あらすじ
2006年「弾けないギターを弾くんだぜ」でデビュー。「フィンランド・サガ(性)」全3巻「シェアバディ」(ビックコミックスピリッツ 作画:高良百)全3巻などで活躍中の漫画家 吉田貴司のちょっぴりシュールな短編集。収録作品:01.やれたかも委員会 02.かっこいい縄文時代 03.明智蜜秀子の確定申告 04.向かい風のメロディ 05.定城-sadajo- 06.おんなと話したい 07.ツーシーム 08.師走の猫 09.たけしになりたい 10.やれたかも委員会2(作者のちょっとしたあとがき付き)
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おっさんの気持ちを若い女性のキャラクターに代弁させるシリーズが面白い。おっさんが美少女を愛でるのは何も彼女らを征服したいからではなく、自分がなりたいからなのだが、それもそれで気持ち悪がられそうなので大っぴらには言えない。 読者と一緒に歳を取っていくか、特定の世代をずっと相手にし続けるかは作家としての戦略に関わるが、読者のライフステージの変化によって面白いと思えるかどうかが変わってしまうものが多いように思う。普遍性とは何かというのが逆に分かるし、そこをクリアした長編が読みたい。ぐっとくる細かいポイントを突く観察眼は素晴らしいから。