マンガの金字塔の感想・レビュー223件<<678910>>チャンピオン名作リバイバル第36回(最終回)の感想夕やけ番長 梶原一騎 荘司としお名無しチャンピオン名作リバイバルに来ていたのを一話読み。悪徳タクシー会社を叩きのめす、勧善懲悪回だった。いわゆる昔の少年誌らしい展開だったが、最後にベートーベン、キケロ、赤城忠治の友情論でまとめてるところが独特のセンスで面白いと思った。「タイトル」と「表紙」の時点でグッときたいいかげん馬鹿 山松ゆうきちstarstarstarstarstarマンガトリツカレ男「タイトル」と「表紙」と真ん中の選手の肩のマークを見た瞬間からツッコミどころが多すぎてこれは良さそうだとおもったら予想以上に良かった。 収録されているのは全て「人間の哀愁を含んだ馬鹿な内容」なので楽しく読めた。この短編集だとあらすじに書いてる「蒼ざめたコーチを見るな」が一番好きハードな物語を彩る、青臭さを超越した名言の数々エリア88 新谷かおる名無しアスランと言えば、『機動戦士ガンダムSEED』とか『ナルニア国物語』ではなく、当然『エリア88』が出てくる3X歳です。『エリア88』に登場するアスランは、中東にあるとされる架空の国の名前。アスランを舞台に空を飛び戦うことしか許されない男たちの生き様はいまだにオッサンたちの心を熱くするのです。 主人公・風間真は日本人。アスラン王国に雇われた戦闘機パイロットとして、空軍基地エリア88に駐留しています。もともとは大和航空の旅客機パイロットとして将来を嘱望されていたのですが、親友の神崎悟の姦計により、大和航空令嬢で恋人の涼子を置いたまま外人部隊に入隊することになります。 シンとアスラン王国との契約は3年間。3年間生き残り、契約を満了するか、違約金150万ドル(当時のレートで日本円3億円)を支払わなければエリア88からは脱出できません。シンはかつての親友・神崎への復讐と愛する涼子のため、この地獄を生き抜く覚悟を決めます。 エリア88にはシン以外にも、、脛に傷持つ男たちが多く集まっています。シンの盟友・ミッキーはベトナム戦争時にアメリカ海軍のパロットとして活躍しましたが、復員後の平和な日常に馴染めずエリア88に来てしまいました。対地攻撃を得意とするグレッグはソビエト連邦からの亡命者の運び屋をしていましたが、ある事件がきっかけでエリア88に流れ着いてきました。歴戦のパイロットそれぞれに事情があります。 『エリア88』の面白い所は、やはり彼らが正規軍人ではなく傭兵であるところです。彼らは国や軍を守るためではなく、ただ自分のために戦います。罰金を払うことで、ある程度の任務の選択もできますし装備の選択も自腹で自由。生き残るために装備を整えれば違約金まで遠くなりますが、怠ればすなわち死…。自身の能力・装備と、任務の難易度を天秤にかけるのです。 物語は、エリア88の個別の作戦から、やがて世界を支配する軍産複合体・プロジェクト4の陰謀まで広がります。傭兵個人の想いを描きながらも大きな大きな物語が展開し、綺麗に完結するという、稀有な名作なのです。 また、忘れてはいけないのが、松本零士作品とも通じる“漢ポエム”があります。「頭上をかすめる排気音…青く輝く誘導灯…地獄を照らす着陸灯…その日、悪魔は“生きろ!”といった…」ハードな物語を彩る、青臭さを超越した名言の数々は、日々、板挟みにあえぐサラリーマンにも意外と通じている気がします。苦しいときに、『エリア88』の名言を思い出して踏ん張っている僕は、色んな意味でどうかしているような気がします。ソープ嬢も1人の女性真夜中の熱帯魚 倉科遼 東克美名無し美しく華やかだがどこかで寂しさを感じさせるソープ嬢と熱帯魚の掛け合わせが上手く表現されています。 私も時折風俗を利用しますが、この作品を読んでからは、彼女達も1人の女性で、性の対象としてではなく愛を持って接しなければ失礼だなと考えさせられるきっかけになりました。 不朽の名作…になるはずだったものチャンプ 七三太朗 ちばあきお(とりあえず)名無し※ネタバレを含むクチコミです。あらすじ通りの内容だった忍者じじ三太夫 バロン吉元マンガトリツカレ男Hで不気味で強烈 ハチャメチャじじいが起こすラジカル・コメディとしか言いようがない内容だ。 じじいの口の中のアップがきつい マジで柔俠伝の作者と同じとは信じられんぞ... 激ヤバファッションマンガこっとん鉄丸 あおきてつおhysyskド名作『緋が走る』に通じる、ものづくりの薀蓄ありバトルあり人間模様ありの最高エンタメ作品。