あらすじ

人工知能が極度に発達した22世紀末。突如、謎の飛行体「GAYLA(ゲイラ)」によってすべてのAIが停止した。人間の兵士すら一人もいない世界で、戦争勃発の危機を予知した大企業は、兵士の養成を決意。主人公・坂本哲平は「人が人を殺す」技術を学ぶために、歴史の中の戦場に飛ばされる。ミッションは「ナポレオンとの決戦」!? 『バンデット』の河部真道が放つ、驚天動地のSFバトルアクション開幕!!
KILLER APE 1巻

人工知能が極度に発達した22世紀末。突如、謎の飛行体「GAYLA(ゲイラ)」によってすべてのAIが停止した。人間の兵士すら一人もいない世界で、戦争勃発の危機を予知した大企業は、兵士の養成を決意。主人公・坂本哲平は「人が人を殺す」技術を学ぶために、歴史の中の戦場に飛ばされる。ミッションは「ナポレオンとの決戦」!? 『バンデット』の河部真道が放つ、驚天動地のSFバトルアクション開幕!!

KILLER APE(2)

バーチャルな世界の中でナポレオンに教えられた「英雄の条件」。その意味を咀嚼する間もなく主人公・坂本たちは次の戦場へと飛ばされる。そこは1066年のイングランド。迫り来るノルウェー軍とノルマンディー公国軍に対し、イングランド王ハロルド2世が300km以上を走破した伝説の戦い、「ノルマン・コンクエスト」に参加するのだ。22世紀のなまった身体を鍛えるべく、坂本たちは怒涛の行軍を開始する!進撃の第2巻!

KILLER APE(3)

ノルマン・コンクエストで命を懸けた戦いを繰り広げる主人公・坂本哲平。味方のイングランド兵が壊滅するも、坂本が提案した奇策で敵だったノルウェーのヴァイキングを味方につけることに成功した。意気揚々と南へ下る一行の前に、冷徹な君主、ノルマンディー公ギヨームが立ちはだかる。一方その頃、22世紀でも戦争が勃発していた……怒涛の急展開がはじまる第3巻!

KILLER APE(4)

ワーテルローの戦い、ノルマン・コンクエスト、と二つの戦場を体験した坂本達。22世紀の少年が体験する次なる戦争は1982年にアルゼンチンとイギリスの間での領土戦争「フォークランド紛争」。初の近代戦となる坂本達は自動小銃片手に戦場を駆け回る!

KILLER APE(5)

フォークランド紛争での訓練で民間軍事会社WSECの本当の目的を知った坂本達。彼らに待ち受ける次なる戦い、それはヴァーチャル世界での訓練ではなく現実世界での戦い、そして過去の英雄たちとの対立だった。世界大戦一歩手前で坂本達は戦う、仲間を守るために。

KILLER APE

戦争と死のリアル

KILLER APE 河部真道
吉川きっちょむ(芸人)
吉川きっちょむ(芸人)

第一話読んだ。 前作「バンデット」の勢いとかキャラの強さ、圧みたいなものの描き方が好きなので、この新連載も楽しみ。 2199年。 AIや機械に頼り戦争にも人間を必要としなくなっていたが、「大断絶」が起き、文明は若干の退行を見せ、再び人の生身が必要になっているという時代。 主人公は「配信者」で有名になることを夢見ているが、復興が目の前に横たわった世間の状態では白い目で見られている。 社会が裕福で許容できる時代じゃないと立場が低そうだ。 そんな彼が兵士になるため、圧倒的にリアルな仮想現実の中で、肌で過去の戦争を体験することになるのだが、その様子がなかなか痺れる。 偶然だろうが、たった一発の銃弾が向かった先に人がいればあっさりと命は摘み取られるのが戦争のリアルだ。 戦争、死の現実感を目の前でまざまざと感じ、ちゃらんぽらんな生き方をしてきた主人公はどうなってしまうのか。 過去の戦場と未来の戦場を横断する感じになっていくのか。 「12モンキーズ」という映画で、未来では囚人が過去の戦争に参加したり、重大な事件を阻止するために過去に送られるというシーンがあって、それをふと思い出した。 映画「マトリックス」然り、圧倒的な現実感を持った仮想現実は現実とほぼ変わりない。 最近でも、VRと自覚したうえで斬首を受けた人が、体調に異変を生じてしまったという話がある。 リアルすぎて痛みを感じられるほどの仮想現実の戦場での死は、精神が死を感じ取って現実の死に直結してしまうのではないかと勝手に変な心配をしてしまった。 大作になりそうな予感がビンビンするので、ぜひ最後まで描き切ってほしい。