あらすじこれは緊急事態だ……最前線にある砦を防衛せよ! トラウマを克服し穏やかな日々を過ごすマサルのもとに、エリザベスがいる魔境の開拓村が壊滅したとの急報が飛び込む。急ぎ最前線であるゴルバス砦へと向かうマサルたち。彼らが激戦の場で目にした光景とは……。そしてエリザベスに告白の返事を伝えることはできるのか。少しずつ異変をきたす世界と、増えてゆく大切な人々。守るべきもののために戦えるようになったマサルの異世界冒険ライフ第三巻!
ヴァルキリーコミックって古くからあるシリーズを除けばギャルゲっぽい艶やかで立体感のある塗りの表紙ってイメージがあったんですが(人食いダンジョンとか)これはどちらかという四六判のライトノベルの表紙感がすごいですね。内容も、私のようななろうに詳しくない読者が想像する「なろうっぽさ」そのものでした。「粗」と言い換えてもいいのかもしれませんが、いっぱいあるそれを偉そうに書き連ねてもつまらないので、秀逸だと思った点、独特だと思った点を挙げたいと思います。 まず、元ニートだからといってルサンチマン的な話ではまったくなく、ニートらしからぬほどに自虐ネタや弄られが板についていて「野ウサギハンターマサル」の二つ名に恥じないユーモラスで嫌味のない主人公です。 あと、さめだ小判デザインによるキャラクターが可愛さを損なうことなく表情豊かに動いています。 まぁまだ物語も序盤ですが、このご時世に将来の目標はハーレムを作ることですなんて思想がまかり通るこの界隈はある意味とても貴重だと思うので見守りたいです。