女性マンガの感想・レビュー3218件<<5354555657>>赤ちゃん天使と鼻毛神様ピカエル さらみかしこ同じ作者さんが別名義で描いた『とんがらし』が大好きなので読んでみました。『とんがらし』は新撰組のメンバーが少年だった頃の話で、掲載誌がモーニングなこともあり青年誌らしいヒューマンドラマです。しかし『ピカエル』はそれとは正反対のユーモアがあるおとぎ話になっています。赤ちゃん天使ピカエルの可愛らしさに癒されるのは言わずもがなですが、作品全体にまるでしがらみから解放されたような軽やかさがあるのは、1巻の後書きにあった「赤ちゃんだったことのあるすべての人のためのマンガを描こうと決めました」という思いが込められているからなのかなと思います。全然違う作風なのにどっちも面白いからすごいです!キラキラ眩しい地獄のような日々スイートモラトリアム たまいずみ野愛地獄のようだけど、キラキラの青春のようにも見える。それが若さだよと言われたら苛立ってしまうけど、そうかもしれないなと思えるようになってきた。 モラトリアムを過ぎてしまった大人には、眩しいような恥ずかしいような作品だった。 彼女も友達もいて穏やかな日々を過ごしていた大学生・心の前に、元カノ・りんごちゃんが現れる。 何不自由なく真っ直ぐ育った真面目な今カノ・小夜ちゃんと、依存体質で破滅的な恋愛をする元カノ・りんごちゃん。 小夜ちゃんのことは好きだけど、りんごちゃんを放っておけない……2人の間で心は揺れ動いてしまう。 優柔不断で己の愚かさに酔う心も、不器用すぎるほどに正しい小夜ちゃんも、自分の感情で周囲を掻き乱すメンヘラりんごちゃんも、身勝手でダメで情けなくて嫌なやつで愛おしい。 これ以上最低だったら愛せないけど、これ以上善人だったらリアルじゃないし面白くない。可愛げのなさが絶妙で可愛い。 身を滅ぼすほどの恋愛をした覚えはないけれど、若かりし頃の愚かな自分を見せられているような瞬間があって、痛がゆいような気持ちになった。 今まさにこの日々を過ごしている人が読んだら、胸が張り裂けるほど切ないかもしれない。とっくの昔に過ぎ去って忘れてしまった人には、何も響かないかもしれない。 でも、みんなちょっとくらいは青春の痛みを思い出すんじゃないかなと思った。「インド夫婦茶碗」の新シリーズインド夫婦茶碗 おかわり! 流水りんこstarstarstarstarstar_borderかしこ1巻は一年半の休筆期間の話から始まります。休筆直前はとても大変だったんですね…。休筆中のイギリス一人旅はまさに魂の洗濯。青春時代の憧れのロックスターに街中で遭遇したり、ライブチケットが最前列のものだったり、帰国してからも色々あったけどりんこ先生に起きたラッキーは自分のことのように嬉しかったです。 2巻からはインドのバラナシに終の住処を買う話だったり、まだまだネタは盛り沢山なようなので「おかわり!」も長く続くシリーズになるといいな。ばーばがお元気なのも何より。メタモルフォーゼの縁側の感想 #推しを3行で推すメタモルフォーゼの縁側 鶴谷香央理名無し※ネタバレを含むクチコミです。 今日もかわいく生きようねロリータ飯 岡野く仔野愛好きな服を着て好きなご飯を食べて好きな人と一緒にいてニコニコしてる女の子はほんっとかわいい!! なつ子ちゃんがご飯を食べてる姿は本当にかわいいので、わたしもふゆ弥くんやあきちゃんと同じ顔して見ちゃいます。しあわせ。 かわいくて癒される作品だけど、自分らしさを貫くことの難しさもしっかり描かれています。 思い悩むなつ子ちゃんに胸が苦しくなりますが、それでもかわいいを貫く姿に勇気をもらえます。 ふゆ弥くんもあきちゃんもいい子すぎて好き。いっぱいちゅき。