籠真太郎特集。

朱色のステラ 伊達朱里紗

咲-Saki-に人生を変えられた者として #1巻応援

朱色のステラ 伊達朱里紗 笹倉綾人
兎来栄寿
兎来栄寿

「伊達朱里紗さんのマンガを、『アエカナル』や『ホーキーベカコン』の笹倉綾人さんが描く」。 初めてそれを聞いた時は正に驚天動地でした。思い入れがある方と、大好きな漫画家のコラボ。歓喜せずにはいられないな、と心の中の池田がリー棒をおもむろに掲げました。 伊達朱里紗さんと言えば今や押しも押されもせぬ大人気Mリーガーで、リーグMVPも獲得した 選手です。 そんな伊達さんは声優としても活躍されていますが、その初めての大きな役どころは『咲-Saki- 全国編』の上重漫役でした。『全国編』放映に際して最初に行われた新声優陣による数十人参加のお渡し会に伊達さんも出ており、私もそこで伊達さんに初めてお会いしたのですが、そのときはまさかこんな展開になるとは思ってもいませんでした。 そう、『咲-Saki-』に人生を変えられたといえば私もです。 アニメとしては前作にあたる『咲-Saki- 阿知賀編』の熱が冷めやらず、『全国編』が放映され始めた年から私は『咲-Saki-』を愛しすぎて聖地であり世界遺産でもある吉野山に移住して働き始めることになりました。それによって、さまざまな出逢いがあり経験があって、普通の人生では考えられないようなことをたくさん積み重ねてきました。『咲-Saki-』がなかったら、文字通りまったく違った人生を歩んでいたことでしょう。 私は子供のころから麻雀と『ガンガン』が大好きで、その延長線上に『咲-Saki-』が存在した形なのですが、伊達さんは麻雀とアニメの延長上で『咲-Saki-』を発見し、より麻雀の深みにハマっていったそうで。親近感を抱かずにはいられません。『咲-Saki-』が最初ではないにせよ、『咲-Saki-』きっかけで麻雀の深奥へと歩む人がどんどんでてきているのは大変にすばらなことだと思います。 このマンガでは、そんな伊達さんがプロ雀士を目指していく姿、またプロになってから奮闘する姿が、笹倉綾人さんの美麗な絵で描かれています。伊達さん以外のプロ雀士たちも、笹倉さんの絵の魅力もあってキャラが現実以上に立っているように感じられます。 美しくて強い女性麻雀プロが世間から注目され、闘牌が配信されて大人気を博す。まさに実世界が『咲-Saki-』のような世界となってきているのですが、その立役者のひとりである伊達さんの軌跡をマンガで楽しく読めるというのも、またすばらなことです。ここから実際にMリーグも観てファンになるという人も多いことでしょう。 ひとりの麻雀好きとして麻雀業界がますます盛り上がっていって欲しいですし、その過程で今後ますます増えていくであろうこうした展開も応援しています。伊達さんを初期から応援している者としても、今後もより一層のご活躍を楽しみにしています。