半分姉弟

良き

半分姉弟 藤見よいこ
名無し

今まであまり見かけなかった、ハーフと呼ばれる人視点のお話。迫害というか、差別というのか、まあそういったことはたまにあるんだろうなぁとしか思ってなかった。 私は観光地近くの接客業でアルバイトをしていて、海外の人っぽい風貌のお客様は頻繁に来る。海外からの観光客は日本語が通じないことが結構あるので、そういう時はゆっくり話してみたり身振り手振りを使ってみたりして必死に伝えている(情けない事に英会話が出来ないので…)。でもごく稀に、日本人にしかできない独特の言い回しをナチュラルにする人が居るので本当に驚いてしまう。日本住まいが長いのかな、いっぱい勉強したのかな、外人さんなのにすごいなーなんて考えてしまう。 いま思い返せば、とても失礼なことだったかもしれない、その人たちは海外の人の血筋に生まれただけの、日本で生まれて日本で育った普通の日本人だったかも…今更ながら少し反省。 彼らに限らずの話ではありますが、あらゆる立場の人の事情を理解し、その人の視点に立って、よく考えながら思考や発言をしていきたいですね。そのためには、本作のような漫画は必要だと思います。長々とすみませんでした。

べらん名医 ~スポーツドクター東奔西走記~ (石井さだよし短編集)

スポーツドクター漫画にハズレなし

べらん名医 ~スポーツドクター東奔西走記~ (石井さだよし短編集) 石井さだよし 二枚矢コウ
ひさぴよ
ひさぴよ

表紙とタイトルで、飲んだくれの医者のように勘違いしていたが全然そんなことはなく、ちょっとガサツだけど患者の気持ちに寄り添う心温まるスポーツドクターの物語だ。作画は『解体屋ゲン』でおなじみ石井さだよし先生で、大昔の初期作品を収録した短編集となる。初出は書かれてなかったけど、まんがSeekで調べたらビッグコミックオリジナルで1974、1989、1990年と不定期に載っていた作品とのこと。 https://mangaseek.net/work/18278.html 人情ドラマであると同時に、スポーツと医学の関係についてもしっかりと描かれていて、最後の方にはブラインドサッカーらしき選手が登場するなど、現代から見るとかなり時代を先取っていた作品だったのではないか。作画についても1コマ1コマがきっちりと描かれていて、この時代のアナログで描かれた漫画の手仕事って本当に素晴らしいなあと思う。同時収録の「ウドの達人」はやや時代を感じてしまう内容で、好みは別れるところかも。 スポーツドクター漫画で言うと、『ドクターメシア』『ドクターゼロス』『ママはスポーツドクター』など読んできたが、作品数は多くないけど、いずれもハズレなしの面白い作品の多いジャンルだと思った。