その他の感想・レビュー3417件<<105106107108109>>ホラー漫画なのにどこかシュールで可笑しいミケ【コミック版】 晏芸嘉三starstarstarstarstarひさぴよ着ぐるみのように巨大なネコ「ミケ」が家から家へ彷徨うホラー漫画。 ホラーといっても血が出るような怖い漫画ではありません。 ミケは人間を傷つけるようなことはせず、いつの間にか家の中に居たり、餌をねだったり、狭いところにもぐったり、普通のネコの行動とたいして変わりません。 あくまでも人間の目を通した、ネコの不気味さ・ミステリアスな部分を怖く描いた漫画なのだと思います。 ただ申し訳ないですが、恐怖するよりも爆笑しながらこの漫画を読んでしまいました。なんと言ってもミケ自身と、ミケに対する大人たちの反応がおもしろすぎて。「どう見てもネコじゃないだろ!」「中に人が入ってるだろ!」と必死にミケを否定する大人たちが、次第に間違ってるのは自分の方なのか?とミケを受け入れて、それが日常になってゆくシュールさがたまりません。 完全にギャグでやってるとしか思えない回もあったので、ホラーを意識しすぎないで、笑って読んでも良いのかもしれません。 作品には、「捨て猫は絶対に許さない」というメッセージが込められていて、その辺りにもマジメなネコ愛を感じましたね。 持統天皇という女性の人生をていねいに!天上の虹 持統天皇物語 里中満智子名無し天智天皇・天武天皇の時代を皮切りに、女帝持統天皇の一生と日本の歴史をラブロマンスとして立派な物語にしたてている。ときに万葉集からの和歌をまじえ、シンプルながらも切実に人間を描写しきっている。なぜこの題材とタイトルにたどりついたのか作者に聞いてみたい。綺麗な絵と「真綿のよ…木曜日は君と泣きたい。 工藤マコトstarstarstarstarstar野愛綺麗な絵と「真綿のように優しい秘密」というワードに惹きつけられた。 秘密自体よりも何故秘密を抱えなければならなかったのか、背景が悲しくて優しくてどうしようもなくて、読み続ける理由になった。 和装の美女、関西弁の幼なじみ、人気女性モデル、ピンチを救うイケメン。 キャラクターが強くてわかりやすい4人だからこそ、周囲の人間からは彼らの苦しみや葛藤、千三の言葉を借りれば「えげつない秘密」なんてものは見えにくいのかもしれない。 みんなそれぞれ地獄があって、他人からはわからないように武装して生きている。 そんな地獄捨てちゃえよって安易なことを言うのではなく、真綿のように包み込んで一緒に泣いてくれる優しい作品だと思う。 「ハチミツとクローバー」読み始めましたハチミツとクローバー 羽海野チカマリモ羽海野チカ先生の漫画は読んだことがなかったですが、巷で人気があるという認識は勿論あったので 死ぬ前に読まないとと思い、まずはハチクロから読み始めました。 気軽にコメントもらえると嬉しいです! ▽1巻感想 思ってたよりも時代が古い。小さい携帯を使っていたのに驚いた。 美大生というものは、課題に追われながら作品の制作をする日々を送っているかと思っていたけどこの漫画ではあまりそのような描写がない。はぐみちゃんも学生というよりかは独立したアーティストのようだなと思った。 登場人物もたくさん出てきて賑やか。まだそれぞれのキャラの表面しか見せてない感じなので、この先はもっと人間関係が複雑化してくのだろうか。恋愛描写はかなり清らか。 2巻読んだらまた書きます。 女傑(アマゾネス)編集長は理想の上司!ようこそ! アマゾネス☆ポケット編集部へ ジェントルメン中村名無し豪談社、アマゾネス☆ポケット編集部の新人白柳紀乃子は、一人前の編集者(ハンター)となるべく、女傑(アマゾネス)と呼ばれる編集長の元で四苦八苦の毎日。 