ヤンデレ彼女に眠らせてもらえない話

タイトルで判断しないほうがいい

ヤンデレ彼女に眠らせてもらえない話 くすのき
六文銭
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ヤンデレ属性って、嫌いじゃないんですよ。 病的なまでの恋愛感情が、一周回って魅力的にすら感じるんです。 んで、本作のタイトル 「ヤンデレ彼女に眠らせてもらえない話」 あーなるほど、ヤンデレ彼女から深夜でも連絡がとまらず、 眠れないって話ね。 なるほど、、、、、 いいじゃないの! と脳内シナリオを完成させて、読んでみました。 内容は、交通事故にあって亡くなった主人公が、彼女(ヤンデレ)の能力によって、クマのぬいぐるみに憑依させられたという話。 そう、彼女はヤンデレだけでなく「いたこ」でもあったのだ。 ・・・ちょっと何いっているかわからないかもしれませんが、自分も初見のときはびっくりしました。 あ、霊だから? 霊だから眠れないって、そういうこと?  みたいな。 ただ、全体的にヤンデレ要素はちゃんとあって、 クマのぬいぐるみであっても、主人公への狂愛はかわらず、結界をはって動けなくしたり、または生前の付き合いまで根堀葉掘りとチェックしていくなど進んでいきます。 全体的に、コメディタッチで明るい部類のヤンデレだと思います。 物理的といよりは、霊的?な話ので驚きましたが、まぁ、これはこれでアリかなと読みすすめていましたが、 最後の最後で、また、 え? ってなりました。 1巻完結なようで、これで終わりってマジか・・・となってます。 色々、想像の斜め上をいってくれる作品でした。

同棲生活

みんな百合同棲で幸せになろうぜぇ

同棲生活 さつま揚げ
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ

いゃぁ、ぶっちゃけ出生率が下がろうが「私」の幸せには関係無いじゃないですか?だから百合同棲で幸せになれるならガンガンすれば良いと思うし、足立区は滅びれば良い※(追記あり) 『同棲生活』の社会人女性カップルは、少しのすれ違いや言い合いなんかはあるけれど、深刻な対立にならない。なので、現実の荒んだ日常に疲れた人の癒しになるし、なんなら女性同士の同棲に夢を見られる。 ……百合同棲で、自分も幸せになれるかも?って。 ただ難易度高いと思うのは、お互いを「責めない」事。例えば片方は料理苦手だし、仕事のコトをグジグジ愚痴る。方やタバコを吸ったりして、互いに喧嘩になる要素はありそう。それでも互いに「愛されている」という自信(作中では「慢心」)があるので、逆にどこまでも相手を赦し愛する。 大きな情動は少ない代わりに、どこを切り取っても楽しさしか無い。良いパートナーに巡り合えた二人の、日常の遣り取りをただただ眺めて、幸せになる作品です。 攻め受けがくるくる入れ替わるエロ要素も、トキメキいっぱい!(俗に言うリバですが、二人の関係は対等なので、割と自然です) ※「足立区は滅んでしまう」発言については下記記事を参照下さい。 https://www.google.co.jp/amp/s/www.tokyo-np.co.jp/amp/article/61336 ※追記:その後2021年代4月1日に、足立区でパートナーシップ・ファミリーシップ制度が施行されました。カップルに子供がいる場合、家族として証明するという、もう一歩進んだ制度となっているそうです。 区の真摯な取り組みに敬意を表すると共に、足立区が全ての人にとって住みやすい地となる様、祈ります。 https://www.tokyo-np.co.jp/amp/article/95246?__twitter_impression=true

じいさんばあさん若返る

いい夫婦ラブコメ&ホームドラマ

じいさんばあさん若返る 新挑限
六文銭
六文銭

タイトルどおり、じいさんばあさんが若返って、しかもイケメン美女になるって話。 じいさんばあさん時代からおしどり夫婦なので、若返っても基本は仲良し。 じいさんがイケメンになったことにより、孫娘とか、息子の嫁(義理の娘)が惚れてしまいそうになるが、じいさんは、ばあさん一筋なので、そこまで問題無い感じ。 ばあさんも、美女なので他の男に(以下同上… 若返ったからとって、例えば、若い子にハッスルしたりしない。 昔はやれなかったことを、お互いを思いあって尽くし合う感じは、いい夫婦だなぁと読んでてほっこりします。 東北なまりもどこか優しい感じが良いですね。 また、若返る前のエピソードと交錯させるストーリー展開は、家族の縁や絆を感じて、うるっとさせるホームドラマ的な作品でもあります。 じいさんばあさん時代は、どうしても避けられない死が目前に迫っているので、夫婦としてどう向き合っているかは良い話でした。 じいさんばあさんが若返る→出オチ な感じがしますが、そんなことはないです。 最終的に、もどったりするのかな?今後が楽しみです。 余談ですが、小畑健先生の『サイボーグじいちゃん』のばあちゃんが若返ったシーンに子供ながらにその色気に興奮したけど、本作は安心して読めます。(何が?)

