みずほ、中学生、世界崩壊は突然に

世界のバグに挑むJC #1巻応援

みずほ、中学生、世界崩壊は突然に まつだこうた からあげたろう
兎来栄寿
兎来栄寿

『おかか』や『骸積みのボルテ』のまつだこうたさんが原作を、『わたしのカイロス』や『コーヒーカンタータ』のからあげたろうさんが作画を担当する作品です。 お二方とも好きなので良いコラボレーションだなぁと嬉しさを覚えながら読み始めたら、なかなかにぶっ飛んでいてある意味期待通りの作品でした。 『時をかける少女』、『時間の歩き方』、『片翼のラビリンス』etc... 主人公が思春期の女の子の時間遡行ループ系物語は、往々にして面白い作品が多いです。 本作は、様々なバグによりすぐに崩壊する世界に対して、干渉が可能な唯一の存在である女子中学生みずほが何度も時間を巻き戻しながら世界崩壊の引き金となるバグたる事象を改変していくというのが大まかな筋です。 ただ、そのバグの原因となるものがかなり卑近であることも多々。例えば第1話ではおじさんが電車に乗ることであったり、他の話ではスマホで自撮りをすることであったり。それらを、硬軟さまざまな手段で再現しないよう対処していきます。やっていることは岡部倫太郎なのですが、雰囲気としては非常にコミカルに進行していきカジュアルに世界が崩壊し続けます。 4月に発売される『SFマガジン』では「藤子・F・不二雄のSF短編」特集が行われるそうですが、まさに藤子さんのとある短編を髣髴とさせるような1話も。「すこしふしぎ」感をゆるく楽しく味わえます。 何しろからあげたろうさんの絵がかわいらしく、みずほの表情もとてもとても豊かで魅力的。第6話などは一番純粋なかわいさが出ていて、好きなお話です。 まずは1話試し読みをしてみてください。そこで気に入れば間違いない作品です。

隣の宇宙人がコワい

もっと漫画と読者に真摯に向き合って

隣の宇宙人がコワい 阿東里枝
名無し

今作の作者に関しては現在色々あるのは知っていますが、それらを考慮するにしたって色々と酷い出来と言わざるを得ないと思います。 ページを埋めることしか意図してないようなコマ割りに書き込み具合、作画も安定せず回を重ねるごとに劣化しているような印象も受けます。 キャラクターに関しても人間的成長も見せなければ好感も持てないキャラばかりです。宇宙人としての姿の宇宙村さんにしか好意を示さない丸ノ内、そんな丸ノ内に暴力まがいの愛情表現しかできない宇宙村さんと、悪い意味で作者のいつものワンパターンです。 先日、ツイッター掲載分は最終回を迎えましたが「残りはコミックスを買ってください」というまさかの終わり方をしました。かの仮面ライダーディケイド最終回を思わせるやり口にさすがに呆れて物も言えませんでした。しかもその最終話も特に引きが気になるような内容でもなく、本当に続きを読ませる気があるのかと疑いたくなります。そもそもこの漫画は「ツイッターで載せて伸びたから連載化」したという体でスタートしてるのにこの終わらせ方自体が当初の言い分と違います。さらに作者は過去にアマゾンのアフィリエイト表記において炎上したことがありますが、当時「自分はアフィリエイトはやってない、他人のURLコピペして貼り付けた」と言った弁明をしたにも関わらず、最終話を載せた回に貼られたアマゾンのリンクはしっかりとアフィリエイトでした。もう読者をバカにしてるとしか思えません。粘着行為によって精神を病んだとは言いますが、ここまでくると自業自得としか思えません。 こんな所で言っても意味はないだろうし、どうせ作者様に直接言っても聞く耳は持たないでしょうが、もう少し漫画と読者に真摯に向き合って頂きたい所です。

