あらすじ超スケールの異世界エンタメファンタジー、待望のコミカライズ第11弾! 皇太子ゾルザルが独断で一つの法律を制定した。それは、「オプリーチニナ特別法」。帝国に害なす者を取り締まる……という名目で、自らの意に沿わない者を排除する法律だった。これにより、帝都では講和派貴族への苛烈な粛清が始まってしまう。一方、伊丹たち一行はロンデルに戻っていた。逃げ回るのをやめ、刺客と対決するために。案の定、ホテルでくつろぐ彼らのもとに、怪しい人影が近づいてきて――
面白かった。 最近、なろう系というか、現実世界とファンタジー世界を扱ったような作品が流行っているので、いろいろ読み漁っているが、その中でも特に読み応えがあった。 突如として日本・銀座に異世界への門が開き、モンスターを引き連れた大軍勢が攻めてきて甚大な被害を被ったものの自衛隊が返り討ちにし、逆に門から異世界側に乗り込み調査を始める。 主人公は、現地の人と交流を深めて困ってたら助けたり支援したり自衛隊として為すべきことをしていくと少しずつ現地に味方が増えていき頼られるようになっていく。 いろいろと巻き起こる問題を政治や国交などの観点も踏まえて自衛隊的に解決していくのが面白い。 ファンタジー世界に対しても、あくまで日本が国としてどう対処するのかという部分も描かれている。 門の向こう側には未知の資源が溢れる大地が広がっているわけで、アメリカ、ロシア、中国など各国が喉から手が出るほどほしいゆえに起こる問題もさまざま。 ファンタジー世界で起きる内線への軍事介入、銀座で攫われていた捕虜の奪還、自衛隊と火を吹く竜との戦いなど見どころ満載だ。 いざ戦うとなったら中世の世界観であるファンタジー世界の武力に対して、現代兵器満載の自衛隊の大火力は絶大なダメージを与えるので、一網打尽すぎて笑いが止まらない。 火力もそうだが、なにより戦いは情報だというのも分かる。 どこまで考証がされているのか分からないし、リアルなのかも分からないけど、はー、なるほどなー、自衛隊がファンタジー世界へ行くとこうなるかーと感心するばかりだった。 もちろん政治家たちも動いているし、ラブコメもあり、魔法もあるしエルフも亜人たちもいる。 盛りだくさんすぎてたまらない。 すごくよく考えられているので、いつかどこかで起こるんじゃないかという気さえしてきてしまう。 現時点での最新刊14巻まで読んで、まだまだ問題は山積みのようなのでしばらくは楽しめそうだ。