異世界支配のスキルテイカー ゼロから始める奴隷ハーレム

最早笑うしかない、内容が無いようwww

異世界支配のスキルテイカー ゼロから始める奴隷ハーレム 柑橘ゆすら 笠原巴 蔓木鋼音
えっちな名無し

いやこれはすさまじい…一言でいうと異世界転移のエッチハーレムバトルという、なろうらしいなろうな開き直った作品なのだが、ある意味奇跡の様なバランスで成り立っている。 絵柄がコロコロやボンボンとかの児童誌に近く、かなり過激なお色気描写なのに、それなりに年いってるともうエロさより懐かしさを覚える可愛さと若さ。 ストーリーはザ・なろうというか、「どこにでもいる普通の」等と宣いながら、転移前から実はあらゆる武術を学んでいたスーパー男子高校生で、転移の際に身に付いたチート能力は倒した相手のスキルを奪うという、どう考えてもぶっ壊れ能力で欲望のままに快楽を極めようとする俗物の極みで、乾いた笑いが止まらない。 しかし凄いのはそれをここまで徹底した上で、作画が楽しんで描いてるのが伝わる程ノリノリで裸体が乱れ舞う画面の華やかさとシュールさである。 内容はとにかくムカつく奴をぶっ飛ばして惚れられ惚れさせて、ハーレムと能力強化だけなのだが、ある意味よくここまで思いつくなと出てくる能力は意外と豊富(エロ以外で有効活用しているとは思えないが)で、敵もカタログスペックだけなら高そうなのに主人公が強すぎて全く緊張感がないし、出てくる女の子は一名除いて大体主人公に惚れるし、もう何というか脂ぎった健康や栄養バランスなど一切考えていない肉料理の様相。 ここで先に言った、児童誌よりの絵柄というのが意外なほど嫌味を軽減しているというか、小学校低学年のお色気漫画を極限まで突き詰めたような展開と、出てくる敵に絶対やられないだろうという安心感、端的に言うとそれらの繰り返しがスピーディーに行われているだけで変な読みやすさを生んでいる。 黒髪黒目がモテる要素だったり、最初から最強すぎてどこがゼロからやねんというか、ツッコミどころを上げたらキリがないのだが、そんなもん目を瞑って女の子とパンツとおっぱい、あとバトルを楽しむための作品だろう。 しかし年齢指定が付いていないでこの絵柄とこのエロさ、そして微妙にマイナーで知ってる人が少ない事から、きっと購入の恥ずかしさを誤魔化せる言い訳が欲しい男子小学生にとっては今の時代、救世主のような作品かもしれない…。 下手に面白いとあっという間にバズって、メジャー誌のお色気漫画は認知度が高くなるだけに、この大人には乾いた笑いしか出ないつまらなさと、マイナーさでバズる心配はないのにかなり高いエロさと言うのは、意外とインターネット普及前のお色気漫画に近いポジションなのかもしれない。

銀白のパラディン -聖騎士-

「フェンシングは努力でなんとかなる」

銀白のパラディン -聖騎士- 岡啓介 太田雄貴
ひさぴよ
ひさぴよ

フェンシング銀メダリストの太田雄貴さん曰く、「フェンシングは努力でなんとかなる」スポーツなんだそうですが、このマンガではその言葉を体現するかのように、細身でガリ勉メガネの主人公が、ある日フェンシングをはじめて、その魅力に取り憑かれて強くなっていくという王道スポ根マンガです。剣道と似ているのに、汗臭い感じはないし、見た目にも華麗で映える競技だなーという印象ですね。 監修・太田雄貴だけあって、フェンシングをあまり知らない読者でも、読んでいくうちに何となくルールがわかるようになってます。「ガンバ! Fly high」と同じように、メダリストが監修することで、漫画がより面白くなり、読者が増えて競技人口も増えることを狙ってたと思います。人気が振るわず5巻で終わってしまいましたが…。絵はややクセ強ですが、1対1の心理描写だったり、王道の熱い展開を盛り上げるのが上手いです。特に終盤の心と平子のレギュラー争奪戦は、実力下位同士の戦いでありながら、感情を揺さぶられる試合でした。最後まで軸がブレずに走り抜けたことで、自分の中で、記憶に残るスポーツ漫画の一つとなりましたね。少年サンデーの連載で読んだっきりの人も、単行本でもう一度読めばさらに面白い作品だと思いますね。あと、「アイシールド21」みたいなノリが好きな人には特におすすめです。

