flowersの感想・レビュー205件<<56789>>少女特有の感覚のリアリティ少年少女 ねむようこにわかねむようこの短編集。どの短編も完成度が高いが、とりわけ表題作が素晴らしい。少女特有の繊細な感受性と、ガサツな動作がみずみずしく描写されている。特に男の子に張ってもらった太ももの絆創膏を確認する場面はたまらない。この動きからはなんだか、この少女のリアリティを感じる。グッと物語に引き込まれるシーンだ。物語としての完成度も高く。面白い。ぜひ読んでみてほしいあらすじだけで超気になる作品アドレスどちら 谷和野たかあらすじだけで興味惹かれる...「わたしを離さないで」とか「7 SEEDS」的なSF要素があるんだろうか わけありの子どもたちが学園で暮らしているところに、トーマの心臓やら名作古典少女漫画に通じるギムナジウムの雰囲気が感じられて好き flowers2019年1月号の4話から読んだので、早く2月に出る1巻で全部読みたい!谷和野さん、実は長編のほうが相性がいいのでは?アドレスどちら 谷和野sogor25これまで短編メインだった谷和野さんが思いっきり長編に振り被った作品。1巻が終わっても全く緊迫感が取れない、これまでにない読み口。 タイトルの「アドレス」はおそらく英語の直訳の"住所"を意味してそう。というのは何となく察せるけど、それが物語の中でどういう意味を持つのかはまだ解らない。長編を見据えたこの先の見えない感じが谷さんの作風に想像以上にマッチしてる。 このままガンガン世界観を掘って深く突き進んでほしい。 1巻まで読了。小玉ユキさんが描くキテレツが可愛い宝石箱 小玉ユキよみきり集 小玉ユキかしこ全話おもしろい短編集!現代モノあり!ファンタジーあり!心掴まれる作品がきっとあると思います。個人的には藤子・F・不二雄先生のムック本「Fライフ」に掲載された作品に鷲掴みされました。時を経て高校生になったキテレツ大百科の登場人物達のお話です。ちょっと泣けます。あとキテレツが変わらず神通鏡を掛けていたのが可愛くて笑いが止まらなかったです。 エロい青の花 器の森 小玉ユキ大トロ龍生くんの手の描写がエロいですね。 27歳なのにツンデレなイケメンとか可愛すぎます。 あと主人公の髪型とメガネの感じが好きです。この時期になると読みたくなる漫画失恋ショコラティエ 水城せとなむショコラティエ周りの恋愛なんだけれどもチョコレートの知識も入ってきて面白い。失恋すれば失恋したその気持ちを乗せてチョコを作る。叶わない恋をすれば言葉には直接出さないけれどもチョコレートケーキにメッセージを乗せて作る。 料理人としてはブレブレですが、漫画として面白いなーと思います! この時期チョコ売り場でチョコ買う女性と売る店員もどんな気持ちなのかなと想像が膨らみます〜 爽太もオリヴィエもイケメンなのでこういう人が作ったチョコ、食べてみたいですね〜失恋してる自分が好き失恋ショコラティエ 水城せとな名無し一人の女性に執着するという行為はみっともないと言われがちだけど、それを糧にショコラティエとして成長できるのが、とてもいい。作中でも言われているように爽太君は「自分で作り上げたサエコさんが好き」、「失恋してるという状態を終わらせたくない」という、幸せにならない恋愛の典型みたな恋をしてるけど、そのことによって今の爽太君ができているところに、理屈ではない「本当に好きなんだなぁー」という愛を感じる。全9巻を通して「恋の終わり」がきれいに書かれている。 ゆったりとページをめくって味わうちいさこの庭 小玉ユキにわかちいさこという小人のような不思議ないきものを題材にしたファンタジー・オムニバス。恋をまだ知らないか、死の間際にいる人にしか見えないという設定が秀逸。小人は子供にしか見えないという言い伝えを巧みにオリジナリティに昇華させた。それぞれの話もうまくまとまっており、オムニバス特有のさりげない前後の物語のつながりも味わえる。満足度の高い一冊穂積先生の新たな挑戦の作品なのかもしれない僕のジョバンニ 穂積sogor25これまで最高でも3巻までで作品を完結させていた穂積さん。初めて4巻に達したこの作品だけど、3巻までは1冊毎に結構大きく物語が動いてる感じがあったのに明らかに4巻はスローペース。