山田くんとLv999の恋をする

オンラインの出会いがオフラインでラブとなる

山田くんとLv999の恋をする ましろ
六文銭
六文銭

オンラインゲームで出会うとか時代だな~、と思っていましたが、随分前からそうなっているようで、おっさんはびっくりしてます。 オンライン上の関係をオフラインにもっていくのに抵抗ある勢なので、こんなに垣根なく付き合えるのは現代っ子だなぁと思います。 主人公は、彼氏の影響でオンラインゲームをやったが、同じオンラインゲームで出会ったという別の女性に彼氏をとられて、フラれてしまう。 そんなところに、山田という無愛想で不躾な男と出会い、リアルイベントで遭遇する・・・という流れ。 山田はプロゲーマーかつイケメンかつ女性に興味がない、という設定。 リアリティがあるかと言われれば、全くないのですが、 山田の無愛想と主人公のマシンガントークの小気味よい会話劇がラブコメのそれとなって、面白いです。 主人公の恋愛脳と無関心な山田という組み合わせも良いです。 こういう恋愛に興味ない人間が、徐々に自分の感情に気づいてくる展開すきなんですよね。 まだ2巻ですが、山田に少しづつ意識の変化があります。(まだ、ほんの少しですが。) 過去にトラウマ的な何かもあったような描写もあるので、これが解き明かされるのか楽しみに次巻を待ちたいと思います。

鳴かせてくれない上家さん

麻雀文化の広がりを確かに感じる麻雀ラブコメ

鳴かせてくれない上家さん 古日向いろは 更伊俊介 内川幸太郎
兎来栄寿
兎来栄寿

2018年にMリーグが発足してから早2年経ちますが、そのお陰もあってか今世間で再び麻雀が盛り上がっています。3シーズン目を迎えた今年は視聴者数も100万人を突破。とある大手企業では全自動卓の売り上げが4倍にもなったとか。 『咲-Saki-』のように世界の競技人口が億単位になるにはまだ暫くかかりそうですが、それでもノーレートの健康麻雀が老若男女問わず広がりを見せ続けているのは確かです。 となれば、当然マンガ業界にもそこ人気は波及して新しい麻雀マンガが生まれます。『鳴かせてくれない上家さん』は、『一色さんはうまぶりたいっ!』と並んで今注目の麻雀ラブコメです。 作画を担当するのは『バガタウェイ』や『サクラクエスト』の古日向いろはさんということで、女の子のかわいさはお墨付き。メインヒロインの後輩キャラ・上家さんはもちろんのこと、同級生で黒髪ポニーのお嬢様系ヒロイン筒井さんが個人的に推せます。 上家さんの奔放な行動や笑顔に翻弄されつつ、相手が自分のことをどう思っているのか、これから先どうなるのかドキドキするラブコメ分と、「鳴かせてくれない」にフィーチャーした麻雀分、どちらも詰まっていて一粒で二度美味しいです。 監修にはしっかりMリーグ所属の内川幸太郎選手が入っているのもポイント。巻末のおまけマンガでは、古日向さんが元々麻雀を解らなかったもののMリーグを観るようになってハマったというエピソードもあり、麻雀好きとしてはこうして麻雀文化が根付き広がっていくのは嬉しいなぁとしみじみ読みました。