「女の園の星」感想女の園の星 和山やまニーナこれ絶対人前で読んじゃいけないやつ!こんなの読んだらニヤニヤするに決まっとるわ!(褒めてます)オバサンのアドバイスでダメ男を撃退?ハイパーミディ 中島ハルコ 東村アキコ 林真理子名無し林真理子原作の小説を東村アキコ先生がコミカライズ。内容はやたらとバブル臭をさせつつもけち臭いオバサン社長が、ヒロインのお悩み相談に乗る話。ダメな男がザマァされる快感よりも、オバサンキャラの強烈なウザさと痛さに全部持っていかれた感。 実は読んだことがなかった超人気エッセイインド夫婦茶碗 流水りんこstarstarstarstarstarかしこ作者の流水りんこ先生が年に一度インドを放浪するのがハードな漫画家業の息抜きだったらしく、その時によく泊まっていた宿で働いてたのが後に旦那さんになるサッシーさん。10年程ずっと友達関係だったけど急にサッシーさんから国際電話で猛プロポーズをされて結婚し、りんこ先生の地元・練馬で暮らすことになったそう。 国際結婚ルポ漫画なんだけどサッシーさんの日本への順応力がすさまじく、後半は逆にインドに行くと体調を崩すくらい日本人らしくなっている(笑)。お子さん2人もずっと日本暮らしなので、もしかしたら出産漫画&育児漫画としての側面の方が強いかも?りんこ先生が仕事と両立させながら学校行事に奮闘する姿が輝いてました。 サッシーさんのお母さんが亡くなった時にりんこ先生とお子さん達はインドに駆けつけることが出来なかったのですが、家族全員で本当のお別れをしようと言ってガンジス川に遺灰を撒きに行くエピソードには泣けました。現代を舞台にオニと戦う和風ファンタジー #1巻応援蜜の巫女と花の従者 のくらじれsogor25この世界では平安時代から“真鬼(オニ)”という名の怪物が人々を脅かし、“巫女”と呼ばれる人物と“巫女”が力を分け与えた従者が“真鬼”との闘いを続けていました。 この作品は、現代で巫女の血を引く少女・嵐舞鳥(かぜよみ)みやと、彼女を慕う従者たちが“真鬼”との死闘を繰り広げる様子を描く作品です。 “真鬼”の存在や、従者に異能力を与える巫女の力の源など、謎の多い作品ですが、和装に身を包み前線を張って戦いに挑む嵐舞鳥みやの過去と決意、そして彼女に付き従う従者たちがスーツ姿で戦うそのアクションシーンなど、ストーリーと絵の描写、その両方で魅せてくれる和風ファンタジーです。 1巻まで読了本業はどっちだ特命清掃員・まゆ ~社内の「クズ」を駆除します!~ 和田海里名無し清掃の仕事だけでなく、密かに社内密偵のような調査を請け負う、一石二鳥?な特殊なお仕事漫画。不思議な能力を持つ”まゆ”と、ベテラン清掃員の新垣(”ガキさん”)の二人組で会社に潜りこみ、清掃しながら立ち話を盗み聴きしたり、ゴミを漁ったり、ブラインドハックなども白昼堂々と行う。淡々と証拠を集めて対象を追い詰めるあまりの手練さにちょっと恐ろしい気分になる。マンガとしての面白さ以上に2人の会話から時折、人間に対しての冷酷な感情が見え隠れする瞬間があってゾッとする。 恋愛、頭で動くか心で動くかムサシノ輪舞曲 河内遙Pom この大人の恋愛、ドキドキする〜。 絶妙な3人の距離感が、心をざわつかせる。 環は、鈍感なのか天然さんなのか、男子二人はコロコロと転がされている気が。。 最初は、うーん。。って正直な感想だったけど、2巻、人物も増えてきたりで面白くなってきた。 この先の展開、盛り上がっていく予感がする!みんなと同じ電車に乗りたいのに・・・この電車に乗って 加藤羽入nyaeまわりが結婚、出産、と次のステージへ進んでいくなか、なにもない自分の将来が不安で結婚を焦っている主人公。しかし、マッチングアプリでいい感じになった人にいざ告白をされても心から喜べない自分がいることに気づき…という話でした。