ベテラン作家への執筆オファー、新人賞の選考、トークイベント、校閲、取材の同行などなど、戸惑うことも多いけど、いつも編集長の機転の利いたフォローで日々成長です。 星野源の偽物のような歌手が出てきたり、ライバル誌とのバトルやラブロマンスまで…濃すぎて胸焼けがしそうだけど“プロ”の仕事ってこうでなくっちゃな。巨大寿司 虚空編 小林銅蟲さいろくわからない…わからない。ただひたすらにわからない、だが100億は10の10乗らしいこととグラハムが64と関係あってなんだか大変強いことはわかった。きっと強い。とってもハートフルな…やせっぽちとふとっちょ 加藤マユミPom とってもハートフルな物語でした。 舞台はイタリア。孤児のジュリアと、ダンとエリオパパ(ママは他界)の3人を軸に描かれているお話。+アレックス(犬) 美味しそうなご飯とジュリアの天然っぷりとダンのシャイなところと、エリオパパの無邪気さが、いい感じに話を盛り上げていて、とってもホッコリしました^ ^ 私はエリオパパとアレックスの脇役具合が好きだなぁ。 3巻は思春期編らしいので、待ち遠しい〜 はい寿司 虚空編 小林銅蟲名無し小林銅蟲が好きなら読むべき。 読んでも巨大数のことはほとんど分からないけど、分からなすぎて気持ちよくなれる。 寿司については何も分からない。 ありそうでたぶん絶対…丼とこーい! トータス杉村野愛ありそうでたぶん絶対あると思う気を衒わないレシピといかにもモテなさそうでちょっと滑ってる男子3人がかわいくて愛おしい!全体に漂う惜しい感じがとても好きです。 同作者さんの『週末キッチン』も割とオシャレなんだけどなんかモテなさそうな男子3人がやっぱりかわいいし妙にリアルで好きなんだなあ…。 トータス先生の書く男子と友達とピクニック行ったり鍋したらそこそこ楽しそう。罪を犯すことよりも、…オナニーマスター黒沢 伊瀬勝良 yoko YOKO 伊瀬カツラ野愛罪を犯すことよりも、償うことと許すことのほうがずっとずっと難しい。 女子トイレでオナニーするのも、クラスメイトをいじめるのも、いじめたやつに復讐するのもそもそもやらなきゃいいんだけど、やってしまったとしたら償わなきゃいけない。 子どもながらその覚悟を決めた黒沢の潔さに泣いた。その彼にしっかり手を差し伸べた友人達にも泣いた。 登場人物全員救われた訳ではないけど、少しでも前を向けたらそれは素晴らしいことだから。やってしまったことは消えないけど、人生は続くんだから進んでいくしかないんだ。 タイトルだけしか知らなかったのでギャグ漫画だと思っていたけど全ての学生に読んでほしいヒューマンドラマだった。 あと恋より先にオナニー覚えちゃうのがなんかリアルだなあとも思った。 #1巻応援 こ、怖い。母と姉【単行本版】 冬虫カイコPom 率直な感想。怖っ。 母親が亡くなった後の姉と妹と父の家族話。 みんな、お面を被ってて、上部だけの関係。 姉妹の会話に感情がこもってなくて、初めまりからずっと同じ温度感。 ただ、どんな終結を迎えるのか気になってしまう、不思議と引き込まれる内容になっていると思った。続きが……トランスペアレントクラウド らぬ 月下遊魚名無し気になる!!!アニメ屋父ちゃんと家族の80年代アニウッド大通り 記伊孝あうしぃ@カワイイマンガDr.スランプにうる星やつら(1981年)、マクロス(82年)、キャプテン翼やクリーミィマミ(83年)、そして風の谷のナウシカは84年……僕らが夢中になった80年代の、あの時のアニメ。 今になって気付くのは、それらを創っていたのは、実は誰かの「父ちゃん」だった、ということです。 アニメ屋の「父ちゃん」がいる日常って、どんなだろう……。そんな興味を漫画にしたのが、この『アニウッド大通り』です。 ★★★★★ 主人公の父は、TVアニメの演出家(監督)。