鳴かせてくれない上家さん

既存の麻雀のイメージを覆す"麻雀ラブコメ" #1巻応援

鳴かせてくれない上家さん 古日向いろは 更伊俊介 内川幸太郎
sogor25
sogor25

高校の片隅で1人スマホでネット麻雀を打っていた麻野イサムは、ある日突然、見知らぬ女の子に「一緒に麻雀を打ってください」と声を掛けられます。彼女は麻雀部に所属する後輩・上家(かみや)サクラ。先月麻雀を始めたばかりだという彼女に対し、ネット麻雀をやり込んでいて実力に自信のあった麻野だったのですが、実は彼はリアルでの麻雀は打ったことがなく、いざ打ち始めると上家さんとの会話に惑わされて自分の戦略が全く通用しません。なんとか彼女に勝とうと一生懸命考えを巡らせるうち、いつしか麻野は上家さんのことを意識し始めるようになり…という、「麻雀ラブコメ」という新たなジャンルを開拓しているのがこの作品です。 麻雀マンガといえば、これまでは競技としての戦略性やギャンブル的な表現が中心の作品が多かったのですが、この作品は"コミュニケーションツール"としての麻雀に注目しています。 麻野が得意とするネット麻雀は対戦相手とのコミュニケーションが基本的には一切なく、リアルで麻雀を打つ時の相手との会話や表情、仕草など、相手とのコミュニケーションという要素に惑わされる麻野の様子がコミカルに描かれています。 このネットとリアルの違いという面は麻雀を知らなくても、例えばオンラインでボードゲームや人狼ゲームをやったことがある人には理解しやすいかもしれません。 そして、そんな麻野が勝つために一生懸命に麻雀を打とうとするうちに上家さんや他の麻雀部員との会話が盛り上がっていき、自然とラブコメへと発展していきます。 「バガタウェイ」などで知られる古日向さんの絵柄は可愛くて読みやすく、また、各話の最後にはその話に登場する専門用語を監修の内川さんが丁寧に解説してくれています。連載誌も麻雀とは関係ないフラッパーということもあり、麻雀を知らない人にこそ読んでみてほしい作品です。 また、ネット麻雀のあるあるネタも多く、麻雀の描写自体もすごく丁寧で、麻雀を知ってる人ならさらに面白い要素を見つけられる作品になっています。 ちなみに、監修の内川さん、作中でも「コータロー」というネコとして登場していますが、麻雀界で一二を争うイケメン麻雀プロなので興味があればそちらも調べてみてください。 1巻まで読了

刑務所でマンガを教えています。

マンガも人生も色んな背景がある

刑務所でマンガを教えています。 苑場凌&JKS12
名無し

マンガはデジタル化が進んでいる。 パソコンのハードやソフトが進化し多様化し、 ネット環境も整っていくなど時代は変化したのだから、 それも当然のことだろう、そんな程度に考えていた。 マンガを作る側ではなく読む側の立場として。 「マンガの製作もデジタル化が進んで  楽になったのだろうな」 「背景画とか、写真をPCにデータで取り込んで  トレースすればいいんだろうから楽になっただろうな」 程度に考えていた。 「刑務所でマンガを教えています。」 を手にとったときには、そういう感じの考えから 「ああ受刑者もマンガを仕事に出来る世の中になったか。」 くらいにしか考えていなかった マンガ製作の現場とか、マンガ製作を刑務所で指導する事とか、 そこで指導する側もされる側もいかに大変か、 技術を身につけ発揮することがいかに大変か、 特に刑務所で受刑者がそれらを行うには、 乗り越えねばならないしがらみがあり、 意味や意義や責任までを問われるとても大変なこと なのだとか、 読後にようやく思い知らされた。 何重にも重なる意味で、マンガ制作も 刑務所の中の人も、出てきた人も、 このドキュメンタリーマンガの背景も、 それぞれにどれだけ大変な部分があるのかと。 また、そういう点とは別に、 デジタル手法でのマンガ作成の技術が こと細かく解説されており、 背景画ひとつでも、けして写真をトレースして キーボード操作一つで楽勝!というわけではなく むしろメチャクチャ大変なことが理解できた。 そして世の中でPC化デジタル化がいかに進もうと、 人が動く気になるとき、人が何かを成し遂げるとき、 やはりアナログ的な人と人との「縁」が関わっていること。 やはりそういうことなんだろうな、とも、 このマンガを読んで感じた。 今後はマンガを読むときに、 文字通りに背景画の一つ一つがどう描かれているかとか、 そのマンガが完成し出版されるまでの背景がどうかとか、 多様な意味で背景を軽視できなくなってしまったと思う(笑)

星川銀座四丁目

教師と児童の恋と依存と、その先と。

星川銀座四丁目 玄鉄絢
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ

両親の存在に苦しみ、不登校になった小学六年生の松田乙女。見かねた教師の那珂川湊は彼女を引き取り、養子に迎える事を目指して、共に生活を始める。 強引に乙女を連れて来た湊。真っ当な愛情を注ごうとする、懸命で正義感の強い女性……なんだけど……。 ♡♡♡♡♡ 第一話では、乙女のためにしっかりしないといけない湊が、とんでもない事をしでかして驚かされる。しかもその理由が「乙女がいない時間が辛い」という、情けないもの。最初のカッコよさとの落差は、衝撃的だ。 しかしこれをきっかけに、乙女は大きな決断をする。そして却って湊への信頼を増し、湊の為に在りたいと想うようになる。 そしてその気持ちは、 信頼を超え、恋心になる。 互いを想い合う様子は温かく、二人の時間は甘く、時に危ないほどに気持ちが昂る。 しかし強い恋心は、過度な依存に形を変える。思ったよりだらしない湊と、思ったより恋にのめり込む乙女の関係には、常に危うさが付き纏い、不安になる。 更に協力者と思っている人物も、法律も、決して二人の味方とは言えない状況。乙女が子供であるために、二人が引き離される不安は常に示唆される。本当の心の絆が試される時、湊と乙女は……。 年の差百合にときめきつつ、恋愛依存関係から自立した人間同士の関係へと成長する過程を追った、真剣で優しい物語だ。