自分の本心に気づけたのは良いことだけど、一人の人を悲しい気持ちにさせてしまったことは残念ですね。良い人でよかった。まあこれもいい経験、と将来思えるでしょうきっと。みんなと同じ場所に行かなきゃ!とあせらずに「自分が行きたいところはどこか」をまず考えてから電車に乗れるといい。 あとシンプルにああやって本音を言い合える友だちがいる、それだけでも誇れることですよ。いない人だってたくさんいるんだから…北海道の端っこで温かい恋をする2人。はしっこの恋 町麻衣Pom 情景を想像しながら、北海道に旅行した様な気分にもなりました〜 酪農家と、漁師の恋ってのもあまりない感じで良かったなぁ。 何よりも、私は園美の人柄がとても好きです。 ゆるゆると、でもしっかりとゆっくりと育まれていくテツと園美の恋。 時に笑いがあり、ゆるい気持ちで読めたし自分の休日にぴったりの漫画でした。 少女が聖女となる物語聖女メリアと千年王国の騎士 神江ちず兎来栄寿『しかばね少女と描かない画家』を読んで以来、神江ちずさんのオリジナルファンタジー作品に全幅の信頼を置いています。この新作、『聖女メリアと千年王国の騎士』も非常に楽しみにしていました。 表紙・裏表紙を見ていただければ解る通り、まず何と言っても絵が良いですね。試し読んでいただけるのであれば、1ページ目のカラーも美麗で、これから始まる物語に期待を高まらせてくれます。また、本作はカバー裏の絵もデザイン含めファンタジー全開で、大好きです。 物語としては、いわゆるシンデレラストーリー、あるいは貴種流離譚的なタイプです。主人公のメリアは、ある特別な才能を持っているのですが過酷な境遇で生活することを余儀なくされて育ってきました。しかしある日、王室直属の七騎士のひとりであるダグラスと出逢うことで運命の輪は回り出していきます。 苦境を乗り越えて元々持っていた特別な才能を発揮するシーンは王道ですが、カタルシス抜群です。 千年前に受けた王家の呪いを解く物語であることは明言されていますが、それをいかにして成していくのか。1000年前の謎など、散りばめられたピースがどう産められていくのか。メリアとダグラスの関係性の行く末や、個性豊かな七騎士たちが全員出揃うのも楽しみです。ほぼ女性の世界、学ぶことあり。女どうしだもの 森下えみこPom ほぼ女性の職場と寮の行き来の日々を送るえみこ(主人公) 彼女メンタルの切り替え方、ものの捉え方が素晴らしい。 そして、この漫画はドロドロしてそうな時も、ふふっと笑えたりするので、気楽に読めるかな。 えみこ、ゆるゆると波に乗れる人だなぁ〜 この女性の世界、一度読むとハマるかも。。おざわゆき先生のお父さんの実体験新装版 凍りの掌 シベリア抑留記 おざわゆきstarstarstarstar_borderstar_borderかしこ当時19歳だったお父さんは東京で大学生をしていて、上野で落語を聞いて下宿先に帰るとお父さんが召集令状を持って迎えに来ていた…というところから話は始まります。しかし一度も実弾を撃つ事なく満州で終戦を迎え、そのままソ連の捕虜にされてしまいます。まだ収容所に向かう途中での畑のじゃがいもを掘り起こして泥がついた生の状態のものを食べるシーンからすでにその過酷さが伺えます。ようやく日本に帰国できた時に見えた緑の山々が美しかったという思い出は、ちばてつや先生もご自身の体験として漫画に描かれていたと思う。実際にあった恐ろしい出来事の話だけど直視できないような描き方はされていないので読もうか迷ってる人はぜひ。元々はコミティアで発表された作品だとは知りませんでした。 ドーナツ愛がすごい!ドーナツのしあわせ 年間500種類食べる“ドーナツ探求家”の偏愛ノート 溝呂木一美nyaeドーナツへの尋常ならざる愛を感じる1冊でした。