かつてガンダムの名作回に関わり、今では有名作品を手掛ける父は、あまり家に帰らないけれど、家では子煩悩で愛妻家。子供と自作のゲームで遊び、TVを楽しみ、普通の父親が教えないようなことを教えてくれます。 そんな父を持つ主人公の小五男子は、みんなとバカをやりながら、ノートに次々と漫画を描く日々。そして父の仕事を見て、アニメや映画への憧れを持つようになります。 友達との遊びや二年生の妹との毎日は、懐かしい80年代の団地の風景。しかし妹は物凄く絵が上手かったり、父譲りの壮大な制作を兄妹で行ったりと、普通とはやはり、ちょっと違う。 こんな風に未来のクリエイターは生まれるのかな……と、ちょっと羨ましくもあり。 主人公の日々には、今までにない出会いがある一方、周囲に少しの変化があり、おバカ男子ではいられない寂しさが次第に訪れます。 時を同じくして父も、作家性が世間に受け入れられず、干されるように。「映画」に思い入れがある彼は、「巨匠が投げ出した映画作品」の代役を提示され、心が揺れます。そして……。 ★★★★★ よくよく見ていると、出てくる作品から年代がある程度絞られてきて、リアリティがあり、歴史物語としても楽しめます。 書籍版の巻末に入っている漫画は、作者の記伊孝先生が宮崎駿監督の「東小金井村塾」で学んだことを記したエッセイ。作者のギリギリ具合と現場の熱気が面白い! 最後に、この作品は記伊孝先生の個人出版。kindleで出版したものを星海社が書籍にしています。kindle版は2020年2月現在11巻に対して、書籍版3巻はkindle版6巻まで収載とのこと。単行本の早期対応を待望! 生きている内に一度は読むべき名著戦争は女の顔をしていない 小梅けいと 速水螺旋人 スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ兎来栄寿ノーベル文学賞を受賞したジャーナリストであるスヴェトラーナ・アレクシェービチさんが500人以上の従軍女性に取材して書いた原作を、『大砲とスタンプ Guns and Stamps』などでも戦争の裏側で直接の戦闘行為を行わない人々の闘いを描いた速水螺旋人さんが監修し、『サフィズムの舷窓』のキャラクターデザインや『ビビッドレッドオペーション』のコミカライズを行なっている小梅けいとさんがマンガにする。 企画の勝利、と言う他ない作品です。ちょっと普通には思い付かないですし、思い付いてもやらない、そんなことをやってのけてこのクオリティで出してしまったことに敬服するしかないです。 こうして本にされることが無ければ絶対に意識もしなかったであろう戦時下の数々の事柄。様々な部隊、部署に女性でありながら従軍した者たちの実体験からくる生々しい苦しみの証言が今回マンガにされたことでより克明に伝わってきます。 兵士の服は誰がどのように洗っていたのか。 女性兵士はなぜ脚が緑色になるのか。 なぜズボンがガラスのようになるのか。 戦火の中での彼女たちが感じる幸せとは何なのか。 その過酷な答はすべて読めば解ります。 「戦争はなんでも真っ黒よ 血だけが別の色 血だけが赤いの……」 といった、心に深々と刺さる生々しいセリフも溢れています。 戦争は手段に過ぎず、双方が望まずとも起こってしまうこともあります。それでも、なるべくその手段を取らなくて済むように、かつて先人が味わわねばならなかったこの悲哀と辛苦をこの先の時代に生まぬように、人類が知識として未来へ伝承していかねばならない大切なものが詰まった本です。 『アンネの日記』や『夜と霧』などと同様に読み継がれて欲しい、あらゆる人に一読を推奨したい名著です。優雅で楽天的な日本野球高速スライダー 幸運な男・伊藤智仁 渡辺保裕 長谷川晶一影絵が趣味ネット連載でも楽しく読んでいたんですけども、やっぱり実際に本になると、もういちど読みたくなってしまいます。 