【※この作品は話売り「ブラック企業の俺が女子高生になりました。」の第1巻~6巻を収録した単行本版です。重複購入にご注意ください。】「どうしてこうなった――――!?!?」ブラック企業で働く武田は、この現実から逃れるため、日々、自分と対極の世界「女子高生」に憧れ、なりたいと思っていた。理由は争いもなく楽しそうだから。そんなある日、先輩に虐められていた魔法犬を助けたことから願いを叶えてやると言われ、女子高生になったのだが、自分の容姿はそのまんま(ただの女装)、そして思い描いていた女子高生の世界は、下品で優雅さのかけらもない世界だった!? そんななか唯一の癒しは、なぜか武田に好意を寄せる王子力の高いかわいいヒロイン・真衣。自分の正体を明かせぬことで、真衣の気持ちを素直に受け入れられない武田は、早く元に戻ろうとするが、肝心の魔法犬は元に戻す方法を知らず、おまけに自分と同じ元・男の女子高生が現れて…!? 真衣を巡って、恋の争いが勃発!どうなる!?俺の女子高生ライフ――――!!
【※この作品は話売り「サレ妻の復讐~魔性の刺青~」の単行本版第1巻です】「私は夫に秘密を持ってしまった」5年間、献身的に義母の介護を続けた香蓮。義母が亡くなり、先の見えない介護生活が終わった…その四十九日に夫の浮気を知る。「離婚はまだできない。せめて一周忌は終わってからでないと、古風で献身的な嫁の鑑を介護が終わった途端に捨てるとか外聞が悪すぎるだろ」そう笑いながら愛人と電話する夫は、介護疲れで老け込んだ香蓮を捨てて若く綺麗な女を選ぼうとしていた。自暴自棄になった香蓮は飛び降り自殺を図るが、とある男に止められる。その男は彫師を名乗り、その脇腹には「香蓮」の名前と同じ美しい蓮の花のタトゥーが彫られていた……。「旦那を地獄に堕としてやれよ…どうせ死ぬならその前に」その日、胸に彫った「秘密」が香蓮の運命を変えていく――。
【※この作品は話売り「イケメンだから愛せない」の第1巻~5巻を収録した単行本版第1巻です。重複購入にご注意ください。】会社の受付嬢として働くOL・中谷文乃(26)は、イケメン嫌悪症。元々はイケメン好きだったが、大学の時初めてイケメンの彼氏を持って、いろいろ苦労したことから、それがトラウマになったせいで、「イケメン」を見ると、うまく笑えなくなり、虫けらを見るような表情になってしまうのだった。そんなある日、社内で遭遇した親会社の社長・常盤仁から、なぜか呼び出しを受ける。社長もまたトラウマを抱えており、普段は女性と目を合わせたり触れたりすると体調不良を起こす体質だった。だが、文乃に睨まれた時は起きなかったので、女性嫌い克服のために協力するよう直々の命令を受けてしまい…!?しかも常盤が提示してきた「女性としてみたいこと」リストをひとつずつクリアしていくことになった文乃。受付嬢から秘書課へ異動、そしていきなり、常盤と同棲を始めることになってしまったのだが――――!?