これは完全に長期連載でじっくり鉄雄たちの成長を描く構えだ。 思えばこれまでは物語全体に大きな仕掛けを構えて、それを短~中編で綺麗にまとめ上げるという作風だった。今作でも仕掛け自体はあるけども、その仕掛けとそれぞれのキャラの関係性や心情変化がその仕掛けと強くは結びついてなくて、純粋な人物の表現をメインに勝負されている印象がある。もしかしたら新しい方向への挑戦をしている作品なのかもしれない。 4巻まで読了。神様・仏様・イエス様! 跡取り息子3人組の『さんすくみ』さんすくみ 絹田村子たか絹田村子先生の読切「読経しちゃうぞ!」の連載版。 主人公は神社の頼りない跡取り息子で、厳しいお母さんにバリバリ怒られている頼りない男の子で、非常に絹田先生らしいキャラ。 男3人でで東尋坊行ったり卒塔婆書いたり、御朱印書いたり、お祓いしたり。 聖☆おにいさん、ぶっカフェ!、動物のお医者さん、二ノ宮知子先生が好きな人はハマると思うのでおすすめです! 古傷をえぐられるのに笑えるキャンパスライフ数字であそぼ。 絹田村子たか※ネタバレを含むクチコミです。男性にもぜひ~ミステリと言う勿れ 田村由美櫻子これは面白いですね~。そもそもミステリーの定義がよくわかっていませんが、主人公の天パ君がとっても変わり者で良いです。 哲学的で論理的。雑学豊富な大学生ですが、どこにも偏らないフラットな感じが素敵です。ユニコーンってなにポーの一族 ユニコーン 萩尾望都大トロ※ネタバレを含むクチコミです。 春の夢ポーの一族 ~春の夢~ 萩尾望都大トロ昔のやつよりアランが可愛いです。 新連載も始まったのでそちらも楽しみですね!早く3巻読みたいミステリと言う勿れ 田村由美starstarstarstarstar吉川きっちょむ(芸人)2巻まで読んだけど面白かったー!グイグイ読ませられる~! 大学生の久能 整(くのう ととのう)くんが事件の容疑者として巻き込まれるところから始まるある種の推理ものなんだけど、なにがいいって整くんのキャラがめちゃくちゃいい! ものすごくおしゃべりなんだけど、全部相手の痛いところ突いてたり、なんでそんな考えに至らなかったんだろうとハッとさせられる言葉の数々! 整くん、キミは次に何を話し始めるんだい?と一言一言が楽しみになってくる! ビジュアルや、お話の筋、言葉の刺さり具合から、ある程度話が溜まったらすぐにドラマ化されそうだなーとという感じも。小玉ユキ先生はやっぱりスゴイ!ちいさこの庭 小玉ユキあくあ『ちいさこ』という、妖精みたいな座敷わらしみたいな存在が暮らしている庭。 そこに移り住んだ家族に、『ちいさこ』はちいさな諍いをもたらします。 『ちいさこ』が見えるのは、家族で一番幼い少女だけ。 『ちいさこ』の姿が見えず、庭の木を切ろうとする大人たち。 友達の居場所を守ろうと、大人に立ち向かう少女のいじらしさに涙。 そして、大人たちが失ってしまった純粋さを思い出したとき、ささやかな奇跡が起こります。 自然の風景描写が美しく、心が洗われるような清々しい読後感です。 その町は川の流れのようにちづかマップ 衿沢世衣子影絵が趣味明治時代の作家、国木田独歩は、その昔より、壮麗な原野として、ひろく「武蔵野」と呼ばれ、伝聞されてきた、東京とその近郊の一帯をみずからの足で練り歩き、いまや生活と自然とが一体となり、雑木林のそこここに生い茂る、その当時現在の武蔵野の地をみずからの目で再定義し、その美しさを随筆『武蔵野』に書き記しましたが、どうやら、古地図大好きガールちづかのやっていることは、独歩にずいぶんと近いのではないでしょうか。 ちづかは古地図という飛び道具を使い、みずからの目で、あの街やこの町から、些細な、でも、とっても喜ばしいちょっとした出来事を発見します。古代人のみた武蔵野も、独歩のみた武蔵野も、ちづかのみている現在の東京も、そして、これから先のあの街やこの町も、それらの風景は川の流れのように絶えず変化をして、あとには残らないけれど、それでもひとつ変わらないことがある、それはみずからの目でものをみて、そこから些細な、でも、とっても喜ばしい何かを感じとることのできる人間の心だとおもいます。 映画化するようなので坂道のアポロン 小玉ユキミソカッツ持論としては音楽系の漫画は面白いというのがあるんですが、これもそれにあてはまります。 