それにしてもノムさんの亡くなった同じ年に伊藤トモの漫画が世に出るというのは因果なことです。やっぱり伊藤を使い潰したというイメージは拭い切れないですからね。そうなってくると、伊藤トモは不運な男だった、となりそうなものですけど、この漫画は何故か『幸運な男』と題されている。 まあ、漫画内でも野村監督は、めちゃくちゃ悪そうな風貌で描かれています。巻末の対談では、それでも抑えぎみに描いたと言っていましたけど、やっぱり悪そうなジジイにしかみえない(笑) でも、いつでも、どこでも、伊藤トモはノムさんのことを悪く言わないんですね。追悼のインタビューでも ~あまりほめられた記憶がないですが、1度、新人の時にねぎらってもらった試合があって。それは今でも忘れない。5月の中日戦で、勝てはしなかったが9回くらいまで無失点で。次の日に野村監督に『ああやっていけば必ずこの世界で成功できるから』と声をかけてもらって、非常に勇気づけられた~ と言っています。 あるいは、野村監督の25年ぶりの謝罪では ~僕はあそこで代えられたら嫌でした。マウンドを降りるほうが嫌でした。投手は先発したら完投するのが当たり前です。何球投げようが関係ないです。先発として最後まで投げるのが使命だと思います。何とも思っていませんよ、監督~ もう、これだけで泣けてしまいます。 選手の酷使を美談にすり替えるな、という声があるということももちろんわかります。選手は酷使されるべきではない、これは間違いのないことでしょう。でも、そのいっぽうで、伊藤トモのようにマウンドに執着する投手がいてもいいと思うのです。むかしの野球はとても野蛮で、近年ではそれが改善されつつあり、今年の春のセンバツではつい球数制限が導入されて、めでたし、めでたし、というはなしでは必ずしもないと思うのです。じっさいに高校球児から球数制限に反対する声だってありました「僕が最後まで投げられなければチームが負けるから」と。 選手はたしかに酷使されるべきではない。ただ、あれはしてはいけない、これはすべきではない、といった制約が日本の野球をせせこましくしていることもひとつ事実ではあるでしょう。球数制限のような流れは、今後さらに強くなってゆくことでしょう。でも、かつて日本野球は優雅で楽天的だった、ということも忘れたくないなあと思うのです。最高のピッチャーが9回裏に、最高のバッターにホームランを打たれて、でも、ふしぎと笑顔になってしまう、そんなような。 でも、まあ、野球そのものがどんどん窮屈でシビアになってゆくなかで、野球の楽天性をもっとも強く体現している漫画があるうちは、優雅で楽天的な日本野球は滅ぼないでしょう。『高速スライダー 幸運な男・伊藤智仁』も見事なまでに優雅で楽天的な日本野球を体現しています。最後のページで、それまで若い頃の姿で描かれていた伊藤トモが、とつぜん老けた現在の姿になって言うのです「ラッキーなんだと思います。ただ、それだけです」もう、この野球漫画的な楽天性にあふれた演出には涙を禁じえませんでした。約20年ぶりに読んで…快感・フレーズ 新條まゆ野愛約20年ぶりに読んでみた。1話に夢小説の醍醐味がすべて詰まっていて凄い。もはや教科書。 普通のJKが人気バンドのボーカルに見初められ専属の作詞家になりファン達に妬まれながらも適度にエロいことしつつ愛を育む…妄想の王道だからあの頃みんな読んでたんだなあ…ちゃんと乳首描いてあるなあ…とノスタルジックな気持ちになった。 みんなここを通って大人になるんだ。 バトル展開が意外と面白かったまじかる☆タルるートくん 江川達也名無しジャンプでリアルタイムで読んでいて、最近懐かしくなったので電子書籍で再読。 最初はドラえもんっぽいドタバタコメディなんですけど、途中から原子や転校生相手のバトル展開に変わっていくんですよね。 