青年マンガの感想・レビュー15408件<<476477478479480>>2013年の映画「呪界」を基にしたホラー漫画呪界 踏み入れてはいけない場所 金風呂タロウstarstarstarstarstarウマタロコンビニコミックで読んだのだが、いやーめっちゃ怖かった… アイアムアヒーローの樹海篇のような見た目の怖さとはまた違う… 得体のしれない何かの呪いにかけられているかのような、本能的な恐怖を感じた。 絵のタッチがもの凄い禍々しくて、例えるならガンニバルの二宮正明の荒々しさに近い。 人食い描写もあるのでホラー好きだけでなく、ガンニバルファンにはとくにオススメできる。 数学とミステリーと歴史和算に恋した少女 中川真 風狸けんhysysk算術家の米倉律(基本的に1話完結で毎回新たに読む人に向けてなのか自己紹介が入る)が、数学的思考を使って事件を解明したり、詐欺を暴いたりする物語。和算は衰退した分野だと思っていたから今まで興味がなかったけど、考え方や文化など、これはこれで研究する価値があるものだと分かる。問題を読み飛ばさないでじっくり楽しもう。これは読むべき!ふしぎの国のバード 佐々大河むバードさんと言う外国人が昔の日本を旅する漫画 バードが異質な感じに見えるかと思いきや、自分たちが住んでる日本の方が異国に見えるんですよね〜! 2020年からすれば大昔の日本は異国、不思議の国! 進んだ西洋文化の方が今の日本に近しいのかもしれません バードさんが外国人だけどすごく優しい人だから異国の地でも好かれるんでしょうね 今人におすすめしたい漫画にこれ挙げます! バードさんの翻訳担当、イトーとの関係も見逃せませんまんが日本昔ばなし以前うらしま 永島慎二starstarstarstarstarひさぴよ日本の昔ばなしを、永島慎二が独自のアレンジを加えて漫画にした「シリーズ民話」の一冊。 素朴で哀しい雰囲気が、アニメの「まんが日本昔ばなし」の世界を彷彿とさせます。しかしこの作品が描かれたのは1960年代後半(雑誌はガロ)とのこと。アニメが始まる70年代以前から既に描かれていたと知って驚きました。 あのアニメの世界観はいろいろな絵本やら漫画のイメージを掬い取って構成されていると思うのですが、もしかしたら永島慎二作品も少なからず影響を与えていたのかもしれない…と思えてしまうほど何か通じるものを感じました。 (当時の時代の流れを知らないので全く的はずれなものかもしれませんが…) まぁとにかく、永島慎二の作風と民話との相性の良さは異常でした。 <収録作> うらしま/さるかに昔/ふるやのもり/つる/はなたれこぞう/かさこじぞう/げんごろうのたいこ/おむすびコロリン/野原のはなし/ゆきおんな/草笛童子/風っ子 ところどころ、現代で使われるタイトルと異なるものもありますが、ストーリー自体にそこまで大きな変更はないです。ちょうど小学校低学年くらいの子供でも読める内容ですね。ただ、「うらしま」は飛び抜けて救いが無く、後味の悪い話になってるので注意が必要です。あと「草笛童子」などは少年心にグッとくる話で良いですね。初めて読んだお話でしたが、漫画で読むことであらためて昔話の良さを再確認しました。 まさに「胃のまま」いのまま オカヤイヅミnyae必要以上の無理をしない、自分自身を満足させる術を知っている、そんな大人に憧れます。 子供の頃の制約が多くて狭かった世界と比べ、大人は良いぞ、自由だぞと語る著者。確かに子供の頃には得られなかった自由が大人にはあるけど、その自由を使いこなしている人間はどれだけいるだろうか。 この漫画はまさにそこが「意のまま」であり、「胃のまま」である。 それはそうと、坦々そうめんが超うまそうだった。 肉味噌を常備しておくだけで理想の生活に近づくような気がしないでもない。 鴨川で本音で語ってみたい。おはようおかえり 鳥飼茜Pom 人間模様が色濃く描かれていて、恋愛や結婚のあるあるが3人の主軸の男女を通して現実味を帯びていて刺さる所、共感するところがあった。 