対照的な2人の主人公とヒロインの三角関係がモヤモヤします。 いろいろヤキモキしますが、ラストまで読んで良かったぁと思える漫画です。自身持ってすすめられる名作!7SEEDS 田村由美じゃん世に出回ってない名作だと思います。 たくさんキャラがいるのに一人一人濃く書けてて、人間ドラマがしっかりしてる中々見ないマンガです! 少女マンガというよりは青年漫画に属される気がします(恋愛要素は確かにあります)。 出てくるキャラが芯があってかっこよかったり、弱いけど自分を変えていったりする姿は見応え◎です。 サバイバル要素が主軸なので男女関係なく楽しめますし、 マンガ好きには絶対におすすめしたいです^ ^ 長編で読みたかった作品さよならソルシエ 穂積clematisilica炎の画家ゴッホがもつ従来のイメージとあまりにもかけ離れたキャラクターが描かれていて、戸惑いつつも面白く読めるのだが、そういうことだったのか! とラストでわかる。ときおり出てくる幼い頃の思い出が胸を打つ。ただ二巻で完結ではもったいない、冷静沈着に見える弟テオの、才能あふれる兄に対する秘めた思いや苦しみ、葛藤をもう少し読みたかった。全35巻読んだ7SEEDS 田村由美starstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男BASARAや巴がゆく!が好きだったので連載開始時から連載終了したら読もうと思っていたら、いつのまにか15年経っていた... 全編通して面白かったが、7SEEDSプロジェクト本編よりも龍宮編の方が好きみんなが幸せに近づく海街diary 吉田秋生名無しよっちゃんと課長さんが気持ちが通じてよかったです。季節の描写が、時の流れの速さを感じます 鎌倉に住みたい……海街diary 吉田秋生影絵が趣味私事ながら、先日、夏の休暇に鎌倉へ遊びに行ってきました。一日じゅう海だ山だと方々歩きまわって、さいごは海岸の小さな橋に足をぶらんと投げ出して海と日没を拝みました。 帰ってきて翌日、そういえば、鎌倉といえば『海街diary』だったと思い立ち、本棚を漁って、およそ2年ぶりに頁をめくりました。連載のスピードがあまりに遅いのでしばらく放っておいたんですね。するとどうでしょう、鎌倉で目にした風景のあれやこれやが数頁に2,3度も描かれている。とりわけ、私がさいごに腰を落ち着けた海岸の小さな橋、これが何度も出てきてですね、しかも三姉妹それぞれの重要な逢瀬の場になっている。そのときは涙でぐしゃぐしゃになりながら読んでいたわけですが、後になって冷静に考えてみると、じぶんの無意識がおそろしいのか、すべては吉田秋生の手中にあるのか、それは分かりませんけども、とにかく場所の力というのは物凄いと感じました。この海岸の小さな橋以外にも、おなじ風景はたくさん描かれていて、しかも、違う人物がそこに居たりする。おそらく、それらの場所は、鎌倉において人がしぜんと足を止めてしまうところなのでしょう。 海街diaryを通して読んでいくと、とくに人の生死やお金にまつわる問題をめぐって、いかに人と人とが分かり合うことが困難か、というより、そもそも分かり合うことはできないけれどそれでも生きてゆく、というモチーフが繰り返し描かれているように思います。でも今回、鎌倉にじっさいに足を運んでみて、そんな人それぞれの胸の内の想いが、おなじ鎌倉の風景の下で人知れず交わっている、そんなことを考えると胸が熱くなってくるのです。佳境7SEEDS 田村由美渚ブルー佐渡ヶ島編も大詰めで、物語的にも佳境でしょう! この後にまた続かせるのも無理じゃないけど、この最大の盛り上がりは完結に向かってると思う。 いやー、それにしても随分長く連載したなぁ<<56789>>
ねむようこの短編集。どの短編も完成度が高いが、とりわけ表題作が素晴らしい。少女特有の繊細な感受性と、ガサツな動作がみずみずしく描写されている。特に男の子に張ってもらった太ももの絆創膏を確認する場面はたまらない。この動きからはなんだか、この少女のリアリティを感じる。グッと物語に引き込まれるシーンだ。物語としての完成度も高く。面白い。ぜひ読んでみてほしい