居酒屋八兵衛
元ヤクザの龍二と、愛妻の康子が始めた店、八兵衛。過去を断ち切り、けなげに働く二人だが、その背後で、康子に惚れた神龍組若頭、大河内の影が怪しく動く。龍二と康子、そして常連客が織りなす珠玉の人間ドラマ。
雄大たれ!!
阿蘇に抱かれて育った男・阿蘇雄大!日本の大学応援団の頂点に立った阿蘇は、卒業後東京の商社に入社する。その使命は、旧態依然の社内を考えることだった。だが、社内には雄大達の存在を快く思わない者達が・・・!
悪女
へぇ、あれで15歳!?もう立派に熟れてるじゃない。だって母親が淫乱だもの、誰の子だか。あっちの牧童、こっちの馬喰とみさかいなしさ。あばずれさ、どーせ!!
上海魔女
祖母と母を日本人に殺されたスネークダンサー・上海ジゼルこと応香蘭だが、いままた謎の人物・大西考一郎によって重大な使命を与えられ、恨みの日本へ潜入する!!
俺の愛妻
描き手が作品を描くことが自分自身を描くことなら、いっそのこと僕ら夫婦のことを描いてみようと思いました。劇画家として食べていけるかどうか不安な気持ちで、田舎から上京した頃のことを…(司敬)
女傑
19歳で自分を産んだ母は売れない演歌歌手。父親の顔も知らず、借金を抱えた生活苦の中で、過酷な運命に翻弄されながらも明るく元気に生きる――北爪真音・18歳。彼女の人生の旅はまだ始まったばかり…。この時はまだ、のちに「女傑」と騒がれる日が来ることを知る由もない――。
罪の扉
ほんのちょっとした気持ちから起こしてしまった軽犯罪…。しかしそれは、あとに続いていく地獄のような毎日の入口に過ぎなかった。どこにでもあるような事件が、ごく普通の人々をサスペンスの世界へといざなう。サイコサスペンスの鬼才が放つ短編集!!
御曹司の掟
大財閥・西連寺の総帥・剛一。彼の遺言は「三年間で最も収益を上げた者を太陽グループの最高責任者とする」長男・航一郎、次男・海斗、三男・洋三――かくして三兄弟の熾烈な闘いが始まった!!
15歳で母親の恋人に暴行され、その男を殺してしまったことにより、悲運で過酷な人生を歩むことになってしまう純子。女性なら誰もが夢見る結婚も諦めて、情婦として生きていきます。道徳的には決して許されないことに手を染めている純子だとは言え、その中に女性としての愛らしさや優しさを垣間見ることができ、心の奥深くでは女性としての幸せを望んでいることがひしひしと伝わってくるので、本当に切なくなってしまいました。純子が妹のように可愛がっていたツネ子も情婦でありながらとてもけなげで可愛い女の子。それなのに彼女も悲しい人生を歩むことを強いられる場面に運命の不条理さを感じました。 「漫画という創作の話なのだから、そこまで感情移入することもないのに」と自分自身に可笑しくもなりましたが、やはり同じ女性としてやりきれない気持ちになったのは、作者の漫画家としての手腕の成すところでしょう。これまでたくさんの漫画を読んできましたが、その中でも心に残る作品の一つになりました。