そして誰かしらを自分と重ねて見てたところもあったりして。 一つ、肝心なところでボヤかす(曖昧な)カズくんに終始モヤッとしてました。 今時なのかな〜広江礼威の描く「お嬢様×戦争」341戦闘団 広江礼威名無しゲッサン2019年7月号から隔月連載。 端的にいえば、戦争を経験したことのないお嬢様が最前線の軍団長として送りこまれる話。一話ではすでに歴戦感はあるが、回想形式で語る方式をとっているので、二話からは時系列にして半年前のゆるゆるお嬢様状態からスタートする。 広江作品といえば凶悪な笑顔の似合う強い女性のイメージばかりがあったから天真爛漫なゆるそうなお嬢様主人公がきたのを見て、やられたなと思った。 こんな感じで書いてみたけど、どうだろ? 話し合いたいから読んだら、遠慮なく感想も書いて欲しい〜 名言ラリー風の大地 かざま鋭二 坂田信弘karinこれ。名言が多くてなんか好き。 別に内容分からなくてもいいけど、沖田と宇賀神さんの会話がいい。タイトルの意味が分かったとき泣けるorange 高野苺karinあり得ないけど、これ読んで今ある一瞬を大事にしようって思える廃墟でメシを探す廃墟のメシ ムジハ名無し完全食品コモンブレッドによってかろうじて生き残った人類。けれど探索師のハルカはコモンブレッド至上主義の「教会」の目を掻い潜り、廃墟を旅をする。目的は勿論、ご飯。食の知識が喪失した廃墟だらけの世界にメシはあるのか?という話。 かなり高水準のクオリティでSF×メシをやってくれるので楽しい。続きが楽しみ とにかくチャイナさんが可愛すぎるSpirit of Wonder 鶴田謙二名無し鶴田謙二の描く女の子はみんな可愛い。いつでも裸で自堕落な生活をしてるお姉さんとか、煙草が似合うミステリアスなエマノンもいいけど、チャイナさんの無防備なエロさと可愛さが最強だと思っている。身体の描き方もこの頃が一番好きだな。自分は発明家助手のジムとのラブストーリーを主軸として読んでしまうのですが、古き良き時代のSFを感じる良作でもあります。チャイナさんの「〜ある!」が本当に可愛いので一読して下さい。人間の記憶を舞台にしたサイキック・サスペンスペット リマスター・エディション 三宅乱丈名無し「これを読んで人生が変わった」と言っている人がいたので気になってた作品。初めて読む三宅乱丈作品としてもオススメできると思います。 人間の記憶には「ヤマ」と「タニ」がある。その人を支え続ける記憶が作った「ヤマ」と呼ばれる場所と、その人を痛め続ける記憶が作った「タニ」と呼ばれる場所。他人の脳内に潜り込み、この二つの場所を操作する能力を持つ者は「ペット」と呼ばれ、彼らの力は組織によって悪用されていた。 ペットになれるのは現実社会に適応できないようなヤマもタニも持たない子供達で、その素質を見抜けるのはペットとしての能力を持つ者だけであり、自分のヤマを共有するので絆は深くなり、親子のような関係でもある。 ヤマとタニというオリジナルな発想も、ペット同士の複雑な人間関係や心理描写も、めちゃくちゃ面白くて夢中で読んでしまう。2020年1月からアニメも放送されるので楽しみにしている。そのまんま、ライブにめっちゃ行きたくなる漫画高梨さんはライブに夢中 榎屋克優名無しそうそうわかるこの感じ〜と思ってしまうライブ描写 明日頑張る為にみんなこのライブを糧にして頑張っている! ライブに行きたいぞーー! 恥ずかしさとか遠慮なんて捨てろーーー!! そんな漫画! 週刊で読んでましたが単行本で読むとスカッとしていいですね! 等身大の食エッセイしょうゆさしの食いしん本 スケラッコnyae美味しいものは美味しい!そうでもないものにはそうでもない反応をする(なら美味しくなるにはどうするかを考える)、とても等身大で親近感がわくエッセイでした。今まで読んだ食エッセイ漫画の中でいちばん好きかもしれません。 大げさに表情だけで美味しさを表現する漫画よりも、リアルな生活感が伝わってきて好印象です。 スケラッコさんは「自分で作る」ことにこだわりがあるようで、食べたいと思った時に食べたいのもを作る!