ゆうべはお楽しみでしたね

わたしを人生を変えたマンガ作品

ゆうべはお楽しみでしたね 金田一蓮十郎
酒チャビン
酒チャビン

例によってドラクエⅩのゲーム内特典がもらえるコード目当てで山下書店で購入したのですが、しばらく経ってから読みました。 こちらの作品は、他の特典コード付き作品と違い、ゲームに寄せた内容ではなく、ゲームは題材としながらも、メインは男女のあれやこれやを描いたロマンス作品でした。ドラクエⅩというオンラインゲームを通じて知り合った男女が、一緒にゲームをし、シェアハウスをし、甘酸っぱい愛や恋を経験し、時にすれ違ったりもします。 当時わたしはドラクエⅩが面白すぎて、最低限の食事と睡眠を除き、ドラクエⅩ以外の物事を全て停止させ、廃人への道を猛進していたのですが、この作品を読み、逆説的ですが「こんな甘酸っぱい出来事は今のわたしには100%起きない!このままゲームをやり続けていてはまずい!」と直感的に感じ、恐ろしくなってゲームを意識的に自重するようにしました。 それほど深く廃人生活に入り込まずに社会復帰できたのは、他の要因もあるとは思いますが、こちらの作品に出会ったことが大きく、間違いなくわたしの人生を変えたマンガ作品の一つであることは間違いありません。

荒川アンダー ザ ブリッジ

80%ギャグマンガ 400%ラブロマンス

荒川アンダー ザ ブリッジ 中村光
酒チャビン
酒チャビン

めちゃ好きで読んでいたんだけど、月日の経過に伴い、興味が他に移ってしまったり、新刊が出てるのを見逃してそのままになってしまってたりで、途中で読むのをやめてしまったマンガって結構あると思うのですが、わたしにとって、その最たる例がこちらの作品でした!! 初期の頃はめちゃ最高と思って追いかけまくってたのですが、途中少し内容も中ダレしてきてしまったように感じたのと、他のことに興味が出てきてしまったので、続きが全く気にならなくなり、読むのをやめてしまっていました。 今般、サウナで置いてあるのを見かけ、そういえば結末見てないし気になる・・・と思って1巻から再読しました。 いや、改めて面白いですね!!!ものすごいセンスの良いギャグがメインなのですが、それでいて心を心地よくふわふわチクチクさせてくる繊細なストーリー。 今回、初結末まで読んだのですが、ものすごい良かったですね。偶然の出会いと、気の迷いで始まった再読ですが、本当に読んで良かったと思いました。 わたしは粘って1日で読んだのですが、2〜3日くらいの短期で読み切ってしまうのがオススメです。

アカギ

作中世界だけでなく実社会においても伝説となったアカギ

アカギ 福本伸行
酒チャビン
酒チャビン

麻雀マンガに興味がある人で、こちらの作品を読んだことない人はいないと思うほどの名作!ラストのワシズ戦があまりにも長く、1局に数巻使うというかつてのドラゴンボールのような状態になっていたのですが、無事対局が終了して良かったです。 徹マンで負けてる奴が「もう終わる」って口にしてくれた時と同等の安堵感・開放感がありました。 ただ、不思議と数日後にはまた徹マンに行ってしまうのと同じく、定期的に1巻から読み直したくなってしまいます。 何気に知らなかったのですが、こちらの作品が「天 天和通りの快男児」からのスピンオフだったのですね。てっきり逆で、人気のアカギが天にゲスト出演していたのだとばかり思っていました。それだけアカギの知名度・人気度が凄すぎるということではないでしょうか。 スピンオフが本家の知名度を超えてしまった稀有な例だと思いますが、その要因は、カイジなど他のフクモトプロ作品にも受け継がれている「特殊麻雀」ではないかと思います。麻雀はとても完成された知的なスポーツで、それ自体かなり面白く、マンガの題材としても面白くできるテーマなのですが、そこに少しスパイスを加えることによって何倍にも面白さがアップするという性質を持っています。他のスポーツで特殊ルールをやると途端にクソマンと化すのとは一線を画しています。 天の方はわりかしオーソドックスな麻雀勝負でしたので、やはり特殊麻雀というものを生み出したフクモトプロとアカギという作品は世界の麻雀マンガ界に革命を起こしたと言っていいと思います(特殊麻雀がアカギが初出出なかったらほんますいません)。

ドミナント

JK×アコギの青春……に留まらない物語 #1巻応援

ドミナント 五十嵐純
兎来栄寿
兎来栄寿

good!アフタヌーンやハルタに読み切りを掲載していた五十嵐純さんの初商業連載作品です。 何と言ってもまず絵が良いですね。透明感のある表紙のカラー絵も良いですが、フリーハンド多めで描き込まれた線が生み出す人物や背景が特に魅力的に感じられます。 内部生が多くいる高校で新生活のスタートを上手く決められず、孤立してしまった外部生の少女が主人公。彼女が彷徨った末に辿り着いた謎の屋敷の謎の青年からギターを教わっていくところから物語がスタートします。 全くの未経験者がギターを始めるにあたって、持ち方や指の使い方など基本の基本から学んでいく様子がかなり本格的で、これを読んでギターを弾いてみたいと思う方もいるかもしれません。 ギターを始めたことでクラスの中でも友達ができていき、「ああ、ギターを題材にした青春ストーリーなのかな」と思っていたら……何やら違う気配が漂ってきます。個人的にはそこに非常に惹かれる作品です。色々な意味で目が離せません。 説明しようとするとネタバレになるので、とにかく読んでみてくださいと言う他ないのですが……。タイトルの「ドミナント」は音楽用語であり、不安定性を暗示させる言葉でもありますが、それに加えて本来の言葉の意味合いも強いタイトルなのかなと思います。 幕間のオマケマンガや、筆者がちょくちょくTwitterにアップする落書きも面白いです。