この出会いはきっと忘れられない恋になる―― 映画好きが高じて念願の宣伝プロデューサーになった宝生栞菜(ほうしょうかんな)。仕事漬けながらも充実した日々を送る栞菜に運命の出会いが! ラフなスタイルに笑顔が印象的な瀬那元晴(せなもとはる)と偶然知り合い、危ないところを助けてもらった栞菜は無意識に彼の姿を探している自分に気づく。そして三度目に会ったとき、彼はまるで別人のような姿で!?
ココハナ電子版
【電子版スペシャル付録よみもの◆大好評リバイバル連載「原色宝石図鑑」第3話!】★表紙&巻頭カラー! 谷川史子「はじめてのひと」 ★森本梢子「アシガール」 ★日本テレビでドラマ化! 主演はTOKIO 城島茂さん 板羽皆「サムライカアサンNEO」 ★美森青「抱きしめて ついでにキスも」 ★東村アキコ「美食探偵 明智五郎」 ★中原アヤ「おとななじみ」 ★高梨みつば「乙女椿は笑わない」 ★オノヤマコズエ「恋をふたさじ」 ★吉住渉「キャラメル シナモン ポップコーン」 ★槇村さとる「モーメント 永遠の一瞬」 ★小夏「完全ニャる飼育」 ★榛野なな恵「Papa told me」 ★朝倉世界一「アトランティス会館」 ★田島みみ「今夜、小説家先生とナイショで」 ★ウオズミアミ「三日月とネコ」 ★ヒガアロハ「しろくまカフェ today’s special」 ★くらもちふさこ「とことこクエスト」 ★かねこゆかり「ジカジョの惑星」 ★石井ゆかり「ほしだより」 ※紙版に掲載されている作品・記事が、都合により電子版では掲載がない場合があります。
環と周
家族、恋、友情……さまざまな関係性で綴られる“好きのかたち”。 ――現代編 中学生の一人娘が同級生の女の子とキスをしているのを目撃して動揺する妻。実は夫にも、かつて同級生の男の子を好きになったことがあった。 ――明治時代編 大切な“お友達”になった女学生の環と周。周の縁談が決まり二人は離れ離れに……。 ――70年代編 病気で余命わずかと知った環は、同じアパートに住む少年と出会い交流が始まる。 ――戦後編 復員兵の周は元上官の環と再会し、闇市で一緒に店を始めるが、環には秘密があった。 ――江戸時代編 周の夫を斬った相手は、幼馴染みの環だった。仇討ちのため再会したことから、二人の運命が変わり始める。
花笑は33歳の誕生日を彼氏いない歴33年&処女歴33年のまま迎えてしまった。大学1年のときに、1度だけあったチャンスを逃してしまったことを未だに悔やみながら、処女をヴィンテージレベルまでこじらせた花笑に、誕生日の奇跡が起きる!?
ジカジョの惑星
自意識過剰な彼女の生態は!?ちょっぴり過剰な彼女の自意識、分かりみギャグ連載スタート♥
じゃのめのめ
恋したお方は――まさかの○○様でした。 妖怪をにらみ倒して退治する「夜刀の目」を持つ瞳子は祖母が営む骨董店「じゃのめ屋」を手伝う傍ら「妖怪にらみ業」を請け負っている。ある日“きよら様”と呼ばれるひと月眠ったままの神社の主を起こしてほしいと依頼を受けるが、きよら様はこの世のものとは思えぬ美形で――? 【同時収録】アシガール[番外編]
モデル並みの高身長でどこにいっても目を引く存在の十羽子。だけどその実、誰より小心で目立たずひっそり生きていたいと願っている。そんな十羽子がキラッキラに輝くオーラをまとった男子に声をかけられて!?
狼に鈴
桜川鈴は日々仕事を頑張るアラサー女子。忙しい朝の癒しは同じ電車に乗ってくる「イケメンなあの人」を見ること!…だったのだが、「あの人」が××××になったり、「惚れてまうやろ!!」な事件が起き、毎日がドキドキの日々に様変わり!? 関西弁男子にキュンが止まらないラブコメディ開幕!! 【同時収録】おとななじみ番外編
甘いのはお好き?
28歳、独身、職ナシの上田幸可。親友・環の結婚でいよいよ独りぼっちになり、幸可は「幸せ」について考えるように。環の計らいで出会いもあったが、うまくいかず…。まずはお仕事を、とSNS友達のツツムさんの助言のもと、特技を活かした手作りお菓子代行業を立ち上げるまでに至るが、恩人のツツムさんとは奇妙な関係が生まれ…!?
街角にひっそり佇むおんぼろビル、アトランティス会館。築97年のこのビルで御年97歳のあいのさん、ひ孫のふじこ、そして自称ビルの精霊・百造の奇妙な共同生活が始まった! 平凡なようで何ひとつ普通じゃない、そんな奇跡みたいな日常――
欲望渦巻くコリドー街で、新たな恋の幕が開ける!!愛と欲望のオムニバス新連載
乙女椿は笑わない
菅野 椿・25歳 彼女は人前で笑うことができない。なぜなら昔、好きな人に笑顔が気持ち悪いと言われたから…。そんな椿の前に不意に現れた一人の男性。彼には、椿を笑顔にするという使命があって――?
よしながふみさんの円熟味、精髄をたっぷりと堪能することができる連作短編です。 https://shueisha.online/entertainment/167862 上記のインタビューによると16年前から構想はあったものの、『大奥』と『きのう何食べた?』の2本の長期連載があったため、集英社のラブコールを保留し続けてようやく始まったというこの連載作。 「環(たまき)」と「周(あまね)」。 どちらも円の意味を持ち、古来から男女どちらでも使えるふたつの名前。本作はタイトル通り、すべて時代や性別や関係性は異なれど「周」と「環」という名前を持つふたりを中心にした物語を描いた連作短編です。 よしながふみさんらしく、時代や設定を変えてさまざまな形での人と人との絆が抒情性豊かに綴られていきます。中学生の女の子同士がキスをするシーンから始まるのも、とてもらしさが出ています。 上記のインタビューでも触れられている通り、当たり前の男女のすれ違いを描くだけではなく会話が成立しているけれど上手くいかない部分であったり、希望も絶望も同居しているさまであったり、人間が生きる世界の片隅にあるリアルを鋭敏な感覚と卓抜した手腕で的確に切り取り料理して提示してくれます。さりげないシーンであっても、ひとつひとつのセリフや表情、間に宿る重みに良さが溢れています。 人の裡にあるものは誰にもわからない。周りからどんな風に見えていようと、いかに恵まれた環境にあろうと、そこで抱えている芯にあるものは当の本人にしかわからない。その、当たり前のようで忘れがちなことが切々と語られているところは沁みます。 もし今までよしながふみ作品を読んだことがないという方でも、令和の今お薦めする最初の入門の1冊としても申し分ありません。生きていることに、生きていくことにこの1冊から勇気をもらえる方は必ずいることでしょう。