お調子者の本丸がバトルに勝つために、魔法を使わず親父の元で修行して努力していって・・・という方向転換が個人的には好みでした。 お前ら本当に小学生か?と思うときもありましたけどね(笑)。原子とか伊代ちゃんとか。 最後まで面白かったです。「昔は面白かったけど・・・」とはならなくて良かったです。中国発本格百合マンガ到着!! #1巻応援SQ 君の名前から始まる 壇九(TANJIU)ANAGUMA「絵ェかわい〜〜〜〜!!!キレェ〜〜〜〜!!!(美!!!)」っていうのが第一印象でした。とにかくいい百合に言葉は不要。まずは味わおうな。 ヤンチャ系のスンジンがおとなしいチウトンに一目惚れするというド真ん中のガール・ミーツ・ガール。青春の甘さやドキドキがかわいいエピソードを積み重ねて彩られていきます。 ふたりの関係を中心に、周囲の友人のキャラも少しずつ掘り下げられていく流れは『ホリミヤ』っぽさもあったりして、日本のWebコミック文化に親しんでる人ならかなり好きなのではないでしょうか。 ちなみに原作は縦読みコミックっぽいので、書籍では4コマみたいな読感になるのが話の雰囲気にもマッチしてると思います。 中国・百合という話になると、陸秋槎先生が日本の作品からの影響や、中国の百合事情、「重百合/軽百合」の概念などを語られていたのが記憶に新しいですね。本作は軽百合でしょうか。参考リンク貼っておきます。 http://yurinavi.com/2019/10/24/riku-syusa-interview/ いずれにしても海外の百合文化圏からこのようなマンガが届けられたのは大変喜ばしいことに思えます。もっと来てくれ〜〜〜!1巻完結作品の最高峰(個人的に)外天楼 石黒正数六文銭稀代のストーリーテラー石黒正数における、マイベストな作品。 1話目から中学生が本屋でエッチな本を買う方法を真面目に語りはじめたのでギャグ漫画?と思っていたら最後腰抜かしました。 SFミステリーともいえる、人型ロボットや「フェアリー」という人工生命体が存在する近未来が舞台のお話。 一見、非連続なオムニバス形式で語られているのですが、そこは石黒正数。 全ての話が伏線であり、最後の最後で一つに収束していくさまは、ある種のカタルシスを与えてくれます。 また、ギャグテイストで間口を広くしておきながら、徐々に人間のもつエゴや狂気など深いテーマへ切り込んでいくのはさすがの一言。 各話のピースが一つの解へと到達する爽快感と、物悲しいクライマックスの読後感と相まって、1巻完結ながら定期的に何度も読み返してしまう作品です。 おそらく「天国大魔境」とかから石黒正数に入った人はこの本も好きだと思います。 「それ町」から入った人はたまげますが、それでも、あの作品のちょっと不思議な世界観が好きな人はハマるかと思います。 いずれにせよ作者の魅力が詰まった1冊になっております。 岡田史子の漫画は芸術だODESSEY 1966~2005 岡田史子作品集 岡田史子かしこ元々Twitterで岡田史子っていう伝説の漫画家がいたっていうツイートを見てから気になってたんですけど、古本市でサンコミックスから出版された「ガラス玉」っていう短編集を手に取ったらあおり文がすごくて…。 【極寒の地 北海道で、あふれる想像力と、とぎすまされた感受性を武器に、「意味の病」と必死に戦った表現者 岡田史子。この短編集は、漫画表現にかけたひたむきな情熱の結果であり、彼女の苦闘と挫折の軌跡である。】 あおり過ぎじゃないか?と思ったんですけど、読んでみると本当にその通りで何一つ間違ってなかったです。自分が作品について読み解けているとも思えないし語れもしないんだけど、岡田史子の作品に憧れる者はこれからも絶えずいるだろうけど、誰も彼女のようにはなれないということは分かった。