「痛いか? 駄犬」掃除をする梢の手を足で踏みにじる主の茨。「お前はただだまって、俺に服従していればいいんだ」――親の借金苦に16歳で父の友人である中央家の召使いとなった梢。だけど梢がお仕えすることになったのは…超~生意気な小学生・茨だった! わざと滅茶苦茶にした部屋を掃除させられたり、ごっそりためた洗濯物を洗わせられたり…しかし梢も『狂気の暴君』本領発揮! 生意気・茨に暴君メイドとして立ち向かい…!?
「毒薬をいただきに来ました…」って、ええっ!? どっ毒薬……!? ――近所に昔からあるナゾの漢方薬局店『小鶴堂』。ある日その小鶴堂にびっくりするほどの高時給の求人募集が出る…早速応募したもろ子は見事合格。しかし仕事先は『“夜の”小鶴堂』だった。そして…取り扱っているものは、なんと毒薬!! 「殺す相手は?」「…妹を」今日もワケアリの人達が毒薬を求め、次から次へと『夜の小鶴堂』へとやってくる…
「責任、とってよ」耳が、熱くて、溶けそう――…。ひょんなことから、チャラい宮下くんのターゲットになってしまった私。明るくて軽そうで、クラスの皆に人気がある宮下くんは、引っ込み思案の私とは住む世界が違う生き物。なのに、どうしてこんなコトするの…? 図書室は私だけの居場所だったはずなのに…気まぐれに惑わせないで!
古木の魔物たち
「お前の大切な妹を喰ったあの古木はもう枯れてるよ」千年生きた古木に宿るその魔物は、眼下の小さな影に抉るような言葉を言い放った―魔物専門の御用聞き“フランボワーズ商会”。動けない彼らのために、今日は、新人配達員の初仕事。復帰したばかりの先輩と地図を片手に山の奥へ。。初めてのお客様は、“紫”と名乗る大きな魔物。だけど用心して…報酬は、危険手当もいいけれど、古木の魔物は曲者ばかりだから――
姫~幻の少女~
【※この作品の原題は紙コミックス版「姫―クラシックガール―」です。重複購入ご注意下さい。】「い…いけない、雪路どの!!」姫さんを、このままおれのものにしてしまえば…… ――ある大雪の日、コーヒー屋を経営する雪路の目の前に突然現れたのは…着物姿のお姫様!? それはまるで桃山時代からタイムスリップしてきたような…おどろく雪路が家に連れ帰り、事情を聴くと、少女は絶間と名乗り、自分は森村城の姫であると話し始め!? 元の時代へ帰る方法がわからない絶間とともに暮らすうち、雪路は絶間に特別な感情を抱き始めるが、絶間には元の時代に許嫁が…どうせ戻れないなら、このままおれのものにしてしまえば…雪路は眠る絶間にキスをし、そして…!?
「一緒に行きましょう、有」妖艶な美しさを放つ人形の少女に出会ってから、彼女の運命は狂いだす。――貧しいながらも、父親と二人で幸せに暮らしていた各務有(かがみゆう)。彼女が13歳の誕生日を迎えた日、不思議な人形が手元に届く。まるで生きている少女のような血色に不気味さを感じて…有を引き離そうとした父親は、人形と共に炎に包まれてしまう! そんな唯一の肉親を亡くした彼女の前に突然現れる謎の男・衛一郎。山奥に佇む再生医療の名病院・各務クリニックで有は悪夢にうなされ、不審な火災に遭い、そして人形の少女と再会を果たすのだが…「有ちゃん、君も生まれ変われるからね」
「田山くんは似ている、優しくて大好きだった“あの子”に」ハーフの高校生・華奈は、異性からはモテるけど、ハッキリした物言いのため同性の友達がいない。最近彼女が気になっているのは、おじいちゃんが飼っていたシェパードに似ている、強面のクラスメイト・田山くん。仲良くなりたくて、無邪気に近付く華奈だけど?/人見知りの蒼子は、犬みたいに明るい翔から話しかけられて戸惑い気味。人気者の彼が、なんで私なんかに話しかけるの?/高校生・ほの花の恋人は、かわい幼なじみの中学生・恵くん。だけどこの頃、たった三つの年の差がすごく遠く感じる…そんな時、大学生と合コンすることになって!? 三種の犬系男子との淡いドキキュンを描いた津々見はとのハートフル短編集!
「私大きくなったら、いっくんのお嫁さんになりたい!」あのとき言ってくれた君のコトバ、今でも覚えてる? ――ナルシストな高校生・樹と小学生の結は、お隣同士の幼馴染。女の子に夢中な樹をヤキモチ焼きの結はいつも邪魔してばかり! そんな日常茶飯事も樹の大学進学、そして引っ越しで終わりを迎える。「次会うときには、ビックリするくらい綺麗な女性になってやるんだから!」泣きじゃくる結のコトバは子どもの戯言だと思ってたけど。数年後、実家へ戻ってきた樹は、ド真ん中のタイプに成長した結につい目を奪われて…しかもオレの生徒って嘘だろ!? こんなはずではなかったのに――初々しくて不器用な二人の、ドタバタラブコメディ☆
「おれはバラ」半田礼一の謎を、「母なる男」雑巾兄さんサバさんこと探偲(さぐり しのぶ)が見事に解決!? ――毒体質のため、女性と肉体交渉を持つと相手を殺してしまうことになる、税務署のバラ半田。彼の妻となり、幸せでありながらも、徐々に迫る死の恐怖と戦うあけ乃は、偶然入ったティールームで謎の青年に出会う。死にたくない、半田さんと生きていきたい…と、涙を流すあけ乃に、彼はこう言った――「わかりました、答えが」
お幻さま
「泣いたってやめないぜ?」同級生男子の前で、兄として育ててくれた幻に服の胸元を引きちぎられ…――幻は女しかいない町に取材で立ち寄った。でも女達はどこか様子が変で…女達は旅人を殺しては金を奪って生計を立てていたのだった。しかし幻は、女達を凍らせ返り討ちにし…幻はある日から、人を凍らせてしまう雪男となったのだった! 幻は唯一の生き残りの幼いまよを東京へ連れ帰り、兄妹として暮らし始める。そして10年が経ち…
母なる男
「犯人は―…。」まるで雑巾の化身と見えたその男…サバさんこと探偲(さぐりしのぶ)は、その時すでに謎を解いていたのだった…―― 出版社に務める23歳のOL浜本きゃらはあわてん坊。普通ありえない間違いから、探偵だと勝手に信じた男に自分に起きた『奇妙な事件』を話してしまう。しかし…その男は探偵でもなんでもなく!? 探偵じゃないとやっと気づき帰ろうとしたその時だった…彼は、冷やかな月のような眼をして語り出した。
龍神様と生贄娘
妹の身代わりに私、生贄になります―― 菜輪里は、小さな村で平凡だけど幸せに暮らしていた。だけど、くじ引きで当たりを引いた妹が、天界に住む龍神様への生贄に選ばれてしまう! 結婚の決まっていた大切な妹に代わり、自ら生贄役を買って出た菜輪里。心を決め、天界へ到着した彼女を、龍神様は意外にも優しく出迎えてくれて!? 私、龍神様に食べられちゃうんじゃなかったの…? 彼女を天界に呼んだ、龍神様の目的とは――!?