MFCの感想・レビュー157件<<34567>>イベント最前で心を燃やす85歳のおばあちゃんが素敵オタクばあちゃん 伊達しのぶ兎来栄寿自分が何歳まで生きるかは定かではないですが、年齢を重ねてもこのバイタリティを保ちたい。随所で笑いながら楽しませてもらったのが、こちらの作品です。 85歳のおばあちゃん・チヨとその孫の孝が主人公ですが、チヨさんはただのおばあちゃんではありません。スマホPCタブレット4台で特典を巡る予約合戦をガチり、イベントでは最前に並び、同担拒否し、自担を貶す輩には10分間の説得で推し変させるほどのガチオタクとなってしまったおばあちゃんなのです。 彼女とオタ友になるホストや、孝のクラスメイトの女子など、さまざまなオタクが登場します。 本誌で脇役の推しが登場しない期間の飢餓感、推しの命が危機にさらされることで自分の命脈にも連動するさま、はたまた推し活が報われて爆発する瞬間などは推しがいる人は強く共感できるところでしょう。 基本的にはギャグなのですが、孝のクラスで孤立するオタクの沼田に対して、 「あのね オタクになれるってだけで人類最強なんだよ オタクになれるのはものすごい熱量を持った限られた人間だけなんだから!!」 という言葉は、悩めるオタクへの最高のエールだと思いました。 個人的にはばあちゃんが『H2』でバッティングセンターに通ってバッティング技術を得て、『YAWARA』で柔道教室に通い技を習得したところや、 「黙れ小僧」 「肉食系女子にもなりきれぬあわれな娘だ」 の件も好きです。 また、巻末の描き下ろし「チヨの初恋」は純粋に上質な少女マンガとして楽しめるお話で大変良きでした。大丈夫、杉谷庄吾さんのお嬢様eスポーツだよ。 #1巻応援クロスバーストハニーハニー 杉谷庄吾(プロダクション・グッドブック)兎来栄寿『映画大好きポンポさん』シリーズでお馴染みの、杉谷庄吾さんが描くお嬢様学校を舞台にしたeスポーツマンガが爆誕しました。 『ゲーミングお嬢様』や『対ありでした。 ~お嬢さまは格闘ゲームなんてしない~』がますます盛り上がり、そして期待の新星Vtuberとして壱百満天原サロメ嬢がバズりにバズっているこのタイミングで、杉谷さんによるお嬢様eスポーツ。こんな鉄板な作品があるでしょうか。 ゲーム部の施設が整った朝日星学園。 ゲーム初心者でありながら、とあるゲーム向けの能力が異常に研ぎ澄まされている冨永ヒマワリと、とプロゲーマーを夢見る迅御(はやお)ルナが出逢い、寮も同室であると判明するところから物語は始まります。 「ゲームは遊びじゃない!」と豪語するルナに「ゲームは遊びでは?」と返すヒマワリに対しての 「命を削って磨き上げた技術と知識!! これほどまでに自分の人生における信念と努力と時間を賭けてしまったからには もう誰にも負けられないという不退転の執念が結晶化された譲れないプライド!! ……本気でゲームで戦うっていうのは プレイヤー同士がお互いの胸に輝くプライドという名の 存在証明を潰しあうって事なのよ だから勝ったら飛び上がるほど嬉しいし 負けたら死ぬほど悔しい」 というルナの語りは、対人ゲームにおける本質を見事に捉え言語化しているもので、序盤から「流石杉谷さんッ! そこにシビれる憧れるゥ!」という気持ちでテンションを高めて読み進めました。 そんな二人がメインにプレイしていく、タイトルそのままの作中作「クロスバーストハニーハニー」は、対人要素もあるMMOで、RPGをプレイして強敵を倒しレベルアップしながらレアアイテムを手に入れていく喜びが表現されています。 そして、仲間であるクナイや、立ちはだかる強豪である鐡のアスラ、福音のスイレンなど魅力的なキャラクターも目白押し。 