「絶対に真似したくない」とか「鉄丸のアドバイスが微妙」という意見もあるけど、ぼく脳さんとか「途中でやめる」の山下さんとか見てると、ここに出てくるものでも格好良くなりそうな気がする(作者の意図とは違うだろうが)。照明で透ける服とかANREALAGEみたいだし。 マンガでも何でも天才を描くのは難しいが、ここまで勢いで押し切られれば黙るしかない。1987年の連載で「ランDMCの"ウォーク・ディス・ウェイ"いくぜー!!」というセリフには痺れた。 恋吹雪、交わった女性に運と艶を与えるってよ!どす恋ジゴロ 平松伸二やむちゃ偏ったジャンルばかり読んでいると損しているかもしれない!と思い立ち、新規開拓すべく電子書籍サイトをうろついて目に留まったのがこちらです。 こんなに美形の相撲取り、います? 最近ポジションを確立してきた相撲漫画ですが、ここまで女受け狙いの容姿をした人は見たことありません。 内容的には「あ~ゴラクっぽい~^^」って印象はありますが面白いです。相撲好き女性には絶対薦めたい。時代を感じるカミカゼ 影丸譲也霧兵衛良かった点 ・むちゃくちゃ内容に時代を感じる 総評 ・絵の印象から空手バカ一代 芦原編っぽく見えてしまう ・この「カミカゼ」はほるぷ平和漫画シリーズにも収録されていたな脳に刻み込まれるハードボイルド真夜中のイヌ 関川夏央 ほんまりうにわか語句の使い方一つをとってもハードボイルド。冒頭に「コヨーテが笑ったような顔」なんて女に呼ばれる探偵が出てくれば、そりゃぁ、後はその世界に身を委ねればいい、という気分になってしまう。 生活臭を漂わせる部屋などの、人間のいる空間にこだわる意識も見えた。生活様式には人の性質が現れる。人間同士の本音を垣間見て、暴く、このジャンルにおいて、だからこそ舞台は重要なのだと感じた。にしても「男」とは良くも悪くもかっこよく、女にアホな生き物だ 個人的には事件屋稼業よりも好きかもしれない真夜中のイヌ 関川夏央 ほんまりうマンガトリツカレ男基本的な設定は、関川夏央/谷口ジローの「事件屋稼業」に近く主人公は個人で事務所をやっている探偵。黒崎潤一に近い登場人物もいる。 これに収録されている「十一月にできたともだち」は最近読んだなかでも一番のお気に入りだ。次点で「乾いた街」かな狙った敵は必ず刺すなのでテキサスの鷹テキサスの鷹 松森正 橋本一郎starstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男西武警察などの刑事物のバイオレンス&エロ部分を濃縮して60分ではなく10分で放送しようとするとこんな感じになりそうな劇画 テキサスの鷹が電子書籍になる世の中は素晴らしいな。 ついでに「餓狼の森」や「ルート・ゼロ」も電子書籍化してほしい ハードボイルドな短編危険な飛行 林律雄 松森正starstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男原作者の林律雄/劇画家の松森正の両方の大ファンなので即購入した。 条件の悪い飛行依頼をされた主人公を活躍を松森正のハードボイルドな劇画で書く短編。主人公のセリフが全てかっこいいぜ。 内容を簡単に書くとさいとうたかをの「キティホーカー」「俺は空輸屋」、新谷かおるの「アリス12」をよりハードボイルドにした感じと言えばわかりやすいと思う。 タイトル通りの漫画としか言えないほどよい男たちのバラード 東陽片岡霧兵衛良かった点 ・不幸酒のメロディ/見舞い屋さんが特に好き 総評 ・まさにタイトル通りのほどよい男たちしか出てこない ・疲れて全くやる気しない時に読むか、比較的元気な時に読むかで面白さが変わってきそうな漫画だ。 安居酒屋とかで見かけるおっさんカタログ段ボール低国の天使たち 東陽片岡霧兵衛良かった点 ・貧乏で金がないが楽しそうに生きているおっさんばかり登場していて希望が持てる 総評 ・疲れた時に東陽片岡の漫画は心にしみるもっと続いて欲しかったけどエラン 新谷かおる霧兵衛良かった点 ・商社というのが少年誌向けに分かりやすく書いてあるので理解しやすい 総評 ・この漫画の連載時はバブル期で絶好調/冷戦時代だったそうで、描写に色々懐かしいものを感じる。 試し読みをして買ったらすげーよかったもがきの政 ほんまりうstarstarstarstarstarマンガトリツカレ男タイトルの"もがき"とは呼吸を止め、数十秒間、ただもう我武者羅にペダルを全力回転することを意味する競輪用語である。 あらすじにある通り主人公は特異な容貌でかっこはよくないが、読み終わった後には不思議とかっこよく見える。 