という率直な行動は憧れるのですが、ブリトーやピザを生地から自作したり、小豆を炊いてあんこを作ったりとなかなか真似するにはハードル高いぞというものもあります。 ただコンビニのブリトーにハマってた時期は自分にもあったので、一話目から共感指数がすごい高かった。笑 料理という行為が、必要に迫られてするものではなく自分の欲を満たす手段というか、好きな時に好きなものを…という気持ちの良い素直さの先にあるんだなと読んでて思いました。自分は特に、料理は年に数回しかしないもののストレス発散になるのですが、この漫画を読んでいると自分は料理してないのになんだかストレスが軽くなるような気がします。 あくまでも姿をしょうゆさしで描いているだけなので、手巻き寿司の回で醤油を忘れてしまい、買いに行っている姿は矛盾してるんだかしてないんだかわからず、シュールでした。家族愛って?3月のライオン 羽海野チカ名無し代理家族のお話。 血筋が全てじゃないなぁと思った。 癒されます。いい笑顔学び生きるは夫婦のつとめ 小雨大豆名無し高校生夫婦ラブコメ、病気で余命宣告 最高と最低が混在してたり四コマかと思えば次のページから普通の漫画コマ配置になったりして飽きません ポリーナの笑顔いいな…まだ一巻読んだだけですが元気になりました。 好きだ〜ひぐちアサ初期新装版 傑作選 ひぐちアサ名無しひぐちアサのヤサシイワタシ読んだのは確か高校ぐらいだったんですが、この人本当かっこいいなと思ったんですよね 主人公が恥ずかしい思いをした時は全身で「恥ずかしい」をやってデフォルメになる 反してすごい真面目に語らねばならない時はすごく真剣に大人の顔で語る絵を作ってくる 今になって初期傑作選初めて読みましたけどやっぱりひぐちアサ好きだなと言う感想しかないですね!かっこいいです!めちゃくちゃ名作じゃないですか!?自意識過剰な桐谷さん 蒼木雅彦名無しまた〜〜さんシリーズかと思いきや。 この一冊ですごい詰め込まれてる!! 盛り上がりがあってギャグと恋愛があって… 一巻読み終わった後に拍手したくなるこの感じ!! いや〜読んでよかった。 桐谷さんもいい子だけど周りの人もいい人ばっかりなんですよ…良いゆるさスケッチー マキヒロチやむちゃスケッチーって絵描きの話かと思ったけど違うんすね 良くも悪くもマキヒロチさん、ですね!って感じの構成(?)でファンにとっては読みやすい。若者のトレンドを描いてるように見えて働き方や生活に焦点が当たっているんだけど、決して説教臭くなく、むしろ一緒に悩んでくれているような、安心感がある。 ただ、私はスケボーってかっこいいと思うしスケーターファッションも見ている分にはすごく好きなんだけど、夜中に住宅街でガッタンガッタンジャンプしてる奴は許せない。 何ものにも囚われない唯一無二の漫画ももきや 笠辺哲starstarstarstarstarnyaeこの著者の描くものは、設定から展開まで全て予想がつかない。間違いなく唯一無二の漫画。 古物雑貨屋ももきやの娘・桃子と、同級生・玉田くんらが巻き起こす予測不可能なドタバタ日常譚です。 桃子の祖父は太った三毛猫だし、玉田くんは店にあったお面をつけたらヤギ顔になるし、古代エジプトの兵士人形は玉田をアヌビス神と勘違いして覚醒するしで、更に例によって主人公は怪我して流血しがちです。 突飛な世界観なのに登場人物たちは金儲けしてやろうとか、モテまくろうとか、ヒーローになろうとかいう思考は微塵もなく、あくまでも日常を普通に生きているところもいい。 設定もさることながら、言葉選びのセンスも抜群。 はっきり言って名言の宝庫です。大人向け御伽話化けの皮 戸田誠二starstarstarstarstarひさぴよ世界の古典や民話をモチーフにした全4話の短編集。 「いまさら面白くもなんともない…」と思われがちな古典作品を、 漫画界のストーリーテラー・戸田誠二(←私が勝手に呼んでる)が、現代にも通じるヒューマンドラマとして鮮やかに生まれ変わらせています。 <収録作> ロシア民話 『大きなかぶ』 李氏朝鮮の古典 『春香伝』 アイヌ民話 『金の刀』 中国の古典 『化けの皮』 奥付によると、2002年から2003年にかけ「まんがグリム童話」シリーズに掲載された読切とのこと。 グリム童話を集めた短編集「唄う骨」も別にありますので、興味のある方はそちらも是非。 どの話も出色の出来ですが、やはり表題作『化けの皮』がすばらしいです。 原典は蒲松齢の「聊斎志異」。 道教の思想に基づく、独特の世界観のある作品です。 読者が想像もつかないような展開が多く、非常に絵に落としにくい場面をマンガにするのは物凄い想像力が必要だと思うのです。またひとつ「よつばと!」系漫画が生まれてしまったな大ダーク 林田球名無し林田球でこの絵柄だからかっこよくてハードボイルドみたいな感じの漫画かな、と思ってしまった しかし読むと… 可愛い!!!??? これもうよつばと!では!!?? この絵柄で可愛いコマもあれば、かっこいいシーンはちゃんとかっこいい 死ま田めちゃくちゃかっこいい!! 仕事についてのスタンスの違い東京トイボックス【デジタルリマスター版】 うめ名無し好きなことを仕事にすればこその ヤリガイや苦しみもあるだろう。 まして仕事に関わる人それぞれに 立場や考えの違いはあるのだから。 ゲーム製作の現場を舞台にした漫画。 ゲーム製作者でクオリティに拘る天川と 契約条件厳守、とくに納期に拘る星野。 二人の葛藤に更に会社や業界の事情が絡んで ドラマが進んでいく。 そのドラマはとても面白かった。 だが自分としては同時に 「ああ仕事に関するスタンスは 自分とは結局違う人たちのドラマだな」 とも考えさせられた。 自分としては仕事は「納期を守るのが最優先」 だとは思うので、どちらかというと考え方は星野寄り。 やはり天川にはイラついてしまった。 だが地味だが更にイラついたのは、 元請け?販売会社の責任者の仙水だ。 仙水が映画監督を例にして疑問を提示した 「クリエイターはワガママなほど優秀だという奇妙な価値感」 という言葉や 天川に言った 「お前はパトロン付きの芸術家じゃないんだ」 という言葉。 それらには共感した。 だが全然共感できなかったのは 納期を延ばすことに関して 「みんながちょっとづつ嫌な思いをするだけだから」 といったこの言葉。 そしてこれとほぼ同じ言葉を後に天川も 天川なりの言い回しで使っていた。 そのちょっとづつを自分もしたくないし、 他人にもさせたくないから 普通の人は仕事を頑張るんだよ、と思ってしまった。 勿論、仙水も天川も言いたいことの本質はそのことではなく、 言葉のアヤだったともいえる一言ではある。 それはわかる. わかるこそ、というか、とどのつまりというか、 クリエイターとして優秀な天川と、 現場と客の間で調整に悩む星野、 管理職として優秀な仙水、 そして普通に現場での下っ端営業仕事が中心の さして優秀ではない自分とでは 「やっぱり考え方は違うわけだよな」 と思ってしまった。 身につまされた。 そういった、自分とは違うなと考えさせられた点や イラついたりした点も含めて、 東京トイボックスという漫画は面白かった。ゾッとした作品。血の轍 押見修造Pom 知人に勧められて読んでみた。 まずは1巻の終わりに驚いて、静子の歪んだ(?)愛なのかどうかもわからない未知な行動の数々に一歩二歩引き、ゾッとした。 旦那も静ちゃんも、何を考え思っているのか正直よくわからないけど、血の繋がった家族って何なんだろうな。 この先益々波乱に満ちそうなので、この言葉が適切かわからないけど、密かに楽しみにしている。<<476477478479480>>
コンビニコミックで読んだのだが、いやーめっちゃ怖かった… アイアムアヒーローの樹海篇のような見た目の怖さとはまた違う… 得体のしれない何かの呪いにかけられているかのような、本能的な恐怖を感じた。 絵のタッチがもの凄い禍々しくて、例えるならガンニバルの二宮正明の荒々しさに近い。 人食い描写もあるのでホラー好きだけでなく、ガンニバルファンにはとくにオススメできる。