作劇のツボをしっかり押さえていて、面白くないはずのない物語に仕上がっておりこれから先の展開も純粋に楽しみで仕方ありません。合気道さえあればなんでもできる! #1巻応援余命2ヶ月の異世界健康法 ムナカタANAGUMA余命宣告を受けた合気道の達人のおじいちゃんが異世界に転生して無双する話…と単純に書いちゃうと「よくあるやつじゃん」となってしまうのでとにかく試し読みしてほしいです。主人公がおじいちゃんというところは捻りつつも、ストーリーラインや演出はド真ん中なのが気持ちいいんですよね…。 武道の達人であるカイチさん、物理的にも精神的にも本当にしっかりしているので安定感がすごくて、地に足ついた異世界の世界観をよりドッシリと感じさせてくれます。やはり体幹、体幹は全てを解決する。 カイチさんはファンタジー系の知識に疎いんですが、相棒の看護師トキちゃんはその手の専門家で、ふたりのやり取りもコミカルで楽しいです。とにかく色んな敵をびしばしスカッと倒して異世界ロードを邁進してほしい。 変化球と見せかけて王道な異世界ファンタジー、これ系に飽きている人こそ読んでみてほしい!孤児の少女と孤独な絵本作家ヘレナとオオカミさん 布里斯あうしぃ@カワイイマンガコミックウォーカーの #台湾コミックはじめました という企画で連載されている四作品のうちの一つ。優しく切ない物語に、序盤早くも涙しました。 孤児の少女は、好きな絵本作家のサイン会をきっかけに、オオカミの被り物をした作家男性と交流を持つ。 瀕死の弟に寄り添う少女に、創作でようやく人と繋がる作家は少しずつ心開く。周囲のアシストで少しずつ殻のとれてゆく二人が切ない。 全体的に愛らしい作画の中に、作家の暗い画風、絵を描くのが好きな少女の素朴な画風と広がる想像力が取り合わされ、世界観が広がる感覚があります。どんな切なさも、きっと優しく解決されると信じて、先を待ちたいところです。 https://comic-walker.com/contents/detail/KDCW_CW01203000010000_68/厳選!読んでほしいこのマンガバジーノイズ著者:むつき潤完結全5巻作品情報はこちら優しい物語おやすみ前にひとつだけ MiyakoMiiyaむ優しく不思議な物語の詰め合わせ。 「いただきます」と「賢者の口笛」が好きでした! コミティア好きだった自分としてはなんだか昔のコミティアを思い出してしまいましたね… 柔らかいタッチで不思議な話 まさに 寝る前にゴロゴロしながらこんな話を読んで眠りにつきたいと思ってしまいました。主従・吸血鬼好きには堪らない良百合作品吸血鬼ちゃんとメイドさん ざんかカワセミ㌠主従関係・おねロリ・吸血鬼やメイド物を数多く出掛ける百合絵師として有名なざんか先生の発単行本作品となる【吸血鬼ちゃんとメイドさん】ですがタイトルの通り主従や吸血鬼好きの私にとっては大満足な作品でしたね この作品はTwitterやFANBOX上で上げられた作品をまとめた所謂短編作でありますがざんか先生を知らない方でも十分に楽しめる作品に仕上がっていると思いますが特にキスシーンへ入る導入やシチュエーションが大変素晴らしくその1つ1つが尊くも美しい物語となっております と作品に関しては問題は無いのですが短編作と言うこともありこの主従やメイドに関する作品は全1巻だけとかなり短い作品なのが心残りだったのでvol.2等の正統的続編もしくは別のタイトルやシチュに変わっても良いのでざんか先生の次回作を早く読みたいとも感じた1作でもありましたねツイッターで見た表紙からビーストリングス 山本四角名無し知り合いがツイッターで上げていた表紙がうますぎて自分でも気になってポチりました。 うますぎる!! 十奏市に住む人たちをオムニバス形式で描かれております。 もうケモナー大歓喜というか、すごく好みです。