うちの子、誰の子? もしもわが子が取り違え子だったら

親子関係とは?血の繋がりとは?

うちの子、誰の子? もしもわが子が取り違え子だったら ママリ たけみゆき
六文銭
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自分も子供がいるので、色々考えさせられてしまった。 内容は、3歳になる娘が不妊治療時の手違いで、別の受精卵(つまり別の夫婦のもの)で産まれてきたことを知る。 そして、自身の受精卵も別の夫婦のもとで産まれて、いわゆる取り違え子のようなことが起き、交換して欲しいと訴えられる。 そんなことあるのか? というツッコミはさておき、自身の身におきたらどうなるだろうって考えてしまった。 特に、3歳まで育てた後、 実は、違う子でしたので返してください と言われて、その現実に受け入れられるだろうか? 絶対ムリだなと思った。 血の繋がりなんかよりも、一緒に苦楽をともにした時間と思い出を通して家族をつくってきたと思うので、今更なかったことになんかできないと。 本作の主人公は不妊治療までして授かった子供なので、なおのことそう思ったと思います。その悲壮感には共感しかない。 最初はそう思いました。 実際主人公たちも、それに近しい決断をします。 だけど、それは離れたくないという自分(親)のエゴなんじゃないか?と読んで少し経ってから思うようになりました。 子供としては、血の繋がらない親というのは遅かれ早かれ気づくはずです。 今は小さいけど、そのうち大きくなったら、容姿なども似てこなくなったり、特に相手の家族は血液型が違うようなので、なおのことその事実に気づきやすいはず。 そう思うと何が正しい決断なのかわからなくなってきました。 血の繋がりなんて関係ないと安易に思っていましたが、無慈悲で寄る辺もない世界なので、最後は血のつながりくらいしか拠り所がないと考えると無下にもできない。 作品内でもありましたが、自分も男なので、母親と違ってお腹を痛めたわけでもないから、より一層、子供の繋がりが血のつながりしか実感が湧かないのかもと。 家族のあり方、血縁関係について考え直させていただき、なんとも、ケーススタディのような気分で読んでしまいました。 (実際にツラすぎて、どの家庭でも絶対おきてほしくない事案ですが・・・)

ある日突然9キロ痩せた。診断名:統合失調症

こんなことあるのかと驚きしかない

ある日突然9キロ痩せた。診断名:統合失調症 千里唱子
六文銭
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表紙の衝撃から思わず手に取った本作。 統合失調症という名前は知っていたが、単純にやる気が起きないとか幻聴・幻覚とかだけかと思ったら、体重まで激減することにまず驚いた。 しかも著者曰く、食べても食べても痩せるという状況。 吐いているとかではなく、本当に食べているのに徐々に減っていく。 言い方悪いが、ちょっとしたホラー。 しかも、医者とのやり取りも、生々しくて 著者「眠れないんです」 ↓ 医者「じゃ睡眠薬だしますね」 著者「関節がイタイんです」 ↓ 医者「痛み止めだしますね」 といった流れで、アレよアレよで、1回21錠飲むはめに。 え、何この対応、と思うかもですが、実際医者なんてそんなもので著者の扱われ方に同情しかなかったです。 また、医者って原因を「ストレス」にしがちだと思うんです。 何かあるとストレス、ストレスをなくすように、とか。 著者が言うストレス減らすために「じゃあ100億くれよ」って発言は、ホントに共感しかなかったです。 ストレスがないところで悠々自適に暮らしますわって。 それができないから困っているのに、ストレスのせいってどうにもならないですよね。 といった感じで、統合失調症を軸に著者の病気との付き合い方は読んでいて思うところがたくさんありました。 最後は 無事に治った! とかではなくあっさり終わってしまったので、著者さん大丈夫なのか心配にはなります。元気であってほしいです。

おじさん、ドル活はじめました!

いくつになっても好きなものがあるっていい

おじさん、ドル活はじめました! シバタヒカリ
六文銭
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純粋にそう思いました。 作品はタイトル「おじさん、ドル活はじめました!」のとおり、妻子もちのおじさんがアイドルにハマったという話。 しかも、KPOPアイドル。加えて、男性アイドルというから、ファンの中でも珍しいタイプ。 そして、同じアイドルにハマっており、その道も長いギャルのマミコを師匠として沼にハマっていくという展開。 おじさんが男性アイドルってのも少し違和感ありかもですが、何かハマっていく様は共感そのもの。 すごくいいです。 自分自身、何か強くハマったことがないので、そういう対象に出会えたこと自体羨ましいと思うし、何より推しを軸にした生活ってすごく充実してそうで憧れます。 主人公を中心としたキャラクターもすごくいいんです。 ハマっているものを隠しもせず語るという姿もなんか眩しいし、 マミコや家族との関係もすごく良い。 好きなものにハマれて、それに共感してくれる人たちがいるって、最高に幸せなんだと痛感します。 お金では絶対変えないものだと思いました。 何かにハマっている人もそうじゃない人も、ぜひ読んでほしい作品です。 自分も何か夢中になれるもの探したくなりました。

末期ガンでも元気です 38歳エロ漫画家、大腸ガンになる

末期がんBL漫画家、ひるなまさんのガチ闘病

末期ガンでも元気です 38歳エロ漫画家、大腸ガンになる ひるなま
さいろく
さいろく

自分は幸いにもまだガンではない。と思う。 それでも本著を読んで色々心配になったし、励まされた気持ちにもなったし、終活が流行ってきている昨今ではこれは教本としても良いなと思った。 すごくライトにサラッと描いてくれてるけど、今もご健在だと良いなぁ。 自分の死を真剣に考えたこともなかった私からは何もかも新しく見えたし、参考になった。 頼むから長生きしてほしい。 ここからは余談ですが、先日うちの愛犬(12才・♀)もガン告知を受け、どうするべきか考えているところです。 人と犬は全然違うんだけど、うちの子の場合は元々心臓病があり、歳なのもあって麻酔がかけられないんで手術がそもそも出来ない状況。 在るのがわかってても切れないので、今後それが育ってしまうスピードもわからないし、育ったらいつヤバい状態になって急に逝ってしまってもおかしくはない。 告知を受けた後は正直どうしたらいいかとか、まだ実感もできていないけど、愛犬が幸せに過ごせるように頑張るしかないなと思っています。 めっちゃ話飛んだけど、色々思うところがいっぱいあった本著で、自分もいつそうなるかわからない、愛犬は最後まで私に色々と教えてくれているなぁと思ったのでした。 余談でした。