18年前のあの日、私は最愛の人を失った――。アイスクリームショップの店長代理として働く野田未来(34)は、事故で死んだ恋人・聡のことが忘れられず、18年間、彼だけを想い続けていた。ところが――「いつになったら俺と付き合ってくれるんですか?」そう、バイトの高校生・篠崎朔太郎(18)に迫られ、心が揺らぐ。朔太郎は、なぜか亡き聡と同じ仕草でキスの前に頬をそっと撫でてくれて。それは、強引だけど優しい、私の大好きだった彼の仕草で……。朔くんはまだ未成年で、私には忘れられない人がいる。そうわかってはいても、大好きだった聡に似ている朔太郎を拒むことができず、未来は彼と一夜を共にする――。「俺、未来さんの全部…知ってるから」彼はそう言って、聡と同じ抱き方で未来を抱きしめて……。
遺された最愛の妻を案じて現世に戻ってきてしまう死んだ夫の話、アイドル活動を頑張る娘と父親の不器用で長い掛け違いの話、別れたDV夫と再会することになってしまった妻の話……。「誰かへの想いのカタチ」をテーマに描かれた短編3作品を、描き下ろし漫画とともに収録。異才・時計が贈る、珠玉の短編集!<収録作品>【僕は先日死にました。】結婚後まもなく事故で死んでしまった「僕」は、遺された妻のことが気がかりで、霊感体質を持つ占い師を介し妻の日常を追っていく。最初は見守るだけだったはずが、やがて僕は、妻が抱える悲しみのあまりの深さに気づいてしまい……? 人気音楽クリエイター・テンツク氏の原曲『生命線』に、人気歌手・島爺氏が弾き語りを乗せた楽曲へのオマージュを下地に描かれた、人間の命と愛について綴る感動作!【お父さん、私アイドルだったんだよ。】大好きな両親に頑張る姿を見てもらいたくて、アイドル活動を地道に頑張ってきた花。だが母が亡くなり、父と二人だけでギクシャクした日常を過ごすうちに、花は夢への情熱を少しずつ失っていく。時が流れ、ひょんなことから父の「とある秘密」を知ってしまった花は……?【元DV夫と私のその後】夫のDVが原因で離婚した私だったが、やがて心と体の傷も癒え、怖かった男性と接しても大丈夫なようになっていた。あの日、元夫と偶然再会し、彼を部屋に入れるまでは……。単行本『AV女優とAV男優が同居する話。』に収録された、短編「一日一回、あなたを好きだと思わせて。」のその後のエピソード。
「私にも価値があるんだって、そう思えるの…!」――地味な主婦・晴恵(36)は、夫・真司(38)と結婚10年目。子宝にも恵まれた幸せ夫婦のように見えるのだが……実際は、モラハラ夫である真司に仕事を辞めさせられ、夜な夜な弄ばれるという、いっさい自由のない毎日を送っていた。そんなある時、晴恵は初めて手にしたスマホで【チャットレディ】という稼ぎ方があることを知る。顔出しNGの謎のチャットレディ《ナツ》として、きわどい配信をすることにハマっていく晴恵。夫に隠れて溜まっていく離婚資金…。しかしある日、息子の幼稚園で《ヒモさん》とあだ名される保護者・由貴彦に、《ナツ》であることがバレてしまい…!?
夫のDV(ドメスティック・バイオレンス)が原因で離婚した私。離婚直後は男の大声が怖かったりしたけれど、体の傷が消え、外も普通に歩けるようになり、男性と同じエレベーターに乗っても大丈夫なくらいまで立ち直ることができている。おまけに、ひょんなことから元夫と再会し、部屋に入れることになっても、普通に会話することができた――。「私はもう“大丈夫”なんだ!」…そう思っていたのに、私の心に染みついていた傷は、暴力の恐怖は、そう簡単に消えるものではなかったようで――? DV被害者の元妻と、加害者の元夫。夫婦だった二人が再会したことで始まる、二人の「その後」の物語。『一日一回、あなたを好きだと思わせて。』の続編! ※この作品には、一部DVに関する描写が含まれます。
初瀬(はつせ)ことりは高校教師。ちょっと天然で、生徒からは友達感覚で扱われてしまうこともあるけれど、いつも彼らのことを一番に考えている模範的な良い教師、のはずだった。ある日のこと、偶然チンピラに絡まれていたことりは、謎のイケメン青年に助けられる。常人離れした強さでチンピラをボコボコにしてくれた彼は、4年前の元教え子・榛原総一朗(はいばら・そういちろう)だった。久しぶりに再会した二人は、流れで食事に行くことに。だがそこへ、再びチンピラとその仲間たちが現れる。「先生の事は俺が必ず守るよ。だって俺、ずっと先生のこと――…」榛原の思いがけない告白に驚くことり。彼の力強い腕に抱きしめられ、思わずドキドキしてしまって――…。……あれ? 榛原君の腕に見える模様はタトゥー? それとも……!?××な若様になっていた元教え子からの、ノンストップで強引な求愛。抗うことができないこの関係、いったいどうなっちゃうの!?