ええ。好きです。 猪、へび、サキュバスなんでも出てきます。 脈絡もなくキャラが出てくるのに画力が凄すぎて全キャラ好きになります。 あと会話の中のささやかなツッコミが好き… なんか懐かしい気持ちになったのは私だけではないはず。 カラーだからアメコミ感もありますね。 絵が見たいと思って購入されても全然アリだと思います!エンタメ性&現代性全開ファンタジービーストリングス 山本四角兎来栄寿ファンタジーと現代文明が融合した世界設定や、獣人やモンスター系も入り混じった多種のキャラクター設定が綿密に作り込まれており、それを非常に高い画力で全編カラフルに描いて現出させている読むテーマパークのような作品です。 幕間やカバー下にも詳細設定が掲載されていますが、こういったものを読み込んで世界に浸るのが好きな人にとっては堪らないでしょう。 魔法、ダンジョン、エルフにドライアド、忍者に吟遊詩人といったファンタジー要素がある一方で、スマホ、SNS、動画配信など現代性を感じさせるものが同居している世界観の中で、様々なキャラクターが群像劇的に描かれてそれぞれの物語が展開します。 筋肉で何でも解決しがちな市長や、BL妄想の激しい秘書サキュバスなど個性溢れるキャラたちも非常に魅力的。異種族間の恋愛要素もあり、好きな方には深く刺さるかもしれません。 また、画面の密度が濃い上に作劇のテンポも非常に良く、また構成も非常に良くて(影響を受けた作品にも解る解るとニヤリとします)、並の1冊のマンガを読んだだけでは得られない満足感が生まれます。 シンプルに絵もマンガも上手いので、今後のご活躍もとっても楽しみです。これはいい年の差マンガだ #1巻応援シロとくじら tunralnyaeショタくんとおじさんでおなじみtunralさんの新作。これまたかわいいショタボーイ・くじらくんと、髪の毛が真っ白な青年・シロくんの日常を描いてます。シロくんは最初、外界との接触を拒む引きこもりかと思ったのですが、家族とのやりとりや突然現れた幼児への対応力などを見て、あ違うんんだとすぐに気づきます。今のところはただの無職らしい。 普通は家にいきなり元気100倍の幼児が来たらてんやわんやの生活が始まりそうなところですが、くじらくんとシロくんの相性が抜群なのか、ずっと続いてほしいと思える平和な光景が続きます。世話をするというか、年の差がある友達って感じです。ただくじらくんは前に通っていた幼稚園で起こった問題?によって転園を余儀なくされて急遽シロくんの家へ来たっぽい。 見え隠れする色んな要素に注目すれば、キャラクターそれぞれに平坦ではなかった過去があるんだろうと想像できますし、それによって物語が上っ面だけじゃないものなってると感じました。 こういうテンションのマンガって多分他にもあるけど、いくらでもあってくれと思えるくらい好きですね。いくらでもあってほしいし、永遠に続いてほしい。現代ファンタジーの上手なバランス感盗掘王 3B2S Yuns SAN.G名無し現代っぽい世界でのファンタジー。いわゆるローファンタジーは難易度が高いと考えている。なろうで見てもヒット作は少ない。というのは現代文明や社会とファンタジー要素の釣り合いを取るのが難しいからだ。 本作はその点上手い。違和感なく「遺物」という独自の概念と現代社会をなじませることに成功している。時間遡行した、性格の悪い主人公が利用されていた巨大企業に復讐するという構図もいい。気になった人はピッコマで読めるので、ぜひ読んでみて欲しいイケメン女子と女装男子を読んでイケメン女子と女装男子 TADD名無し今度は乳首を書いてほしい続きが読みたくなる見える子ちゃん 泉朝樹ヒロまずアニメを見て、その先のストーカーが気になりマンガも読んでみた。