さよなら私のクラマー

女子サッカーの過去と未来と今を考える #完結応援

さよなら私のクラマー 新川直司
ANAGUMA
ANAGUMA

東京オリンピックが開幕しました。このクチコミを書いている時点で女子サッカー日本代表「なでしこジャパン」は予選リーグ1分1敗、今夜実施のチリ戦の結果如何でリーグ突破・敗退が決まるという状況です。 『さよなら私のクラマー』の話をする前に少しなでしこジャパンの話をしたいと思います。 2011年にワールドカップを制して以降、翌年のロンドン五輪では銀メダル、2014年はアジアカップ優勝、2015年のワールドカップも準優勝(決勝は大敗でしたが…)と結果を残してきたなでしこ。 ところが2016年リオ五輪の出場権を失うと、2019年ワールドカップではベスト16で敗退(3大会ぶり)と大舞台での近年の成績は10年前を思うと物足りないと言わざるを得ません。男子サッカーの好調とは対照に直近の試合内容についてもかなり批判を浴びています。 『さよなら私のクラマー』は「私達が負けてしまったら 日本女子サッカーが終わってしまう」という能見選手のことばから始まります。 女子サッカーは男子サッカーに比べてまだまだマイナースポーツで、代表の強さがダイレクトに注目度に繋がり、ひいては競技そのものの継続に直結するということが『クラマー』では取り上げられていました。 勝たなければいけない。勝ち続けられる選手にならなければいけない。日本の女子サッカーの未来を背負える選手にならなければいけない。 これが『クラマー』で提示されたひとつのシビアな、そして乗り越えるべきテーマでした。 現実のなでしこジャパンは、10年前の輝きが過去になりつつある状況で今日の予選リーグ最終戦を迎えているわけです。 もしここで敗退となれば、なでしこジャパン、そして今後の女子サッカーを左右するひとつの分水嶺になるのでないか。能見選手のことばが強く心に残っている自分としては、そんな緊張感さえ覚えています。 『クラマー』はまさに女子サッカーのブームの激流の只中にあった作品だと思います。過去の栄光と決して明るくない未来を現実的に見据えながら、本作は爽やかに幕切れをします。いつもどおりの試合の中で。 どれだけ過去に囚われようと、どれだけ未来を憂いても結局は一試合一試合をやっていくしかなくて、それがそのまま女子サッカーの未来になる…というメッセージ。 オリンピックで苦境に立つなでしこを見て、本作を思い、さまざまなことを考えていました。どんな結果であれ女子サッカーの未来が輝いていることを願うばかりです。 長々と書いてしまいましたが今心から何が言いたいかと言うと「勝ってくれなでしこ!!!」ということです。本当頼む!!!

空のキャンバス

昭和の懐かしき大味ドラマとギャグが最高 #完結応援

空のキャンバス 今泉伸二
名無し

たんこぶが積み重なったり倒れてきた電灯がキャラの形に凹むようなギャグ世界線で繰り広げられる愛と命を掛けた体操スポーツ漫画。1巻の1ページに昭和が凝縮されすぎてて好きです。 1〜3巻は昨今めっきりお目にかかれないラッキースケベのバーゲンセール。ヒロインの榛名ちゃんがタフで容赦なく太一を殴ってくれるからきっちりギャグになってて嫌な気持ちにならず読める。 とにかく女の子が可愛いくてすごい。 榛名ちゃん、沙織ちゃん、マドンナ麗華さん、エレナ、会長夫人……登場する女の子が全員タイプが違う美人で最高。 体操に詳しくないので作中の技がどれだけ古く難度の低いものになっているのか読みながら気になった。 後半ラブコメギャグ体操漫画がシリアスになってくる過程が面白い。 太一自身が生きてるのが不思議なレベルの怪我人で命を削ってまで真剣に体操に打ち込んでるのに、元はラブコメギャグ世界の住人だから榛名ちゃんに殴られてるのが草 大怪我から復帰した人間にさらに怪我をさせる(歩道橋から落下・ワイヤー衝突)。リハビリ仲間が体操の会場で死ぬ。医者は騒ぐだけでほとんど役に立たない。記憶喪失。いつの間にかフェードアウトするキャラの多さ。 五十嵐はともかく最初いたケンシロウはどこいったんだよマジ。 このライブ感という名の大味さがやはり最高です。 赤いウィンナーはいいものだ……。 太一の死を曖昧に描く最後のお陰でこの漫画は名作になったんじゃないかなと思う。