【※この作品は話売り「いとしいあなたのこころをたべる」の第1巻~5巻を収録した単行本版です。重複購入にご注意ください。】人の心が見えるのに、慣れることなんてないパートナーの恋心(ハート)が見えてしまう病気――「心食症」。極度の疲労や心労を伴うこの病気には完全な治療法は見つかっておらず、手っ取り早く治すには相手の恋心(ハート)を食べるしかない。だが、食べた分の相手のハートは減ってしまい、これが恋人同士の破局、夫婦の離婚率を高めているという…。サチ、むっちゃん、みちる、愛子の仲良し女子4人組も、自分自身、もしくは相手が発症する中で、それぞれの事情を抱え、悩んでいた…。架空の病気「心食症」になった女性たちを通して、恋心の在り方や愛の本質について問いただす、ほろ苦くも心温まるオムニバス・ラブストーリーです。
「私はただ、平穏で『普通』の毎日を送りたいだけなのに――」学生時代に起きた「ある出来事」のせいで、男性に触れることができなくなった水瀬千歌(みなせ・ちか) 。和菓子メーカーのOLとして社会復帰したものの、過去のトラウマから仕事も満足にできないでいた…。そんな千歌を見ていた一見コワモテな新人、名瀬一希(なぜ・かずき)は、千歌の事情を知った上で、「俺は水瀬さんの平気な距離で関わっていきます」と宣言!?積極的だけど、絶妙な距離感で近づいてくる名瀬に戸惑う千歌は…!
歌舞伎町にあるホストクラブ「HELP」のオーナー・狂夜と、この店のNo.1ホスト・エドワード(この二人しかいない)は、困りごとをなんでも解決する歌舞伎町では、ちょっと名の知れた有名人。今日もキャバクラ嬢やデリヘル嬢など、いろんな事情を抱えた女の子たちが狂夜の元を訪れるのであった。そんななか、新人サラリーマン・佐倉が酔いつぶれた狂夜を助けたことから、無理やり「HELP」の一員にされてしまう!?狂夜、エドワードとともに、悩める女の子たちを助けるため、欲望渦巻く迷宮の街中へ調査に駆り出されるが…!?
「敵方ですが、あなたに一目惚れしてしまいました。」可愛い雑貨が大好きな坂木美菜(さかき・みな)は、小さな雑貨屋のオーナー。好きな商品に囲まれて、いつかは大きな路面に面した素敵な店を開きたい…!と思っていたのに、店は赤字続き、おまけにテナントの立ち退きまで迫られていた。いっそ夢を諦めて実家に戻ろうか…と弱気になっていたある日のこと、美菜の店に若く美しい男が訪れる。彼の名は九津見透哉(くつみ・とうや)。テナント立ち退き後に建設予定のモールを経営する会社の社員だという。立ち退き交渉にやってきた敵方の登場に身構える美菜だったが、妖しげな魅力を持つ九津見の雰囲気と、彼の想定外の言葉に戸惑ってしまって……?
時計さんの作品を読む度に、「絵も綺麗でお話も面白くて素晴らしいなあ……!」と満足感に浸れるのですが、本作も例外ではありません。 2016年〜2020年の間に発行した同人作品を3作品収録した短編集で、時計さんとしては6冊目の単行本となっています。 表題作の「僕は先日死にました。」は設定的にはよくある感じではありますが、中心人物となる占い師ちゃんの振れ幅が魅力的です。とても人間味があり、その感情を丁寧に掬い 「お父さん、私アイドルだったんだよ。」は自宅での介護士経験のある身としては非常に刺さるところの多いお話です。最近観たとある人気海外ドラマでも似た展開がありましたが、時計さんの方が4年早いな!と。 「元DV夫と私のその後」は、個人的にこの本の中でも特に好きな一篇です。『AV女優とAV男優が同居する話。』に収録された「一日一回、あなたを好きだと言わせて。」と繋がる物語。DV加害者である男がそれを悔いてカウンセリングに赴くところ、そしてまたDVを受けた女性の精神的な再起を丁寧に描いています。普通の物語においてはさまざまな事情によりクローズアップされない部分、しかし現実的には非常に大事なところを解像度高く描いた意欲作です。 幕間に各作品の解説も書かれていますが、非常に思考を巡らせた上で物語が構築されていることがうかがえて、この面白さにも納得です。こうしたことを明瞭に言語化できる、あまつさえ面白いマンガとして仕上げることができるのは本当に素晴らしいなと。私は時計さんの作家性に惚れ込んでいるので今後も作家買いを続けさせていただきます。 1冊で充実の読書体験ができるので、お薦めです(可能であれば先に『AV女優とAV男優が同居する話。』も読んでおくとより楽しめます)。 なお、表紙の菊の花は時計さんの御母堂が描かれたということで、美しいものを描く血筋を感じました。