主人公は「ヤバいもの」が見えるのだがどうしていいのか分からず無視をし続けます。 「何もしない。あなたにできる唯一のことです。そしてあなたにしかできない。」というセリフが印象的でした。『種族の垣根を超えた学園コメディ』(ニコニコ漫画トップ画像より)トカゲ爆発しろ okamuraサミアド多くの種族が共存する世界で学校に通うリザードマン「里佐土リド」が不可抗力で色んな女の子の胸を触ったりする漫画です(超訳)。 お色気要素は多いのですが作風のためかカラッとしていて健全な(?)サービスシーンという感じです。 リザド君はバカで貧乏で粗野でバカですが、強く優しく 頼り甲斐があって素直で 意外と責任感があってバカなので、トカゲですが皆に人気があります。結構モテます。存在がボケですが、時にはツッコミもこなします。 ヒロインレースは1巻表紙の眼鏡エルフで決まりですが、他のキャラも個性的で面白いです。少数ですが男キャラも出ます。 「トカゲが毎回災難と役得に見舞われる」コンセプトですが、そもそもリザドは性格的にもトカゲ的にもラッキースケベが役得にならないんですよね。読者目線では羨ましいかもですが… 体が金になってクラスメイト女子の換金用アイテムになったりと、災難は普通に降りかかります。 「スピーシーズドメイン」などと比べると恋愛ドラマは極少で、ヒロインの好意や嫉妬がギャグのネタとして使われる程度です。 「恋愛要素は絶対許せん!」という人でなければギャグコメディとして楽しめます。 キャラは可愛いので萌え需要もあると思います。 画像は立ち退き拒否して勝手に図書館の蔵書を護る炎の守護者と、図書委員のダークエルフです。 面倒超えて鬱陶しいが、それが面白いこのヒーラー、めんどくさい 丹念に発酵六文銭『悪魔のメムメムちゃん』が好きな私なのですが、 完結したことでロスってた人に朗報です。 メムメムが好きだった人はハマると思います。 ただ、こちらはメムメムちゃんほど可愛くはない。 (すいません。自分がメムメム好きなだけかもしれませんが・・・。) 内容としては、めんどうなヒーラーと戦士の物語。 ゲームのRPGっぽいファンタジー風味で、その中でよくあるやりとりを中心に、ヒーラーが面倒なカラミをしてきて、戦士がツッコむというのが基本の流れ。 ほとんど1ページごとに戦士のツッコミがおきるので、ヒーラー、ボケの応酬。 ボケないと死んじゃうのか?ってくらいボケるので、面倒と言うか正直現実にいたらウザイレベル。 ただ、小気味よい会話劇が、ギャグ漫画としては好きな部類です。 ずっとこのまま漫才するかの如く旅をつづけてて欲しいです。残された側から見る「異世界転生」私の息子が異世界転生したっぽい かねもとたか※ネタバレを含むクチコミです。感情がバグるいいホラー!見える子ちゃん 泉朝樹たかホラー漫画に全然興味なかったんだけど、見える子ちゃんを読んで良さがわかるようになりました…! 見える子ちゃんはその名の通り、ある日突然ヤベーやつが見えるようになってしまった女の子。 ヤベー奴はメチャクチャ怖いし…それに怯える見える子ちゃんは可愛い…。 読んでるうちに感情が「怖い」と「可愛い」でいっぱいいっぱいになって、頭が麻痺する感覚が楽しい。 エロスとタナトスが最高な作品といえば青野くんに触りたいから死にたいですが、どうか**勇気を振り絞って1人で異形を無視し続ける見える子ちゃん**のこともよろしくお願いします。 『見える子ちゃん』泉朝樹 https://twitter.com/izumi000/status/1159084343131639808?s=20 https://comic-walker.com/contents/detail/KDCW_MF00000090010000_68/祝・100万部!異世界の主役は我々だ! 