あとがきにもあるけどこれ面白いのになんで一巻で終わったんだ... 日本人のアメリカ移住の歴史がんがらがん 長谷川法世マンガトリツカレ男明治維新後の博多で生まれた石工職人の息子 那ノ津楽市を主人公として、アメリカへ移住した日本人の姿を書く。 一攫千金を夢見てアメリカに移民した主人公の苦難に満ちた生涯を長谷川法世の明るいタッチやユーモアでかかれているので単純に暗い話ではない。 戦前戦中戦後のアメリカに移住した日本人の立場がわかりやすく書いてあり、色々学べることもあった。 がんがらがんとは「おあいこ」の意味だった。パチンコのことは全くわからんが楽しめたパチンカー血風録 たがわ靖之starstarstarstarstarマンガトリツカレ男主人公は盤面師・銀崎竜次で親の仇を討つと兄貴を探すのがメインのストーリーになる 名作と言われていたので機会があれば読みたいと思っていた。書籍だとプレミアがついていたり、全巻揃いで売っているのも見かけなかったが今回電子書籍になったので、購入して読んだ 一巻の時点ではパチンコ人情物で「そんなに面白くもないなー これはみんな褒めすぎじゃねーの」なんて思っていたが、サルとコンビを組んでいる「コマシ釘の半村宗治郎」が登場したあたりから一気に面白くなった。 途中色々方向性が微妙に変わったりしたけど名作と言われるだけのマンガだ 殺し方が残酷な料理人夜の料理人 たがわ靖之霧兵衛良かった点 ・1話完結で内容もある程度パターンが決まっているので安定した楽しさと読みやすさがある 総評 物語が進むにつれにちょっとずつ方向性がブレたりするのが良い。初期は料理にちなんだ方法で悪人退治、中盤はエロ要素が多くなり、最終回は「なにこれ」と思う内容だった庭バトル漫画庭師一代 たがわ靖之霧兵衛良かった点 ・「庭師」が庭の出来で対決するという内容 ・勝敗の基準、よくわからない。審査員が気に入っても主人公が台無しにしたりと勢いだけはすごい 総評 全1巻で、雇われ庭師バトル編、放浪庭師バトル編、修行編とあり飽きない。 いくらバトルマンガでも勝手に他人の家の庭に入ってこれはひどいと思う名作 御用牙の続編...レイザー 小池一夫 伊賀和洋starstarstarstar_borderstar_borderマンガトリツカレ男※ネタバレを含むクチコミです。 キャプテンも好きだけどこっちの系統の方も面白いふしぎトーボくん ちばあきお 千葉樹之starstarstarstarstarマンガトリツカレ男キャプテン/プレイボールのちばあきおが書いた、動物や植物とコミュニケーションはできるけど、人間とはコミュニケーションが苦手な少年の話 動物や植物と会話できるという能力を持っているんだけど、動物と会話できるせいで人間の世界で浮いてしまったり それ以外も色々な素晴らしい能力を持っているが、実社会で、不必要な能力で人付き合いに問題が発生したりする。 後半になるにつれ友達とのコミュニケーションができてくるのだが、あることがきっかけで友達から疎まれてしまう最終回周辺の話は何回読んでも、辛い気持ちになる。 今思ったけど岡崎二郎の「Neko2」、木々津克久の「ヘレンESP」とかの人間が動物とコミュニケーションがとれるけど、動物側がクールな感じがするのが好きだね あとネズミのミッキーがいろんな意味でクールだ淫花伝阿部定について淫花伝 上村一夫 戸川昌子 岡崎英生名無し阿部定事件というショッキングな事件を起こしたこともあって、悪女や怖い女という文脈で語られることの多い阿部定の半生が淫花伝では描かれている(淫花伝には高橋お伝の話もある) 艶のある淫靡な絵を描かせたらやはり上村一夫はさすがだなと思う一方で、物語はそれだけに終始せずに、10代半ばで乱暴をされた挙句、芸者に売られ、そしてヒモのように定を食い物にする女衒夫婦から逃げるために梅毒を抱えながら街を離れて、流れ着いた先で出会った男と熱病的な恋に落ちる、定という人間を作り上げた不条理と定の一人の女としての姿が描かれている。 かといって同情的なわけでもなく、阿部定という人間が育ち、阿部定事件を起こすに至ったまでを淡々と描いている。ただのショッキングな漫画を過激に描きましたではなくきちんと一人の人間の姿として描いているので物語としてとても魅力があった。<<678910>>
チャンピオン名作リバイバルに来ていたのを一話読み。悪徳タクシー会社を叩きのめす、勧善懲悪回だった。いわゆる昔の少年誌らしい展開だったが、最後にベートーベン、キケロ、赤城忠治の友情論でまとめてるところが独特のセンスで面白いと思った。