ギャル義姉とみっくん

クールに徹せないギャル義姉のかわいさ #1巻応援

ギャル義姉とみっくん 卯月ミヤ
兎来栄寿
兎来栄寿

『望月さん家のヤンキー』の卯月ミヤさんによる、義姉弟ラブコメです。 現実に兄弟姉妹がいる人には「こんなのはマンガの中だけ!」と言われがちですが、マンガの中の妙なる関係性からいつだって栄養を獲得して生きてきている皆さま、こんばんは。 たとえそれが刹那の幻想だとしても、良いではないですか。この世とて胡蝶の夢かもしれないのですから。 本作は、心の中では義弟・みっくん大しゅき状態でありながらそれを外側には出さず普段はクールなギャルの体裁を保っている義姉・亜純(あすみ)を描いた作品です。 亜純の友人たちはビッチで「筆おろし真希さん」の二つ名すらある様相ですが、そんな彼女らの毒牙にかからぬよう亜純は必死に義弟を守護(まも)ります。一方、みっくんの友人たちはオタク揃い。脇役も良い味を出しています。色々と対照的なふたりですが、そうであるからこそ関係性に趣深さも宿るというものです。 クールを貫こうとするも、みっくんのあまりの尊さに装甲を貫通され素が出てしまう亜純の姿が、この作品の一番の美点でしょう。いじましくかわいらしく面白いです。それを補強するのが卯月さんの魅力的な絵。スタイリッシュで非常に読みやすいのも、本作のストロングポイントです。 義姉弟なので、実の兄弟ではなし得ないこともできてしまう関係であるということもあり、ふたりの今後がどうなっていくのか楽しみです。

追放されたチート付与魔術師は気ままなセカンドライフを謳歌する。 ~俺は武器だけじゃなく、あらゆるものに『強化ポイント』を付与できるし、俺の意思でいつでも効果を解除できるけど、残った人たち大丈夫?~

コミカライズで大変身

追放されたチート付与魔術師は気ままなセカンドライフを謳歌する。 ~俺は武器だけじゃなく、あらゆるものに『強化ポイント』を付与できるし、俺の意思でいつでも効果を解除できるけど、残った人たち大丈夫?~ 六志麻あさ 業務用餅 Kisui
ゆゆゆ
ゆゆゆ

どうせ「なろう」原作の俺TUEEE小説がもとだからなんて、甘く見ないでいただきたい作品「追放されたチート魔術師」。 この漫画、ギャグシーンが多々登場するのに、原作にそれらのシーンは存在しないのである。 この漫画を知ったきっかけのtwitterでものすごく話題になっていた。 当然のように、マンバの雑談でも業務用餅先生によるコミカライズっぷりは話題になっており、インターネットを検索してもなんだコレはいう戸惑いと驚愕が満ち溢れており。 それどころか、まさか漫画の担当編集さんも >とにかく『チート付与魔術師』は六志麻あさ先生の広い心と、業務用餅先生の才能がケミストリーを起こして、見たことがない作品になっています。 https://manba.co.jp/manba_magazines/21000 と述べていたなど、とにかくこのコミカライズは様子がおかしい。 たしかに、コミカライズで読みやすくなる「小説家になろう」投稿作品は多いのだけど、この作品は読みやすくなるを超えて、ジャンルがかわっているんじゃないか。 なろう原作と知らなければ、いや、タイトルが違えば、ギャグメインのファンタジー漫画にしか見えない。 連載初期からの原作ファンの気持ちを聞いてみたい。 https://twitter.com/x_boy005/status/1577961267188289536 さらなる付記 twitterまとめ https://togetter.com/li/1955931 マンバの雑談 https://manba.co.jp/topics/33323 マンバの連載記事(上記と同一) https://manba.co.jp/manba_magazines/21000

るろうに剣心―明治剣客浪漫譚― カラー版

時代劇は古びない

るろうに剣心―明治剣客浪漫譚― カラー版 和月伸宏
ゆゆゆ
ゆゆゆ

再アニメ化するみたい。 第一話から読んだのはどのくらいぶりだろう。 言われてみたら確かに、初期は少女漫画みたいな絵だ。それから、もっとたくさん「ござる」と「おろ」を言っていた気がするけど、勘違いだったようで。 あの頃と違って、今は江戸末期から明治初めのゴタゴタ時期に登場した歴史上の人物は多少名に覚えがあるぞ! と読んで嬉しくなったものの、名前を覚えているだけで、どういう人かは記憶になかった。 「ゴールデンカムイ」でもそうだけど、歴史上の人物を知っていようが知るまいが、楽しめるのは良いですね。 それからチャンバラシーンも迫力があって、今見てもとてもかっこいい。 闘う緋村剣心の絵が好きで、応募者全員サービスでテレホンカードを応募したのを思い出した。 マンガやアニメのリバイバルがとても増えているので、我々世代+少し上の世代+絶対売れるの?数字あるの?が世の中の要職をしめているのかなと、想像してしまう昨今。 おもしろいんだけどね、嬉しいんだけどね、なんだかなと思ってしまうね。 若者よ、おじさんおばさんたちは、こういうのを見て育ったんだよ。