加茂ユウジ グルッペン・フューラー せらみかる せらみかる+ユーザーのみなさん名無し電車の中に広告が!"廃バス"で暮らす先生のおひとりさまコメディ #1巻応援廃バスに住む イチヒsogor25ある事情で家に住めなくなった英語教師の雨森はづきが空き地に放置されていた「廃バス」に住み始めるという物語。 家に住めなくなっても特に思い詰める様子もなく、気の赴くままに廃バスに住み始めたはづき 良く言えばミステリアス、悪く言えばただマイペースな彼女が廃バスでおひとりさまの生活を楽しむ様子や、学校での振る舞いをゆるく描いていくコメディ作品です。 その雰囲気だけでも読んでいて楽しいのですが、実はこの廃バスは元々どこかの少年たちの秘密基地だったようで、主人公がその少年のうちの1人とバスの中で遭遇してしまいます。そこから2人がちょっとした秘密を共有する仲となる、そんなドキドキ感も醸し出している作品です。 1巻まで読了タイトルで判断しないほうがいいヤンデレ彼女に眠らせてもらえない話 くすのき六文銭ヤンデレ属性って、嫌いじゃないんですよ。 病的なまでの恋愛感情が、一周回って魅力的にすら感じるんです。 んで、本作のタイトル 「ヤンデレ彼女に眠らせてもらえない話」 あーなるほど、ヤンデレ彼女から深夜でも連絡がとまらず、 眠れないって話ね。 なるほど、、、、、 いいじゃないの! と脳内シナリオを完成させて、読んでみました。 内容は、交通事故にあって亡くなった主人公が、彼女(ヤンデレ)の能力によって、クマのぬいぐるみに憑依させられたという話。 そう、彼女はヤンデレだけでなく「いたこ」でもあったのだ。 ・・・ちょっと何いっているかわからないかもしれませんが、自分も初見のときはびっくりしました。 あ、霊だから? 霊だから眠れないって、そういうこと? みたいな。 ただ、全体的にヤンデレ要素はちゃんとあって、 クマのぬいぐるみであっても、主人公への狂愛はかわらず、結界をはって動けなくしたり、または生前の付き合いまで根堀葉掘りとチェックしていくなど進んでいきます。 全体的に、コメディタッチで明るい部類のヤンデレだと思います。 物理的といよりは、霊的?な話ので驚きましたが、まぁ、これはこれでアリかなと読みすすめていましたが、 最後の最後で、また、 え? ってなりました。 1巻完結なようで、これで終わりってマジか・・・となってます。 色々、想像の斜め上をいってくれる作品でした。双子百合ミニマリズム! #1巻応援両片想いな双子姉妹 はちこあうしぃ@カワイイマンガ双子百合が強いのは、二人の絆だけで全てが完結する瞬間。男は勿論、友達すら入る余地ないでしょ?究極の閉じた関係性が成立する時の強い斥力と、目を惹く眩しさ。 本作の双子JKは、お互いに恋してしまっている。けれども相手はそんな気ないだろうし……と二人して片想いに悶々とする、恋の行き違い状態。 そっくりな双子。少しだけ積極的な妹が仕掛け、姉がドギマギし、それを見て妹がドキドキする……という最小単位を1巻通して繰り返す。他の登場人物も友人が一人、軽く出てくるだけ。とにかくソリッドに二人の遣り取りだけ描いて、一話の破壊力が余りにも大きい。 ソリッドさが音の魅力を際立たせる、ミニマルミュージックの様な一冊。難しく考えないで、まずは一話。触れたらずっと、ドキドキを繰り返したくなる。この大人、ヒキョーにつき。 #1巻応援塔子さんは家事ができない。 はるかわ陽あうしぃ@カワイイマンガ家事万能のJK・明莉と大手メーカー勤務・塔子の同居物語。この作品で際立つのは、塔子の規格外の……何というか、ヒキョーさ。 家事が苦手でだらしがない、汚部屋在住裸族の塔子。しかし仕事時のスーツ姿はキリッとしてギャップが凄い……と言いつつそんなにオンオフに違和感がないのは、顔が良いせい?