冒頭で、ドーナツの魅力を「生地を油で揚げているところ!」とはっきり言い切っている時点でこの本の信頼度が爆上がりしました。ドーナツは揚げてるから美味しいんですよね…!!! 構成的にはドーナツの種類の解説や国内&国外のお店の紹介、歴史の解説などドーナツをいろんな角度から知ることができる情報が載っていて漫画というより専門書みたいです。自分もドーナツ好きですけど、作者の方は"探求家"の名乗るくらいなので生活の中心がドーナツで回ってそうです。紹介されているお店で一番気になったのは台湾のお店でした。これはたしかに「戦記」0歳からのアレルギー戦記 ~牛乳・卵・小麦がダメ!~ カラスヤサトシぺそご飯マンガが好きなのでその流れで興味を惹かれたのがこの作品。1冊目だけ読みましたがすごかったです。 カラスヤサトシ先生が娘さんのお世話をしていると、そこには悪霊に体を掴まれたかのような真っ赤な両手の痕が・・・。 奥さまがアレルギーかもしれないとピンときて最後に何を触ったか確認するとなんと煮卵おにぎり。 病院で検査してみるとなんと、牛乳・乳製品・卵(※卵黄・卵白どっちも)・魚卵(タラコ・イクラ)・小麦のグルテン・エビ・イカという7品目にレルギーが・・・。 思わず「何くわしゃーええんですかうちの子は!!」と叫んでしまうのも納得。 実は奥さまは「自分が食べたものが母乳に影響して娘の肌が荒れているような気がする」と、前々からアレルギーなんじゃないかと疑っていたところが母ならではの感覚で流石でした。 肌に触れるだけでもアレルギー反応が出るというのは知識としては知っていましたがここまでとは・・・ととても勉強になりました。 冒頭では娘さんが美味しそうにたこ焼きを食べていたのでここから改善していくのでしょうが、気の遠くなるような道のりに思えますね。 単行本が出たら続きを読もうと思います。楽しみです!もどかしすぎる恋愛妄想グルメ片恋グルメ日記 アキヤマ香野愛恋愛初心者で奥手な女の子・コロちゃんが、憧れの年上男性・八角さんの食事ストーキングをするお話。 好きな人の好きなものを知りたいという気持ちはとてもよくわかる。勇気がなくて自信がなくてお近づきになれない気持ちもよくわかる。 好きな人が食べたご飯と同じものを食べて妄想するというのは、わからんでもないけどなかなか性癖こじらせてんなあ…と思う。健気でかわいいけど。 話が進むにつれてストーキングではなく美味しいご飯の情報を共有できるようになってるのに、なぜ「今度一緒に行きましょう」の一言が出てこないのコロちゃん……!! もじもじしてる姿はかわいらしいし、妄想のバリエーション豊富で面白いし、ご飯はとても美味しそうだけど!! もどかしくて仕方ないけど、そんなコロちゃんがかわいくてついつい見守ってしまうんだなあ。 いままで読んだ中でいちばん好きな年の差漫画かもしれない #読切応援天使の素描 桜小路かのこ名無し※ネタバレを含むクチコミです。SNSの闇を知れるしょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~ 左藤真通 富士屋カツヒト 清水陽平六文銭SNS上の誹謗中傷によって自殺まで発展する事件をみると、他人事でありながら得も言われぬ不快感を覚えます。 実際、すごいですよね。 会ったこともない人間に対して「死ね」だの「消えろ」だの直接伝えられるとか。 恐ろしいです。 本作は、そんな被害者と法的措置をサポートする弁護士の話。 なんとも今っぽい題材で、内容自体、非常に興味深いです。 特に、誹謗中傷を書きこんだ人間の情報開示までの流れの、困難さは度肝抜きます。 