「生きても生きても雨」というタイトルだった作品現金を燃やす会 土田世紀かしこケータイサイトで連載されていたそうです。今から10年くらい前だからほとんどの人がガラケーでポチポチしながら読んでたってことかな?当時としても新しい試みだっただろうに、そんなことを土田世紀がしていたとは驚きです。単行本化に際してタイトルを変えたらしいですが、内容としてはヒューマンドラマかつ夢のように現実味がないところがあるので、原題の「生きても生きても雨」の方がしっくりくると私は思います。土屋セイジっていう自分がモデルのキャラクターが出てきたり、これは奥さんとの思い出をベースに描いてるんだろうなって話もありました。何か特別なことが書いてる訳じゃないんだけどあとがきが良かった。うしじまくんみたいで…銀と金 福本伸行大トロうしじまくんみたいですがうしじまくんより好きです。 キャラクターに愛を感じます。 表題作である「伊賀淫花忍法帳」はやばい...伊賀淫花忍法帳 石川賢starstarstarstarstarマンガトリツカレ男この単行本には「伊賀淫花忍法帳」「忍法清水港」「時元忍法帳」が収録されているが「伊賀淫花忍法帳」のインパクトが強すぎて他のが印象が薄くなってしまっている。 あらすじの通り幕府の忍者と山神家の壮絶な戦いがメインだが、この戦いがさすが石川賢としか言えない素晴らしい忍法の応酬になっていて全く先が読めない。 特に忍法暗黒洞はまじで正気とは思えない発想だし雲助にからまれた主人公である美女丸の瞳が渦を巻き始めてからの展開といいやばすぎる 忍法や戦いの詳細に書くと多分投稿規約などに引っかかりそうなのでここまでしか書けない... 昭和の「超ド級のお下劣ギャグ漫画」のノリが好きなら最高に楽しめると思うが、平成/令和の漫画に慣れた人にはおすすめはしない。 終わり方も含めて傑作といってはいいんではないでしょうか? こんな可愛らしい鳥マンガがあったとは!小さな訪問者 波月森衣鳥好き身近な野鳥の生態を観察する漫画といえば「とりぱん」が有名ですが、この「小さな訪問者」も、とりぱんに近いテイストながら、より身近な野鳥たちがクローズアップされていて、また別の良さがありますね。鳥好きには堪らない漫画だと思います。 1,2巻合わせて100ページもない長さですので、価格もお手頃でした。 ちなみにマンガ図書館Zというサイトでも読めますので気になる方は読んでみて下さいな。(読むだけでも広告料が作者様に還元されるそうです) https://www.mangaz.com/series/detail/173531<<105106107108109>>
着ぐるみのように巨大なネコ「ミケ」が家から家へ彷徨うホラー漫画。 ホラーといっても血が出るような怖い漫画ではありません。 ミケは人間を傷つけるようなことはせず、いつの間にか家の中に居たり、餌をねだったり、狭いところにもぐったり、普通のネコの行動とたいして変わりません。 あくまでも人間の目を通した、ネコの不気味さ・ミステリアスな部分を怖く描いた漫画なのだと思います。 ただ申し訳ないですが、恐怖するよりも爆笑しながらこの漫画を読んでしまいました。なんと言ってもミケ自身と、ミケに対する大人たちの反応がおもしろすぎて。「どう見てもネコじゃないだろ!」「中に人が入ってるだろ!」と必死にミケを否定する大人たちが、次第に間違ってるのは自分の方なのか?とミケを受け入れて、それが日常になってゆくシュールさがたまりません。 完全にギャグでやってるとしか思えない回もあったので、ホラーを意識しすぎないで、笑って読んでも良いのかもしれません。 作品には、「捨て猫は絶対に許さない」というメッセージが込められていて、その辺りにもマジメなネコ愛を感じましたね。