どちらの姿も良い〜良いよぉ〜と思ってしまう。ズルい。 そんな塔子に、明莉も翻弄される。妙に距離が近かったり、大量に残された女性物にモヤモヤしたり……そして何で○○されたの?と悩み続ける事に。 この大人の女、JKには荷が重くない? 1巻最後に、塔子の大きな秘密の一つが明かされる。これはもう、明莉も意識しない訳にはいかない!築いた家族としての信頼関係が、どんな心に生まれ変わるのか、ここからが本番だ!女教師トリオ(強い)豊田さんは悩まない。 津々巳あやさいろく豊田さんが強すぎるが、松田さんもなかなかキテる。 須原さんはロリ風キャラかと思いきやただのドジっ子だ! キャラ設定、環境設定(共学の学校に同級生だった3人が赴任できてしまうのはマンガすぎるけども)も面白いし、全体的にテンポがよくコメディとして読みやすい。 なんとなくスクエアエニックスっぽい作風!と思ってたけどKADOKAWAのMFC(見える子ちゃん他)だったのも納得。みんな百合同棲で幸せになろうぜぇ同棲生活 さつま揚げあうしぃ@カワイイマンガいゃぁ、ぶっちゃけ出生率が下がろうが「私」の幸せには関係無いじゃないですか?だから百合同棲で幸せになれるならガンガンすれば良いと思うし、足立区は滅びれば良い※(追記あり) 『同棲生活』の社会人女性カップルは、少しのすれ違いや言い合いなんかはあるけれど、深刻な対立にならない。なので、現実の荒んだ日常に疲れた人の癒しになるし、なんなら女性同士の同棲に夢を見られる。 ……百合同棲で、自分も幸せになれるかも?って。 ただ難易度高いと思うのは、お互いを「責めない」事。例えば片方は料理苦手だし、仕事のコトをグジグジ愚痴る。方やタバコを吸ったりして、互いに喧嘩になる要素はありそう。それでも互いに「愛されている」という自信(作中では「慢心」)があるので、逆にどこまでも相手を赦し愛する。 大きな情動は少ない代わりに、どこを切り取っても楽しさしか無い。良いパートナーに巡り合えた二人の、日常の遣り取りをただただ眺めて、幸せになる作品です。 攻め受けがくるくる入れ替わるエロ要素も、トキメキいっぱい!(俗に言うリバですが、二人の関係は対等なので、割と自然です) ※「足立区は滅んでしまう」発言については下記記事を参照下さい。 https://www.google.co.jp/amp/s/www.tokyo-np.co.jp/amp/article/61336 ※追記:その後2021年代4月1日に、足立区でパートナーシップ・ファミリーシップ制度が施行されました。カップルに子供がいる場合、家族として証明するという、もう一歩進んだ制度となっているそうです。 区の真摯な取り組みに敬意を表すると共に、足立区が全ての人にとって住みやすい地となる様、祈ります。 https://www.tokyo-np.co.jp/amp/article/95246?__twitter_impression=trueカラフルな愛がある同棲百合10+1ゆりぐらし くるくる姫あうしぃ@カワイイマンガ様々な形の〈百合同棲〉を描いた短編集。内容は同棲あるある、というよりは、こんな同棲あったらいいなぁ……という感じ。 同棲をリアルに描けば、相手の嫌な面やすれ違いが〈悪く〉作用するシーンを描かなければいけないかもしれないが、創作物ではそういうの勘弁、と時々思うのも事実。 この作品では多様な二人の関係性が、気持ちをちゃんと通わせて幸せに解決する瞬間が、何度も描かれる。全体通して概ね幸せ。オールカラーの誌面は、明るく淡い色調で纏められ、同棲が楽しい・ときめくという読後感で満たされる。 上手いこと言うシーンや百合名言も多く、幸福百合の関係性教科書として、幸せに安堵したい人に読まれて欲しい。<<34567>>