アニメ屋父ちゃんと家族の80年代

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Dr.スランプDr.スランプうる星やつら 〔新装版〕うる星やつら(1981年)、マクロス(82年)、キャプテン翼キャプテン翼やクリーミィマミ(83年)、そして風の谷のナウシカ風の谷のナウシカは84年……僕らが夢中になった80年代の、あの時のアニメ。

今になって気付くのは、それらを創っていたのは、実は誰かの「父ちゃん」だった、ということです。

アニメ屋の「父ちゃん」がいる日常日常って、どんなだろう……。そんな興味を漫画にしたのが、この『アニウッド大通りアニウッド大通り』です。

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主人公の父は、TVアニメの演出家(監督)。かつてガンダムの名作回に関わり、今では有名作品を手掛ける父は、あまり家に帰らないけれど、家では子煩悩で愛妻家。子供と自作のゲームで遊び、TVを楽しみ、普通の父親が教えないようなことを教えてくれます。

そんな父を持つ主人公の小五男子は、みんなとバカをやりながら、ノートに次々と漫画を描く日々。そして父の仕事を見て、アニメや映画への憧れを持つようになります。

友達との遊びや二年生の妹との毎日は、懐かしい80年代の団地の風景。しかし妹は物凄く絵が上手かったり、父譲りの壮大な制作を兄妹で行ったりと、普通とはやはり、ちょっと違う。

こんな風に未来のクリエイターは生まれるのかな……と、ちょっと羨ましくもあり。

主人公の日々には、今までにない出会いがある一方、周囲に少しの変化があり、おバカ男子バカ男子ではいられない寂しさが次第に訪れます。

時を同じくして父も、作家性が世間に受け入れられず、干されるように。「映画」に思い入れがある彼は、「巨匠が投げ出した映画作品」の代役を提示され、心が揺れます。そして……。

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よくよく見ていると、出てくる作品から年代がある程度絞られてきて、リアリティがあり、歴史物語としても楽しめます。

書籍版の巻末に入っている漫画は、作者の記伊孝先生が宮崎駿宮崎駿監督の「東小金井村塾」で学んだことを記したエッセイ。作者のギリギリ具合と現場の熱気が面白い!

最後に、この作品は記伊孝先生の個人出版。kindleで出版したものを星海社が書籍にしています。kindle版は2020年2月現在11巻に対して、書籍版3巻はkindle版6巻まで収載とのこと。単行本の早期対応を待望!

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