また、名誉毀損にあたるあたらないなども、世間一般(というか私の尺度)よりも大分厳し目なのがびっくりしました。 そりゃ、ネット上の書き込みが何でも名誉毀損になったら裁判所はパンクするでしょうから、なんでもかんでもそうしないのはわかるのですが、どうも釈然としない。 加害者が 皆やっていることだから全く悪気がない むしろ被害者は言われて当たり前だろ みたいな態度をとる感じが、ホント胸糞悪い。 もっとも、ジャンルとしては「もやスカ」な題材なので、最終的にはきちんと成敗されるので、その点も魅力です。 読んでいてスッキリします。 ただの主婦だったり、会社員だったりが、ふとしたストレスのはけ口でしてしまう感じはSNS、現代社会の闇だなと痛感します。 余談ですが、開示請求されれば、いつどこで書き込んだかバレるようなので、会社PCでSNSとかはやめしょう。そう心に誓ったのでした。 暗い夜を歩き続けていたけれど夜を歩く 萩原さおり名無し田舎で、いわゆるヤングケアラーにあたる生活をおくる女性が、暗い夜道を歩いているような毎日から少し明るいところへ足を向けられるようになるまでの話。ヤングケアラーの実情とか闇みたいなものにフォーカスする内容ではないのでそんなに深刻な感じはないですけど、物語としては最後に少しスッキリできるいい話でした。黒島さんが最後まで悪い人にならなくてよかった。 浴衣・着物を纏った期待のドタバタ良コメディ作品 #1巻応援爛漫ドレスコードレス 【描き下ろし漫画付き】 佐悠カワセミ㌠浴衣や着物を題材にした珍しい作品があると言う理由から目を付けていた【爛漫ドレスコードレス】ですが調べてみたら1話ずつに分かれた単話版しか無くこれはいつか単行本サイズにまとめてくれるだろうと待っていましたら今夏に第1巻(※電子限定)が無事発売したので感想を書こうと思い立ちました その作品の内容に入りますが友人達との花火大会に浴衣を着て臨む事を決めた主人公"山田撫子"はなんとか浴衣を着たものの靴擦れや慣れぬ着付けの影響で疲れきっていた所に浴衣を可憐に着こなしている着物警察の美女こと"鷹倉響"に出会い助けられなんとか花火大会を終えた所が第1話としての流れになります そこを境に着物や浴衣を美しく着こなすコツや買い方やそれらに関わるトラブルと言った出来事の数々を新キャラとの関わりあいや撫子×響の凸凹コンビの活躍を活かした見事なコメディ作として上手く描かれていて大変読み応えがあった作品だと強く実感しましたので今年の夏彼女達のように浴衣や着物を纏った気持ちでご購入されてはいかがでしょうか? 中島ハルコの豪快さ、爽快さハイパーミディ 中島ハルコ 東村アキコ 林真理子こはるパパピッコマをチェックしてて偶然引き当てた「傑作」です。作者はドラマ化作品をいくつも世に送り出している東村アキコ先生。今作はその東村先生が林真理子先生の原作にホレて作品作りをほぼ丸投げからスタートしているとのこと。そのおかげかほとんどオリジナルの東村作品になっており作者特有の「間」のシュールさがたまらなく面白いです。<<5354555657>>
同じ作者さんが別名義で描いた『とんがらし』が大好きなので読んでみました。『とんがらし』は新撰組のメンバーが少年だった頃の話で、掲載誌がモーニングなこともあり青年誌らしいヒューマンドラマです。しかし『ピカエル』はそれとは正反対のユーモアがあるおとぎ話になっています。赤ちゃん天使ピカエルの可愛らしさに癒されるのは言わずもがなですが、作品全体にまるでしがらみから解放されたような軽やかさがあるのは、1巻の後書きにあった「赤ちゃんだったことのあるすべての人のためのマンガを描こうと決めました」という思いが込められているからなのかなと思います。全然違う作風なのにどっちも面白いからすごいです!